「コンタクトセンター(コールセンター)の運営がうまく回っていないと指摘された」
「コンタクトセンターのマネージャーをすることになったが、調べてみたところ業務がうまく回っていないようだ。適切に運営するには何を見直せばいいか?」
コンタクトセンターの管理業務を担当する方の中には、そのような疑問や悩みを持っている方も多いでしょう。
コンタクトセンターの業務内容は、業種や扱う製品・サービスなどによって異なりますが、運営に際して一般的に共通して行うべきことは以下の3つです。
1.センターの目的を明確化する
2.課題を把握して解決策を講じる
3.評価をする
このどれが欠けてもセンター運営はうまく回りません。
もし運営に問題があるなら、この3項目が適切か見直す必要があるでしょう。
さらに、以下のポイントをおさえておくよいです。
・スーパーバイザーの育成に注力する
・オペレーターの教育プログラムを充実させる
・目標やKPIを明確化する
・評価制度を整える
・チャネルを最適化する
・アウトソーシングを活用する
そこでコンタクトセンター運営の基礎知識から成功のコツまでをわかりやすく解説していきます。
◎コンタクトセンター(コールセンター)運営に関して実施すべきこと
◎コンタクトセンター(コールセンター)運営に際して管理者が行うべき業務内容
◎コンタクトセンター(コールセンター)運営を成功させる5つのポイント
最後まで読めば、コンタクトセンター運営の全体像がわかるでしょう。
この記事ではコンタクトセンターの運用方法について解説していきますが、コンタクトセンターの立ち上げについて詳しく知りたい方は以下の記事をご一読ください。
1.コンタクトセンター(コールセンター)運営に際して実施すべきこと
コンタクトセンター(コールセンター)運営にあたって管理者側が行うべきことは、大きくわけて以下の3つです。
1-1.目的を明確化する
まずは「コンタクトセンターの目的=このセンターは何のために設置されているのか」を明確化することが大切です。
多くのセンターは、顧客満足度の向上や売り上げの増加などを目的としているでしょう。
ただ、これだけでは漠然としていて、明確な指針にはならないため、具体的な数値を含んだ、「顧客満足度◯ポイントアップ」「売り上げ前年同月比◯%増」といったゴールを設定する必要があります。
コンタクトセンターを運営するにあたっての「目的」とは何か、その目的はどう決めるのかを考えます。
コンタクトセンター(コールセンター)運営の「目的」とは?
コンタクトセンター運営の「目的」とは、具体的な数値をともなった目標を立てる必要があり、これを「KGI=Key Goal Indicator/重要目標達成指標」と呼んでいます。
コンタクトセンターでいえば、たとえば以下のような指標がKGIになるでしょう。
・顧客満足度:前年比◯ポイントUP、◯%向上など
・コスト削減:前年比◯%削減など
・応答率:◯%達成、前年比◯%向上など
・リピート率:◯%達成、前年比◯%向上など
この大きな目標に向けて、もう少し細かい目標達成を目指すのが「KPI=Key Performance Indicator/重要業績評価指標」です。
KPIについては以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
コンタクトセンター(コールセンター)運営の「目的」設定には「MVV」が重要
では、このKGIはどのように設定すればいいでしょうか?
それにはまず、コンタクトセンターの「MVV=Mission(ミッション)・Vision(ビジョン)・Value(バリュー)」を明確にしておく必要があります。
「Mission」は「会社や組織の存在意義、使命」を、「Vision」は「会社や組織の将来像」を、そして「Value」は「具体的な行動指針・行動基準」を指し、これらはいわば企業が「描く未来を目指すための羅針盤」の役割を果たします。
MVVがあることによって、組織のメンバーは共通の未来像を抱くことができ、決断を迷ったり、判断が分かれたりする場合でも、MVVを基準にすれば大勢が納得のいく決定が可能になるのです。
そこでまず、企業としてのMVVを策定した上で、それにのっとったコンタクトセンターのKGIを定めましょう。
もしMVVとKGIの両者が同じ方向を向いていれば、センターのメンバーはみんな、常に決まった方向性で素早く決断することができるはずです。
MVV策定方法については以下の記事で詳しく解説しています。
1-2.課題を把握して解決策を講じる
コンタクトセンターの目的を明確化することができたら、続いて課題を把握しましょう。
コンタクトセンターの課題は、オペレーターの人員不足や離職率の高さといった業界全体に共通のものもあれば、業種や扱う製品・サービスの顧客層などによって独自に生じるものもあります。
自社のコンタクトセンターではどのような問題があるか、設定した目標やKGI/KPIのうち何が達成されていないかなどを可視化し「どんな課題があり、課題を解決する/目標を達成するには何が足りないか」を考えます。
この記事ではコンタクトセンターでよくある課題を5つ挙げました。1つずつ確認していきます。
オペレーター不足
多くのコンタクトセンターが直面している大きな課題のひとつに、「オペレーター不足」が挙げられます。
オペレーターが不足する理由はセンターによって異なりますが、一般的には以下のようなことが考えられます。
・顧客対応によるストレスが大きい
・商品知識や運用ルールなど覚えることが多く、業務負荷が高い
・非正規雇用が多いため、給与や福利厚生など待遇面に不満がある
・研修やトレーニングなどのサポートが不十分
・オペレーターからのキャリアパスが見えない、描きづらい など
そのため、オペレーター不足を改善するには、以下のような対策を実施して上記のマイナス要因を取り除くことが求められるでしょう。
オペレーター不足への対策 |
・研修やトレーニングなど教育プログラムを充実させる |
在籍するオペレーターにヒアリングや匿名アンケートなどを実施して、明らかになった不満を解消する施策を行うというのもひとつの方法です。
電話がつながりにくい
もうひとつ大きな課題として、顧客からの電話がつながりにくいことが挙げられます。
実際にトランスコスモスが実施している「カスタマーサポートに対するカスタマーニーズ調査2022」では、電話で問い合わせた場合のストレスで最も多く、61.4%にも及びました。
これは、顧客満足度を著しく低下させる大きな原因ですので、改善しなければなりません。
電話がつながりにくい原因としては、以下のようなものが考えられるでしょう。
・入電数に対してオペレーターの配置が少ない
・応対時間が長い
・営業時間が限られている など
オペレーターを適切に配置するには過去の入電数や入電傾向を基に、「呼量予測(=入電予測、forecast)」を正しく行うことが重要です。
もし、繁忙期にオペレーター数が少なければ、顧客の待ち時間が長くなったり、つながらなかったりして顧客満足度が下がりますし、反対に入電が少ないのにオペレーターが大勢待機していれば、人件費がかかります。
呼量予測の具体的な方法については、別記事でくわしく説明していますので参考にしてください。
また、応対時間や後処理時間の短縮には「つながりやすさ=接続品質」に関わるKPIを設定し、目標を達成するよう共通の認識を持つことも重要です。
営業時間が短いという課題については、チャットボットやボイスボット(音声AI)などコンタクトセンターシステムを活用したり、FAQを充実させ顧客の自己解決率により電話での問い合わせ数自体を減らす対策も有効です。
電話がつながりにくいことへの対策 |
・呼量予測を行い、オペレーターを適正に配置する |
生産性が上がらない
これも前項と関連しますが、生産性が上がらないというコンタクトセンターも多くあります。
その原因はさまざまですが、たとえば以下のようなケースが考えられるでしょう。
- 応対記録を手入力するなど、後処理に時間がかかっている
- チャネルが多様化し、業務内容が煩雑になった など
この課題を改善するには、何に時間がかかっているのか業務全体を見直す必要があります。
現在では、コンタクトセンターのさまざまな業務を自動化できるシステムがありますので、それらを活用するとよいでしょう。
たとえば、後処理で応対内容をその都度オペレーターが手入力しているのであれば、
- よくある問い合わせ内容を選択肢にして、そこから該当するものを選ぶだけにする
- 音声認識システムを活用し、録音されたURLを貼り付けるだけにする
といった方法で、時間は大幅に短縮できます。
また、「電話がつながりにくい」の解決策としてご紹介した、チャットボットなどを活用し応対の一部を自動化したり、FAQの充実など顧客の自己解決を向上する仕組みを構築すれば、オペレーターが対応する問い合わせ数が減り、その分効率的に業務を行えるようになるでしょう。
生産性が上がらないことへの対策 |
・後処理を、選択式やテンプレートを用いて時短する |
問い合わせが多様化し対応が難しい
さらに、顧客からの問い合わせが多様化したことによって、オペレーターの対応が複雑化しているコンタクトセンターも多いのではないでしょうか。
近年、企業が提供する商品やサービスは、顧客ひとり一人のニーズに合わせて多様化、細分化しています。
たとえば同じメーカー、同じブランドの洗剤でも、「無香料」「微香性」「◯◯の香り」と香りが異なったり、「除菌タイプ」「部屋干しタイプ」など用途で分かれていたりするでしょう。
このように、「顧客ニーズが多様化し製品やサービスが多様化」すれば、コンタクトセンターでは当然顧客の問い合わせ内容も多様化します。
以前は少数の製品・サービスに対応していたオペレーターが、今では数多くの商品やサービスに関してマニュアルやトークを覚えて対応しなければならないこともあるでしょう。
また、顧客からの問い合わせチャネルも、以前は電話のみだったものが、現在ではメール、チャットなど複数の窓口を設けるコンタクトセンターが増えています。
そのためオペレーターは、チャネルごとに異なる業務フローで対応することも求められます。
オペレーターの業務負荷をできるだけ減らしつつ、応対品質を高め、効率を上げるには、まずマニュアルやトークスクリプトを充実させること、次に研修など教育プログラムによってそれらをオペレーター全員に浸透させることが必須でしょう。
さらに、顧客対応中にそれらを参照できるよう、モニター上にマニュアルやスクリプトが表示されたり、1つのシステムで複数チャネルの運用ができるシステムを導入するのも有効です。
顧客からの問い合わせが多様化して対応が難しいことへの対策 |
・マニュアルやトークスクリプトを充実させ、見やすくする |
パンデミックにより人員削減、在宅勤務に対応しなければならない
コンタクトセンター業界において、ここ2〜3年の大きなトピックといえば、パンデミックによる人員削減と、それに対応した在宅勤務の普及です。コンタクトセンター内での密を回避するため、オペレーターの出勤人数の削減や、在宅コンタクトセンターシステムを導入した企業も多いようです。
ただ、単純にオペレーターの人数を減らすだけでは、顧客の問い合わせに対応しきれなくなってしまいますし、在宅コンタクトセンターに関しては、「コストやセキュリティ、勤怠管理に不安があって、導入に踏み切れない」というセンターもあるでしょう。
これに対しては、知識や経験が豊富なオペレーターや管理者から段階的に在宅化し、問題がなければ一般オペレーターにも導入する、というやり方があります。
詳しくは以下の記事で、解説しています。
パンデミックよる人員削減、 |
・段階的に在宅勤務へ移行する |
コンタクトセンターの業務改善については以下の記事でも詳しく解説しています。
1-3.評価をする
ここまでで解説してきた、目的=ゴールを定め課題を把握し対策を講じたら、次は評価を行います。
なぜコンタクトセンターを評価する必要があるのでしょうか?一番重要なことは、設定した目的にあわせた解決策を講じ成果がでているかどうかを確認するためです。
「1-2.課題を把握して解決策を講じる」で確認した課題に合わせて以下のような項目で評価を行います。こちらは一般的なカスタマーサポート系のインバウンド型コンタクトセンターの例となります。
コンタクトセンターはその業種や業態、インバウンドかアウトバウンドか、問い合わせ対応か申し込み受け付けかによって、平均通話時間は大きく変わりますし、一次解決率も異なるでしょう。
そのため、すべてのセンターに適用できる同一の評価基準というものはありません。業種、業態、業務内容に合わせた最適な基準値を探ってください。そして、一度定めた評価基準でも、「パフォーマンスをあげるとクオリティが下がる」などの問題が生じた場合は、基準を随時見直す柔軟性をもつことも大切です。
コンタクトセンターの評価についてさらにくわしく知りたい場合は、別記事にわかりやすくまとめてありますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。
2.コンタクトセンター(コールセンター)運営に際して管理者が行うべき業務内容
さて、前章までで「コンタクトセンター(コールセンター)運営に際してすべきこと」はすべて説明しました。しかし、「運営する際に、この業務は誰が担当すればいいの?」と迷うケースも出てくるでしょう。
そこでこの章では、コンタクトセンターの管理者であるセンター長、マネージャー、スーパーバイザーそれぞれの役割、業務内容の分担について説明しておきます。
一般的なセンターでは、3者の業務は以下のようにわかれています。
役職 | 主な業務内容 |
センター長 | ・目標の策定、実現 |
マネージャー | ・スーパーバイザーの育成、応対品質の維持管理 |
スーパーバイザー | ・オペレーターの育成、応対品質の維持管理 |
2-1.センター長の業務
センター長は、コンタクトセンター全体を統括する責任者として、センターの運営と経営を担います。センターのスタッフを管理するだけでなく、本部などセンターの外部との連携窓口ともなる役職です。コンタクトセンターの規模によってマネージャーがセンター長の役割を兼務することもあります。
その具体的な業務は、主に以下の3つに大別できます。
・目標の策定、実現
センターが目指す目的=KGIと、それを達成するためのKPIを策定して、どのように実現するか具体的な施策を練ります。
・スーパーバイザーの労務管理
勤怠管理、シフト管理はもちろん、採用、配属、教育、人事評価なども主導します。
・本部との連携
センターを代表して、業績を報告したり、本部からの指示や連絡事項をセンター内に伝達したりといった役割です。
2-2.マネージャーの業務
マネージャーはセンター長の直属の部下で、センター長とともに現場の運営を管理し、採用、労務、運営、教育等の企画設計を行います。規模によって運用と運営を分ける場合もあります。
主な業務内容は、以下です。
・スーパーバイザーの育成、応対品質の維持管理
直接教育指導したり、目標に対する進捗管理をしたり、応対品質をチェックしてその向上をはかる施策を実行します。
・呼量予測
入電傾向から呼量の予測を立てます。呼量予測にあわせた人材調整やシフト管理・収支管理も、スーパーバイザーと協力しながら対応します。
・人材調整
採用、教育・育成から勤怠管理、シフト管理、人事評価なども行います。
・収支管理
運営にあたって必要な費用を計算し、収支の計画を立て、その予算内で運営できるように支出を調整する業務です。
・他部署との連携
コンタクトセンター運営に関する社内の他部署との連携、連絡窓口も担当します。
2-3.スーパーバイザーの業務
最後に、スーパーバイザーの業務についてです。
スーパーバイザーは、マネージャー直属の部下として、オペレーターを管理します。
自身も顧客対応を行う場合もあり現場を取りまとめる役割であるため、コンタクトセンターの中心とも言える存在です。
スーパーバイザーの主な業務は以下です。
・オペレーターの育成、応対品質の維持管理
教育プログラムや研修内容を提案、取りまとめた上で、研修やトレーニングを実施します。
・オペレーターのシフト管理
「呼量予測」はマネージャーが中心となって行うことが多いですが、それにあわせて実際にオペレーターのシフトを調整するのはスーパーバイザーの業務ですので、算出された適正な人数が充足するように配置します。
・業務改善の提案と実施
センターを運営するマネージャー側の事情との両方に通じているスーパーバイザーがメインになって、業務フローやマニュアル、スクリプトの内容、オペレーターの評価システムなど、スーパーバイザーが関わること全般にわたり、課題や問題点があればそれを洗い出して、改善するための施策を考えます。
提案が通って改善計画が立てられれば、その実行を主導するのもスーパーバイザーの役目です。
以上、ここで挙げた業務内容は、あくまで一般的な例です。
業種や組織の規模によって異なりますので、自社のコンタクトセンターに必要な業務を各管理者に割り振ってください。
コンタクトセンターのマネジメント方法については別記事でも詳しく解説していますので、参考にしてください。
3.コンタクトセンター(コールセンター)運営を成功させる5つのポイント
最後にこの章では、コンタクトセンター(コールセンター)の運営を成功させるためにおさえておきたいポイントを5つ挙げましたので解説します。
・スーパーバイザーの育成に注力する
・オペレーターの教育プログラムを充実させる
・評価制度を整える
・チャネルを最適化する
・顧客評価を確認する
3-1.スーパーバイザーの育成に注力する
前章でも触れましたが、コンタクトセンターの中心を担うのはスーパーバイザーです。
現場の管理者としてオペレーターをマネジメントすると同時に、自分自身も顧客対応に臨むため、センターについてもっともよく把握している存在といえるでしょう。
そこで、スーパーバイザーの育成には特に力を入れましょう。
オペレーターの教育プログラムだけでなく、スーパーバイザーの教育プログラムや育成マニュアルも充実させ、現場の応対スキルと管理者としてのマネジメント能力の両方の向上を目指してください。
3-2.オペレーターの教育プログラムを充実させる
もちろんスーパーバイザーだけでなく、オペレーターの教育も重要です。
経験を積んで昇格したスーパーバイザーに対して、オペレーターの中には「コンタクトセンター業務ははじめて」という方も入ってくるため、初心者でも顧客対応ができるまでのカリキュラムを用意しなければなりません。
また、オペレーターはセンターの中でもっとも人数が多いため、人によってスキルのバラつきがあるのも課題です。そのため、なるべく応対品質が平準化されるように、スキルに合わせたフォローも行う必要があるでしょう。
具体的には、以下のような研修、トレーニングなどが考えられます。
・基本的な製品・サービス知識を向上させる研修
・応対品質を向上させる研修
・OJT、ロールプレイング
・コンプライアンス研修、情報セキュリティ研修
・定期的な確認テスト など
各センターの課題にあわせて、必要な研修を随時行いましょう。
3-3.評価制度を整える
「2-1.オペレーター不足」の項でも少し触れましたが、オペレーターの人材不足を補う対策のひとつとして、「報奨や表彰制度を充実させる」ことが有効です。
もしそのような制度がなければ、評価制度を整えましょう。
オペレーターのスキルや成果を客観的に評価できるしくみをつくり、結果がよかった人には報奨金を出す、表彰する、昇格させる、正社員に登用するなどのインセンティブを用意します。
これにより、オペレーターのモチベーションがアップし、業務効率や応対品質の向上につながるはずです。
ちなみに客観的な評価方法としては、たとえば以下のようなものがありますので、自社のセンターに適した方法を選んでください。
MBO(目標管理):
従業員が自分で自分の目標を定め、その達成度を客観的に評価する
コンピテンシー評価:
高い業績を上げる人=ハイパフォーマーの行動をモデルとして、従業員それぞれがそのモデルの基準にどの程度該当しているかを評価する
360度評価:
上司ひとりが部下を評価するのではなく、ひとりの従業員に対して周囲の複数の人が評価する
3-4.チャネルを最適化する
顧客に対応するチャネルとして何を用意するか、センターごとに最適なものを選ぶことも大切です。
顧客対応が電話のみだった従来のコールセンターと比較して、近年はメール、チャット、SMS、FAQなどさまざまなチャネルに対応しているコンタクトセンターが増えてきました。
チャネルを増やすことによって、センターとしては「より多くの顧客と接点を持てる」「有人対応ではできなかった24時間365日対応が実現できる」「チャットボットなどで対応を一部自動化することで、オペレーター不足を解消し、業務効率化をはかることができる」などの利点があるためです。
とはいえ、やみくもにチャネルを増やしてしまうと、無駄にコストが増えて費用対効果が上がらない恐れもあります。
自社のセンターで扱うサービスや製品、顧客層、問い合わせの緊急度合いなどを踏まえたうえで、必要十分なチャネルを用意することで、センターの費用対効果を高めることができるはずです。
3-5.顧客評価を確認する
そもそもコンタクトセンターの運営が上手くいっているかどうかを判断するためには、自社ではなく顧客側の評価も確認することが重要です。内部指標も重要ですが、日々変わる顧客ニーズに対して対応出来ているかを確認しないと顧客満足度が下がりかねません。
運営を成功させるには、顧客評価を取得し、改善していけるようなコンタクトセンターの設計をしていくことこそが重要なのです。
トランスコスモスでは、これらすべてに対応できる体制を整えております。ご興味がある方はぜひ一度トランスコスモスへご相談ください。
まとめ
いかがでしたか?
コンタクトセンター(コールセンター)の運営について知りたかったことがわかったかと思います。
ではあらためて、記事の要点をまとめておきましょう。
◎コンタクトセンター(コールセンター)運営に関して実施すべきことは、
①目的を明確化する
②課題を把握して解決策を講じる
③評価をする
◎コンタクトセンター(コールセンター)運営を成功させる5つのポイントとは、
・スーパーバイザーの育成に注力する
・オペレーターの教育プログラムを充実させる
・評価制度を整える
・チャネルを最適化する
・顧客評価を確認する
これを踏まえて、あなたのコンタクトセンターがうまく運営でき、成果をあげられるよう願っています。