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コールセンターのBCP対策|対策すべきポイントと具体的な準備を解説

「コールセンターのBCPって何のこと?」
「コールセンターにはBCP対策が必要だと聞いたけれど、何をどうすればいいの?」

コンタクトセンター(電話やメールに加え、SNS、チャットなど幅広いコミュニケーションチャネルを利用して、顧客と企業を結ぶ部署を指す。以前は電話コミュニケーションのみだったので、コールセンターと呼ばれており、現在でもコールセンターで表現されている所も多い。)の運営やマネジメントを担当する方で、そんな疑問を持っている人も多いでしょう。

コンタクトセンターのBCP対策とは、自然災害や感染症、通信・インフラの断絶などの不測の事態が発生した際にも、センター業務を中断することなく続けられるような仕組みづくりのことです。コンタクトセンターには絶対に止めてはいけないライフライン関連の問い合わせを受け付けしていることも多く、BCP対策を講じることは重要です。

これまでは、

■平時からセンターを複数に分散させておく
■緊急事態発生時に備えた窓口を準備しておく

という2つの方法が主流でしたが、2020年に発生した新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、

■ノンボイス化:電話対応以外のメール、チャット、SMS、SNSなどを利用した対応方法を平時から導入
■セルフサービス化:これまで人で対応していたチャネル対応をAI等を活用し、無人で対応する体制をつくる
■在宅化:オペレーターがセンターに出社することなく、自宅で顧客対応できる体制をつくる

ノンボイス化・セルフサービス化・在宅化のイメージ

を推し進めるセンターも増えてきました。

そこでこの記事では、コンタクトセンターのBCP対策について、くわしく解説していきます。

最初に、

◎コンタクトセンターのBCP対策とは何か
◎BCP対策の必要性

などを知っておきましょう。その上で、

◎コンタクトセンターでのBCP対策のポイント
◎コンタクトセンターのBCP対策に必要な準備
◎コンタクトセンターのBCP対策の流れ

を説明します。

最後まで読めば、BCP対策に関して、具体的で実践的な進め方がわかるはずです。

この記事をもとに、あなたのセンターが適切なBCP対策を講じられることを願っています。

1.コンタクトセンター(コールセンター)のBCP対策とは

2020年から続く新型コロナウイルス感染症の流行によって、コンタクトセンター(コールセンター)に関してもBCP対策に注目が集まっています。

そこでこの記事では、まずBCPとは何か、なぜコンタクトセンターでBCP対策が必要なのかという基本的な理解を共有しておきましょう。

1-1.BCPとは

BCPとは「Business Continuity Plan」の略で、「事業継続計画」と訳されます。

自然災害や、感染症の流行、通信・インフラの断絶といった不測の事態が発生した際にも、事業を中断することなく継続できるよう、あらかじめ対策を講じておくことを指します。

ここで予測される不測の事態とは、

BCPにおいて予測される不測の事態の例

・自然災害:地震、台風、大雨による水害、火山の噴火など
・製品/サービス不良等の事故
・停電、断水などライフラインの途絶
・感染症の流行

などが挙げられます。

たとえば大地震が発生すると、通信インフラや電気、水道などのライフラインが停止したり、事業所の建物自体が倒壊したりするリスクが考えられるでしょう。

また、インフルエンザや今回の新型コロナウイルスなどによる感染症が蔓延した際には、従業員の感染を予防するための出社制限や事業所閉鎖なども想定しなければなりません。

そうなった場合でも、企業として事業運営を続けられるよう、施設、設備、人員、マネジメントやオペレーションのシステムなどさまざまな面で、備えておこうというのがその主旨です。

特に日本は、地震や台風などの自然災害が多く発生する環境ですから、企業にとってBCP対策は必須なのです。

1-2.コンタクトセンター(コールセンター)におけるBCP対策の必要性

BCP対策は、特にコンタクトセンター(コールセンター)では重要なものです。

というのも、もしも災害やパンデミックなどの非常事態にコンタクトセンターに電話が繋がらないと、最悪の場合、企業のブランドイメージを損ね、信頼を失う可能性があるからです。

たとえば今回のコロナ禍では、テレワークが推進されたことでテレワーク環境を整えるために、PCや通信インフラに関するカスタマーサポートセンターへの電話が急増しました。

しかしながら、コンタクトセンター側も密を避けて感染拡大を防ぐため、出社するスタッフの人数を制限しており、その結果、センターによっては対応が追い付かずに電話がつながりにくいという状況が生じてしまったのです。

電話が繋がりにくい状態が続けば、顧客のストレスは大きくなり、企業の信頼を失ってしまう可能性もあります。そのため、非常時でも、コンタクトセンターの機能が停止することなく対応を続けられるよう、BCP対策は必要なのです。

1-3.コンタクトセンター(コールセンター)のBCP対策は「ノンボイス化」、「セルフサービス化」、「在宅化」がトレンド

ではコンタクトセンター(コールセンター)は、どのようなBCP対策を行うべきでしょうか?

従来、コンタクトセンターのBCP対策の中心は、

■平時からセンターを複数に分散させておく
■緊急事態発生時に備えた窓口を準備しておく

という2つの方法でした。

たとえばコンタクトセンターを東京と大阪の2拠点設けておけば、どちらかが災害で運営困難になってももう一方が受け皿となることができます。

また、あらかじめ緊急事態用の窓口を準備しておき、いざというときにはそちらを開くことで、より多くの顧客対応ができるのです。

特に、東日本大震災のあとには、センターの複数分散化(=マルチサイト化)が急速に進みました

しかしながら、今回の新型コロナウイルスのような感染症が発生した場合には、上記の方法では対応できません

そこで最近は、新型コロナウイルスのような感染症が発生した際でもコンタクトセンターを機能させることができる、

◎ノンボイス化:電話対応以外のメール、チャット、SMS、SNSなどを利用した対応方法を導入する
◎セルフサービス化:これまで人で対応していたチャネル対応をAI等を活用し、無人で対応する体制をつくる
◎在宅化:オペレーターがセンターに出社することなく、自宅で顧客対応できる体制をつくる

ノンボイス化・セルフサービス化・在宅化のイメージ

という方法が注目されるようになりました。

これからは、この「ノンボイス化」「セルフサービス化」「在宅化」がコンタクトセンターにおけるBCP対策の中心となるでしょう。

2.コンタクトセンター(コールセンター)のBCP対策の進め方4ステップ

コンタクトセンター(コールセンター)のBCP対策は、以下の4ステップで進めていきます。

コンタクトセンターのBCP対策4ステップ

2-1.【ステップ①】対策するべき業務、機能を選ぶ

まずは現状のコンタクトセンター(コールセンター)で災害や感染症が発生した場合、どのように運営していくのかを検討した上で不足対策を検討します。

具体的には、

・災害時に優先して復旧させるべき業務を選ぶ
・選定した業務に優先的にBCP対策を行う

    といった対策を行います。

    コンタクトセンターは、その企業の業種やセンターの目的によって複数の役割を持っており、業務内容に応じて復旧優先順位(止めてはならない業務は何かを検討)をつけるのがよいでしょう。

    たとえば、コンタクトセンターの業務種類としては、

    ・受注サポート
    ・カスタマーサポート
    ・テクニカルサポート
    ・営業アウトバウンド

    といった違いがあります。

    もし非常事態が発生した際に、これらすべての業務を平時と同様のレベルで実施させるのは困難でしょう。

    そこで、まず最初に優先して復旧(場合によっては強化)させるべき=BCP対策すべき業務はどれかをあらかじめ選定することが重要です。

    「非常時に顧客から受注相談が入ることはほぼないので、そちらの窓口よりもカスタマーサポートを第一に復旧させられるようにしよう」

    「非常時に営業アウトバウンドは向かないので、カスタマーサポートに人員を回せるように対処策を検討しよう」

    など、センターごとの特性を踏まえて優先順位を決めてください。

    特に、ライフラインやインフラやお金など顧客の生活に影響を与える業務に関しては、優先度を高くして対応検討する必要があります。

    2-2.【ステップ②】運用体制を決める

    非常時にどのような運用体制やルールでコンタクトセンター(コールセンター)を運営するのかを決めます。

    有事の際であっても、すぐに非常時用の運用体制に入れるよう、以下の内容を決めておくと良いでしょう。

    ・従業員の安否や出社の可否を確認する連絡体制を、決めておく
    ・非常時の運用フローを決めておく
    ・指揮系統の設定を行う

      運営体制が決まっていないと、非常事態に陥った際にパニックを引き起こしてしまい、コンタクトセンター(コールセンター)の運営継続が難しくなる可能性があります。

      ◆従業員の安否や出社の可否を確認する連絡体制を、決めておく
      コールセンターに出社できない従業員は、自宅待機なのか、他拠点に出勤するのかといった基本方針も、はじめから決まっていれば社内の混乱を避けられる。

      ◆非常時の運用フローを決めておく
      出勤できない従業員が多いと、通常どおりのコンタクトセンター運営が難しくなります。非常時の業務フローも、あらかじめ決定・周知しておきましょう。

      また他拠点で業務継続をする際の連携についても、拠点間で確認し、事前に訓練しておくと、非常時にもスムーズに業務継続できる動きを取れるようになります。

      ◆指揮系統の設定を行う
      拠点の閉鎖を余儀なくされた場合、誰が仕事の支持を出すのかといった、指揮系統の設定を行っておくと、非常時でも足並みをそろえてコンタクトセンターを運営できます。

      2-3.【ステップ③】コンタクトセンター(コールセンター)を分散拠点化、在宅勤務化をする

      コンタクトセンター(コールセンター)を分散拠点化する、もしくは在宅勤務化をすることで、災害時に備えます。

      自然災害などの局地的なリスク対策であれば、「エリアを分散して複数拠点化」、
      感染症などの全域的なリスク対策であれば、「在宅化」が有効です。

      自然災害などの局地的なリスク対策であれば、エリアを分散して複数拠点化。感染症などの全域的なリスク対策であれば、在宅化が有効になります。それぞれメリットや注意点を踏まえたうえで検討するのが良いでしょう。

      エリアを分散して複数拠点化

      まずどこにセンターを設置するかというエリア選びから検討します。

      災害時、想定される自社センターの被害状況を考えた際に、ある程度距離の離れた影響の少ないエリアを選ぶようにしましょう。

      なぜなら、自社センターからあまりに近ければ、災害時、せっかく設置したもうひとつの拠点も被害にあってしまい、拠点を複数持つ意味がなくなってしまうからです。

      東京に自社センターがある場合は、大阪、福岡など、できるだけ自社センターから離れた場所を選定することで、1つの拠点が被災しても、そのほかの拠点が運営を続けられるでしょう。

      また、センター運営にあたり設置する地域に十分な人材がいるかを確認しておきましょう。

      地方であれば、センターの賃貸料や人件費などのコストを抑えることができますが、場所によってはターゲットとなる働き手が少なく、人員確保が難しいかもしれません。

      ただし、複数拠点化する際には、以下の3点を行わなければ拠点間の連携が取れず、うまくコンタクトセンター(コールセンター)を運営できなくなるため、注意しましょう。

      ◆複数拠点で業務を運営するにあたり、着信振り分けルールを決めておく
      各拠点の対応ボリューム、難易度、顧客種別でどのように分けるかなどを決める

      ◆拠点が分かれていても、同じ内容や引継ぎなどが容易にできるように、運用・システム設計を行う

      ◆複数拠点で応対品質に差が生じないように、以下の3つを実践する
      ・オペレーター教育
      ・マニュアルやトークスクリプトの統一
      ・ナレッジの共有/更新管理

      もし、コンタクトセンターを複数拠点化するための予算を割けない、複数拠点を管理する余力がない、といった場合には、アウトソーシングがおすすめです。

      コンタクトセンターのBCP対策としてアウトソーシングを検討している場合は、「5.コンタクトセンター(コールセンター)のBCPにはアウトソーシング活用も有効」で詳しく解説していますので、ご参考ください。

      在宅化の検討

      感染症などの全域的なリスク対策であれば、在宅化が有効になります。

      1-3.コンタクトセンター(コールセンター)のBCP対策は「ノンボイス化」、「セルフサービス化」、「在宅化」がトレンドで解説しましたが、コロナ禍によってコンタクトセンター(コールセンター)業務は在宅化の流れが加速しています。

      人との接触を極力減らすことで、防げるような感染症対策では在宅化は効果を発揮します。

      これからBCP対策に取り組もうとするなら、ぜひ検討してください。

      在宅でのコンタクトセンター業務には、多くのメリットがあります。

      たとえば、

      ◎オペレーターが出社する必要がなく、1か所集中することによる二次感染リスクを防げる
      ◎全国で業務可能なので、人員確保が容易(現時点で、本メリットを活用できている事例は少ない)
      ◎センターの施設運営にかかる固定費やスタッフの通勤費用などをコストカットできる
      ◎オペレーターのワークタイムバランスが改善されることにより、ES向上が期待できる

      といった点です。

      しかし、一方ではデメリットや注意点ももちろんあり、

      ・セキュリティ対策が必要になる
      ・マネジメントしにくくなるケースがある
      ・生産性が落ちる可能性がある
      ・新たなシステム/環境整備投資が必要になる

      といった課題をクリアしなければなりません。

      ただ、それを加味しても、コンタクトセンターの在宅化はBCP対策として、また平時でも安定的なセンター運営のために、非常に有効だといえるでしょう。

      在宅化に関して詳細を知りたい方は以下の記事もご覧ください。

      2-4.【ステップ④】システムの整備・導入をする

      非常時でも継続してコンタクトセンター(コールセンター)を運営するために、システムにどのような対策を施すのか、どのようなシステムを導入するのかを検討します。

      具体的には、

      ・停電の際には、復旧するまでどう対応するか
      ・電話やインターネット回線が遮断された場合、顧客にどう対応するか
      ・センターの設備や建物が破損した場合、どのように代替するか

      を考える必要があります。

      コンタクトセンターのBCP対策において、設備やシステムは最重要課題のひとつです。

      もし停電してしまえば、センターのほとんどの機能は停止しますし、電話やインターネット回線が遮断されれば、顧客対応ができません。

      そこで、

      ・停電の際には、復旧するまでどう対応するか:自家発電設備を設置するなど
      ・電話やインターネット回線が遮断された場合、顧客にどう対応するか:別の通信手段を用意するなど
      ・センターの設備や建物が破損した場合、どのように代替するか:通常時からテレワーク環境との併設で運用をするなど

      といった対策が必要になります。

      特に、自社サーバーでシステム運用やデータ管理をしているオンプレミス型のコンタクトセンターの場合は、非常時には復旧するまでに時間がかかるリスクがあるでしょう。

      それに対して、インターネット上に構築されたシステムを利用するクラウド型のセンターは、ネット環境さえあればどこでも運用を再開できるメリットがあるため、BCP対策として有効です。

      以上のポイントをおさえた上で、最適なBCP対策を行ってください。

      3.コンタクトセンター(コールセンター)のBCP対策の効果を高めるために知っておくべき2つのポイント

      せっかくコンタクトセンター(コールセンター)のBCP対策を実施するなら、非常時にその効果を発揮するようにしておきたいものです。

      そこで3章では、コンタクトセンターのBCP対策の効果を高めるために知っておくべきポイントを2つご紹介します。

      コンタクトセンターのBCP対策の効果を高めるために知っておくべき2つのポイント

      3-1.従業員へのケア・サポート

      非常時の際、従業員に対するケアやサポートを行う体制を整えておきましょう。

      災害発生時、に無理な出勤を強要すると、従業員を危険にさらしてしまい、不安を感じさせることになってしまいます。こうした非常時であっても、従業員の安全を守ることも、企業として重要な取り組みです。

      また、従業員自身や家族が被災したり感染症にかかったりして、被害を受けている場合、心理的ダメージを受けている可能性が高くなり、心身の不調を引き起こすことはありうるのです。

      そのためメンタルヘルスケアは重要ですが、社内のみでケア、専門家の確保、全国対応の必要性などが難しいことも多々あります。産業医の先生とも相談し、いざというときに連携できる医療機関や外部事業者などを検討しておくことをおすすめします。

      3-2.ノンボイス、セルフサービスの導入

      災害発生時に電話回線断絶やオペレーターがセンターに出社できないことや問い合わせが急増することも視野に入れた上で、問い合わせに対する受け皿を増やすためにノンボイスチャネルの導入や、セルフサービスでの対応ができるシステム導入を検討しましょう。

      主なノンボイスの種類としては、

      ◎Eメール:問い合わせメールなど
      ◎問い合わせフォーム:企業や団体などの公式サイトに常設して質問を受け付けるフォーム
      ◎チャット:担当オペレーターがチャットで対応
      ◎SMS:ショートメッセージによる情報提供など
      ◎SNS:FacebookやTwitterなどを利用して顧客対応

      主なセルフサービスとしては、

      ◎チャットボット:人ではなくボットがチャットで対応、AIによるボットもある
      ◎FAQ:公式サイト内に「よくある質問&回答」を掲載、利用者が疑問を「問い合わせ」せず自己解決できることを目指す

      があります。

      緊急時に急遽チャネルを増やしても顧客の混乱を招く可能性があるので、平時から顧客に利用されるような設計をしていくと良いでしょう。

      ノンボイスサービスについては以下記事を参考にしてください。

      4.コンタクトセンター(コールセンター)のBCP対策に必要な準備

      ここまで、コンタクトセンター(コールセンター)のBCP対策で重視すべきポイントを考えてきました。ではそれを踏まえて、いよいよ実際にBCP対策に取り組んでいきましょう。

      まずは、以下のような準備から始めてください。 

      4-1.緊急対応マニュアル・運用ルールの整備

      まず最初に行わなければならないのは、「2.コンタクトセンター(コールセンター)のBCP対策の進め方4ステップ」で検討してきたことを踏まえた上で、

      災害などの非常事態が発生した際にセンターをどのように運用するのか、その具体的な方法を決めてセンター内で共有します。

      たとえば、

      ・センターを分散させている場合、他のセンターに業務をどのように移行するか
      ・電話対応が困難になったら、顧客をどのようにノンボイスサービスに誘導するか
      ・従業員の安否確認、業務連絡はどのようにとるか
      ・交通手段が遮断されるなどしてスタッフが出社できない場合、人員をどうするか
      ・逆に就業中のスタッフがセンターから帰宅困難になった際の、食事や水などはどう確保するか

      などは、かならず決めておくべきでしょう。

      また、ここで忘れてはならないのはオペレーターをはじめとするスタッフへのケアです。

      非常時、特に地震などの災害時には、スタッフは物理的に業務に支障をきたすだけでなく、メンタル面でも大きなダメージを受けてしまいます。

      被害にあったショックはもちろん、今後の生活の不安も感じるでしょう。

      そんな中で、「できるだけ早く業務に復帰して」と要求しても、落ち着いて仕事をすることができません。

      そこで、スタッフを物心両面からサポートする体制も検討しておきましょう。

      具体的には、

      ◎スタッフが何でも相談できるような相談窓口の設置
      ◎メンタルケアを行える専門家の用意
      ◎緊急時の給与保証など金銭面でのサポート体制の整備

      などが考えられます。

      いざというときにも、スピーディかつ確実にセンターを運用できるよう、シミュレーションしておいてください。

      4-2.災害対策

      次に、地震や台風などの自然災害に備えて、平時からできる対策をとっておきます。

      たとえば、

      ◎停電に備えて自家発電設備や蓄電池設備などを設置する
      ◎データやシステムのバックアップをとっておく
      ◎オンプレミスのシステムをクラウドに移行する
      ◎棚や机など危険な什器が倒れないよう固定する
      ◎窓ガラスが割れないよう強化ガラスなどに変える

      といった準備ができるでしょう。

      4-3.感染症対策

      さらに、コロナ禍を経て重要性が高まっている感染症対策も忘れず行ってください。

      ◎センター内の定期的な消毒
      →だれがいつどこをどのように消毒するかをルーティン化、当番制などにするのもいいでしょう。

      ◎過密状態を避ける社内レイアウト
      ◎同じく過密状態を避ける人員配置、シフト調整
      ◎シールドやアクリル板などの用意・設置
      ◎センター内の定期的な換気

      などが有効でしょう。

      4-4.食料・水などの備蓄

      災害時への備えとしては、食料や水、生活必需品の備蓄も必須です。

      これについては、たとえば東京都では「東京都帰宅困難者対策条例」を設けて、全従業員分の水や食料などの備蓄を努力義務としています。

      主な備蓄品としては、

      ◎全スタッフ✖3日分の水
      ◎全スタッフ✖3日分の食糧
      ◎全スタッフ分の毛布
      ◎救急箱、薬
      ◎災害時用ラジオ
      ◎懐中電灯やランタンなどの簡易照明器具
      ◎ヘルメット、軍手
      ◎乾電池
      ◎簡易トイレ、使い捨てトイレ
      ◎生理用品、衛生用品

      などが挙げられます。

      また、これらの保管場所はセンターの中、または近くに設けましょう。

      別棟の倉庫や別フロアなどに保管してしまうと、災害で身動きが取れなくなった際に、取りに行けなくなってしまう恐れがあります。

      4-5.避難訓練・BCP訓練の実施

      そして、いざというときに的確に動けるよう、日ごろから避難訓練とBCP訓練を行っておくことも大切です。

      地震などの災害を想定したシナリオをつくり、時系列に沿ってどのように避難するか、センター機能を復旧させるためにだれがどう動くかをシミュレーションしておきましょう。

      実際に動いてみると、新たな課題や改善点が見つかるかもしれません。

      その場合は随時更新して、よりよいBCP対策を構築していってください。

      5.コンタクトセンター(コールセンター)のBCPにはアウトソーシング活用も有効

      これまで説明してきたように、コンタクトセンター(コールセンター)のBCPを検討するには、現状の運営も踏まえた上で、複数拠点化やチャネル追加なども検討する必要があるので、自社だけだと困難な場合があります。また複数の部署をまたがって調整が必要なため、思っている以上の工数がかかる可能性もあります。

      そこでコンタクトセンターのBCPを検討する際には、アウトソーシングを検討するのも良いでしょう。

      たとえば、弊社トランスコスモスであれば、以下のような流れでコンタクトセンターのBCPをお手伝いすることが可能です。

      トランスコスモスのBCO対策の流れ

      ※内容は、運営含めた一般的なBCP化までの概要です。ご要件に応じてカスタマイズしています。

      複数拠点化にあたっては、弊社センターをBCP拠点としてご活用いただくことも可能ですし、

      国内100か所を超えるセンター構築実績から最適なエリアをご提案することも可能です。

      ご興味がありましたら、以下までお問い合わせください。

      まとめ

      いかがでしたか?

      コンタクトセンター(コールセンター)のBCP対策について、何をどのようにすればいいのかよく理解できたかと思います。

      ではあらためて、この記事の内容を振り返ってみましょう。

      ◎コンタクトセンターのBCP対策は、

      ■平時からセンターを複数に分散させておく
      ■緊急事態発生時に備えた窓口を準備しておく

      という2つの方法から、

      ■ノンボイス化
      ■セルフサービス化
      ■在宅化 

      へとメインストリームが移行しつつある

      ◎コンタクトセンターでBCP対策をするの流れは、

      ・対策するべき業務、機能を選ぶ
      ・運用体制を統一する
      ・分散拠点化、在宅勤務化をする
      ・システムの整備

      ◎コールセンターのBCP対策の効果を高めるために知っておくべき2つのポイント

      ・スタッフへのケア
      ・AIチャットボットの活用

      ◎コンタクトセンターのBCP対策に必要な準備は、

      緊急対応マニュアル、運用ルールの整備
      ・発生する災害や感染症に備えた対策強化

      ◎コンタクトセンターのBCPには、アウトソーシング検討も有効

      これらを踏まえて、あなたのセンターが適切なBCP対策を講じられるよう願っています。

      トランスコスモスのコンタクトセンター/コールセンターサービスでお取引いただいたお客様は、業界問わず1,700社を超え、様々なノウハウを保有しています。コンタクトセンター/コールセンターの運営に関して、お悩みの方は一度お問合せください。
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