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コールセンターの「あふれ呼」とは?放棄呼・待ち呼との違いと対策を解説

あふれ呼

「コールセンターで『あふれ呼』という言葉を聞いたけれどどういう意味?」
「あふれ呼を減らすにはどうすればいい?」

コンタクトセンター(コールセンター)に関してそのような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?

「あふれ呼」とは、コンタクトセンターへの電話が集中し、オペレーターやガイダンスに繋がらない状態のことを指します。

言い換えれば、電話回線の容量よりも入電数が上回ることで、対応できない入電が発生することです。
あふれ呼が発生すると、コンタクトセンターに電話をかけた利用者は、話し中(ビジー音)や「回線が混み合っております」というガイダンスの状態が続き、問い合わせへの回答や知りたい情報をなかなかオペレーターから得ることができません。

そのため、顧客満足度の低下や機会損失に繋がり、企業にとって大きなダメージとなるのです。
顧客満足度の低下を避けるためにも事前にしっかりとあふれ呼対策をして、いつでも利用しやすいコンタクトセンターを維持することが欠かせません。

 

本記事のポイント

1.あふれ呼とは
2.あふれ呼と待ち呼、放棄呼の違い
3.あふれ呼が発生する5つの原因
4.あふれ呼対策ができる4つの方法
5.あふれ呼対策の成功事例

この記事を最後まで読めば、あふれ呼がどのような状況で発生するのか理解でき、適正な対策を取れるようになるでしょう。
コンタクトセンターは利用者に寄り添う視点で運用することが大切です。ぜひ、この記事があふれ呼によるリスク回避の参考になれば幸いです。

1.あふれ呼とは

まず「あふれ呼」とは何なのか、この章ではその意味や、似たような用語との違いを説明します。

1-1.「あふれ呼」とは?

冒頭でも述べたように、「あふれ呼(あふれこ)」とはコンタクトセンター(コールセンター)への電話が集中して、オペレーターやガイダンスに繋がらない状態のことを指します。

「呼」にはコール(入電や架電)という意味があるため、「対応からあふれたコール」というのがあふれ呼の由来です。

あふれ呼は、下記の図のようにオペレーター不足によりコンタクトセンターへの入電数が電話回線の容量を上回った場合に発生します

あふれ呼が発生するシーン

あふれ呼時に、利用者側では話し中(ビジー音)やコール音が続いたり、「回線が混み合っています」というガイダンスが流れる状態となるので、利用者にストレスや不満を与えてしまいます。その結果、顧客満足度の低下や機会損失など企業のイメージを悪化させることに繋がるのです。

3.あふれ呼が発生する5つの原因 で詳しく解説しますが、あふれ呼の多発はクレームなどに直結するため、オペレーターにとっても大きな負担となります。

利用者への対応面とコンタクトセンターの運営面のどちらから見ても、あふれ呼を放置せずに適切な対策をとることが大切です。

1-2.あふれ呼と放棄呼、待ち呼の違い

 コンタクトセンター用語には、あふれ呼」と似ている言葉として、「放棄呼」「待ち呼」というものもあります。
それぞれどのような意味でしょうか?

待ち呼

放棄呼

・電話回線の容量には問題なく、入電が集中してオペレーターに繋がらない状態

・電話の着信を着信順にキュー(待ち行列)に並べ、先に到着したものから順番に対応するための機能のこと

・電話回線の容量には問題なく、オペレーターに繋がる前に切断されたコールのこと

・対応できるオペレーターがいない場合やオペレーターに繋がるまでに手間がかかり、利用者が途中で切断する場合に発生する

まず「放棄呼」とは、電話回線の容量には問題なくオペレーターに繋がる前に切断されたコールのことです。放棄呼はオペレーターに繋がる前に利用者側で切断したことで発生します。また例外としてシステムの不具合でも発生することがあります。

あふれ呼との違いは、電話回線の容量を入電が上回ったかどうかという点です。

放棄呼の主な原因としては、以下2つが挙げられます。
・オペレーターに繋がる前のプッシュ操作などが長く、利用者が切断する
・オペレーターに繋がるまでの待ち時間が長く、利用者が切断する
つまり放棄呼は、コンタクトセンターの運用方法によって引き起こされる可能性が高いのが特徴です。

一方「待ち呼」は、電話回線の容量には問題なく、入電が集中してオペレーターに繋がらない、利用者を待たせてしまっている状態のことを指します。

オペレーターの対応できる数よりも入電が多くなった場合、利用者が繋がるまで電話の着信を着信順にキュー(待ち行列)に並べ、先に到着したものから順番に対応することから、「待ち呼」と呼ばれています。

言葉はそれぞれ違いますが、「あふれ呼」「待ち呼」「放棄呼」も、コンタクトセンターにおいては解消しなければならない課題である点は共通しています。

では、あふれ呼対策がなぜ必要なのか、その理由をもう少しくわしく掘り下げてみましょう。

2.あふれ呼対策が必要な理由

コンタクトセンター(コールセンター)があふれ呼対策をしなければならないのには、以下のような理由があります。

・顧客満足度が低下する
・企業の機会損失につながる
・オペレーターの負担が大きくなる
・商品や企業のブランドイメージが低下する

2-1.顧客満足度が低下する

第一の理由は、顧客満足度が低下してしまうためです。というのも、実はコンタクトセンターの利用者がもっとも不満を感じるのは、「電話が繋がらない」ことなのです。

トランスコスモスが調査した【カスタマーサポートに対するカスタマーニーズ調査2022】でも電話で問い合わせをした際にどのような状況でストレスを感じましたかという質問に対し61.4%が「電話がつながりにくい」と回答しています。


Cotra編集部:カスタマーサポートに対するカスタマーニーズ調査2022

これはまさに、あふれ呼や放棄呼への不満ですので、顧客満足度の低下に直結していると言えるでしょう。

2-2.企業の機会損失につながる

また、企業にとって機会損失に繋がってしまうことも問題です。

コンタクトセンターへの入電は、すでに商品を購入したりサービスを利用したりした既存顧客からの問い合わせだけではありません。「これから商品を購入しようかと検討しているところだが、わからないことがあるので問い合わせた」という人もいるでしょう。そういう人は、疑問がすっきり解消されれば新規の顧客になってくれる可能性が高い存在です。

しかし、問い合わせのためにかけた電話がなかなか繋がらなかったらどうでしょう?

せっかく高まっていた購買意欲も冷めてしまい、反対に「なかなか電話が繋がらないような企業には、よいサービスも期待できないのではないか」といった不信感や不満が生まれるかもしれません。

つまり、あふれ呼状態をそのままにしておくことで、新規の顧客を逃してしまう恐れがあるのです。

2-3.オペレーターの負担が大きくなる

あふれ呼は、繋がった後も問題です。

複数回コンタクトセンターに電話した利用者が毎回あふれ呼となり、何度も架け直しをしなければならない状態だったという経緯があった場合、やっとオペレーターと話ができた際に利用者は、「何回も架けなおした」という不満やストレス、怒りといったネガティブな感情をオペレーターにぶつけることがあります。

オペレーター側は、本来の問い合わせ内容に回答する前に、顧客の不満を受け止め、ストレスを解消させなければなりません。そうとなると、1件の対応に対する負担も大きくなります。

工数や時間的な負担はもちろん、ネガティブな感情に晒されることで精神的な負担も積み重なっていくでしょう。
そのような状態が続けば、オペレーターの離職率が高まってしまう恐れもあるのです。

2-4.商品や企業のブランドイメージが低下する

もうひとつの問題点は、商品や企業のブランドイメージ低下です。

「2-1.顧客満足度が低下する」にも関連していますが、あふれ呼状態におかれていると、顧客は「もし商品やサービスに不具合があっても、すぐに対応してくれないのではないか」といった不信感を抱くようになります。

その結果、その商品や企業自体のイメージも、「信頼できない」「誠意がない」といったネガティブなものになってしまう恐れがあるでしょう。

一度失われた信頼や好感度を取り戻すのは難しいことです。

そのため、あふれ呼を放置せず、未然に防ぐ努力が必要になるのです。

 

3.あふれ呼が発生する5つの原因

ここでは、あふれ呼が発生する主な原因として以下の5つを挙げておきましょう。

またそれぞれの解決法については、「4.あふれ呼対策ができる4つの方法」で解説しますので、そちらもあわせて読んでください。

あふれ呼が発生する原因

あふれ呼対策の方法

1

一定の時間や曜日に電話が集中する

ワークフォースマネジメントシステムを取り入れる

2

コンタクトセンター(コールセンター)の規模が小さい

オペレーターを増員する

3

1件あたりの問い合わせに時間がかかる

IVR(音声自動応答システム)サービスを利用する

4

コンタクトセンターに電話する以外の解決方法がない

チャットボットやFAQシステムなどセルフサービスの活用を強化する

5

FAQやビジュアルIVRを導入しているがわかりにくい

3-1.一定の時間や曜日に電話が集中する

企業によっては常にあふれ呼が発生しているわけではなく、決まった曜日や時間に入電が集中している場合があります。

例えば、下記のような2つのケースが考えられます。

【ケース1:申し込み開始時や予約受付開始時】

商品の申し込み開始時や予約受付開始時は「欲しい商品を逃したくない」という顧客心理から、短時間に入電が集中することがあります。従来のコンタクトセンター規模では対応しきれない数の入電があると、あふれ呼が発生します。

【ケース2:休業日の翌日】

問い合わせ窓口の休み明けは問い合わせ待ちの利用者が増加しやすく、普段よりも入電が多くなる場合があります。週末休業の場合は月曜日の午前中に入電が集中し、あふれ呼が発生しやすくなります。

このように、外的要因が影響して一時的に入電が増加すると対応しきれなくなり、あふれ呼が起こりやすくなります。

3-2.コンタクトセンター(コールセンター)の規模が小さい

入電量に対してコンタクトセンター(コールセンター)の規模が見合っていない場合、すべての電話に対応できずあふれ呼が発生します。

例えば、オペレーター10人を配置しているコンタクトセンターの場合、電話回線の容量もオペレーター10人で対応できる範囲の容量に設定されているはずです。
そのようなコンタクトセンターに一度に100件の入電があったとすると、電話回線の容量よりも入電が上回り100件の入電のうち多くがあふれ呼となってしまいます。

コンタクトセンターの規模と入電量のバランスが取れていないと、常にあふれ呼が発生しやすい状態を作ってしまうのです。

3-3.1件あたりの問い合わせに時間がかかる

問い合わせの内容が多岐に渡り解決までに時間がかかる場合も、あふれ呼が発生しやすくなります。

平均通話時間(ATT)が20分の場合、オペレーターが一斉に電話を受けたとすると20分後まで次の電話を受けられません。つまり、その20分間に新たにかかってきた電話はあふれ呼となってしまう可能性が高いです。

また、1件あたりの問い合わせに時間がかかると、オペレーター1人あたりが1日に処理できる問い合わせ数は当然少なくなります。その結果、慢性的にあふれ呼が発生しやすい状態を作ってしまいます。

3-4.電話以外の解決方法がない

利用者が疑問解決や問題解決をしたいときの解決手段が電話しかない場合、電話がつながるまで問い合わせをするしかありません。

店舗でのお会計を想像すると分かりやすいのですが、購入希望者が長蛇の列を作っても会計処理は一定のスピードでしか進みません。そのため、列の最後尾には次々と人が並び、どんどん待ち時間が増えてしまいます。

これと同じことが電話でも起きてしまい、電話がつながるのを待つ顧客で入電量が増えてしまうのです。

「4.あふれ呼対策の4つの方法」詳しく解説しますが、チャットボットやFAQシステム、音声自動応答サービスなどを導入することで、オペレーターと直接会話をしなくても、問題解決ができる可能性があります。

3-5.FAQやビジュアルIVRを導入しているがわかりにくい

最近では、電話での問い合わせ窓口だけでなく、公式Webサイトによくある質問のFAQページを設けてユーザーが問題を自己解決できるようにしたり、スマートフォンやWebの画面上でビジュアルIVRを設置して視覚的な案内を行い、顧客が従来のIVRで感じていた『音声ガイダンスを聞いてからプッシュ操作を行うのに時間や手間がかかる』といった不満を解消する企業も増えてきました。

ビジュアルIVRがうまく機能すると、あふれ呼が減り顧客対応が効率化できるのですが、一方で、「FAQページはあるが、内容がわかりにくい」「聞きたい質問がFAQページにない」といった場合や、ビジュアルIVRが使いにくいといった場合は、結局電話で問い合わせることになるため、あふれ呼に繋がってしまいます。

4.あふれ呼対策ができる4つの方法

では、前章のようなケースに対して、どのような対策を取ればいいのでしょうか?
それは以下の4つの方法が考えられます。

・ワークフォースマネジメントシステムを取り入れる
・オペレーターを増員する
・IVR(音声自動応答システム)を利用する
・チャットボットやFAQシステムなどセルフサービスの活用を強化する

それぞれ前章のあふれ呼が発生する原因に対応していますので、自社の課題に合わせた対策を実施してみてください。

4-1.ワークフォースマネジメントシステムを取り入れる

ワークフォースマネジメント(WFM:Workforce Management))とは、コンタクトセンター(コールセンター)の品質を下げることなくオペレーターを適正に配置するリアルタイムで予実管理を行い、サービス品質と人件費抑制を両立させるマネジメント方法です。

最近では、コンタクトセンター運用に欠かせないシステムとして導入する企業が増えています。ワークフォースマネジメントシステムを導入すると、過去の入電実績を分析して以下のようなマネジメントが可能となります。※システムによって機能が異なる

・入電予測
・必要なオペレーターの人員予測
・オペレーターの手配管理
・オペレーターのスキル管理

つまり、入電が集中する時間をあらかじめ予測してあふれ呼が発生しないようにオペレーターを配置することができるのです。このシステムは、決まった曜日や時間帯にあふれ呼が発生しやすい場合や、現状どのタイミングであふれ呼が発生しているのか掴めていない場合に有効です。

常時オペレーターを増員するのも一つの手段ですが、少しでもコストを抑えて必要なタイミングでオペレーターを増やしてあふれ呼対策をしたい場合は導入を検討してみてください。

4-2.オペレーターを増員する

次に考えたいのは、オペレーターの増員です。オペレーターが増えれば、その分受けられる電話件数が増えるのであふれ呼が発生しにくくなります。

ここで重要なのは、自社に適正なオペレーターの人員数を把握することです。単にオペレーターを増員してもコストがかさみますし、オペレーターが少な過ぎるとあふれ呼が発生します。

自社に適正なオペレーターの人員数は、アーランC式で算出できます。アーランC式は以下3つの数値が分かれば活用できます。

・平均処理時間(AHT):顧客からの問い合わせを処理するためにかかる平均的な時間
・1時間当たりのコール数:1時間あたりの入電数
・サービスレベル目標値:20秒以内に80%の電話に対応するのが一般的な目標

数式自体は階乗計算などを用いており難解ですが、自動計算サイトを利用することで目安が算出できます。あふれ呼を発生させないように、自社のコンタクトセンターの稼働状況に合わせたオペレーターの増員を検討してみてください。

4-3.IVR(音声自動応答システム)を利用する

あふれ呼対策として、IVR(=Interactive Voice Response、音声自動応答システム)を導入してみるのも一つの方法です。

IVRとは、コンタクトセンター(コールセンター)で音声ガイダンスによる自動応答をするコンピューターシステムを指します。利用者がガイダンスに従いプッシュ操作をすることで、下記のようなあふれ呼対策ができます。

IVRの機能

あふれ呼対策に繋がるポイント

適切なオペレーターに
電話をつなぐ

利用者の要件とオペレーターグループを紐付けし、要件に合わせて最適なオペレーターに繋ぐ。大まかな要件が把握できるため1件当たりの通話時間が短縮でき、入電の集中を軽減できる。

自動受付

利用者がガイダンスに従いプッシュ操作をすることで、オペレーターが対応せずとも資料請求や商品購入、再配達受付などを自動で行う。
オペレーターに接続する入電を削減でき、あふれ呼対策につながる。

有人対応と
無人対応の切り替え

利用者の問い合わせ内容に従い、ガイダンスのみの対応とオペレーターを要する有人対応への切り替えを行う。オペレーターに繋ぐ要件を選別できるので、あふれ呼対策につながる。

時間外の対応

オペレーターの対応時間外に自動受付などの時間外対応をすることで、営業時間内に入電が集中することを防げる。

折り返し
電話機能

コンタクトセンターが混雑してオペレーターに繋がらないときに、後ほどオペレーター側から折り返し電話をする予約ができる。
あふれ呼による機会損失を防げる。

SMSの活用

電話番号にSMSを送り、ウェブサイトの質問集やチャットボットなどに誘導する

あふれ呼時に対応できなかった利用者とコンタクトが取れるようにすることで、機会損失が防げます。IVRは導入するシステムによってどのような機能が使えるのか異なりますが、あふれ呼対策に繋がる機能が揃っています。

IVRの仕組みや導入方法について詳しく知りたい場合は、下記の記事も参考にしてみてください。

4-4.チャットボットやFAQシステムなどセルフサビスの活用強化

また、あふれ呼対策として非常に効果が期待できるのが、チャットボットやFAQシステムなど利用者が疑問を自己解決できるセルフサービスの活用です。

システム名

特徴

利用シーン

チャットボット

自動会話プログラム。利用者とコミュニケーションを取りながら、問題を解消していく

・企業の公式Webサイトでの問い合わせ対応
・企業の公式LINEでのチャットボット問い合わせ

FAQシステム

質問や問い合わせに対する回答をデータ化し管理できるシステム

・企業の公式Webサイトに掲載してあるよくある質問や質問集

ビジュアル
IVR

スマートフォンやWebの画面上で視覚的な案内を行うIVR

・Webサイトの問い合わせ案内に、ビジュアルIVRへのアクセスボタンを設置する
・SMSでビジュアルIVRのURLを送信する
・企業の専用アプリ内に設置する

チャットボットは、利用者とチャット上でコミュニケーションを取りながら顧客の問題点や疑問点を解消します。例えば、商品を返却したい場合、チャットボットに「商品を返却したい」と打ち込んだりチャットボットが提示する選択肢に従って操作したりすることで、商品の返却方法が把握できます。

一方でFAQシステムは、質問や問い合わせの回答をデータ化して管理するシステムです。企業サイトで多く活用されており、利用者が知りたい回答が検索できるようになっています。

またスマートフォンの普及が広まっている昨今では、スマートフォンやWebの画面上で視覚的な案内を行うビジュアルIVRも効果が期待できます。FAQシステムやチャットボット、問い合わせフォームなどに誘導することも可能でオペレーターの対応以外で疑問を解決する手段を提案することができます。

この3つの共通しているのは、利用者が自己解決できるところです。利用者自身で疑問点や不安点を解決できる手段を用意しておくことで、電話の問い合わせを減らすことができます。

また、これらは基本的に24時間365日利用者がいつでも問い合わせができる仕組みを構築できるため、休業日明けの入電の集中を防ぎたい場合にも有効です。

利用者の疑問や不安の解決手段が電話に一本化されていると、どうしても入電が集中しやすいため、他の解決手段や対応方法も取り入れてみてください。

チャットボットやFAQ、ビジュアルIVRの活用については別記事でも詳しく説明しています。

あふれ呼対策はコンタクトセンターの現状を見極めて、適した方法で実施することが大切です。トランスコスモスでは利用者目線に立ち、コンタクトセンターと利用者との接点をデザインし続けています。あふれ呼対策を始め、コンタクトセンター運用でお困りごとがある場合は、お気軽にお問い合わせください。

5.あふれ呼対策の成功事例

ここまで、あふれ呼がなぜ生じるのか、どのように対策すればいいのかを解説してきました。最後に、実際にあふれ呼対策を実施して成功した企業の事例を紹介しておきましょう。

5-1.セブン&アイ・ホールディングス:問い合わせ全体の30%をAIチャットボットで解決

セブンイレブン、イトーヨーカ堂などを擁する大手流通持株会社「セブン&アイ・ホールディングス」では、カスタマーサポートでの顧客の不満や不便を解消し、顧客ロイヤリティを向上させるため、問い合わせ導線や応対方法の改善を模索していました。

そこでトランスコスモスは、以下の2つの施策を提案しました。

・VOC(顧客の声)活用
→顧客視点でチャットボットのメンテナンスを継続的に実施、シナリオを見直して定期的にチャット内FAQに反映することで、回答精度・解決率を向上

・オペレーター改善意見の活用
→オペレーターの改善意見を収集し、業務改善サイクルを構築

その結果、問い合わせ全体の30%をAIチャットボットで解決できるようになりました。カスタマーセンターの入電ピークも抑制され、あふれ呼対策にも成功しています。

詳しくはこちらもご覧ください。

6.まとめ

いかがでしたか?あふれ呼とはどのような状態なのか把握でき、自社に合う対策を検討できるようになったかと思います。最後にこの記事の内容をまとめてみると

◎あふれ呼とはコンタクトセンター(コールセンター)への電話が集中し、つながらない状態のこと
◎あふれ呼と間違やすい
待ち呼・放棄呼の意味は下記のとおり

待ち呼

放棄呼

・電話回線の容量には問題なく、入電が集中してオペレーターに繋がらない状態

・電話の着信を着信順にキュー(待ち行列)に並べ、先に到着したものから順番に対応するための機能のこと

・電話回線の容量には問題なく、オペレーターに繋がる前に切断されたコールのこと

・対応できるオペレーターがいない場合やオペレーターに繋がるまでに手間がかかり、利用者が途中で切断する場合に発生する

◎あふれ呼が発生する理由は次の5つ
1)一定の時間や曜日に電話が集中する
2)コンタクトセンターの規模が小さく、オペレーターが不足している
3)1件あたりの問い合わせに時間がかかる
4)利用者が電話で問い合わせをする以外の解決方法がない
5)FAQやビジュアルIVRを導入しているがわかりにくい

◎あふれ呼対策として実施できる方法は次の4つ
・ワークフォースマネジメントシステムを取り入れる
・オペレーターを増員し、適正な人員を配置する
・IVR(音声自動応答サービス)を利用する
・チャットボットやFAQシステムなどセルフサービスの活用を強化し、電話の問い合わせを減らす

この記事をもとに、自社に合うあふれ呼対策ができるようになり顧客満足度の高いコンタクトセンター運用ができるようになることを願っています。

トランスコスモスは3,000社を超えるお客様企業のオペレーションを支援してきた実績と、顧客コミュニケーションの
ノウハウを活かして、CX向上や売上拡大・コスト最適化を支援します。お気軽にお問い合わせください。
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