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放棄呼とは?あふれ呼との違いやコンタクトセンターでの改善法を解説

放棄呼とは、オペレーターに繋がる前に顧客によって切断されたコールのことです。

 放棄呼とは、オペレーターに繋がる前に顧客によって切断されたコールのことです。

もう少し詳しく説明すると、コンタクトセンター(電話やメールに加え、SNS、チャットなど幅広いコミュニケーションチャネルを利用して、顧客と企業を結ぶ部署を指す。以前は電話コミュニケーションのみだったので、コールセンターと呼ばれており、現在でもコールセンターで表現されている所も多い。)に電話をしてもなかなかオペレーターにつながらない場合やオペレーターにつながるまでのプッシュ操作が複雑な場合に、顧客がストレスや手間を感じ切断してしまう状態を指します。

コンタクトセンター側のシステムから「大変込み合っているので時間を変えておかけ直しください」などのアナウンスを流して切断される場合も含みます。

放棄呼を放置すると顧客満足度の低下や機会損失に直結するので、対策する必要があります

そこでこの記事では、放棄呼の定義やあふれ呼との違い、放棄呼が発生する原因などをまとめて解説していきます。

【この記事で分かること】

◎放棄呼とは
◎放棄呼とあふれ呼の違い
◎放棄呼が発生する原因
◎放棄呼が引き起こす問題点
◎放棄呼対策ができる4つの方法

この記事を最後まで読めば放棄呼とはどのような状態か把握でき、適切な対策ができるようになります。顧客満足度の高いコンタクトセンター運営をするためにも、ぜひチェックしてみてください。

1.放棄呼とは

冒頭でも説明したとおり放棄呼とは、オペレーターに繋がる前に顧客によって切断されたコールのことです。「呼」には電話のコール数という意味があり、「放棄された呼」というのが放棄呼の由来です。

放棄呼が起こる主な原因としては、

・オペレーターに繋がる前の操作中に顧客が切断する
・オペレーターに繋がるまでのコール中に顧客が切断する
・コンタクトセンター側のシステム側から切断する

という3つが考えられます。顧客は「不明な点を解決したい」「商品を購入したい」など何らかの目的があり、コンタクトセンターに架電をします。放棄呼が発生してしまうと顧客はオペレーターと通話できず、目的達成ができていないことになるのです。

4.放棄呼が引き起こす問題点」でも詳しく解説しますが、放棄呼を放置することで顧客満足度の低下や機会損失に直結します。

そのため、普段からどれくらい放棄呼が発生しているのか把握して、放棄呼を抑えるように取り組む必要があります。

1-1.放棄呼率の算出方法

放棄呼率とは、総コール数に占める放棄呼の割合を示すものです。総コール数を受けきれるだけの回線が用意されている前提で、放棄呼率は、放棄呼数 ÷ 総コール数 × 100で算出できます。

1-1.放棄呼率の算出方法

例えば、1時間のうちに70件の着信があり放棄呼が6件あった場合は、6 ÷ 70 × 100 = 約8.57%で放棄呼率は約8.57%となります。

放棄呼率が高い場合は一定時間内に放棄呼が頻繫に発生していることになるので、放棄呼を抑えるための対策が必要です。逆に放棄呼率が低い場合はその状態を維持できるように、定期的に放棄呼率を測定するといいでしょう。

2.あふれ呼との違い

放棄呼と類似している言葉に、「あふれ呼(あふれこ)」があります。あふれ呼とは、コンタクトセンター(コールセンター)への電話が集中しオペレーターやガイダンスに繋がらない状態に発生します。

コンタクトセンターに電話をしたときに「ただ今電話が混み合っております」などのガイダンスが流れるのがあふれ呼の状態です。

あふれ呼は

・オペレーターの人数を入電量が上回った場合

に発生します。

つまり、顧客からの入電数よりもオペレーター数が少なくなると発生するのです。

放棄呼もあふれ呼も多発すると顧客満足度の低下や機会損失に繋がるため、できる限り発生しないよう適切な対策を取り入れることが大切です。

なお、同様に電話回線数が足りない場合は「話中(ビジー)呼」と呼ばれ「ツーツー」という音が流れます。

あふれ呼について対策方法を含め詳しく把握したい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。

3.放棄呼が発生する2つの原因

放棄呼とはどのような状態が理解できたところで、放棄呼が発生する原因を詳しく見てみましょう。放棄呼が発生する原因としては

・IVRの操作が複雑で顧客が利用しにくい
・コンタクトセンター(コールセンター)が混み合ってつながらない
・オペレーターの稼働率が適切ではない

という3つが挙げられます。それぞれどのように放棄呼発生につながるのか、チェックしてみてください。

3-1.IVRの操作が複雑で顧客が利用しにくい

1つ目の原因は、IVRの操作が複雑化していることです。IVRとは自動音声応答システムのことで顧客のプッシュ操作や音声認識に応じ、あらかじめ録音してある音声を自動再生します。

IVRでは

・有人対応と無人対応の切り替え
・予約や商品注文などの自動受付
・顧客の要件に合うオペレーターに繋ぐ

などが可能です。コンタクトセンター(コールセンター)に電話をしたときに、プッシュ操作をしてからオペレーターに繋がる場合は、IVRが導入されていることになります。

IVRはオペレーターの負担削減やあふれ呼防止などのメリットがある一方で、顧客の手間が増えるデメリットがあります。

とくに、

・プッシュ操作を複数回繰り返さなければならない
・ガイダンスの説明が長く顧客にとってストレスとなる
・プッシュ操作が複雑でオペレーターに繋がるまでに時間がかかる

という場合は、顧客がストレスや不満、手間を感じてオペレーターにつながる前に電話を切ってしまうことがあります。このように、IVRの操作が顧客にとって重荷となる設定だと、放棄呼の発生につながる可能性があります。

3-2.コンタクトセンター(コールセンター)が混み合いオペレーターにつながらない

2つ目の原因は、コンタクトセンター(コールセンター)が混み合いオペレーターにつながらないことです。

・コールが鳴っている状態が続く
・「オペレーターにお繋ぎします」などのガイダンスや音楽が流れ待機する状態が続く

など、なかなかオペレーターにつながらない状態になると顧客にとってはストレスとなり、オペレーターにつながる前に電話を切ってしまう可能性があります。

顧客は少しでも早く問題解決や商品購入など、目的に応じた行動ができることを望んでいます。思ったようにオペレーターに繋がらないことで諦めやストレスのほうが大きくなり、放棄呼が発生してしまうのです。

3-2-1.オペレーターの稼働率が適切ではないことも

放棄呼が発生している背景には、オペレーターの高い稼働率が潜んでいる可能性があります。放棄呼は、コンタクトセンター(コールセンター)になかなかつながらないときに発生しやすいです。

裏を返せば、入電に対してオペレーターが不足するほど顧客対応に追われていることになります。稼働率が高すぎるとオペレーターの負担が大きくなり、離職率の増加や質の低下を招くでしょう。

また、放棄呼が慢性的に続いている場合は、入電数の予測に課題がある、適切なオペレーターの配置ができていないなどの可能性もあります。

このように、放棄呼が発生してしまうということは適切な稼働率がキープできておらず、知らず知らずのうちにオペレーターに負担をかけているかもしれません。

稼働率の算出方法や概要についてより詳しく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてみてください。

4.放棄呼が引き起こす問題点

放棄呼が発生するとその背景では

・顧客満足度の低下
・機会損失につながる

といった問題が起こっている可能性があります。放棄呼を放置するとどのようなことが起こるのか把握するためにも、ぜひ参考にしてみてください。

4-1.顧客満足度の低下につながる

放棄呼が多発すると、顧客満足度の低下を招きます。

トランスコスモスが実施した「消費者と企業のコミュニケーション実態調査2020」を見てみると、問合せプロセス全体に手間や負担を感じる理由として「解決に時間がかかったから」が1位となっています。

問合せプロセス全体に手間や負担を感じる理由

1位

解決に時間がかかったから

62%

2位

欲しい情報や解決方法が見つからなかったから

31%

3位

最初に選んだ手段で解決できなかったから

28%

参考:消費者と企業のコミュニケーション実態調査2020

この調査からも、顧客は問題解決に時間がかかると負担や手間を感じるのが分かるでしょう。まさに、放棄呼が発生する状態は

・IVRの操作が複雑でオペレーターにつながるまでに時間がかかる
・コンタクトセンター(コールセンター)が混み合い、オペレーターにつながらない

といったように、問題解決までに時間を要する状態です。顧客がコンタクトセンターに電話をかけるときは問題解決をしたい、商品購入を検討しているなど何らかの目的を抱えています。目的の解決までに時間を要することで手間やストレスを感じ、顧客満足度の低下を招くのです。

4-2.機会損失につながる

放棄呼は、機会損失につながるところも問題点の一つです。商品購入や資料請求など顧客の行動に直結するコンタクトセンター(コールセンター)の場合は、顧客の待ち時間や負担が大きく放棄呼となってしまうと新規顧客獲得の機会を失います。

せっかく新規顧客が架電をしても、オペレーターにつながる前に切ってしまっては意味がありません。「後からもう一度電話をしよう」と再チャレンジしてくれる顧客ばかりではないので、放棄呼が頻繫に発生していると意外と大きな損失となるでしょう。

とくに、初めて架電をした顧客の場合は第一印象が悪くなってしまうので、購買意欲や企業イメージの低下につながります。このように、放棄呼が発生することでここぞというチャンスを逃してしまいます。

5.放棄呼対策ができる4つの方法

ここまで見てきたように、放棄呼が発生すると顧客満足度の低下や機会損失につながる可能性があるので、未然に防ぐことが大切です。ここでは、放棄呼対策として実施したい

・IVRの見直しをする
・オペレーターの適切な配置をする
・オペレーターの生産性を向上させる
・他のチャネルやセルフサービスを活用する

という4つをご紹介します。どのように放棄呼対策をすればいいのか把握できるので、ぜひ参考にしてみてください。

5-1.IVRの見直しをする

IVRを導入している場合は、IVRの見直しから始めてみましょう。IVRは顧客目線とコンタクトセンター(コールセンター)目線の双方の立場から、使いやすい設定にする必要があります。

オペレーターの負担軽減などを重視し過ぎてしまうと、顧客にとっては使いにくく手間のかかる設定となっている可能性があります。

とくに

・階層を深くしないで、3~4回のやり取りでオペレーターにつながるようにする
・ガイダンスは簡潔に分かりやすくまとめる
・顧客にとって使いやすいメニュー構成となっているか確認する
・早い段階でオペレーターにつながるチャネルを用意する

といったポイントを見直して、オペレーターにつながるまでに時間や手間がかからないか確認してみましょう。以下の記事を参考にしてみてください。

5-2.オペレーターの適切な配置

放棄呼を減らすには、オペレーターが不足しないよう適切な配置が欠かせませんオペレーターのシフトを見直すために過去の入電数をチェックして、入電が集中する曜日や時間帯、タイミングを確認してみてください。

入電予測は精度を上げていくことも大切です。作成した入電予測をベースにオペレーター配置をしてみて、現状とのズレを確認しながら少しずつ軌道修正をしていきます。

ここで注意したいのは、オペレーターの人員や労働時間を増やしてしまうとその分コストがかかることです。コンタクトセンター(コールセンター)運営費とのバランスを取ることも忘れないようにしましょう。

5-3.オペレーターの生産性を向上させる

オペレーターの人員増加ができればオペレーター不足を解消できますが、コンタクトセンター(コールセンター)の規模やコスト面から難しいこともあるでしょう。

そのような場合はオペレーターの生産性を向上させて、放棄呼が発生しにくい状態を作ることができます。生産性の向上には

・マニュアルの見直し
・オペレーターの教育
・スーパーバイザーなどのエスカレーション対応の見直し

などが欠かせません。短い時間でも応対品質を落とすことなく、顧客対応ができる基盤を作りましょう。

とは言え、オペレーターの教育やマニュアルの見直しには一定の時間がかかります。少しでも早く、生産性を向上させたいときには応対応援ツールの導入がおすすめです。

オペレーターへの指示や適切な言葉遣いの提案などをできる限り自動化することで、コンタクトセンター運営に負担をかけることなく生産性を向上していけるでしょう。

トランスコスモスの『transpeech2.0(トランスピーチ2.0)』は、音声認識でキーワードを検知し、トークスクリプトやFAQを自動表示させます。

リアルタイムでオペレーターをサポートすることで、応対時間の短縮が実現できます。詳しくは以下のリンクからご確認ください。

5-4.他のチャネルやセルフサービスを活用する

問い合わせ窓口が電話しかない場合、どうしても入電が収集しやすくなります。そこで、メールやチャットなど他のチャネルと組み合わせつつ、ボットなどのセルフサービスを活用し、入電集中を回避するのも一つの改善策です。

チャットやチャットボットなど他のチャネルを用意することで

・電話窓口への入電集中が避けられる
・顧客が自分に合うチャネルを選んで使用できる
・セルフサービスで対応すべき内容と有人で対応すべき内容の切り分けがしやすくなり、1顧客に時間をかけた対応が出来るようになる

というメリットがあります。トランスコスモスの『DEC support』は、コンタクトセンターの課題に応じて導入できるチャット/チャットボットソリューションです。

5-4.他のチャネルやセルフサービスを活用する

チャットとチャットボットの切り替えができるのはもちろんのこと、顧客の情報を収集しながら分析を行い利用者が増えるツールへと成長させることができます。

DEC support』について詳しくは以下のリンクからご確認ください。

チャットとはどのようなものなのか詳しく知りたい人、チャットボットの導入を検討している人は以下の記事も参考にしてみてください。

まとめ

いかがでしたか?放棄呼とはどのような状態か把握でき、放棄呼を発生させないよう対策が取れるようになったかと思います。

最後にこの記事の内容をまとめてみると

◎放棄呼とはオペレーターに繋がる前に顧客によって切断されたコールのこと

 放棄呼率の算出方法=放棄呼数 ÷ 総コール数 × 100

◎放棄呼が発生する原因は下記の3つ

1)プッシュ操作やガイダンスが複雑で操作しにくい
2)コンタクトセンター(コールセンター)が混み合っておりなかなかつながらない
3)入電に対してオペレーターが不足するほど顧客対応に追われているので、稼働率が適切に保てていない

◎放棄呼が引き起こす問題は次の2つ

1)顧客に手間やストレスがかかる原因となり顧客満足度が低下する
2)商品購入や資料請求などの機会損失につながる

◎放棄呼対策をする方法は次の4つ

1)プッシュ操作が複雑化していないかなどIVRの見直しをする
2)オペレーターの適切な配置をする
3)オペレーターの生産性を向上させる
4) 他のチャネルやセルフサービスを活用する

この記事をもとに放棄呼対策ができ、最適なコンタクトセンター運営ができるようになることを願っています。

トランスコスモスのコンタクトセンター/コールセンターサービスでお取引いただいたお客様は、業界問わず1,700社を超え、様々なノウハウを保有しています。コンタクトセンター/コールセンターの運営に関して、お悩みの方は一度お問合せください。
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