3.236.51.151

コールセンターシステムとは?導入に必要な知識や選び方を簡単に解説

コールセンターシステムとは、コンタクトセンター(電話やメールに加え、SNS、チャットなど幅広いコミュニケーションチャネルを利用して、顧客と企業を結ぶ部署を指す。以前は電話コミュニケーションのみだったので、コールセンターと呼ばれており、現在でもコールセンターで表現されている所も多い。)を運用するうえで必要な機能を備えたシステムの総称で、その機能は多岐にわたります。

基本的なところでは、かかってきた電話をオペレーターに振り分ける機能や、電話とパソコンを連携させる機能、顧客データを一元管理できるデータベース機能、通話録音機能などが挙げられます。

コールセンターシステムは、応対の品質や業務の効率性に大きく影響する要素であり、システムの選び方に失敗するとコールセンターの運用がうまくいきません。

さらに近年では、最先端のテクノロジーを活用した次世代型システムも登場しており、企業の業績にもコールセンターシステムが影響を与えています。

そこで本記事では、コンタクトセンターの成功に不可欠である「コールセンターシステム」について、詳しく解説します。

▼ 本記事のポイント

  • コールセンターシステムの基礎知識が身につく
  • メリット・デメリットが把握できる
  • システム選びのポイントや注意点まで網羅

「コールセンターシステムについて知りたい」
「自社にとって最適なコールセンターシステムを導入したい」
…という方におすすめの内容となっています。

この解説を最後までお読みいただければ、「コールセンターシステムとは何か」はもちろん、システムを選ぶ際の具体的な観点や導入の流れまで理解できるようになります。

結果として、顧客満足度を向上させるために最適なコールセンターシステム導入を実現できるはずです。ではさっそく解説を始めましょう。

なお、この記事はコンタクトセンターの電話に関するシステムについて、紹介していきます。 

目次

1. コンタクトセンター(コールセンター)システムとは

まずはコンタクトセンター(コールセンター)のシステムの基礎知識からご紹介します。

1-1. コンタクトセンター(コールセンター  )システムの概要

コンタクトセンター(コールセンター)の運用は、ただ電話を設置するだけでは不可能で、さまざまな機能が必要になります。

たとえば、顧客からかかってきた電話をオペレーターに自動で振り分ける、オペレーターが通話しながら顧客データを閲覧できるようにする、通話内容の録音、通話結果を記録するなど、その機能は多岐にわたります。

またここでは深く触れていませんが、メールやWEBチャット、SNSでの応対を実施するための機能も必要になります。

これらのコンタクトセンターを運用するうえで必要な機能を備えたシステムの総称を「コンタクトセンターシステム」と呼びます。

コンタクトセンターと一口にいっても、その規模や業務内容はさまざまです。

よって、コンタクトセンターシステムにも、個人事業主が利用できるような小規模なものから、何千人もオペレーターを抱える大規模なコンタクトセンター向けのものまで、多種多様です。

1-2. コンタクトセンター(コールセンター)システムが注目される背景

近年では、コンタクトセンター(コールセンター )システムが注目される機会が増えています。

その背景として挙げられるのは、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の波が、コンタクトセンター業界にも押し寄せていることです。

ビジネスにおけるDXとは、進化したデジタル技術を活用して製品・サービスやビジネスモデルを変革することで、コンタクトセンターにおいても、最先端のテクノロジーによって顧客満足度を高める試みが進んでいます。

電話のシステムといえば、一昔前は電話をオペレーターにつなぐ・データ閲覧・通話結果をオペレーターが登録するといった基本機能をイメージすると思いますが、たとえば顧客との通話を音声認識によって感情を把握する・テキスト書き起こしにより自動で対話の要約を出力するといった、付加機能を持つコンタクトセンターシステムが登場しているのです。

コンタクトセンターシステムは進化が著しく、“システムで解決できること”がどんどん増えています。

1-3. コンタクトセンター(コールセンター)システムが重要な理由

コンタクトセンター(コールセンター)を運用するなら、コンタクトセンターシステムが非常に重要なカギを握ります。

なぜなら、良いコンタクトセンターシステムを導入すれば「顧客応対の品質向上」と、「効率向上・コストの削減」を両立できるからです。

逆に、コンタクトセンターシステム選びを間違えると、応対の品質が下がって顧客満足度は下がり、そのうえ無駄なコストが発生し続ける事態に陥るリスクがあります。

これから新たにコンタクトセンターシステムを導入するのではあれば、ぜひ「コンタクトセンターシステム選びが、今後の明暗を分けるといっても過言ではない」ことを押さえておきましょう。

また、古いコンタクトセンターシステムを使い続けている企業にとっては、コンタクトセンターシステム刷新によって現在抱えている課題の多くを改善できる可能性が高いといえます。

2. コンタクトセンター(コールセンター)システムの基本機能

次にコールセンターシステムの基本機能についてご紹介しましょう。

1.PBX/ACD
2.CTI
3.CMS
4.CTS
5.通話録音システム
6.IVR

さまざまな付加価値を持つシステムの導入を検討するにしても、まずはシステムの基礎部分を理解しておくことが大切です。本記事では、基本部分しか紹介していませんが、コンタクトセンターの運営効率化の為に関連システム(たとえば、オペレーターの応対効率化で利用される音声認識システム)や顧客の問い合わせに対して自動応答(音声AIやチャットシステム)するシステムもコンタクトセンターシステムとなります。随時Cotra内でも関連情報配信していきますので、併せてご覧ください。

コンタクトセンターの構造

2-1. PBX/ACD

まずコンタクトセンター(コールセンター)システムの最も基本的な機能となるのがPBX/ACDです。

PBX

PBX(Private Branch eXchange:構内交換機)は、電話の外線と内線、あるいは内線同士を接続する機器です。

たとえば、顧客向けのフリーダイヤルにかかってきた電話を各オペレーターの電話へ着信させるのが、PBXの機能となります。

ACD

ACD(Automatic Call Distribution:着信呼均等分配)は、待機状態にあるオペレーターのうち、待機時間が長いオペレーターから優先的に着信を振り分けるシステムです。

前述のPBXだけでは、一般企業のオフィス内の代表電話を振り分ける内線・外線機能と変わりませんが、ACDシステムを持つことでオペレーターの稼働を均等化できます。

2-2. CTI

CTI(Computer Telephony Integration:コンピューターテレフォニーインテグレーション)は、電話とパソコンを連携させるシステムです。

CTIがあれば、たとえば、着信と同時に、発信顧客の顧客情報や応対履歴情報をパソコン画面に自動表示できます。

2-3. CMS

CMS(Call Management System:コールマネジメントシステム) は、着信呼数、応答呼数、放棄呼数、通話時間、後処理時間などのKPIをデータベース化して分析し、自動的に統計レポートを作成するシステムです。

応対品質の向上や業務の効率化を図りながらコンタクトセンター(コールセンター)を運営するために、必要不可欠な機能がCMSとなります。

2-4. CTS

CTS(Call Tracking System:コールトラッキングシステム)は、一元的に顧客データベースを管理できるようにするシステムです。

たとえば、応対中のオペレーターのパソコン画面に、顧客番号・氏名・住所・購入履歴・応対履歴などの顧客情報を表示させるとともに、新たな注文情報や応対履歴を直接データベースに追加できます。

なお、CTSはCRMシステムとも呼ばれることもあります。

2-5. 通話録音システム

通話録音システムは、顧客との通話内容を録音できる機能です。後から通話を振り返ることで応対の品質向上や顧客トラブルの予防が可能になります。

2-6. IVR

IVR(Interactive Voice Response:自動音声応答)は、自動音声ガイダンスで応答するためのシステムです。

たとえば、ガイダンスに従って電話のプッシュボタンを押すと担当オペレーターに接続する、オペレーターが全員応対中の際にかけ直し依頼のアナウンスを流す、といった対応は、IVRの機能を利用しています。

3. コンタクトセンター(コールセンター) システム導入のメリット・効果

ここで改めて、コンタクトセンター(コールセンター)システムを導入するとどのようなメリット・効果が期待できるのか、見ていきましょう。

1.質の高い応対で顧客満足度が高まる
2.現場の負担が軽減し業務が効率化する
3.顧客データをマーケティングや商品改善に活用しやすくなる

3-1. 質の高い応対で顧客満足度が高まる

1つめのメリットは「質の高い応対で顧客満足度が高まる」ことです。

コンタクトセンター(コールセンター)における応対で顧客の満足度を高めるためには、まずはオペレーターが丁寧な対応をすることはもちろんですが、それだけでは不十分です。

たとえば、どんな問い合わせにも正しい知識で解答するためのオペレーター支援、データベースを活用した顧客の状況の素早い把握、顧客感情を音声から解析したトラブル防止策など、コンタクトセンターシステムでしか実現できない高度な応対があります。

自社に合うコンタクトセンターシステムを導入すれば、それは良いCX(カスタマーエクスペリエンス、顧客体験)の実現に直結します。

結果として、顧客満足度が高まっていくのです。

3-2. 現場の負担が軽減し業務が効率化する

2つめのメリットは「現場の負担が軽減し業務が効率化する」ことです。

コンタクトセンター(コールセンター)システムの大きな利点として、デジタル技術の活用によって業務を大幅に効率化できる点が挙げられます。

近年では、音声認識の技術が進み、顧客との会話を自動でテキストに変換することが可能です。トランスコスモスではリアルタイムのモニタリングに利用したり、音声認識によって顧客の感情を解析したりと、活用の幅が広がっていますが、多くの作業をシステムによって自動化できます。

結果として処理時間を短縮し、生産性を高めることができます。

音声認識について詳しくは以下の記事をご覧ください。

3-3. 顧客データをマーケティングや商品改善に活用しやすくなる

3つめのメリットは「顧客データをマーケティングや商品改善に活用しやすくなる」ことです。

コンタクトセンター(コールセンター)システムによって顧客情報や応対履歴、通話内容などのデータベースを連携して管理することは、企業にとって大変有益です。

マーケティング的な観点でみれば、コンタクトセンターシステムを通して蓄積されるデータベースは宝の山ともいえます。

なぜなら、まだ発見されていないニーズや顧客の本音など、新たな製品・サービスの開発や既存商品の改善などに直結するヒントが多く隠れているからです。

コンタクトセンターシステムによって顧客データを収集し活用することは、コンタクトセンター自体のみならず、その企業の事業成長に好影響を与えます。

4. コンタクトセンター(コールセンター)システム導入の課題

一方で課題もあります。課題を踏まえておくと、コンタクトセンター(コールセンター) システム導入の際に役立ちます。

1.導入コスト・運用コストがかかる
2.オペレーターがシステムを利用するための教育が必要になる

4-1. 導入コスト・運用コストがかかる

1つめの課題「導入コスト・運用コストがかかる」ことです。

コンタクトセンター(コールセンター)システムは、導入時の初期投資コスト(イニシャルコスト)と保守運用コスト(ランニングコスト)が発生します。

どの程度のコストが発生するかといえば、導入するシステムの内容によってさまざまです。

コンタクトセンターシステムに最低限必要な機能に加えて、多くの付加機能を求めれば求めるほど、コストもかさんでいく点に注意しましょう。

コンタクトセンターシステムを導入する際には、求める応対の品質・コスト削減と、システム費用のバランスを取りながら、ベストな落としどころを熟考することが欠かせません。

4-2. オペレーターがシステムを利用するための教育が必要になる

2つめの課題「オペレーターがシステムを利用するための教育が必要になる」ことです。

新しいコンタクトセンター(コールセンター)システムを入れる場合には、それを使いこなせる状態にするまでのトレーニングが発生することも加味しておく必要があります。

たとえば、オペレーターにとって操作を覚えるのが難しいシステムや、直感的な操作ではミスが起きやすいシステム、使い勝手が悪いシステムなどは、教育コストが多くかかります。

場合によっては「前のシステムのほうが生産性が高かった」といった失敗にもつながりかねませんので、注意しましょう。

5. 業務種別ごとなるコンタクトセンター(コールセンター)システムの機能

さて、ここからは実際にコンタクトセンター(コールセンター)システムの導入を検討している方に向けて、業務種別ごとなる必要機能や選び方についての話題に移っていきましょう。

まずコンタクトセンター(コールセンター)の業務種別は、大きく2つに分けられます。

1.インバウンド型
2.アウトバウンド型

5-1. インバウンド型

1つめの業務種別は「インバウンド型」です。

インバウンドとは、顧客からかかってきた電話を受けて対応することです。

たとえば、お客様相談室の電話番号にかかってくる問い合わせ電話を受ける、通販の受注電話を受ける、などがインバウンド業務にあたります。

インバウンド業務向けのコンタクトセンター(コールセンター)システムで重要になるのは、「顧客からの入電に効率的に対応する」ための機能です。

具体的には、着信をオペレーターに自動振り分けするACD機能、自動音声のアナウンスに従って注文や申込みできるようにするIVR機能、オペレーターの応対を支援するナレッジ表示機能などが挙げられます。

インバウンド業務のみ・またはインバウンド業務が多い企業では、インバウンドに強い種類のコンタクトセンターシステムを選ぶ必要があります。

▼ インバウンド業務の例

・商品の注文受付
・問い合わせ対応
・オフィス不在時の入電対応

5-2. アウトバウンド型

2つめの業務種別は「アウトバウンド型」です。

アウトバウンドとは、企業から顧客に電話をかけることです。

たとえば、電話営業(テレアポ)、購入者へのアフターフォロー、支払いのない顧客への督促、アンケート調査などがアウトバウンド業務に当たります。

アウトバウンド業務向けのコンタクトセンター(コールセンター)システムで重要になるのは、「効率的に発信する」ための機能です。

具体的には、画面上のボタンをクリックして発信できるクリック・トゥ・コールや、自動的に電話をかけるオートコール、自動的にかけた電話が応答したらオペレーターに接続するプレディクティブダイヤリングなどが挙げられます。

アウトバウンド業務が主体となる企業では、アウトバウンド向けの機能が充実したコンタクトセンターシステムを選定すると良いでしょう。

▼ アウトバウンド業務の例

・商品を注文した顧客に対してのアフターフォローコール
・長期間購入が途絶えている休眠顧客の掘り起こし
・営業電話によるアポイント獲得
・電話でのインタビューによる市場調査・アンケート調査

6. コンタクトセンター(コールセンター)システムの導入形態

コンタクトセンター(コールセンター)システムの導入形態は、大きく2つに分けられます。

1.オンプレミス型
2.クラウド型

それぞれ詳しく見ていきましょう。

6-1. オンプレミス型

1つめの導入形態は「オンプレミス型」です。

オンプレミスとは自社運用という意味で、企業が自社内に必要なサーバー機器や設備を設置して、システムを運用する形態です。

かつては、コンタクトセンター(コールセンター)システムに限らず、ITシステムといえば自社運用が当然だったため、特別な呼び方はありませんでしたが、後述する「クラウド型」の出現により、クラウド型と区別するために、自社運用はオンプレミスと呼ぶようになりました。

オンプレミス型のメリットは、社内サーバーですべての情報管理を行うため、カスタマイズの自由度が高いことや外部漏洩のリスクが低いことが挙げられます。

一方、デメリットとしては、サーバー機器や各種設備を自社で購入するための初期費用や、それらが老朽化・故障した場合のメンテナンスや保守費用が発生する点が挙げられます。

自社での準備が必要なので、導入までのリードタイムも長くなる傾向です。

▼ オンプレミス型のまとめ

◎ メリット

・カスタマイズの自由度が高い
・外部漏洩のリスクが低い

✕ デメリット

・設備投資の初期費用やメンテナンス・保守費用が発生する
・導入までのリードタイムが長い

6-2. クラウド型

2つめの導入形態は「クラウド型」です。

クラウド型はオンプレミス型とは違い、自社ではサーバー機器などの設備を持ちません。

クラウド事業者インターネットを経由して提供しているコンタクトセンター(コールセンター)システムを、サービス料を支払って利用するのがクラウド型です。

メリットは、自社でサーバー機器などを購入する必要がないため初期費用を低く抑えやすい、アカウント登録すればすぐに利用できる、インターネットさえあればいつでも・どこでも利用できるなどが挙げられます。

デメリットとしては、自社で自由にカスタマイズしやすいオンプレミス型と比較すると、カスタマイズの幅に制限があることや、利用人数が多くなるとオンプレミス型より高額になる可能性もあります。

▼ クラウド型のまとめ

◎ メリット

・初期費用を抑えやすい
・アカウント登録のみですぐ利用できる
・インターネットさえあれば場所を問わず利用できる

✕ デメリット

・カスタマイズできる範囲に制限がある
・利用人数が多くなるとオンプレミス型より高額になる可能性がある

 

7. コンタクトセンター(コールセンター)システムの価格相場

ここで「コンタクトセンター(コールセンター)の価格って、どの程度が相場なの?」という疑問が浮かんでいるかもしれません。

結論からお伝えすると、一部のクラウド型を除き、基本的にコンタクトセンターシステムは、都度見積もりになります。またクラウド型も要件によっては、別システム連携が必要となることもあるので、価格感をつかみたいときには、必要な機能や規模、基幹システムとの連携有無などを決めて、複数社に見積もりを取るのがよいでしょう。ただし、コンタクトセンターに必要なシステム要件を自身で判断できるケースに限ります。信頼できる専門的な人に相談しながら見積を取る手法が最もお勧めの方法です。

トランスコスモスでは個別に相談を受けながらお見積りをいたします。お見積りをご依頼いただく際にはお問い合わせフォームからご連絡ください。

 

8. コンタクトセンター(コールセンター)システムの選び方のポイント

自社に合うコンタクトセンター(コールセンター)を選ぶためには、どんなポイントを見れば良いのでしょうか。ここでは8つのポイントをご紹介しましょう。

1.必要な機能がそろっているか
2.予算内の価格か
3.基幹システムと連携する必要があるか
4.操作性・使いやすさ(UI)に優れているか
5.セキュリティ対策が厳重か
6.スピーディな導入が可能か
7.導入実績があるか
8.アフターケアが充実しているか

8-1. 必要な機能がそろっているか

1つめのポイントは「必要な機能がそろっているか」です。

必要な機能を洗い出すうえでは、まずは「5. コンタクトセンター(コールセンター)システムの種類」でご紹介したように、インバウンド業務が主となるのか、それともアウトバウンド業務が主となるのかを明確にしましょう。

そのうえで、具体的に「何をしたいのか」「どんな機能を求めるのか」を明確にし、必要な機能を基準としてコンタクトセンター/(コールセンター システムを選定しましょう。

何をしたいのか、どんな機能を求めるのか整理する際には、以下のページをご活用ください。

業務を始めるにあたり、どのようなことを実施していくのかをリストアップしているため、自社に必要な機能はどれなのか洗い出すために役立ちます。

8-2. 予算内の価格か

2つめのポイントは「予算内の価格か」です。

コンタクトセンター(コールセンター)システムに限ったことではありませんが、システム構築はカスタマイズを重ねていくと、金額が大きく跳ね上がることも珍しくありません。

そこで最初に予算の線引きをきちんとして、その予算内での導入を目指すことが大切です。

当初承認した予算で収まらないことも想定したうえで、バッファ(余裕)を持たせた予算設定にしておくと良いでしょう。

8-3. 基幹システムと連携する必要があるか

3つめのポイントは「基幹システムと連携する必要があるか」です。

すでに運用している社内の基幹システムとコンタクトセンター(コールセンター)システムを連携させる必要性がある場合には、“自社の基幹システムと連携できるか否か”で選択肢が狭まってきます。

もちろん、基幹システムのすべての情報を連携する必要はなく、どんなデータを連携するべきかなどの要件や定義により難易度が大きく変わります。

このあたりの判断には専門知識が必要となりますので、基幹システムの担当部門や保守ベンダーとも相談しながらコンタクトセンターシステム選びを進めることが大切です。

8-4. 操作性・使いやすさ(UI)に優れているか

4つめのポイントは「操作性・使いやすさ(UI)に優れているか」です。

ここまでに3つのポイントをご紹介しました。

1.必要な機能がそろっているか
2.予算内の価格か
3.基幹システムと連携できるか

「最低限、この3つがそろえば運用は何とかなる」と思いがちですが、忘れてはならないのが、オペレーターにとっての操作性や使いやすさなど、UI(ユーザーインターフェイス)の評価です。

どんなに高度な機能を持つシステムであっても、現場のオペレーターにとって使いづらければ、その機能性を発揮できません。

実際、最終的に「現場で使いづらいから」という理由でシステム入れ替えを行う企業も少なくありませんので、事前にしっかりチェックしたいポイントです。

8-5. セキュリティ対策が厳重か

5つめのポイントは「セキュリティ対策が厳重か」です。

顧客情報を扱うコンタクトセンター(コールセンター)においては、セキュリティ面に十分な対策を講じる必要性があるのは、いうまでもありません。

コンタクトセンター(コールセンター)システムは、そのシステム自体が持つセキュリティ機能に加え、提供元のベンダーが情報セキュリティに対して万全の対策を行っている会社かどうかについても、慎重に見極めるようにしてください。

その客観的な指標として挙げられるのが、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格ISO/IEC 27001を取得しているかです。企業サイトなどで、確認しましょう。

たとえば、トランスコスモスの取得情報は「情報セキュリティへの取り組み トランスコスモス」にて公開しています。

8-6. スピーディな導入が可能か

6つめのポイントは「スピーディな導入が可能か」です。

スピーディな経営が求められる今、コンタクトセンター(コールセンター)システムの導入も、長い時間をかけているわけにはいきません。

コンタクトセンターシステムの導入期間は、ベンダー・選択するシステム・カスタマイズの度合いなどによって、大きく変わってきます。

価格の見積もりを取るのと同時に、リードタイムの見積もりも取って、導入期間がどの程度かかるのか把握し、システム選定の判断材料のひとつとしていきましょう。

8-7. 導入実績があるか

7つめのポイントは「導入実績があるか」です。

コンタクトセンター(コールセンター)に限らず、何らかのシステム導入に携わったことがある方なら、「ローンチしたばかりのシステムはバグが多い」という実感があるのではないでしょうか。

システムは、運用して初めて発見される不具合を抱えていることがあり、不具合の発見と改善を繰り返して、質が上がっていきます。

不具合の改善がすでに済んでいるコンタクトセンターシステムを導入したいのであれば、導入実績があるシステムを選ぶことが大切です。

逆に、導入実績がまだ少ないコンタクトセンターシステムを選ぶのは、不具合が起きるリスクを上回るベネフィット(利益)が想定できる場合のみに限定しましょう。

たとえば、「競合他社に先駆けて最先端のテクノロジーを搭載したコールシステムを導入する」のようなケースであれば、実績が少ない段階から導入に踏み切る価値があるといえます。

8-8. アフターケアが充実しているか

8つめのポイントは「アフターケアが充実しているか」です。

コンタクトセンター(コールセンター)システムは、導入したら終わりではなく、導入してからが本番です。

導入してから生じた疑問・質問への対応や、運用中に発覚した問題の解決など、アフターケアなしにはシステムの稼働は不可能で、システム提供元の企業とは長いお付き合いが続いていきます。

システム導入後は具体的にどんなサポートをしてもらえるのか、具体的に確認するようにしましょう。

また「システム納入後に提供元の企業が倒産してしまった」というような事態を避けるためには、経営の安定した企業を選ぶことも大切です。

9. コンタクトセンター(コールセンター)システム導入の流れ 5ステップ

これからコンタクトセンター(コールセンター)の導入を検討するうえでは、“導入の流れ”を把握しておくと動きやすくなります。

5つのステップでご紹介しましょう。

ステップ1:導入目的と要件を明確にする
ステップ2:コンタクトセンター(コールセンター)システム会社を選定する
ステップ3:要件を定義しシステムを構築・実装する
ステップ4:導入前のトレーニングを行う
ステップ5:運用開始する

9-1. ステップ1:導入目的と要件を明確にする

1つめのステップは「導入目的と要件を明確にする」です。

実は、コンタクトセンター(コールセンター)システムの導入が成功するか失敗するかの分かれ道となるのが、“最初に目的と要件を社内でどれだけ明確化できたかどうか”になります。

ここを軽視してベンダー任せにしたり、一部の担当社員だけで決めたりすると、後になって必ず歪みが出ます。

コンタクトセンターの目的とゴールを見据えて必要な要件を洗い出し、それに合致したシステムを選ぶことが重要です。

その際には本記事ではあまり触れませんでしたが、「電話」の機能だけでなく、顧客との接点(コンタクトチャネル)をどこまで拡張していくかも想定しておくと、より良いシステムを選びやすくなります。

▼ コンタクトチャネルの例

・電
・Eメール
・問い合わせフォーム
・チャット
・SMS(ショートメッセージによる情報提供など
・SNS(FacebookやTwitterなどを利用顧客対応

9-2. ステップ2:コンタクトセンター(コールセンター)システムを選定する

2つめのステップは「コンタクトセンター(コールセンター)システムを選定する」です。

先にも触れたとおり、コンタクトセンターシステムの価格やリードタイムは、ベンダーによってさまざまです。特にシステムだけでなく、運営人材や場所も委託するかどうかにより、システムベンダーかコンタクトセンターベンダーか分かれます。

まずは信頼できるベンダーに問い合わせて打ち合わせし、自社の状況を詳しくヒアリングしてもらったうえで、相談をすることが最もよいでしょう。もし、信頼できる既存の会社がない場合、複数のベンダーに提案書と見積もりを出してもらうことが一般的です。

声をかけるベンダーの選び方としては、コンタクトセンターのアウトトソーサー、システムベンダーという具合に、バラエティを持たせると広く情報収集するのに役立ちます。

9-3. ステップ3:要件を定義しシステムを構築・実装する

3つめのステップは「要件を定義しシステムを構築・実装する」です。

導入するコンタクトセンター(コールセンター)システムが決定したら、具体的な要件定義を行い、システムの構築・実装へと移っていきます。

このプロセスを実際に行うのはベンダー側となりますが、発注側企業として重要なのは、必要な情報を抜け漏れなくすべて渡すことです。

というのは、システムの構築に着手してから「●●の機能も必要だった」「社内システムとの連携上、●●の制限があった」などの情報を後出しすると、システム構築をやり直す必要が出るためです。

結果、導入までの期間が延びるだけでなく、場合によっては高額の追加費用が発生します。

発注側企業・ベンダーの両者にとって非効率となりますので、あらかじめ必要な機能や条件、制限事項などを明示しましょう。

9-4. ステップ4:導入前のトレーニングを行う

4つめのステップは「導入前のトレーニングを行う」です。

システムが実装されたら、導入前の社内トレーニングを行います。

新システムになったときの業務フローを作成し、フロー通りに業務を実践するテストを、コンタクトセンター(コールセンター)管理者が主体となって行います。

さらに、オペレーター向けのマニュアルなどを作成して、操作方法を習得するトレーニングを行っていきます。

コンタクトセンターシステムのスムーズな導入を成功させるためには、導入前のトレーニング設計が重要なカギとなります。

具体的なやり方は、ベンダーの担当者がオペレーター全体へ研修を行うケースもあれば、コンタクトセンター管理者がベンダー担当者からレクチャーを受けて、ほかのオペレーターに研修を行うケースもあります。

どのような方法が良いかは状況によって異なりますので、あらかじめベンダーと打ち合わせておきましょう。

9-5. ステップ5:運用開始する

5つめのステップは「運用開始する」です。

コンタクトセンター(コールセンター)システムが完成し、トレーニングまで実施したら、いよいよ運用開始です。

運用初期は、大量に電話が入るようなスケジュールは組まず、試験運用的にスモールスタートできるようにしましょう。

操作に慣れながら、実際に運用して発見された問題点があれば改善し、コンタクトセンターシステムの運用を軌道に乗せていきましょう。

10. コンタクトセンター(コールセンター)システム導入上の注意点

最後に、コンタクトセンター(コールセンター)システムを導入するうえであらかじめ把握しておきたい注意点をお伝えします。

1.余裕を持ったスケジュールで進行する
2.現場の意見を軽視しない
3.信頼性の高いシステム・会社を選ぶ

10-1. 余裕を持ったスケジュールで進行する

1つめの注意点は「余裕を持ったスケジュールで進行する」ことです。

システム選びのポイントとして“スピーディな導入が可能か”という視点をご紹介しましたが、一方で、物理的に無理のあるスケジュールでの進行は、失敗の典型原因となります。

なぜなら、ベンダーに無理を押し通して納期を縮めた場合、犠牲になりやすいのはテスト工程だからです。

十分なテスト工程を経ていないシステムはバグ(不具合)が多く、結局のところ軌道に乗るまでに時間がかかります。

コンタクトセンター(コールセンター)システムの導入を考え始めたらできるだけ早く行動をスタートし、スケジュールにできる限り余裕を持たせましょう。

10-2. 現場の意見を軽視しない

2つめの注意点は「現場の意見を軽視しない」ことです。

システムを導入してから気付くシステムへの不満や重大なトラブルの多くは、導入までの間に、社内の誰かがそのリスクを察知しているものです。

しかし、
「今さら意見を言える雰囲気ではない」
「懸念を伝えたけれど問題ないと言われた」

といった積み重ねで、せっかく察知されたリスクがスルーされます。

コンタクトセンター(コールセンター)システムの導入にあたっては、現場のコンタクトセンター管理者、オペレーター、システム担当者など、現場の意見を丁寧にくみ上げて、リスクヘッジすることが大切です。

10-3. 信頼性の高いシステム・会社を選ぶ

3つめの注意点は「信頼性の高いシステム・会社を選ぶ」ことです。

コンタクトセンター(コールセンター)システムは、企業が利用するさまざまなシステムのなかでも、重要性が高いシステムです。なぜなら、顧客満足度に直結するからです。

大切な顧客に質の高いサービスを提供する企業としての姿勢や、顧客ロイヤルティ向上による中長期的な経営の安定につながるのが、コンタクトセンターシステムです。

会社の命ともいえる重要なシステムですから、それを任せるに値する信頼性の高いシステム・会社を選ぶようにしましょう。

11. 汎用性の高いコンタクトセンター(コールセンター)システム「contact-link」

トランスコスモスで提供しているコンタクトセンター(コールセンター)システム「contact-link」は長年の現場運営経験を基に改良を重ねた汎用性の高いコンタクトセンターシステムとなっております。上場企業から中小企業まで、さまざまな規模の企業に導入実績がございます。

従来のコンタクトセンターの基本機能に加え、様々なチャネルとの連携や音声認識やbotなどの最新技術とも連携が可能です。システムだけでなく、運用もセットで提供させていただいておりますので、興味がございましたら、一度下記よりご確認ください。

まとめ

コンタクトセンター(コールセンター)システムとは、コンタクトセンターを運用するうえで必要な機能を備えたシステムの総称で、コンタクトセンターの運用に不可欠なものです。

近年では、最新のデジタル技術を活用した次世代のシステムも登場しています。

コンタクトセンターシステムの基本機能としては以下が挙げられます。

1.PBX/ACD
2.CTI
3.CMS
4.CTS
5.通話録音システム
6.IVR

コンタクトセンターシステム導入のメリット・効果は以下のとおりです。

1.質の高い応対で顧客満足度が高まる
2.現場の負担が軽減し業務が効率化する
3.顧客データをマーケティングや商品改善に活用しやすくなる

コンタクトセンターシステム導入の課題は以下のとおりです。

1.導入コスト・運用コストがかかる
2.オペレーターがシステムを利用するための教育が必要になる

コンタクトセンターシステムの種類はインバウンド型/アウトバウンド型、導入形態にはオンプレミス型/クラウド型があります。

コンタクトセンターシステムの選び方のポイントは以下のとおりです。

1.必要な機能がそろっているか
2.予算内の価格か
3.基幹システムと連携する必要があるか
4.操作性・使いやすさ(UI)に優れているか
5.セキュリティ対策が厳重か
6.スピーディな導入が可能か
7.導入実績があるか
8.アフターケアが充実しているか

コンタクトセンターシステム導入の流れはこちらです。

ステップ1:導入目的と要件を明確にする
ステップ2:コンタクトセンターシステムを選定する
ステップ3:要件を定義しシステムを構築・実装する
ステップ4:導入前のトレーニングを行う
ステップ5:運用開始する

コンタクトセンターシステム導入上の注意点として次の3つが挙げられます。

1.余裕を持ったスケジュールで進行する
2.現場の意見を軽視しない
3.信頼性の高いシステム・会社を選ぶ