「コールセンターをアウトソーシングしたいけど、どうなのだろう?」
「コールセンターをアウトソーシングするメリットって何?」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシングをすることの最大のメリットは、自社で人材の採用や教育を行わずに、各顧客接点に最適なソリューションを活用し品質の高いコンタクトセンター対応を実現できることです。
自社内の人材や資金のリソースをコア業務に集中させられるだけでなく、専門会社による高品質な顧客応対と最適なオペレーション環境構築によって顧客満足度を高め、業績向上の効果が期待できるのが、コンタクトセンターのアウトソーシングです。
非常にメリットが多い手法ですが、一方でデメリットや注意点もあります。失敗やトラブルを回避するためには、あらかじめ知識を持ったうえでの取り組みが欠かせません。
そこで本記事では、「コンタクトセンターのアウトソーシングを検討するなら最初に知っておくべき情報」を凝縮しました。
本記事のポイント |
・コンタクトセンターのアウトソーシングの基本が押さえられる |
この記事を最後までお読みいただければ、「コンタクトセンターアウトソーシングの基礎知識」はもちろん、期待できる成果から注意すべきマイナス面まで理解できるようになります。また、料金体系や費用感についても触れています。
- 1.コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングする企業が増えている理由
- 2.コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシングとは
- 3.コンタクトセンター(コールセンター)アウトソーシングの費用(料金体系)
- 4.コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングするメリットまとめ
- 5.コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングするデメリットまとめ
- 6.コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングすべきかの判断基準
- 7.コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシング先を検討する際のポイント
- 8.コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングする際の注意点
- 9.コンタクトセンター(コールセンター)をトランスコスモスにアウトソーシングすればCX向上が期待できる
- まとめ
1.コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングする企業が増えている理由
コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングする企業は、年々増えています。
その理由には以下のような背景があります。
つまり、顧客が求めているコールセンターの品質に、企業が対応しきれなくなっていることが挙げられます。
例えばこれまで電話やメールでの対応で、ある程度顧客のニーズを満たすことができていましたが、インターネットやスマートフォンの普及により、SNSやWebチャットなどさまざまなコミュニケーションチャネルへの対応が求められるようになりました。
変化に合わせて優れた顧客体験を持続的に生み出すためには、単一ではなく、全ての顧客接点でオペレーション力の進化を続けることが重要です。しかし、自社でそれを実現するのは、容易なことではありません。
そこでコンタクトセンターをアウトソーシングすれば、蓄積したノウハウや優れた顧客体験を持続的に提供できる仕組みがあるため、多角的な機能や価値を顧客に提供し続けることができます。
そのため、市場変化に対応し、優れた顧客体験を生み出し続けるために、コールセンターをアウトソーシングする企業が増えています。
2.コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシングとは
“コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングする”とは、簡単にいえば、電話をはじめとする顧客とのコミュニケーション応対を、外部のコンタクトセンター専門会社に業務委託することです。
この章では、コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシングについて、以下の3点をお伝えします。
・コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシングと自社運用、業務のみ委託の違い |
この章を読めば、コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシングについての基礎的な知識が身につくでしょう。
2-1.コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシングと自社運用、派遣会社活用の違い
コンタクトセンター(コールセンター)の主な運用方法には、以下の3つがあります。
・自社運用:自社でコンタクトセンターを運用 |
それぞれの方法では、設備や維持費、人件費などの負担が大きく異なります。
自社運用 | アウトソーシング | 派遣会社活用 | |
設備 | 自社準備 | 外注 | 自社準備 |
管理者 | 自社従業員 | 外注 | 外注 |
オペレーター | 自社従業員 | 外注 | 外注 |
自社運用と派遣会社活用では、コンタクトセンターの設備を自社で準備しないといけないため、初期投資と準備までの時間がかかります。
また自社運用では、コンタクトセンターの運用管理を行う必要があるため、専門的な知識をもった人材を配置する必要があります。
一方、自社の準備負担が最も少ないのがアウトソーシングです。
ただし、設備の用意や、人員を確保する必要がないなどのメリットがある一方で、費用面などのデメリットもあるため、メリット・デメリットをしっかり把握してから導入を判断する必要があります。
アウトソーシングのメリットとデメリットについては4章・5章でお伝えしています。
2-2.アウトソーシングできる業務内容
コンタクトセンター (コールセンター)でアウトソーシングできる業務内容は、大きくインバウンド業務と、アウトバウンド業務に分けられます。
▼ アウトソーシングできる業務内容の例
インバウンド業務 | ・商品・サービスなどの注文・申込み受付 |
アウトバウンド業務 | ・商品を注文した顧客に対してのアフターフォローコール |
ここで押さえておきたいポイントは、従来のコンタクトセンターは「電話」での応対が中心でしたが、コミュニケーションチャネルの多様化に伴い、近年のコンタクトセンターは電話以外のチャネルにも対応していることです。
たとえば「メール」「チャット」「SMS(ショートメッセージサービス)」「SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)」などを利用した応対も、コンタクトセンターにアウトソーシング可能になっています。
2-3.アウトソーシングできない業種もある
一方、企業によっては法的な規制によってコンタクトセンターのアウトソーシングに注意が必要なケースがあります。
法律で許可・免許・届出などが義務づけられている業務は、原則アウトソーシングができません。一例としては債権管理回収業や酒類販売があります。
なお、一部のコンタクトセンター会社では、免許を取得することで対応可能にしているケースもあるので、自社業務をアウトソーシング出来るかも含めて相談してみるのもよいでしょう。
3.コンタクトセンター(コールセンター)アウトソーシングの費用(料金体系)
コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングする際の料金体系は、大きく「月額固定型」と「従量課金型」に分けられます。
3-1.月額固定型
月額固定型は、1カ月あたりの料金が固定で決まっている料金体系です。
あらかじめ定めた業務内容(オペレーターの人数や席数、対応時間など)やファシリティ(場所や設備・什器など)に対して、固定料金を支払います。こちらに通信費や、拡張に合わせた採用研修費等の変動費がセットで費用となることが多いです。
従量課金型よりも費用が安定している点がメリットですが、契約件数を超過すると、通常よりも割高なコールオーバー費用がかかる場合もあります。
3-2.従量課金型
従量課金型は、応対件数の実績に応じて料金を支払う料金体系です。例えば【1カ月の コール件数 × コール単価】が、月額料金となります。
従量課金型は、月額固定型よりも1件あたりの費用が割高になりますが、月あたりの対応件数の予測が難しい場合には、こちらの料金体系の方が向いています。
実際にアウトソーシング料金がいくらになるかは、業務委託の内容や実現したい機能や規模などによって大きく異なります。業種やミッションによって異なるため、自社業務をアウトソーシングするとどのぐらいの費用になるか気になる方は一度ご相談ください。
以下のリンクからお問い合わせください。
4.コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングするメリットまとめ
具体的にコンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングすると、どんなメリットがあるのでしょうか。ここでは5つのポイントを見ていきましょう。
1.自社で人材の採用や教育を行う必要がない |
4-1.自社で人材の採用や教育を行う必要がない
1つ目のメリットは「自社で人材の採用や教育を行う必要がない」ことです。
自社でコンタクトセンターを運用するためには、当然ながらオペレーターを採用して、教育をしなければなりません。
しかし、売り手市場が続く現代においてオペレーターの採用は困難なのが現実です。特に、即戦力となる経験者の採用は極めて難しく、未経験者を採用して教育する必要があります。
そのうえ、コンタクトセンターのオペレーターは離職率が高い傾向にあり、せっかく育てたオペレーターが辞めてしまうケースも多く見られます。
コンタクトセンターをアウトソーシングすると、自社運用における人材確保の問題を解決できることは、非常に大きなメリットです。
4-2.設備投資のコストが削減できる
2つ目のメリットは「設備投資のコストが削減できる」ことです。
自社運用のコンタクトセンターは、人材確保のみならずハード面においても、多大な初期投資コストが発生するという問題を抱えています。
コンタクトセンターを運用するためのインフラシステム、パソコンやインカムなどの機器、静かで快適な空間の確保など、設備投資やオフィスコストが発生します。
高額な初期費用がかかるのみならず、事業縮小(あるいは拡大)の柔軟性が低い点も課題として挙げられます。組織としての機動力は低くなるといわざるを得ません。
これらの自社運用における初期投資・設備投資の課題を解決するために、コンタクトセンターのアウトソーシングは有益です。
アウトソーシングなら、必要最小限の初期費用のみでコンタクトセンターをスタートでき、縮小も拡大も柔軟に行うことが可能です。
4-3.短期間でコンタクトセンター(コールセンター)を立ち上げられる
3つ目のメリットは「短期間でコンタクトセンター(コールセンター)を立ち上げられる」ことです。
ここまでにご紹介した2つのメリットと通じるところですが、アウトソーシングすると、自社でソフト面・ハード面の準備をする必要性がないので、その分、短いリードタイムでコンタクトセンターを立ち上げられます。
激しい変化のなかで“経営スピード”の重要性が増している昨今、「コンタクトセンターの立ち上げにはスピードが求められる」という企業が多いでしょう。また、有事の際には緊急でコンタクトセンターを立ち上げる必要があります。実際にトランスコスモスには、窓口開設まで1か月もない状態で立ち上げを依頼いただくケースは多々あります。
コンタクトセンターをアウトソーシングすることで、準備期間を大幅に短縮し、スピードで競り負けない経営が可能になります。
短期間でコンタクトセンターを立ち上げるトランスコスモスの緊急コンタクトセンターについてはこちらでご紹介しています。こちらも是非ご覧ください。
4-4.土日祝日・業務時間外でも対応できる
4つ目のメリットは「土日祝日・業務時間外でも対応できる」ことです。
自社でコンタクトセンターを運用する場合には、管理するメンバーのリソースが不足することから、年中無休にするわけにはいかず、結果として「受付時間:平日10時〜17時」のように限られた応対になりがちです。
顧客から見れば「電話をかけたい夜や休日につながらない」と不満のもとになり、顧客満足度を低下させてしまいます。
そこでコンタクトセンターをアウトソーシングすることで、自社の就業規則や勤務時間などの都合とは関係なく、顧客にとっての利益を優先させた運営が可能になります。
たとえば「年中無休・午前8時〜午後22時まで」のように受付時間を柔軟に設定できるため、顧客満足度が高まります。
なお、最近では、最新のテクノロジーを活用して、24時間・音声AI自動応答サービスやチャットボットによる応対など、一部営業時間を無人で対応するという選択肢も広がっています。
4-5.顧客満足度を高める対応を実現できる
5つ目のメリットは「顧客満足度を高める対応を実現できる」ことです。
ここまで、運用面を中心としたメリットを4つご紹介してきましたが、一方で最も本質的かつ絶大な効果を発揮するのが「プロによる顧客設計、運営ができる」点です。
現代は「カスタマーエクスペリエンス(CX、顧客体験)」の考え方を重視する企業が増えていますが、コンタクトセンターのアウトソーシングによって、CX向上も期待できます。
アウトソーシング先にもよりますが、業界知見や顧客対応経験を基に、顧客接点においてどのようなチャネルを使って接客をしていけば、顧客満足度が上がるのかというのを考え、コンタクトセンターを設計/運営していくことからCX向上が期待できるのです。
自社の顧客に高品質な応対サービスを提供したいのであれば、コンタクトセンターのプロに任せるのがよいでしょう。
なお、トランスコスモスではこれまで1700社を超える運営実績から培った知見やノウハウを活かし、顧客満足度を最大化していくためのサービスを提供しています。ご興味がございましたら、お気軽にご相談ください。
5.コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングするデメリットまとめ
大きなメリットを持つコンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシングですが、一方でデメリットもあります。
1.アウトソーシング費がかかる |
あらかじめ知っておくことで適切な対処ができますので、ひとつずつ見ていきましょう。
5-1.アウトソーシング費がかかる
1つ目のデメリットは「アウトソーシング費がかかる」ことです。
“アウトソーシング費のデメリットを、どの程度の大きさとして捉えるか”は、企業の戦略や考え方によって大きく変わってくるところです。
というのは、ひと昔前では、コンタクトセンターは「コストセンター(利益を生まずにコストとなる部門)」と捉える企業が多い状況でした。コストセンターとして捉えるなら、費用はできる限り削減の方向に向かいます。
しかし、CX(顧客体験)が重要視されるようになってから、コンタクトセンターを「プロフィットセンター(利益を生み出す部門)」として捉える企業が増えています。
実際、コンタクトセンターをプロフィットセンターの戦略拠点とした多くの企業が、優れた成果を挙げています。
コンタクトセンターをCX向上の戦略拠点として捉える企業は、投資価値を実感できるため、アウトソーシング費がかかるというデメリットは(適正費用である限り)問題になりません。
一方、「コンタクトセンター=できる限りコスト削減したい部門」と捉える企業にとっては、アウトソーシング費のデメリットが大きく感じられるでしょう。
5-2.コンタクトセンター(コールセンター)運用ノウハウの蓄積はしにくい
2つ目のデメリットは「コンタクトセンター運用ノウハウの蓄積はしにくい」ことです。
コンタクトセンター業務をアウトソーシングすると、社内にはない外部の知見やノウハウを活用できる反面、知見やノウハウが社内に蓄積していく効果は低くなります。
例えば、「将来的にはすべてコンタクトセンターは内製化し自社運用したい」といった経営戦略がある場合には、アウトソーシングではなく自社運用をスタートしたほうが良いケースもあります。
なお、「今後も外部のコンタクトセンター会社と協働して、アウトソーシングによってCX向上を図りたい」という考えであれば、このデメリットは気にする必要はありません。
5-3.判断を伴う苦情対応は難しい
3つ目のデメリットは「判断を伴う苦情対応は難しい」ことです。
応対の技術力が極めて高いプロのオペレーターであっても、すべての問い合わせや苦情を解決できるわけではないことは、しっかり押さえておきましょう。
自社の専門スタッフでないと回答できない難しい質問や、企業の責任者による判断・意思決定を要する苦情対応などは、オペレーターが対応できる業務の範囲を超えています。
こういった特殊なケースへ対応するためには、アウトソーシングする際に方針を定めたうえでイレギュラー対応時の設計(権限移譲や上席対応)をすることが重要になります。
6.コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングすべきかの判断基準
さて、ここまでご覧いただき、「うちの会社では、アウトソーシングすべきなのか?」と迷われているかもしれません。
そこでアウトソーシングがおすすめのケースと、オススメではないケースをご紹介しましょう。
6-1.アウトソーシングがおすすめのケース
アウトソーシングがおすすめのケースはこちらです。
・CX(顧客体験)の向上を重視しており、改善提案を受けながら運用を行いたい |
これらのうち、ひとつでも当てはまるのであれば、コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシングを積極的に推し進めるべきといえます。
コンタクトセンター会社が持つ知見やノウハウを有効活用して、自社の顧客に質の高い接客を提供すると同時に、社内リソースを本業に集中させることで、より良い商品・サービスを届ける──という好循環が生まれます。
自社だけでは、なかなか踏み込めない新たな領域への対応についても、他社運用事例を基にアドバイスを受けられることもあります。
なお、コンタクトセンターのアウトソーシングは、業務の100%を委託するのではなく一部を委託することもできます。まずは限定した範囲からスモールスタートしてみるのもよいでしょう。
6-2.アウトソーシングがおすすめではないケース
一方、アウトソーシングがおすすめではないケースとしては、以下が挙げられます。
・法的制約(債権回収業や酒類販売など)がある |
法的な制約がある場合でコンタクトセンターをアウトソーシングしたい場合には、免許などを持ち対応できるコンタクトセンター会社があるか、確認しなければなりません。
また、将来的に自社で運用したい場合も、必ずしもアウトソーシングが適切とはいえません。全てをアウトソーシングしてしまうと、将来自社運用する人材準備が大変になるので、一部だけをアウトソースするなど検討が必要です。
7.コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシング先を検討する際のポイント
コンタクトセンター(コールセンター)は、企業のイメージに大きく関わる部分です。アウトソーシング先を選定する際は、以下のポイントを抑えて、慎重に選定しましょう。
アウトソーシング先を選定する際は、「数社から見積もりをとる→比較検討する」という流れになるかと思います。それぞれの過程でのポイントをお伝えします。
7-1.見積もりを取る際のポイント
見積もりを取る際は、「どうしてコンタクトセンターをアウトソーシングしたいのか」や「どの程度稼働させたいか」などを事前に具体的に決めておきましょう。
その方が、より明確な見積もりを取ることができます。
見積もりを取る際に明確にしておくべきことは、以下の通りです。
見積もりを取る際に明確にしておくべきこと |
・アウトソーシングの目的 |
上記を整理するのが難しい場合は、ヒアリングを受けながら見積もりを取るのが一般的となりますので、専門家に相談してみましょう。
トランスコスモスではお客様のご相談にあわせて、要件を整理しながらお見積りの提示・ご提案を実施しています。お見積り要件の整理・ご提案は無償で行っていますので、ご興味のある方は是非お声掛けください。
7-2.比較検討する際のポイント
見積もりを取った後比較検討する際には、以下のことについてしっかりと確認するのがポイントになります。
コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシング先に確認すべきこと |
・依頼したい業務内容とマッチしているか |
特によく検討したいのが、コスト面とコンタクトセンターの質のバランスです。
費用が安く魅力的でも、依頼できる業務の内容が希望に沿っていなかったり、コンタクトセンターの設備に不安があったりする場合は、検討し直したほうがいいでしょう。
8.コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングする際の注意点
最後に、コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングする際の注意点を3つ、お伝えします。
1.質の高い応対ができる会社を選ぶ |
8-1.質の高い応対ができる会社を選ぶ
1つ目の注意点は「質の高い応対ができる会社を選ぶ」ことです。
コンタクトセンター(コールセンター)をアウトソーシングすると、CX向上の効果が期待できることは先に述べたとおりですが、品質の低いコンタクトセンター会社にアウトソーシングすると、逆効果となります。
コンタクトセンターのオペレーターは、企業の顔となって直接、顧客と接点を持ちますが、その印象が悪くなれば、CX向上どころか顧客離脱を引き起こしかねません。
コンタクトセンター会社が生業としている「人を雇用し育成をしたうえで、あらゆる企業の顧客対応をする」ということは地道なプロセスとなります。
低品質な会社を見抜くのは難しいかもしれませんが、極端な低料金を売りにしている会社や設立間もなく、ノウハウをあまり持っていなそうな会社は注意すべきだといえます。7.コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシング先を検討する際のポイントで述べたように、自社のやりたいことをしっかり伝えた上で、実現出来そうかどうかを確認してください。
8-2.商品・サービスの情報は十分にレクチャーする
2つ目の注意点は「商品・サービスの情報は十分にレクチャーする」ことです。
コンタクトセンター会社は応対のプロではありますが、商品・サービスのプロではありません。商品・サービスのプロはそれを取り扱う企業の担当者です。
商品・サービスに関しての情報提供が不十分だと、オペレーターが顧客からの質問や問い合わせに、その場で対応できません。
商品・サービスに関する正しい情報や、顧客にとって有益な情報を、惜しみなくオペレーターにインプット出来るようにアウトソーシング先の構築担当者としっかり連携しましょう。
例えば、企業のホームページなどでよく見られる「よくある質問」「Q&A」レベルの質疑には最低限答えられるレクチャーは必須です。
実際は「よくある質問」「Q&A」を見てもわからなかった顧客が問い合わせをするケースも多いので、オペレーターに対して、プラスアルファの商品・サービスの情報を十分にレクチャーしている企業の応対は、その分、高品質になります。
具体的には、誰が見てもわかりやすい説明資料の作成や、商品・サービスの専門知識をまとめた資料の提供などのほか、定期的に勉強会を開催して商品開発の想いなども含め直接レクチャーするやり方もあります。また、情報は常に最新のものにアップデートしておく必要があります。
どのような資料が必要か、どのくらいのサイクルで勉強会を行うかなどアウトソーシング先の構築担当者と相談しながら進めていきましょう。
8-3.丸投げせずに課題や問題点は早期改善を図る
3つ目の注意点は「丸投げせずに課題や問題点は早期改善を図る」ことです。
どんなに素晴らしいコンタクトセンター会社にアウトソーシングしたとしても、丸投げして放置していれば、顧客満足度は下がってしまいます。
主軸は発注元企業にありますので、オーナーシップ(主体性)を持ち、課題や問題点を早めに見つけて改善を重ねていく姿勢を持ち続けましょう。
コンタクトセンター会社と企業が良いバランスで協働し、お互いの「プロ」分野を掛け合わせて相乗効果を発揮したときに、優れたCXを実現できます。
9.コンタクトセンター(コールセンター)をトランスコスモスにアウトソーシングすればCX向上が期待できる
トランスコスモスの「Digital Customer Communication Platform」なら、CX向上が期待できます。
カスタマーサポートにおいて、良質な顧客体験の提供は不可欠であり、トランスコスモスの「Digital Customer Communication Platform」は、それを実現できるからです。
トランスコスモスの調査によると、カスタマーサポートの体験において感動体験を受けた顧客の84%は、サービス継続意向を持っているという結果があります。また、カスタマーサポートの感動体験により、その企業の他の商品も買いたいと思った人の割合は、82%にのぼりました。
このように、企業の成長と良質な顧客体験の提供は密接に繋がっています。
「Digital Customer Communication Platform」は、顧客コミュニケーションの現場を知り尽くしたトランスコスモスだから蓄積できるノウハウを結集し、顧客が企業に期待する体験に合わせて、サービスを提供していくためのプラットフォームです。
オペレーションを持続進化させるための5つの特徴をご紹介します。
・360°顧客チャネルカバー |
取引社数1,700社以上、センター・在宅での提供席数18,000席以上、提供機能25機能以上の実績に基づいた「Digital Customer Communication Platform」について、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
コンタクトセンター(コールセンター)のアウトソーシングとは、電話をはじめとする顧客とのコミュニケーション応対を、外部のコンタクトセンター会社に業務委託することです。
アウトソーシングできる主な業務内容は以下のとおりです。
インバウンド業務 | ・商品・サービスなどの注文・申込み受付 |
アウトバウンド業務 | ・商品を注文した顧客に対してのアフターフォローコール |
コンタクトセンターをアウトソーシングするメリットとして以下が挙げられます。
1.自社で人材の採用や教育を行う必要がない |
コンタクトセンターをアウトソーシングするデメリットとして以下が挙げられます。
1.アウトソーシング費がかかる |
アウトソーシングがおすすめのケース・アウトソーシングがおすすめではないケースはこちらです。
おすすめのケース | ・CX(顧客体験)の向上を重視しており、改善提案を受けながら運用を行いたい |
おすすめではないケース | ・債権回収や酒類販売などの法的制約がある |
コンタクトセンターをアウトソーシングする際の注意点として以下が挙げられます。
1.質の高い応対ができる会社を選ぶ |
ここまでお読みいただいて、コンタクトセンターアウトソーシングの基礎知識や、期待できる成果から注意すべきマイナス面まで理解していただけたのではないかと思います。
この記事がコンタクトセンターのアウトソーシングを利用したCX向上を検討するきっかけとなることを願っています。