
「コールセンターを自社で構築したいけれどどうすればいいの?具体的な方法や手順は?」
「コールセンターは自社で構築できるものなのか、負担感が気になる」
自社で既存顧客のサポートや問い合わせ窓口が必要となったときに、どのようにコンタクトセンター(コールセンター)を構築すればいいのか悩んでいる担当者は多いのではないでしょうか。
コンタクトセンターを構築する場合は、下記の4つのステップに沿って進めます。
まずは、コンタクトセンターの基本的な情報の設定から開始して、業務内容の構築やシステムの構築へと進みます。コンタクトセンターを構築するには数ヶ月以上の期間と費用がかかります。
それだけでなく、コンタクトセンター業務に関する知識やオペレーターを育成するスキルなど幅広い知識が必要なので、手順をしっかり理解して判断することが大切です。
そこでこの記事では、コンタクトセンターを構築する4つのステップを詳しく解説していきます。
工程ごとにチェックリストを設けているので「どのようなことをするのか」「自社で実施できるのか」判断できるようになっています。
◎コンタクトセンター(コールセンター)を構築する4つのステップ |
この記事を最後まで読めば、コンタクトセンターを構築する方法が理解でき、どのように構築を進めるべきか判断できます。自社にとって価値のあるコンタクトセンターを構築するためにも、参考にしてみてください。
1.コンタクトセンター(コールセンター)を構築する4つのステップ
冒頭でも触れたように、コンタクトセンター(コールセンター)の構築は下記の4つのステップに沿って進めていきます。
ステップ | 概要 |
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ステップ1 | コンタクトセンターの基礎部分を設定する ①コンタクトセンターの目的・ゴールを設定する |
ステップ2 | マニュアルの作成や運藤計画など実際にコンタクトセンターを運用するための基盤を構築する ①コンタクトセンターの品質管理基準を設定する |
ステップ3 | コンタクトセンターのシステム(設備)を構築する |
ステップ4 | デモ運用をしたうえでコンタクトセンター本稼働を開始する |
ステップ1では、コンタクトセンターの目的や目標、基本情報などの基盤を設定します。ステップ2では、コンタクトセンターを運用するための計画やKPIの設定、マニュアル作成など具体的な業務基盤を構築します。
そして、ステップ3ではコンタクトセンターに必要な設備を構築し、その後ステップ4で実際にコンタクトセンター運用を開始していきます。
十分な時間と予算、知識がある場合は自社で構築し運用できるケースがありますが下記のような場合は、外部委託が検討できます。
・コンタクトセンター運用に関する知識がある人材がいない |
次の章からは自社でコンタクトセンターを構築する場合には、どのような工程があるのか、どのようなスキル、業務が必要なのか詳しく解説していきます。
2.ステップ1:コンタクトセンター(コールセンター)の方針を決める
ステップ1は、コンタクトセンター(コールセンター)の目的や目標、基本情報など基礎部分を構築するフェーズです。
ステップ1の項目が未確定のままコンタクトセンターの構築を進めてしまうと、価値を創出できるコンタクトセンター運用ができません。コンタクトセンターの基盤を整える大切なフェーズなので、ぜひチェックしてみてください。
ステップ1の項目 | 概要 |
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①コンタクトセンターの目的・ゴールを設定する | コンタクトセンターで実現できることを踏まえて目的とゴールを設定する |
②コンタクトセンターのペルソナを設定する | 自社のデータを分析しながらコンタクトセンターを利用する顧客の人物像を設定する |
③コンタクトセンターの基本情報を決定する | コンタクトセンターの営業時間や座席数、対応チャネルなどの基本情報を決定する |
④コンタクトセンターの対応範囲を決める | 他部署や店舗などとの連携方法を考慮しながらコンタクトセンターが担当する範囲を決める |
2-1.コンタクトセンター(コールセンター)の目的・ゴールを設定する
まずは、コンタクトセンター(コールセンター)を構築する目的とゴールを設定します。
なぜ今コンタクトセンターが必要で、何をゴールとしているのか明確することが大切です。
考え方としては企業が抱えている課題や実現したい目標と、コンタクトセンターで実現できることを組み合わせて考えるといいでしょう。
例えば、リピーターやロイヤルカスタマーが少ないという課題を抱えている企業があるとします。
この課題を解決するためにコンタクトセンターでできることを考えたところ、既存顧客との接点構築や企業側からのアプローチが浮かびました。
この目的が達成できるとロイヤルカスタマーやリピーターが増やせるかと思うので、ロイヤルカスタマーを増やすことをゴールに設定しています。
【例】 コンタクトセンターの目的とゴールを設定する手順 | |
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①企業の課題を明確にする | ・リピーターやロイヤルカスタマーが少ない |
②コンタクトセンターでできること | ・既存顧客と接点が持てる |
③コンタクトセンターの目的 | 既存顧客と良好な関係を構築する |
④コンタクトセンターのゴール | ロイヤルカスタマーを30%増やす |
このように、企業の現状やコンタクトセンターで実現できることを踏まえて、コンタクトセンターの目的やゴールを設定してみてください。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・企業の方向性や課題を明確にしてコンタクトセンターでは何が実現できるか考える |
2-2.コンタクトセンター(コールセンター)のペルソナを設定する
コンタクトセンター(コールセンター)を構築する目的とゴールが決まったら、コンタクトセンターを利用するペルソナ(ユーザー像)を設定しましょう。
どのような顧客がコンタクトセンターを利用するのか分からない状況では、提供するべきサービスや必要なトークスクリプトが掴めません。
ペルソナを決めるときには、下記の手順に沿って人物像をできる限り具体的に決めていきます。
【ペルソナを設定する手順】 ①顧客アンケートや社内データ、Webサイトの情報などを分析する |
ペルソナを決めるときは性別や年齢で終わるのではなく、人となりや趣味、暮らし方なども明確にしておくと、コンタクトセンターの構築に活用しやすくなります。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・コンタクトセンターを利用する顧客のペルソナを決める |
2-3.コンタクトセンター(コールセンター)の基本情報を決定する
続いて、構築するコンタクトセンター(コールセンター)の基本情報を設定します。コンタクトセンターの基本的な情報が定まっていないと、必要な設備や人員が定まらず正しい投資ができません。
この段階では、主に下記のような基本情報を決めておくといいでしょう。
コンタクトセンターの基本情報の一例 | |
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営業時間 | コンタクトセンターの営業時間や休日を決める |
規模 | オペレーターの座席数とスタッフ数を決める |
運用場所 | コンタクトセンターの運用場所を決める |
対応チャネル | 電話・メール・チャット・チャットボットなど対応チャネルを決める |
サービス内容 | 商品の使い方の問い合わせ対応・既存顧客のサポート業務などコンタクトセンターが提供するサービス内容を決める |
例えば、毎日10人のオペレーターが電話とメールで既存顧客のサポート業務を実施すると決めれば、必要な設備や人件費が見えてきます。
その上で費用対効果や予算に応じた調整をしながら、どの程度の規模のコンタクトセンターを構築するべきか検討していきます。コンタクトセンターの運用に関する幅広い知識が求められる項目なので、できればコンタクトセンター運用の経験者と進めるといいでしょう。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・コンタクトセンターの基本情報を決めておく |
【在宅コールセンター運用も可能】 コンタクトセンターは在宅で運用することも可能です。 在宅コンタクトセンターについては下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。 |
2-4.コンタクトセンター(コールセンター)の対応範囲を決める
コンタクトセンターの基本情報が明確になったら、コンタクトセンターの業務範囲をより細かく決めていきます。コンタクトセンターは他の部署や店舗と連携しながら業務を行うことが多いので、対応範囲を決めておかないとトラブルになる可能性があります。
例えば、商品の故障など問い合わせを受けるコンタクトセンターでは、商品修理の手配や商品交換を誰が行うのか決めておく必要あります。「故障受付や商品発送業務は行わない」など明確にしておくことで、他部署との連携がしやすくなります。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・コンタクトセンターで対応するべき業務範囲を決めておく |
3.ステップ2:コンタクトセンター(コールセンター)の業務基盤を構築する
次にステップ2ではステップ1で決めたコンタクトセンター(コールセンター)の方針を踏まえて、業務内容を構築していきます。
ステップ2の項目 | 概要 |
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①コンタクトセンターの品質管理基準を設定する | 応対品質や接続品質などコンタクトセンターの品質を担保するための基準を設定する |
②業務マニュアルを作成する | 管理者とオペレーター双方の業務マニュアルを作成する |
③コンタクトセンターの運用計画を作成する | コンタクトセンターの会議の回数やシフトの決め方など実際に運用するための細かな計画を作成する |
④オペレーターの採用・育成する | 座席数に応じてオペレーターの採用と育成を行う |
3-1.コンタクトセンター(コールセンター)の品質管理基準を設定する
まずは、品質を維持してコンタクトセンターを運用するために品質管理基準を設定します。
顧客がコンタクトセンターに電話をしてもつながらない状況が続いていたら、顧客満足度の低下を引き起こすでしょう。
コンタクトセンター業務開始後に「コンタクトセンターの品質が悪い」「コンタクトセンターへの不満が多い」などのトラブルを起こさないためにも、あらかじめ品質を担保するための基準を設定することが重要です。
コンタクトセンターの品質管理基準は、下記の4つの項目で管理するといいでしょう。
項目 | コンタクトセンターの応対品質基準の一例 |
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応対品質 | オペレーターの顧客対応の品質 |
接続品質 | |
運用品質 | コンタクトセンター全体を円滑に運用するための品質 |
処理品質 | 1件当たりの処理にかかる品質 |
品質管理基準を設定するときはコンタクトセンターの稼働状況を予測して、できるだけ具体的なKPIを設けます。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・コンタクトセンターの稼働状況を予測して品質管理基準を設定する |
3-2.業務マニュアルを作成する
コンタクトセンターの目的や業務範囲、KPIが明確になったところで、コールセンター全体の業務の流れをまとめた業務マニュアルを作成します。
メンバーの出退勤の方法や後処理方法、商品・サービスの理解など顧客対応以外にも理解しておくべき業務があります。下記のような項目を踏まえて業務マニュアルを作成しましょう。
【業務マニュアルの内容の一例】 ・コンタクトセンターで扱う商品・サービス理解 |
業務マニュアルはオペレーター向けと管理者向けの2パターン用意して、それぞれの立場で必要な情報を纏めておくことが大切です。
コールセンターのマニュアル作成はコールセンターの品質を大きく左右するポイントなので、経験者や有識者とともに現場で活用できるレベルのマニュアルを作るように心がけてください。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・管理者とオペレーター向けそれぞれに業務マニュアルを作成する |
コンタクトセンターのマニュアルについては別の記事で詳しく解説しています。こちらの記事も参考にしてください。
3-3.コンタクトセンター(コールセンター)の運用計画を作成する
ここまで内容が決まってくると、コンタクトセンターの運用が具体的に見えてくるかと思います。そこで、コンタクトセンターの運用計画を作成しましょう。あらかじめコンタクトセンターをどのように運用していくのか、中長期的な視点で決めておくと安心です。
具体的には、下記のような点を決めておくといいでしょう。
【コンタクトセンターの運用計画で決めておきたいこと】 ・コンタクトセンターの座席数(拡大見込みの場合は最終的な規模感) |
特にコンタクトセンターを運用していくうえで、毎月実施することや毎週実施することを明確にしておくと円滑に運用しやすくなります。
例えば、会議の回数やKPIの管理方法、シフトの決定方法などを決めておくと、コンタクトセンター運用を開始したときに業務を回しやすくなるでしょう。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・コンタクトセンターの運用全体に必要な項目を決めておく |
3-4.オペレーターの採用・育成する
コンタクトセンターはオペレーターがいなければ稼働できないので、オペレーターの採用や育成にも取り組みます。
とくに、コンタクトセンターは人材不足が深刻化しているため、短期間では採用・育成できない可能性があります。できる限り早く取り掛かるようにしましょう。
オペレーターの採用と育成方法には様々な方法がありますが、一例として下記のような方法が検討できます。
オペレーターの採用方法・育成方法の一例 | |
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オペレーターの採用方法 | ・求人媒体に掲載する |
オペレーターの育成方法 | ・新人研修用のマニュアルを使い会話スキルと業務知識の双方を身につける |
オペレーターの採用と育成をするときに忘れがちなのが、採用担当者や育成担当者などの人材が必要な点です。特にオペレーターの新人研修をするには、オペレーター業務に精通していて適切なスキルを教えることができる人材が不可欠です。
誰がどのようにオペレーターの採用、研修を進めるのかも含めて、早い段階から検討しておくようにしましょう。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・できるだけ早い段階からオペレーターの採用と研修を計画する |
4.ステップ3:コンタクトセンター(コールセンター)のシステムを構築する
ステップ3では、コンタクトセンター(コールセンター)運用に欠かせないシステムの構築をします。システム構築はコンタクトセンター運用のコストに大きく影響を与えます。予算内での構築ができそうか判断するためにも、参考にしてください。
ステップ3の項目 | 概要 |
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①基本的な設備を導入する | 電話機、パソコンなどの基本的な設備を導入する |
②必要なシステムを導入する | 基本的な設備以外に目的に応じてシステムを導入する |
③セキュリティ対策を実施する | ハード面・ソフト面のセキュリティ対策を実施する |
4-1.基本的な設備を導入する
コンタクトセンターを構築するうえで必要な基本的な設備は下記のとおりです。
システム | 概要 |
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電話機 | ビジネスフォンやスマートフォン、他システムと連携できる電話機 |
パソコン | パソコンやタブレットなど顧客情報の処理、表示ができる機器 |
PBX | 顧客からの入電をオペレーターに振り分けるなど電話機にかかわる業務管理を行うシステム |
CTI | コンピューターと電話を統合して顧客情報や応対履歴などを表示させるなどのサポートを行うシステム |
CRM | 顧客情報を管理するシステム |
オペレーターの座席数に応じて、電話機やパソコンなどの設備を揃えなければなりません。それに加えて、顧客からの入電をオペレーターに振り分けるPBXや顧客情報をすぐに表示できるCTIなどのシステムも必要です。
また、コールセンター運用をする場所を設ける場合は、電話回線やインターネット回線、オペレーターの椅子や机などの備品の用意も進めます。
項目 | 概要 |
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電話回線 | 安定した運用ができる電話回線とインターネット回線を選択する |
インターネット回線 | |
運用場所 | オペレーターの座席数やスタッフ数に応じて無理なく運用できる場所を選ぶ |
備品 | オペレーターの机や椅子、コピー機などの備品を用意する |
コンタクトセンター構築の予算や費用対効果とバランスを取りながら、必要な設備やシステムを取捨選択していく知識が必要でしょう。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・コンタクトセンターを構築するうえで必要な設備を選び導入する |
4-2.必要なシステムを導入する
コンタクトセンターを構築するときには基本的な設備に加えて、円滑な運用をサポートする下記のようなシステムの活用も検討できます。
コンタクトセンターの目的に応じたシステムを導入することで、業務効率化やコンタクトセンターの成果の最大化が見込めます。
システム | 概要 |
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ACD | PBXが受けたコールを自動的にコントロールする装置 |
CMS | コンタクトセンター運用に必要なデータを集計するシステム |
IVR | 自動音声ガイダンスを流して有人と無人の切り替えや他チャネルへの誘導を行うシステム |
通話録音システム | 顧客との通話内容を録音して品質向上に活用できるシステム |
音声認識ソリューション | 通話を認識して要約・テキスト化するなど適切なサポートを行うシステム |
その他 | チャットやチャットボット、FAQなどのマルチチャネルに対応するためのシステム |
例えば、IVRを導入するとオペレーターにつなぐ前に、自動音声ガイダンスを流して顧客の問い合わせ内容の振り分けができます。場合によってはIVRのみで自己解決ができ、コンタクトセンターへの入電集中やオペレーターの負担軽減につながります。
また、電話だけでなくチャットやチャットボットなど複数のチャネルに対応したい場合は、チャネルに応じたシステムの導入が必要です。コンタクトセンターで活用できるシステムについては下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・コンタクトセンターの目的や業務内容に応じて必要なシステムを導入する |
4-3.セキュリティ対策を実施する
コンタクトセンターの設備を構築するときに、忘れがちなのがセキュリティ対策です。
コンタクトセンターでは、機密情報や顧客情報を扱うケースが多いです。万が一、情報が漏えいすると大きなトラブルに発展する可能性があるので、忘れずにセキュリティ対策を実施しましょう。
コンタクトセンターで実施したいセキュリティ対策 | |
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ソフト面 | ・オペレーターや管理者へのセキュリティ教育の実施 |
ハード面 | ・インターネット回線のセキュリティを強化 |
中でも、オペレーターや管理者のセキュリティ意識の向上は欠かせません。
セキュリティやコンプライアンスに関する研修を実施して、一定のセキュリティを担保できる状態を構築しましょう。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・ハード面とソフト面の双方の側面でセキュリティ対策を行う |
5.ステップ4:コンタクトセンター(コールセンター)の運用を開始する
ステップ4では、いよいよコンタクトセンター(コールセンター)の運用を開始します。
ただし、急に本稼働をするのではなく段階を踏んで安心して運用できるか確認することが大切です。本稼働前、本稼働後にはどのようなことに注意する必要があるのか確認してみましょう。
ステップ4の項目 | 概要 |
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①本格運用前にデモ運用をする | 本稼働前にデモ運用を実施して問題点がないか確認する |
②PDCAを回して改善を行う | 本稼働後はKPIを計測して改善を続ける |
5-1.本格運用前にデモ運用をする
コンタクトセンターを運用する基盤が構築できたら、本格運用する前にデモ運用を実施します。
すぐに本格運用を開始するとトラブルがあった場合に対応しきれず、顧客に迷惑をかけてしまう可能性があるからです。
デモ運用でオペレーターの応対品質だけでなく、コンタクトセンターのシステムが問題なく稼働しているか、適切な処理ができているかも確認しておくと安心でしょう。
【デモ運用で確認したいポイントの一例】 ・オペレーターの応対品質 |
また、デモ運用を通じて「対応方法が分からなかった」「後処理に時間がかかった」など、オペレーターからの声が収集できます。この声をもとに業務を見直し不安がない状態で、本稼働ができるといいでしょう。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・デモ運用を実施して問題なく稼働できそうか確認する |
5-2.PDCAを回して改善を行う
コンタクトセンターの本稼働が開始したら、コンタクトセンターの構築は終わりではありません。設定したKPIを測定して、目標を達成できる運用ができているのか見直すことが大切です。
例えば、思ったよりも応対品質が低い場合はオペレーターと面談を実施して、一人ひとりのスキルアップを目指す必要があるでしょう。また、オペレーターの稼働率が高い場合や後処理に時間を要している場合は、オペレーションの改善やシステム導入を検討したほうがいいでしょう。
このように、コンタクトセンター本稼働後はPDCAを回して目標達成はもちろん、費用対効果の高いコンタクトセンターを目指していきます。
\構築時に実施することチェックリスト/ |
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・コンタクトセンターの本稼働後はPDCAを回して改善を重ねる |
6.コンタクトセンター(コールセンター)の構築にかかる費用項目
ここまでコンタクトセンター(コールセンター)を構築する手順を解説してきました。「コンタクトセンターの構築にはどのような費用がかかるの?」と、疑問を抱えている人もいるかと思います。
コンタクトセンターの構築にかかる費用は規模や設備により大きく異なるため、一概には言えませんが、ここでは、初期費用として必要となる項目とオペレーター採用に必要な費用項目に分けて解説します。
6-1.初期費用
まず初めに初期費用についてどのような費用がかかるのか確認していきましょう。
含まれる費用 | ・地代家賃 |
初期費用は、コンタクトセンターの規模や導入設備によって大きく変動します。
初期費用として数十万で済む場合もありますし、コンタクトセンターの規模や設備によっては、数千万以上の費用がかかるケースもあります。
またコンタクトセンターは初期費用だけでなく、運用を開始してからも下記のようなランニングコストがかかりますので事前に大まかなランニングコストを算出して、無理なく継続できそうか検討しておくことも大切です。
・人件費 |
6-2.人件費
「3-4.オペレーターの採用・育成する」でも触れたように、コンタクトセンターを構築し運用するには、オペレーターを雇用しなければなりません。
オペレーターの人件費はスキルや地域によって大きく異なりますが、オペレーターの人件費だけでなく求人媒体で募集するのであれば、求人媒体の掲載料もかかります。
コンタクトセンターにはオペレーターだけでなくマネージャーや事務業務なども必要なので、オペレーター以外の人材も確保する場合は、追加で費用がかかりますので、その分の経費も確保しておく必要があります。
7.コンタクトセンター(コールセンター)を構築するときの注意点
最後に、コンタクトセンター(コールセンター)を構築するときに知っておきたい注意点をご紹介します。
コンタクトセンターを構築するときの注意点 |
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①オペレーターの採用・育成は早めに行う |
7-1.オペレーターの獲得・育成は早めに行う
1つ目は、オペレーターの採用・育成は早めに取り掛かることです。「3-4.オペレーターの採用・育成する」でも触れたように、コンタクトセンターは深刻な人材不足が課題となっています。
短期間で人材を確保しコンタクトセンター運用を開始することは難しいため、早い段階から計画的に進めましょう。オペレーターの育成にも、一定の時間がかかります。特に経験者がいない場合は、システムの使い方や言葉遣いなどから研修を始める必要があるでしょう。
ただし、オペレーターの採用や育成が長期間になればなるほど、採用や育成担当者の手間とコストがかかります。
オペレーターの採用や育成が難しい場合は、コンタクトセンター業務に慣れているオペレーターを多数抱えている委託先にコンタクトセンター運用を任せることも一つの方法です。
7-2.イレギュラー時の運用フローも用意する
2つ目は、通常の運用フローだけでなくイレギュラー時の運用フローも用意することです。
コンタクトセンターでは、想定外の対応が必要な場合が多々あります。その度にオペレーターが右往左往してしまうと、円滑な運用ができなくなります。
そのため、事前にイレギュラーな対応を求められた場合の運用フローを用意しておきましょう。
イレギュラーな対応時こそオペレーターが不安になってしまうので、起こり得るトラブルを想定しながらイレギュラー時のフローも作成してみてください。
7-3.自社運用が難しい場合は委託を検討する
3つ目は、自社でのコンタクトセンター構築・運用が難しい場合は委託を検討することです。ここまで解説してきたように、コンタクトセンターの構築・運用には時間とコストがかかります。
それだけでなく、コンタクトセンターに関する一定の知識がないと「どのような設備を導入するべきなのか」「どのようなマニュアルを作成するべきなのか」など構築時に適切な判断ができません。
その結果、無駄なコストがかかったり目的を達成できる運営ができなかったりなどの失敗につながります。
そこで、自社では知識がない、コンタクトセンター構築にかけている時間がない場合は、知識がある業者委託するのも一つの方法です。
コンタクトセンター構築・運営を委託すれば社内の業務とコンタクトセンター運営を切り離すことができるため、コンタクトセンター運用を開始しても手間や負担がかかりません。
また、正しい知識やスキルのもと最善の方法を選択できるため、自社にとって価値のあるコンタクトセンター運用ができます。トランスコスモスでは3,000社以上のオペレーション実績と豊富なコンタクトセンター構築・設計実績をもとに、コンタクトセンターの構築をサポートします。
お客様企業の要望に応じてコンタクトセンターの構築や運用サポートができますので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
この記事では、コンタクトセンターを構築する手順や具体的な方法について解説してきました。最後にこの記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。
〇コンタクトセンターを構築する手順や方法は下記のとおり
ステップ | 概要 |
---|---|
ステップ1 | ①コンタクトセンターの目的・ゴールを設定する |
ステップ2 | ①コンタクトセンターの品質管理基準を設定する |
ステップ3 | ①基本的な設備を導入する |
ステップ4 | ①本格運用前にデモ運用をする |
〇コンタクトセンターを構築するときに知っておきたい注意点は下記の3つ
①オペレーターの採用・育成は早めに行う |
コンタクトセンターを構築するには、時間と労力がかかります。それだけでなく、コンタクトセンターに関する知識も欠かせません。
自社でのコンタクトセンター構築に行き詰まっている場合やコンタクトセンター構築を外部委託したいと考えている場合は、確かな実績があるトランスコスモスにご相談ください。