18.97.14.88

CTIとは? 何に役立つ?どう選ぶ?導入判断を助ける基礎知識を解説

「CTIとは何ができるシステム?どう役立つのかいまいち分からない」
「自社にもCTIを導入したいが、どのようなものを選ぶべき?」

近年は顧客対応にもデジタル技術を活用するのが一般的になっています。

CTI(Computer Telephony Integration)とは、簡単に言うと「電話回線とコンピュータを連携させるシステム」のことです。

CTIとはの概要

CTIによって電話回線とコンピュータが連携することで、次のようなことが実現します。

・電話の着信時に、相手の情報がパソコンモニター上に瞬時に表示される
・データ化した顧客リストの電話番号に自動的に架電できる

これらの機能は業務効率や顧客満足度の向上につながるため、電話対応が多い企業にとってCTIはとても有用なシステムだといえます。
ただし、CTIにはさまざまな機能があり、製品によって特色も異なります。

自社の業務内容や導入目的に見合ったものを選ばなければ、期待した成果を得られない場合があります。
そこでこの記事では、CTIについて以下の内容を詳しく解説します。

この記事を読んで分かること

▼CTIとは
▼CTIの仕組み
▼CTIでできること(主な機能7つ)
▼CTIを導入するメリット・デメリット
▼CTIツールの選び方

この記事を読めば、CTIに関する一通りの知識を得ることができ、さらに自社にとって導入が適切かどうかの判断も容易になるでしょう。CTIによって顧客対応のあり方を発展させ、業績向上につなげていきたいと考えている方は、ぜひ最後までお読みください。

なお、コンタクトセンター(コールセンター)におけるCTIについて詳しく知りたい方は、こちらも併せてご覧ください。

1.CTIとは「電話回線とコンピュータを連携させるシステム」のこと

まず、CTIとは何かについて解説します。
CTIの基本知識を知ることで、通話を効率化する以上の意味があり、普段の電話対応がどのように変わるのか、どのような可能性が開かれるのかが見えてくるでしょう。

・CTIという言葉の意味
・CTIの仕組み
・よく混合されやすいPBXとの違い

1-1.CTIとは「電話回線とコンピュータを連携させるシステム」のこと

CTI(Computer Telephony Integration)とは、「電話回線とコンピュータを連携させるシステム」のことです。

CTIとはの概要

電話とコンピュータを連携させるといっても、単に電話回線をパソコンにつなぐだけでは実現しません。

なぜなら、「電話の音声」と「コンピュータのデジタルデータ」では、両者の伝達方法が根本的に異なるからです。

一般的に、電話は「公衆回線網(PSTN)」といって、電話局と契約者の電話機とを通信回線でつなぎ、アナログ伝送で音声通話をする仕組みになっています。

これに対し、コンピュータではデジタル回線や光回線を利用します。
この回線の種類の違いから、そのままでは電話とパソコンを直接つないで通話を管理することは困難であり、パソコン上の情報を電話と紐づけるのも手作業が必要になります。

それを解決するために誕生したのが、電話回線とコンピュータを連携させるシステムのCTIです。

1-2.CTIの仕組み

CTIの仕組みは、電話回線とデジタルデータ間のやり取りを可能にする技術です。

顧客からの着信があると、その信号がCTIシステムに送られ、コンピュータは登録データベースを検索して必要な情報を自動的に表示します。また、コンピュータを操作することで、CTIシステムを通じて顧客の電話に直接発信することもできます。

CTIの仕組み

この仕組みによって、具体的には以下のようなことを実現できます。

【例:CTIシステムの仕組みによって実現できること】
◆●●●・受信時の自動情報表示と着信振り分け
会社や店舗に電話が架かって来ると、CTIシステムが顧客データベースを検索し、発信者の情報をパソコンモニターに即座に表示する。また、適切な担当者や部署への着信振り分けを自動で行うことができる。

◆・クリックでの発信操作
電話を架ける際にも、電話機のプッシュボタンを操作せずに、パソコンモニターに表示されている電話番号をクリックするだけで架電することができる。

このように、CTIはアナログの電話システムを、豊富な情報をデジタル処理するコンュピータと統合させることで、電話業務の効率を大幅に向上させるシステムなのです。

そのためCTIは、コンタクトセンター(コールセンター)をはじめ、飲食、宿泊、美容業界など、顧客対応が頻繁に必要とされる企業で有効活用されています。

1-3.よく混合されやすいPBXとの違い

CTIとよく混同されるのが「PBX(Private Branch eXchange):構内交換機」です。

CTIは電話回線とコンピュータを連携させるシステムであり、通常この「電話」がPBXを指すケースが多いことから、両者が同じものとして扱われがちなのです。

しかし、PBXは外線電話の着信を内線に振り分けたり、内線同士の通話を可能にしたり、内線から外線への発信を制御するシステムです。

PBXの概要

CTIのように、直接的にコンピュータと連携する機能はありません。
この点を把握していないと、本来PBXも必要なのにCTIだけを導入してしまったり、既存のPBXと連携できないCTIを選んでしまったりする可能性があるため、注意しましょう。

PBXについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

2.【CTIによってできること】主な機能7つ

ここからは、CTIが実際にどのように役立つのか、具体的な例を用いて詳しく見ていきましょう。
CTIの主な機能は、以下の7つです。

CTIの主な機能7つ

2-1.CTIの機能(1)ポップアップ

CTIの主な機能1つ目は、ポップアップです。

ポップアップとは、顧客から電話が架かってきた際に、電話を架けてきた人に関する以下のような情報がパソコンモニターに表示される機能です。

・名前
・年齢
・連絡履歴など

・住所
・性別

・電話番号
・取引履歴

ポップアップを活用すると、顧客に関する情報を把握した上で応対することができるため、次のようなことが可能になります。

ポップアップによってできること

・どのような顧客から電話が架かってきたかを瞬時に把握する
・やりとりの履歴を確認し、問い合わせ内容を予測する

例えば、「お名前は?」「ご連絡先は?」と聞く必要がなくなるので、確認ミスも減らすことができ、顧客側もスムーズに話を進められるでしょう。

また、「前にも連絡したけれど・・・」という顧客に対しては、「はい、〇月〇日に〇〇の件でご連絡いただいた件ですね」などと応対することで、やりとりがスムーズになるとともに、信頼感を高めることが可能になるのです。

このようにCTIのポップアップ機能は、個別的な顧客対応の実現につながります。

【ポップアップがおすすめのケース】
・問い合わせや予約など、多くの顧客から電話が来る
・同じ顧客と複数回やりとりすることが多い
・顧客の属性や好みに応じた返答・提案が必要である
・顧客対応の質を上げたい

2-2.CTIの機能(2)クリックトゥコール

CTIの主な機能2つ目は、クリックトゥコールです。

クリックトゥコールとは、パソコンモニター上に表示されている顧客情報や架電リストの電話番号部分をクリックするだけで、自動的に架電する機能です。

従来の発信業務では、顧客情報や架電リストを目視しながら、電話番号を手動でプッシュする必要がありました。

クリックトゥコールではその手間と時間が節約できるため、以下のようなことが可能になります。

クリックトゥコールによってできること

・短時間で多くの発信をする
・電話番号の押し間違いなどのミスを予防する

このようにCTIのクリックトゥコール機能は、スピーディかつ確実な発信を実現するのです。

【クリックトゥコールがおすすめのケース】
・営業やアンケートなど大量の発信をする
・顧客に発信する機会が多い

2-3.CTIの機能(3)オートコール

CTIの主な機能3つ目は、オートコールです。

オートコールとは、あらかじめ登録した顧客リストの電話番号に自動で発信する機能です。
オートコールではクリックトゥコールのようなクリックすら必要なく、多くの顧客に同時に発信することができるため、以下のようなことが可能になります。

オートコールによってできること

・「どの顧客にいつ発信するか」の日時を登録して自動発信する
・相手が応答したら、あらかじめ録音しておいた自動音声を流す
・応答がなかった番号には、間隔をあけて自動架電を繰り返す
・相手から応答があった場合のみオペレーター(発信者)へつなぐ

オートコールの活用によって、発信の呼び出しに伴う待ち時間を節約することができ、つながった電話にのみ応対すればよくなるので、業務効率が上がります。

このようにCTIのオートコール機能は、顧客とのコミュニケーションを円滑かつ効率的に行うことに寄与するのです。

【オートコールがおすすめのケース】
・営業やアンケートなど大量の架電をする
・大規模な調査などデータ活用に力を入れたい

2-4.CTIの機能(4)着信履歴記録・通話録音

CTIの主な機能4つ目は、着信履歴記録・通話録音です。

着信履歴記録とは発信・着信の日時や電話番号などを記録に残すもので、通話録音は顧客との会話の内容を録音する機能です。

発着信履歴や通話内容の記録によって、以下のようなことが可能になります。

着信履歴記録・通話録音によってできること

・対応できなかった着信や聞き洩らしを確認する
・対応の有無や内容を事実として残し、トラブルを防ぐ
・通話内容を教材化して、メンバーのスキルアップにつなげる
・顧客とのやりとりをデータ化し、ニーズを把握する

また、やりとりの内容を「記録されている」という認識は、顧客と企業双方にとってもトラブルを防ぐことができる安心材料になります。

このように、CTIの着信履歴記録・通話録音機能は、応対の管理や品質向上に役立ちます

【着信履歴記録・通話録音機能がおすすめのケース】
・着信に対応できず、架け直すことが多い
・複雑な通話をすることが多い
・苦情やトラブルに困っている
・応対品質の向上を図りたい
・データ活用に注力したい

通話録音についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

2-5.CTIの機能(5)着信呼自動分配装置(ACD)

CTIの主な機能5つ目は、着信呼自動分配装置(ACD)です。

ACD(Automatic Call Distribution)とは、顧客から架かってきた電話を事前の設定に応じて自動的に分配する機能です。
ACDでは、顧客からの電話を以下のように振り分けることができます。

・オペレーターの状況(待機時間や対応件数など)に合わせて着信を振り分ける
・オペレーターのスキルに合わせて着信を振り分ける
・顧客情報を判断して着信に優先順位をつける
・待ち呼ガイダンスを流す
・時間外ガイダンスを流す

この振り分けによって、以下のようなことが可能になります。

着信呼自動分配装置(ACD)によってできること

・待機時間が長いオペレーターから順に入電することで応対の数を平均化する
・複雑な問い合わせはスキルの高いオペレーターに振り分けることでスムーズに応対できるようする
・現時点では対応が難しい旨を顧客に伝え、無駄な待ち時間が発生しないようにする

オペレーターにとっては応対の数や難易度が最適化され、顧客にとっては待ち時間が少なく納得のいく返答が得られやすくなるため、双方の満足度が向上します。

このようにCTIのACDは、電話対応業務の効率化や質の担保につながります

【着信呼自動分配装置(ACD)がおすすめのケース】
・着信の量が多い
・応対するオペレーターのスキルが均一ではない
・複数の問い合わせ窓口(チャネル・拠点)がある

着信呼自動分配装置(ACD)についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

2-6.CTIの機能(6)自動音声応答(IVR)

CTIの主な機能6つ目は、自動音声応答(IVR)です。

IVR(Interactive Voice Response)とは、顧客からの電話に対して音声ガイダンスで自動応答を行う機能です。

電話をかけると「音声ガイダンスに接続します」という声が流れ、利用者がプッシュ操作をすることで、あらかじめ録音しておいた音声が自動再生される仕組みになっています。

IVRを活用すると、以下のようなことが可能になります。

自動音声応答(IVR)によってできること

・最適なオペレーターや自動受付などに接続する
・営業時間外や待ち呼状態であることをアナウンスする
・予約や再配達などを自動受け付ける
・折り返し電話の予約を受ける
・電話番号にSMSを送り、FAQやチャットボットなどに誘導する

オペレーターは事前に問い合わせ内容を把握して適切な応対ができ、音声ガイダンスで完結する問い合わせには対応しなくてよくなります。

また、顧客側から切断される電話が減るため、機会損失を防ぐことにもつながります。

顧客にとっても、電話がつながらなくて長時間待たされることなく、スムーズに適切な対応を受けられることで、満足度が向上するでしょう。

このようにCTIのIVRは、電話対応を最適化して顧客のニーズに応えることに寄与します。

【自動音声応答(IVR)がおすすめのケース】
・簡単な問い合わせが頻繁に来る
・複数の対応チャネルがある
・時間外の問い合わせが多い
・スマートフォンの操作に慣れている顧客の層が厚い

自動音声応答(IVR)についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

2-7.CTIの機能(7)モニタリング・レポーティング

CTIの主な機能7つめは、モニタリング・レポーティングです。

これらはその名の通り、顧客とのやりとりをリアルタイムでモニタリングしたり、内容をレポートに表したりする機能です。

モニタリングを活用すると、以下のようなことが可能になります。

モニタリング・レポーティングによってできること

・通話中や待機中、後処理中といった個々のオペレーターの状況を管理者が把握する
・管理者がオペレーターと顧客との通話内容をリアルタイムで聴く
・モニタリング結果からデータを収集し、それらを分析する

これによって、オペレーターの稼働状態を適切に管理したり、応対中にもタイムリーにサポートしたりすることができます。またデータ分析は、電話対応における現状や課題を明らかにすることに役立ちます。

CTIのモニタリング・レポーティング機能を活用すると、電話対応の効率と質が高まるのです。

【モニタリング・レポーティングがおすすめのケース】
・複雑な問い合わせや苦情が多い
・人材教育に注力したい

3.CTIを導入する3つのメリット

CTIにはさまざまな機能があり、役立つ場面も多いことがわかりました。
次にCTIを導入するメリットを3つ紹介します。

CTIを導入するメリット

3-1.業務を効率化できる

CTIを導入するメリットとしてまず挙げられるのは、業務を効率化できることです。

CTIによって、それまで手作業で行っていた業務がデジタル化でき、同じ業務にかかる手間と時間が大幅に削減されるからです。

例えばオートコールで営業電話を自動化すれば、見込み客のリストを確認する・一人ひとりにプッシュボタンを押して電話をかける・相手が電話に出るのを待つといった手間が不要になります。

録音した通話内容をテキスト化すれば、応対記録作業も格段に簡素化されるでしょう。

CTIを活用するとデジタル技術やデータが電話対応を幅広くサポートしてくれるため、業務にかかる負担が大幅に減るのです。

3-2.コスト削減につながる

CTIの導入には、コスト削減につながるというメリットもあります。

前述したようにCTIを導入すると業務を率化できるほか、発信に伴う待ち時間が減少したり、顧客による無人対応を利用した自己解決率が上がったりします。

その結果、オペレーターの生産性が向上し、残業時間が減る・同じ業務を少ない人数で遂行できるといった状況が生まれ、人件費を削減できる可能性が高くなります。

同時に、無駄な発信や長時間の通話が減ることで通信費が減少する、効果的な教材やスキルに応じた応対機会を準備できることで人材教育コストが少なくて済む、などの効果も得られるでしょう。

このようにCTIを導入すると、電話対応を最適化することで余計な出費を抑えることができるのです。

3-3.顧客満足度の向上に寄与する

CTIの導入は、顧客満足度の向上に寄与する可能性も高いです。CTIによって、顧客は迅速で個別的な対応を受けることができるからです。

例えば、オペレーターがポップアップで自分の状況を把握していてくれれば、顧客は基本的な説明を省いてすぐに本題に入ることができ、それまでの経過も含めた対応を受けられるでしょう。

また着信呼自動分配装置(ACD)によって問い合わせ内容に最適なオペレーターにつながれば、時間をかけずに納得のいく回答が得られるはずです。場合によっては、案内されたFAQを活用して瞬時に自己解決することもできるかもしれません。

このようにCTIは、顧客のニーズに即した問い合わせ体験を提供することで満足度の向上に寄与するのです。

4.CTIの導入における2つのデメリット

CTIには多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。
導入したもののうまく使いこなせなかったり、負担が大きすぎるという事態を避けるために、以下のデメリットを把握しておきましょう。

CTIの導入におけるデメリット

4-1.導入に一定のコストがかかる

CTIの導入には、一定のコストがかかります。
システムの購入・利用や、コンサルティングに伴う初期費用が必要になるからです。

CTIにはクラウド型とオンプレミス型の2種類あり、どちらを選ぶかによってコストの規模が変わります。

【CITの種類による違い】

種類

クラウド型

オンプレミス型

特徴

クラウド上のCTIサーバにインターネットで接続して利用する

自社サーバ内にCTIシステムをインストールまたは構築して利用する

メリット

・自社サーバの設置や独自システムの構築・電話回線の増設が必要ない
・短期間(最短数日~3ヶ月程度)・低コストでの導入が可能

・細かいカスタマイズや既存システムとの連携が可能
・社内ネットワークのみで運用でき、セキュリティ強度を高められる

デメリット

・細かい機能のカスタマイズに限界がある
・インターネットの接続障害・サーバの不具合などが発生すると、CTIシステム全体が機能しない恐れがある

・導入コストが比較的高額
・運用開始までの期間がおおむね6ヶ月以上は必要

自社に適したCTIの種類を選ぶことに加えて、事前にしっかりと予算計画を立て、無理のないコスト運用ができるように準備しておくことが重要です。

4-2.うまく活用するためには準備と時間が必要になる

CTIをうまく活用するためにはある程度の準備と時間が必要になる、ということも理解しておきましょう。

◆【CTIをうまく活用するために必要な準備】
・適切なツールの選定、契約
・システムの要件定義とデータの準備
・既存システムとの連携
・使用上のルールやマニュアルの整備
・関係者のトレーニング
・稼働状況のテスト・モニタリング

これらの準備を整えるのに時間がかかるほか、データを活用してCTIを発展させていく場合には、有用なデータを蓄積して分析するための時間も必要になります。

このようにCTIは、導入すればすぐに最大限の成果を上げられるというわけにはいきません。

目的や要件を明確化した上で評価を繰り返しながら最適化を図っていくのが望ましいでしょう。

5.CTI導入において重要なのは現場の状況に最適なツールを選ぶこと

CTI導入においてはツールの選び方がとても重要であり、現場の状況に最適なものを選ぶことが欠かせません。

第一に、解決したい課題に対応するツールを選びましょう。

以下に一例を示します。

現場の状況や課題

求められるCTIツールの機能

大量の営業電話業務を省力化したい

顧客リストの電話番号に自動で架電するオートコール機能

電話を架けてきた相手の状況を把握する手間を簡略化したい

入電時に顧客情報が表示されるポップアップ機能

応対品質に自信がない・向上を図りたい

ポップアップに加えて、モニタリング・レポーティング機能

課題の解決につながる機能をもたないツールを導入してしまっては、効果を感じることは難しいでしょう。

またいくら有用でも、難解だったり使い勝手が悪いツールは、結局活用されないままになってしまう可能性があります。

その為CTIの導入にあたっては、調査やヒアリングなどによって現場の状況を正確に把握し、課題や関係者のレディネスに合わせたものを選ぶとよいでしょう。

6.自社に適したCTIを選ぶために注目すべきポイント

CTI導入において重要なのは、現場の状況に適したツールを選ぶことだとお伝えしました。

そこでこの章では、実際にはどのようにツールを選べばよいのかということについて解説します。
自社に適したCTIを選ぶためには、以下の3つのポイントに注目しましょう。

自社に適したCTIを選ぶために注目すべきポイント

6-1.目的に見合った機能が備わっているか

CTIを選ぶ上で注目すべきポイントの1つ目は、目的に見合った機能が備わっているかということです。

例えば、問い合わせ対応などのインバウンド業務を充実させたければ、ポップアップは必須ですが、オートコールは必要ないかもしれません。

逆に、営業などアウトバウンド業務を効率化したいのであれば、オートコールが欠かせないでしょう。

そこで、まずはCTIを導入する目的を明確にし、実現のためにはどのような機能が必要かを洗い出して、それを備えているCTIを選ぶことが重要になります。

6-2.既存のシステムとの親和性が高いか

CTIを選ぶ上で注目すべきポイントの2つ目は、既存のシステムとの親和性が高いかということです。

CTIはコンピュータの力を電話対応に活かす方法なので、既存のシステムと連携できなくては効果的な活用が見込めません。しかしツールによっては、連携できるシステムが限られていたり、カスタマイズの自由度が低かったりするものも存在します。

その為、CTIツールを選ぶ際には、活用したい既存のシステムと連携できるかどうか、イメージに近い利用方法が実現できるかどうかについて、事前に確認しましょう。

6-3.サポート体制が充実しているか

CTIを選ぶ上で注目すべきポイントの3つ目は、導入後のサポート体制が充実しているかということです。

これはCTIに限らずITシステム全般にいえることですが、「導入すればそれで終わり」ではなく、スムーズに業務に組み込んで運用できるようになるまでにはトラブルや不具合が起きがちなものです。

そのような際にすぐにサポートが受けられなければ、電話業務が滞ってしまいます。

CTIについてご興味がある方は詳しくはトランスコスモスにお問合せください

「自社にもCTI導入を検討したい」という方は、まずトランスコスモスにお問い合わせください。
トランスコスモスでは、以下のようなソリューションをご提供しております。

「Genesys Cloud CX」

Genesys Cloud CXの概要

「Genesys Cloud CX」は、世界各国でパブリック活用されているクラウド型のコンタクトセンター・プラットフォームです。

電話をはじめ、Eメール・チャット・ソーシャルメディアといった各チャネルのマネジメントとともに、セルフサービス・品質管理などユーザー対応に必要な機能をオールインワンで搭載しています。

詳しくはこちら:ソリューションページ「Genesys Cloud CX」

「Amazon Connect」

Amazon Connectの概要

「Amazon Connect」は、アマゾン ウェブ サービス(AWS)が提供するコンタクトセンター(コールセンター)向けのクラウド型プラットフォームです。

CTI機能をはじめ以下のようなさまざまな機能が備わっており、電話業務の効率化や課題解決に貢献します。

◎CCP機能(ソフトフォン機能):電話機がなくてもパソコン上で電話対応が可能
◎メトリクス機能:オペレーターの稼働時間や着信数などのデータをレポート
◎音声録音機能:顧客・オペレーターの双方またはどちらかの通話内容を記録
◎CRM連携
◎ACD(着信自動呼分配機能)
◎IVR(自動音声応答)
◎コンタクトコールフロー設定機能:ノンプログラミングでコンタクトフローを作成

詳しくはこちら:ソリューションページ「Amazon Connect」

トランスコスモスは、お客様企業の課題やご要望に応じてご用意できる多種多様なソリューションと、企業様のデジタル化を数多くお手伝いしてきたノウハウをもとに、成果を最大化するためのパートナーとして伴走させていただきます。

何から始めればよいのかわからない、自社に最適なツールや施策の具体化に不安があるなど、どんなことでもお気軽にお問い合わせください。

まとめ

この記事では、CTIの基礎知識について詳しく解説しました、以下に要点をまとめます。

CTIとは、「電話回線とコンピュータを連携させるシステム」のことです。
CTIには、主に以下7つの機能があります。

・ポップアップ
・クリックトゥコール
・オートコール
・通話録音・着信履歴記録
・着信呼自動分配装置(ACD)
・自動音声応答(IVR)
・モニタリング・レポーティング

CTIを導入すると、以下のメリットが得られます。

・業務を効率化できる
・コスト削減につながる
・顧客満足度の向上に寄与する

CTIを導入するデメリットは、以下のとおりです。

・導入に一定のコストがかかる
・うまく活用するためには準備と時間が必要になる

CTI導入において重要なのは現場の状況に最適なツールを選ぶことです。そのためには以下のポイントに注目しましょう。

・目的に見合った機能が備わっているか
・既存のシステムとの親和性が高いか
・サポート体制が充実しているか

CTIは、顧客と従業員双方の満足度を高め、業績アップに貢献してくれる有用なシステムです。
この記事の内容を参考に、自社にも導入すべきかどうかを検討してみてはいかがでしょうか。

トランスコスモスは3,000社を超えるお客様企業のオペレーションを支援してきた実績と、顧客コミュニケーションの
ノウハウを活かして、CX向上や売上拡大・コスト最適化を支援します。お気軽にお問い合わせください。
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