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コールセンターでの応対品質とは?品質基準や調査方法を解説

コンタクトセンター(電話やメールに加え、SNS、チャットなど幅広いコミュニケーションチャネルを利用して、顧客と企業を結ぶ部署を指す。以前は電話コミュニケーションのみだったので、コールセンターと呼ばれており、現在でもコールセンターで表現されている所も多い。)の応対品質とは、電話対応の適切さのことです。

もう少し詳しく説明すると、オペレーターが電話対応をするときには基本的な知識や正確性などの業務遂行力と言葉遣いや傾聴力、共感力といったソフト面のどちらも持ち合わせている必要があります。

応対品質とは

応対品質が低いと顧客が不満を抱える可能性があり、顧客満足度の低下やブランドイメージのダウンに繋がります。

逆に言うと応対品質を高い基準でキープできていれば、顧客満足度アップや円滑なコンタクトセンター運用ができるようになるのです。

だからこそ、応対品質がどれくらいのレベルにあるのか調査をして、応対品質が向上するように改善していくことが欠かせません。

そこでこの記事では

◎応対品質とは
◎応対品質を向上させることが重要な3つの理由
◎応対品質の調査方法
◎応対品質の品質基準となるチェック項目
◎応対品質を測定する手順
◎応対品質を向上させる3つのポイント

をまとめて解説していきます。最後まで読めば応対品質とはどのようなものか把握でき、応対品質が向上するように改善できるはずです。

応対品質はコンタクトセンターの品質を測る重要な指標なので、ぜひコンタクトセンター運用に活かせるようにしましょう。

1.応対品質とは

冒頭でも解説しましたが、応対品質とはコンタクトセンター(コールセンター)での電話対応の適切さのことです。

オペレーターが電話対応に必要な業務遂行力と言葉遣いや共感力、提案力などのソフト面を総合的に把握し、顧客が快適に使える品質基準に達しているのか確認します。

3.応対品質の調査方法」で詳しく解説しますが応対品質を調査する方法には、下記のような3つの調査方法があります。

応対品質の調査方法

モニタリング

オペレーターの電話対応をチェックして、回答のスキルや顧客への話し方、マナーを調査する方法

ミステリーコール

調査業者から依頼を受けた第三者が顧客のふりをしてオペレーターの応対品質を調査する方法

アンケートサービス

オペレーターとの電話が終わった後に顧客に対してアンケート回答を依頼する方法

「応対の受け答えは迅速か」「顧客のニーズに合う情報を提供できているか」「顧客に寄り添うフレーズを利用できているか」など、コンタクトセンターごとに重要視しているチェック項目を設けて評価していきます。

応対品質が低いと

・コンタクトセンターに電話をしても目的達成や課題解決ができない
・オペレーターの対応が雑で不満がある
・オペレーターの言葉遣いや不機嫌な雰囲気が気になる

など顧客の不満や苦情の原因となり、顧客満足度の低下に繋がります。

逆に応対品質が高いと顧客が安心して問い合わせできる環境を作ることができ、顧客満足度の向上やブランドイメージにアップに繋がるのです。

コンタクトセンターを運営していくうえで応対品質の向上は重要な課題となるため、自社のコンタクトセンターの応対品質を正確に把握して改善していくことが求められています。

2.応対品質の向上が重要な3つの理由

応対品質の向上は本当に必要なの?と感じる人のために、まずは応対品質の向上が重要だと言える

・苦情などのリスクを避けられる
・企業やブランドのイメージアップに直結する
・コンタクトセンター(コールセンター)の業務改善、業務効率化につながる

という、3つの理由をご紹介します。

なぜ応対品質を向上させる必要があるのか理解できると思うので、ぜひチェックしてみてください。

2-1.リスクを避けられる

オペレーターの応対品質を向上させることで、苦情や顧客満足度低下などのリスクを避けられます。

コールセンタージャパンが企業のコンタクトセンター(コールセンター)を利用した消費者にアンケートを実施したところ、下記のような不満点があることが分かりました。

コールセンターに電話をかけた時の不満点

参考:コールセンタージャパン「コールセンター顧客調査2018」

上位はコンタクトセンターのシステムや運営方法に関するものですが、

・オペレーターの知識不足
・オペレーターに気遣い不足
・オペレーターのマナー

といった応対品質に関わる部分が不満点に挙がっています。顧客に不満が残る対応を続けていると、後に苦情や顧客満足度の低下を招くでしょう。

このように、応対品質を向上させることで顧客の不満を減らし、苦情などのリスクを未然に防ぐことができます。

2-2.企業やブランドのイメージアップに直結する

コンタクトセンター(コールセンター)は顧客と直接コミュニケーションが取れるので、企業やブランドの顔となる業務だと言っても過言ではありません。コンタクトセンターの応対品質が低いと「冷たい印象を受けた」「丁寧に説明してもらえなかった」と捉えられて、企業やブランドのイメージダウンを引き起こします。

近年では、どの企業も顧客接点全体で品質維持向上を推進していることから、コンタクトセンターは、単なる応対窓口ではなく、顧客接点の一つとして重要な役割を担っております。

少し古いデータとなりますが、弊社が2017年に実施した「消費者と企業のコミュニケーション実態調査」では、消費者が企業のコミュニケーションに求めるものとして下記のような項目があがりました。

企業とコミュニケーションを取るうえで「求めること」「期待すること」は何ですか?

無料・無償での対応

52%

情報や回答の内容が正確・的確

45%

対応スピードが速い

43%

気持ちのこもった親身な対応をしてもらえる

41%

期待を裏切らない対応や回答

38%

つまり、コンタクトセンターの顧客は

・無料で対応してもらえること
・正確でスピード感のある対応
・思いやりのある親身で誠実な対応

を望んでいることが分かります。この中で料金設定以外の項目は応対品質の向上でカバーすることが可能です。

コンタクトセンターの応対品質を向上させれば顧客が求めているようなコミュニケーションが取れるようになり、最終的に企業やブランドのイメージアップに繋がるでしょう。

2-3.業務改善、業務効率化につながる

応対品質の向上は、コンタクトセンター(コールセンター)の業務改善や業務効率化に繋がります。

応対品質を定期的に測定し管理するようになると、オペレーターの質をある程度均一化できます。応答速度のアップや明確な回答の提示などが期待でき、業務効率化ができるでしょう。

また、「5.応対品質を測定する手順」でも詳しく解説しますが、応対品質を測定するとコンタクトセンターの課題やオペレーター一人一人の改善点がよく分かります。

現在の課題を正確に把握し解消するように努めることで業務改善ができ、より理想的なコンタクトセンターに近づけるようになります。

応対品質の向上はコンタクトセンターをスムーズに運営していく上でも、欠かせないものなのです。

3.応対品質の調査方法

自社のコンタクトセンター(コールセンター)の応対品質はどの程度なのかは、応対品質の調査をしてみないと分かりません。応対品質の主な調査方法としては、下記の3つが用いられています。

応対品質の調査方法

モニタリング

オペレーターの電話対応をチェックして、回答のスキルや顧客への話し方、マナーを調査する方法

ミステリーコール

調査業者から依頼を受けた第三者が顧客のふりをしてオペレーターの応対品質を調査する方法

アンケートサービス

オペレーターとの電話が終わった後に顧客に対してアンケート回答を依頼する方法

それぞれどのような方法なのか確認してみましょう。

3-1.モニタリング

モニタリングとはオペレーターの電話対応をチェックして、回答のスキルや顧客への話し方、マナーなどを調査する方法です。

モニタリングは自社のスタッフが一定の基準をもとに評価する場合と、応対品質チェックの代行をしている業者に依頼する場合があります。

応対品質の調査方法として一般的に用いられており、定期的に実施することでオペレーター一人一人の応対品質の水準を把握できます。

モニタリングは、

・リアルタイムモニタリング
・録音によるモニタリング

の2つに分かれるので、それぞれどのような調査方法なのかご紹介します。

3-1-1.リアルタイムモニタリング

リアルタイムモニタリングは、オペレーターが顧客対応をしている様子を見ながらリアルタイムでチェックする方法です。

顧客への臨機応変な対応が分かるのはもちろんのこと、オペレーターの表情や問い合わせ内容の検索方法といった実際に現場にいるからこそ把握できる部分を確認できるところが特徴です。

他の調査方法ではこのような部分は確認できないため、より具体的に問題点や課題を洗い出せる可能性があります。

一方で、録音でのモニタリングとは異なりオペレーターの対応を何時も聞き直せないため、調査項目が多いと適切な評価が難しくなります。調査官への負担が大きく、何時間も集中して耳を傾ける必要があるところもデメリットでしょう。

オペレーターにとっても常に見られているというプレッシャーの中で電話対応をしなければならないため、業務に支障が出る可能性があります。

このように、リアルタイムモニタリングは

・リアルタイムでのオペレーターの対応を細かく調査したい
・オペレーターの音声だけでなく表情や作業状況も把握したい
・モニタリング調査がプレッシャーとならないベテランオペレーターが多い

という場合に向いています。

リアルモニタリング

メリット

現場でリアルタイムに評価するからこそ、表情や対応方法、通話前後の処理方法などを細かくチェックできる

デメリット

オペレーターにとってプレッシャーとなり、業務に影響が出る可能性がある

利用をおすすめするケース

・リアルタイムでのオペレーターの対応を細かく調査したい

・オペレーターの音声だけでなく表情や作業状況も把握したい

・モニタリング調査がプレッシャーとならないベテランオペレーターが多い

3-1-2.録音によるモニタリング

録音によるモニタリングは、オペレーターの対応を録音した音声データをもとに応対品質を調査する方法です。

コンタクトセンター(コールセンター)に電話をすると「この通話は応対品質向上のために録音しております」といった旨のガイダンスが流れることがありますが、ガイダンスの案内通りオペレーターと顧客の会話を録音して応対品質をチェックしていきます。

録音をすることで何度でも聞き直すことができ、オペレーターの癖や通話品質を細かく評価できるところが特徴です。また、データは録音されているためある程度余裕を持って柔軟に調査できるところもメリットだと言えるでしょう。

デメリットとしては、リアルタイムモニタリングのように表情や通話前後の様子を把握できないところです。あくまでも通話での声や顧客とのやり取りをもとに、評価することになります。

録音によるモニタリングは最も一般的な方法なので

・初めてモニタリング調査をする
・オペレーター一人一人の対応をじっくりと評価したい
・評価にかかる時間をある程度設けたい

という場合は、録音によるモニタリングを検討してみてください。なお、モニタリングの測定手順は「5.応対品質を測量する手順」で詳しく解説しているため、実際の手順を把握したい場合はぜひ参考にしてみてください。

録音によるモニタリング

メリット

オペレーターの通話を何度も聞き直せるので、癖や通話品質を細かく評価できる

デメリット

リアルモニタリングと比べると、通話前後の様子は把握できない

利用をおすすめするケース

・初めてモニタリング調査をする

・オペレーター一人一人の対応をじっくりと評価したい

・評価にかかる時間をある程度設けたい

3-2.ミステリーコール

ミステリーコールとは、調査業者から依頼を受けた第三者が顧客のふりをしてオペレーターの応対品質を調査する方法です。

百貨店や飲食店では覆面調査員が顧客として店舗に出向きサービスや接客の調査をしますが、コンタクトセンターでの覆面調査はミステリーコールだと考えると分かりやすいでしょう。

ミステリーコールは調査業者に依頼をするのが一般的で、依頼を受けた調査業者が該当するコンタクトセンターに電話をかけます。

事前に顧客のシナリオやシチュエーション、オペレーターの評価基準を設定し、オペレーターと実際に通話をしながら評価をしていきます。

ミステリーコールのメリットは顧客の視点から評価ができるので、顧客にとっての不満点を見つけやすいところです。録音データや通話を聞いているよりも、リアルな視点で判断できるでしょう。

デメリットとしてはミステリーコール業務を業者に依頼することになるので、他の調査方法よりもコストがかかります。

・顧客目線で応対品質を評価したい
・応対品質の調査を外部の業者に任せたい

という場合は、ミステリーコールを検討してみてもいいかもしれません。

ミステリーコール

メリット

顧客の視点から評価ができるので、顧客にとっての不満点を見つけやすい

デメリット

業者に依頼することになるので、他の調査方法よりもコストがかかる

利用をおすすめするケース

・顧客目線で応対品質を評価したい

・応対品質の調査を外部の業者に任せたい

3-3.アンケートサービスを利用する

応対品質の調査をするためのアンケートサービスとは、オペレーターとの電話が終わった後に顧客に対してアンケート回答を依頼する方法です。

アンケートサービスには

・後日、顧客にアンケートのための電話をかける
・顧客の電話番号にSMSでアンケートを送付する
・オペレーターとの通話後に、アンケート用のガイダンスに切り替える

という調査方法があります。実際にオペレーターと通話をした顧客がアンケート項目に沿って評価をするので、顧客がどのような印象を受けたのか把握できるところが特徴です。

デメリットとしては、アンケートではオペレーター一人一人の応対品質を評価しにくいところです。コンタクトセンター全体の応対品質を把握することはできますが、限られた数のアンケート結果だけでは適正に個人の評価ができるとは言いにくいでしょう。

また、アンケートは必ず回答が得られるとは限らないため、ある程度の回答数が得られるまで時間を要する可能性があります。

・モニタリングなど他の調査結果と併せて顧客のリアルな声を把握したい
・コンタクトセンター(コールセンター)全体の応対品質をチェックしたい

という場合は、アンケートサービスを利用してみるといいでしょう。

アンケートサービス

メリット

顧客がどのような印象を受けたのかリアルな声が把握できる

デメリット

オペレーター一人一人の応対品質を評価しにくい

利用をおすすめするケース

・モニタリングなど他の調査結果と併せて顧客のリアルな声を把握したい

・コンタクトセンター全体の応対品質をチェックしたい

 

4.応対品質の品質基準チェック項目5つ

応対品質の調査では、品質基準を評価するためのチェック項目を設定する必要があります。

評価項目はコンタクトセンター(コールセンター)が重視したいポイントや業種などによって大きく異なりますが、ここでは一例として下記の5つのチェック項目をご紹介します。

応対品質のチェック項目

業種遂行力

正確性や迅速性、知識量など業務を遂行するための力

印象

第一印象や声のトーンなど顧客に与える印象

提案力

顧客のニーズを把握し、適切な提案、質問をする力

共感力

傾聴力など顧客に寄り添い目的達成や問題解決をする力

ルール・マナー

言葉遣いやルールを守り目的達成や問題解決をする力

それぞれ具体的な評価項目の事例も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

また、チェック項目を策定する際、欠かせないのが応対品質方針(MVVの設定)となります。

ありきたりの評価基準ではなく、その企業が実現したい顧客接点のビジョンを描きます。

例えば、お客様の不安を取り除き、一人でも多くのファンを創るというのがビジョンだとするならば、

実際の応対でどうすれば実現できるか等々が評価項目(重みづけ)に反映されます。

その評価基準を活用することで、目指すゴール(一人でも多くのフアンを創る)を実現することができます。オペレーターが応対品質のゴールを理解していることで役割責任も明確化でき、モチベーションが上がることで品質も向上していきます。

弊社では、2019年度より応対品質方針(MVVの設定)策定について特に力を入れており、別記事で紹介していますので、興味があればご覧ください。

4-1.業務遂行力

業務遂行力は顧客からの問い合わせに対し、業務を遂行する力を調査します。

顧客は何らかの目的があって、コンタクトセンター(コールセンター)に電話をかけています。商品購入窓口であれば商品の購入や返品、テクニカルサポート窓口であれば使い方や修理の問い合わせが目的です。

どれだけ丁寧な対応ができても顧客の目的が達成されていなければ不満や苦情の原因となるため、業務遂行力は大切な評価ポイントとなります。

的確な回答ができているか、適正な時間内で回答できているか、正しい知識を持ち合わせているかなどコンタクトセンターの目標や求めているオペレーターのレベルに合わせてチェック項目を設定してみてください。

業務遂行力のチェック項目事例

正確性

顧客の質問を適切に読み取り、情報や解決策を提示できる

迅速性

無駄な時間をかけずに、情報や解決策を提示できている

知識量

顧客に正確な情報や解決策を届けられる知識が備わっている

姿勢

顧客に対して一生懸命な対応ができている

サービスレベル(SL)

設定時間内の応答件数/総受信件数で算出

目標としている時間内を意識して業務が遂行できている

平均応答速度(ASA)

受信時のコール時間の合計/総受信件数で算出

顧客からの入電に素早く対応できている

平均通話時間(ATT)

目標としている通話時間内に業務が遂行できる

4-2.印象

先ほども説明したようにコンタクトセンター(コールセンター)は企業の顔と言っても過言ではないので、顧客に対する印象はとても重要です。

例えば、第一声の挨拶が明るい雰囲気かどうかだけでも、顧客に与える印象は異なります。印象をチェック項目化することはなかなか難しいことですが、ロールモデルとするオペレーターを設定しどのような応対品質を求めているか考えると分かりやすいでしょう。

業種や企業により重要視したい印象は異なるかと思いますが、

・応対時の声のトーン
・話し方の速度
・第一声の雰囲気
・質問や受け答えの話し方

などを把握できるチェック項目を考えてみてください。

印象のチェック項目事例

第一印象

顧客に好印象を与えられる挨拶をしている

話し方の速度

顧客に不快感を与えない速度で話せている

声のトーン

顧客が親しみやすさを感じるトーンで話せている

質問時の印象

オペレーターが顧客に質問をするときに、不快感を与えない質問ができている

通話時の印象

通話全体を通して、オペレーターから好印象が感じられる

(不機嫌になる・対応が雑になることがない)

通話終了時

通話終了時にお礼を言い、丁寧に受話器を下している

4-3.提案力

コンタクトセンター(コールセンター)ではマニュアル通りの回答だけではなく、もう一歩顧客に寄り添う姿勢や対応が求められています。

そのためには、顧客のニーズを瞬時に読み取り的確な提案や質問をする力が重要です。例えば、商品案内をする場合は顧客のニーズや予算を把握し、適切な商品を提案しなければなりません。

的外れな回答をしていると「思った回答が得られない」「解決までに時間がかかった」などの不満に繋がります。

限られた時間の中で最大限の顧客サポートをするためにも

・顧客の目的に合わせた提案ができる
・顧客の問題解決のために踏み込んだ質問ができる
・顧客のニーズを的確に捉えられる

という提案力もチェックするようにしてみましょう。

提案力のチェック項目事例

ニーズを掴む

顧客のニーズを正確に捉えられる

質問力

顧客の目的達成や疑問解決のために踏み込んだ質問ができる

提案力

顧客が求めている提案ができる

要約力

顧客が分かりやすいように、提案の内容や質問を伝えられる

他の提案

目的達成や問題解決ができない場合は、次の方法を提案できる

4-4.共感力

コンタクトセンター(コールセンター)では、昨今顧客への共感力が重要視されています。

コンタクトセンターには、さまざまな目的や課題を持った顧客からの入電があります。不安や不満を抱いて電話をかけてくるケースも少なくありません。

そのようなときに顧客の気持ちに寄り添い「分かります」「同感です」など共感するフレーズを話せるだけでも、顧客は理解をしてくれたと判断し気持ちが落ち着きます。

また、どのような顧客に対してもしっかりと話を聞いて寄り添えるフレーズがかけられることで、スムーズなコミュニケーションが図れます。

共感力に対する考え方や導入方法はコンタクトセンターによって異なるかと思いますが、どれだけ顧客目線に立ち共感する気持ちを持てているかという点でチェック項目を作成してみてください。

共感力のチェック項目事例

相づちを打つ

顧客に寄り添うように相づちが打てる

共感するフレーズ

顧客の立場に共感するフレーズを話せる

傾聴力

顧客の話を遮らないで最後まで聞く

顧客に寄り添う

顧客の状況に応じて、気持ちに寄り添える言葉が使える

4-5.マナーやルール

応対品質を向上させるためには、通話時のルールやマナーが守れていることが大切です。

顧客が誰であっても丁寧な言葉遣いができるのはもちろんのこと、不快感を与えないような言葉選びをしなければなりません。

また、コンタクトセンター(コールセンター)で定められたルールに従い対応できないと、応対品質に差が生まれやすくなってしまいます。マナーやルールの厳守は基礎的な部分なので見落としがちではありますが、顧客満足度や企業、ブランドイメージに直結するところです。

・丁寧な言葉遣いができている
・敬語、尊敬語の使い方を誤っていない
・コンタクトセンターのルールを守れてい

というところは、今一度しっかりとチェックできるようにしておきましょう。

マナーやルールのチェック項目事例

言葉遣い

顧客に不快感を与えない言葉遣いができる

敬語・尊敬語

敬語や尊敬語の使い方を間違えていない

ルールの厳守

コンタクトセンターのルールを守っている

コンプライアンスの厳守

コンタクトセンターのコンプライアンスを守っている

5.応対品質を測定する手順

第3章でもご紹介したように、応対品質を調査する方法はいくつかあります。ここでは、調査方法として利用することが多いモニタリングでの測定手順をご紹介します。

応対品質を測定する手順
どのような手順で進めていくのか把握できると導入しやすくなると思うので、チェックしてみてください。

5-1.応対品質を調査するチェック項目を決める

応対品質を調査するチェック項目を決める
まずは「4.応対品質の評価チェック項目5つ」でご紹介した応対品質のチェック項目を参考にして、どのような基準で応対品質を評価するのか決めていきます。

重視したいポイントはたくさんあるかと思いますが、あまりにチェック項目が多いとモニタリング時の評価が雑になることやモニタリング自体に時間を要する可能性があります。最大でも30項目程度に絞るようにしましょう。

チェック項目はコンタクトセンター(コールセンター)の目標や目指す姿と紐付けて、現時点では目標のどれくらいの応対品質を保てているのか把握できるようにしてみてください。

5-2.評価基準を明確にする

評価基準を明確にする
応対品質を測定するチェック項目の作成ができたら、評価基準を明確に設けます。評価基準が曖昧だとすべてのオペレーターを平等に評価することができなくなります。

主な評価基準としては、5段階評価と加重評価があります。

①5段階評価

5段階評価は、達成度に応じて5段階で評価する方法です。下記のように、1つの質問に対して5段階で評価していきます。質問に対して達成率が高い場合は5を、低い場合は1を記入します。

5段階評価の例

すべての質問を5段階で評価していき合計点数が高いオペレーターは、応対品質が高いと評価されたことになります。

細かなさじ加減は調査員により左右されるデメリットはありますが、評価基準を設けやすく実施しやすい方法です。

②加重評価

加重評価はすべての質問の合計が100点(100点以外を設定することも可能)となるように、点数を割り振る方法です。

例えば、ルールとマナーのチェック項目全体で100点にする場合、重要度に応じて下記のように自由に点数の割り振りができます。

次の文章はこちらに記述してください。

調査項目

加重評価点数

実際の評価点数

言葉遣い

顧客に不快感を与えない言葉遣いができる

30点

20点

敬語・尊敬語

敬語や尊敬語の使い方を間違えていない

20点

15点

ルールの厳守

コンタクトセンター(コールセンター)のルールを守っている

25点

15点

コンプライアンスの厳守

コンタクトセンターのコンプライアンスを守っている

25点

17点

割り振りした点数を最大値として、各項目を評価していきます。言葉遣いの項目の場合は、30点が満点となり20点の評価を受けています。

重要度に合わせて点数を割り振ることで、よりリアルな評価ができるようになります。細かく評価をしなければならない分調査員の負担が増えますが、5段階評価よりも細分化して評価をしたい場合におすすめです。

5-3.モニタリングを実施する

モニタリングを実施する
モニタリングの準備ができたところで、モニタリングを実施します。モニタリングは

・スーパーバイザー
・コンタクトセンター(コールセンター)の品質管理担当者
・コンタクトセンターの管理者
・外部の業者

が担当する場合が多いので、実施日時や調査担当を明確にして進めていきます

3.応対品質の調査方法」でもご紹介したように、モニタリングにはリアルタイムモニタリングと録音によるモニタリングがあるので、重視したいポイントや実施のしやすさに合わせて選んでみてください。

5-4.モニタリングの結果から問題点を洗い出す

モニタリングの結果から問題点を洗い出す
モニタリングが終了したら調査の結果を集計し、問題点を洗い出します。次の3つの視点でモニタリングの結果を見てみると、課題が明確になるでしょう。

①最も評価が高かった質問と評価が低かった質問をチェックする

評価が高い質問事項と評価の低い質問事項を並べることで、今のところは問題がない点とどのような課題や苦手意識があるのか把握できます。

②応対品質全体のレベルを把握する

オペレーター個人の応対品質を確認することも大切ですが、全体の平均値を算出することでコンタクトセンター(コールセンター)の応対品質が目標レベルに達しているかどうか把握できます。

目標に達していない場合は、どこが問題点となっているのか項目を確認してみましょう。

③個人差のある項目をチェックする

平均値を見ると問題がない項目でも、個人差が大きい場合はオペレーターによって応対品質に差が生まれる可能性があります。

どのような項目で差ができているのか把握して、少しでも個人差が埋められるようにしましょう。

5-5.応対品質の改善をする

応対品質の改善をする

モニタリングの結果から課題や問題点が明確になったら、実際に応対品質の向上に活かします。モニタリングの結果をオペレーターと共有して

・良かった点
・改善が必要な点

を話します。改善が必要な点を共通認識できたら、期限を決めて現状の改善に取り組みましょう。

このように、応対品質を測定することで具体的に良い点や課題が見えてきます。課題が明確にならないと応対品質の向上に取り組めないと思うので、モニタリングをすることが応対品質を向上させる第一歩となります。

6.応対品質を向上させるための3つのポイント

最後に、応対品質を向上させるためのポイントとして

・応対品質の調査は定期的に実施する
・オペレーターの評価や問題点をフィードバック忘れない
・応対品質が向上する仕組みを整える

という3つをご紹介します。応対品質を向上させるためには具体的にどのようなことを実施したらいいのか、参考にしてみてください。

6-1.応対品質の調査は定期的に実施する

応対品質の調査は、1度実施して終わりではありません。3か月~4か月に1回のペースで、定期的に実践することが大切です。

下記の図のようにコンタクトセンター(コールセンター)運用は常に応対品質の向上を目指し、改善し続けなければなりません。

応対品質の調査は定期的に実施する

調査

対応品質の調査を実施して、現状を把握する

課題

応対品質の調査結果をもとに、課題を見つける

準備

課題を共有し、改善できるように準備をする

実践

課題を改善できるようにオペレーターが実践する

新たな課題を洗い出して共有し実践していくサイクルが終わったところで新たに応対品質の調査をすると、また次の課題が見えてきます。

常にコンタクトセンターの課題は変化し続けているため、いつまでも同じ課題を掲げていては応対品質の向上が見込めません。

現状の課題を的確に把握し応対品質を向上させるためにも、定期的に応対品質の調査をするようにしましょう。

6-2.オペレーターの評価や問題点をフィードバック忘れない

応対品質を向上させるためには、オペレーターへのフィードバックを忘れないようにしましょう。

コンタクトセンター(コールセンター)全体でのレベルや課題を把握することはもちろん大切ですが、コンタクトセンターの良し悪しを握るオペレーター一人一人のレベルを向上させるには個々の課題を伝えたほうがいいでしょう。

課題だけでなく高評価を受けたポイントも直接伝えることで、オペレーターのやる気やモチベーションアップに繋がります。

オペレーターの心構えや姿勢が変化していくと応対品質にも好影響が出てくると思うので、全体評価と個人評価の2軸でフィードバックを行ってみてください。

6-3.応対品質が向上する仕組みを整える

応対品質の向上はオペレーター頼みにするのではなく、応対品質が向上する仕組みを整えていくことが欠かせません。

応対品質の調査で分かった課題によって取り組むべきことは異なるかと思いますが、例えば

・応対品質の向上につながるマニュアルを作成する
・オペレーターをレベル分けして研修などを実施する
・応対品質の向上のためにIVR(自動音声応答システム)を導入する
・毎月の課題を明確に提示して、オペレーターが取り組めるようにする

などがあげられます。オペレーターとコンタクトセンター(コールセンター)のスタッフが一丸となり、応対品質を向上させるよう取り組めるようにしましょう。

7.音声認識技術により応対品質評価を一部自動化することも可能

5.応対品質を測量する手順」でもご紹介しましたが、応対品質の測量には労力と時間がかかります。すぐにコンタクトセンター(コールセンター)の応対品質を把握したいと思っても、そうはいかないのが現状でした。

そこで最近では音声認識技術を用いたサービスを導入することで、応対品質評価を一部自動化するケースが出てきています。

音声認識技術を導入すると、下記のようなことができるようになります。

①オペレーターの自動評価

オペレーターの応対品質を自動評価し、改善点を洗い出します。オペレーターの過去成績や今までのデータを統合することもでき、オペレーター個人の応対品質をまとめて管理できます。

②リアルタイムでのオペレーターの応対品質管理

リアルタイムで必須トークを話しているか、NGワードを使用していないかなどオペレーターの応対品質を管理します。万が一、NGワードの使用を始め応対品質の低下を招く対応をしている場合は管理者にアラーム通知を行い、すぐに改善支持が出せるようになっています。

このように、音声認識技術を導入することでコストや時間がかかっていたオペレーター一人一人の応対品質評価が簡単にできるようになり、リアルタイムでも把握できるようになるのです。

その結果

・応対品質低下の要因をすぐに見つけ出し対応できる
・オペレーターへの適切な指導ができるようになり、コンタクトセンター全体の応対品質向上につながる
・オペレーター個人のスキルを適切に管理できる

というメリットがあります。

社では、課題解決型の音声認識ソリューション「transpeech2.0」を提供しています。「transpeech2.0」では応対品質の全件自動評価やコンタクトセンターの課題の見える化が実現できます。

また、AIを活用したオペレーターの応対の正誤チェックでは高精度な判断ができ、応対品質のモニタリングにかかる時間や工程を大幅に削減することが可能です。実際に導入した企業さまからは

・応対品質のチェック工数が80%削減できた
・応対品質の録音によるモニタリングに費やす時間を50%削減できた
・生産性が130%アップした

などの嬉しい声が届いております。「transpeech2.0」の導入検討を始め、コンタクトセンターの運用について課題を感じている場合はお気軽にお問い合わせください。

8.まとめ

いかがでしたか?応対品質とはどのようなものか把握でき、自社のコンタクトセンター(コールセンター)でも応対品質の向上を目指せるようになったかと思います。

最後にこの記事の内容をまとめてみると

◎応対品質とはコンタクトセンターでの電話対応の適切さのこと
◎応対品質の向上が必要な理由は次の3つ

1)苦情や顧客満足度低下などのリスクを避けられる
2)コンタクトセンターは企業の顔とも言われているので、企業やブランドのイメージアップに直結する
3)コンタクトセンターの業務改善、業務効率化につながる

◎応対品質の主な調査方法が次の3つ

応対品質の調査方法

モニタリング

オペレーターの電話対応をチェックして、回答のスキルや顧客への話し方、マナーを調査する方法

ミステリーコール

調査業者から依頼を受けた第三者が顧客のふりをしてオペレーターの応対品質を調査する方法

アンケートサービス

オペレーターとの電話が終わった後に顧客に対してアンケート回答を依頼する方法

◎応対品質の評価チェック項目は下記のとおり

応対品質のチェック項目

業種遂行力

正確性や迅速性、知識量など業務を遂行するための力

印象

第一印象や声のトーンなど顧客に与える印象

提案力

顧客のニーズを把握し、適切な提案、質問をする力

共感力

傾聴力など顧客に寄り添い目的達成や問題解決をする力

ルール・マナー

言葉遣いやルールを守り目的達成や問題解決をする力

※評価チェック項目はコンタクトセンターや業種によって異なるので、臨機応変に変更する

◎モニタリングを活用し応対品質の測定をする手順は下記のとおり

1)応対品質をチェックする項目を決める
2)応対品質を評価するための基準を決める
3)モニタリングを実施する
4)モニタリングの結果をもとに、問題点を洗い出す
5)問題点を共有して応対品質の改善に努める

◎応対品質を向上させるポイントは次の3つ

1)3か月~4か月に1回のペースで応対品質の調査を定期的に実施する
2)オペレーターの評価や問題点のフィードバックを忘れないようにする
3)IVRの導入やオペレーターの研修など応対品質が向上する仕組みを整える

この記事をもとに応対品質の向上ができ、顧客の満足度が高いコンタクトセンター運用ができるようになることを願っています。