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【FAQの作り方】5つのステップと6つのポイントを具体的に解説

この記事で学べること
FAQの作り方、5つのステップ(質問収集、取捨選択・カテゴリー化、具体的な回答作成、内容チェック、FAQ構築)をご紹介します。

 

  • 理想的なFAQとは| ユーザーの疑問を迅速・的確に解決するもので、正確で最新の情報が網羅されたもの。
  • FAQの作り方| 5つのステップ(質問収集、取捨選択・カテゴリー化、具体的な回答作成、内容チェック、FAQ構築)を通じて作成。
  • 効果的なFAQを作成するためのポイント| 情報の正確性・利便性・継続的な改善・SEO対策を重視し、ノンボイスチャネルも検討することが重要。

「FAQを作りたいが、どのような形を目指せばよいのか?そのFAQはどうやって作るのか?」

自社サイトにFAQを導入したいが、具体的に何を、どのように作ればよいのか分からないというお悩みはありませんか?

理想的なFAQは、ユーザーの疑問を的確かつ迅速に解決するものであり、以下の5つのステップで作成します。

FAQの作り方の5ステップ

適切なFAQを作成するこことで、問い合わせ対応の効率化を図り、顧客満足度を向上させることが可能です。しかし、作成方法を誤ると、ユーザーのニーズに合わず活用されなくなり、投じた労力が無駄になるだけでなく、獲得できるはずだった顧客が他社に流れてしまう恐れもあります。

本記事を読むことで、どのようなFAQを作るべきかが明確になり、実際の作り方をしっかり理解できます。また、守るべきポイントも分かるため、迷わず行動に移せるでしょう。

効果的なFAQによって顧客対応の品質を向上させ、業績を伸ばす手助けとなりますので、ぜひ最後までお読みください。

1.【作成前に確認】理想的なFAQとは?

FAQの作り方をお伝えする前に、理想的なFAQがどのようなものであるかを確認しておきましょう。
理想のFAQを理解することで、作成手順をより適切に踏むことができます。

理想的なFAQは、ユーザーの疑問を的確かつ迅速に解決します。

ユーザーは、電話などの問い合わせよりも簡便に問題を自己解決するためにFAQを利用します。そのため、FAQが機能しない場合、ユーザーは他の手段で再度問い合わせを行うことになり、時間が無駄になってしまいます。これではFAQを作成する意味がありません。

よいFAQと悪いFAQのポイント

良いFAQとは、正確で最新の情報が網羅され、ユーザーが検索しやすいものである必要があります。具体的には、以下の要素を含みます。

・FAQで対応可能な質問が全て掲載されている
・回答が明確で分かりやすい
・適切なカテゴリー化や検索機能を備えている
・定期的に情報が更新されている

一方、改善が必要なFAQとは、ユーザーが利用しにくく必要な情報を得られないものです。具体的には、以下の要素を持ちます。

・情報が不足している、または古い
・質問・回答の内容が分かりにくい(専門用語が多い、曖昧や冗長な表現など)
・情報が構造化されていない、検索機能がないために必要な情報を探しにくい

良いFAQを作成するためには、広範囲な情報収集とブラッシュアップの繰り返しが必要です。
FAQの基礎知識を確認したい方は、以下の記事をご覧ください。

2.【5ステップ】FAQの作り方

それでは、具体的なFAQの作り方を見ていきましょう。
FAQは以下の5つのステップで作成します。

FAQの作り方の5ステップ

それぞれのステップについて詳しく解説します。

2-1.質問をできるだけ多く集める

最初に、想定される質問を集めます。
この段階では、FAQに掲載するかどうかは気にせず、できるだけ多くの質問を集めましょう。質問を集める方法には、以下のようなものがあります。

・過去の問い合わせ内容から抽出する
・顧客にアンケートやインタビューを実施する
・スタッフから意見を募る

過去の問い合わせ内容から抽出する

最も有効なのは、過去の問い合わせ内容から質問を抽出する方法です。

実際に顧客から寄せられた質問や意見は、顧客が疑問に思いやすい事柄を知る上で非常に重要な情報です。コンタクトセンター(コールセンター)があれば、対応履歴が豊富な情報源となります。これまでの問い合わせ内容から、顧客の「知りたいこと」を抽出します。

顧客にアンケートやインタビューを実施する

併せて、顧客にアンケートやインタビューを実施すると良いでしょう。
実際に商品やサービスを利用した顧客の意見を聞くことで、どんな疑問を持っているのかを把握できます。

特に、立ち上げたばかりのサービスなど、顧客の問い合わせデータが十分に集まっていない場合には効果的です。「利用する上での疑問や困りごと」「FAQで解決できたらいいと思う事柄」などを尋ねます。

スタッフから意見を募る

顧客だけでなく、スタッフから意見を募ることも効果的です。

商品やサービスをよく知っているスタッフや、顧客対応を行っているスタッフの意見を聞くことで、より詳細な質問が出てくる場合があります。このように、さまざまな視点からの質問をできる限り多く集めることが、顧客の知りたい情報が網羅されたFAQの作成につながります。

2-2.集めた質問を取捨選択してカテゴリー化する

十分なボリュームの質問を集めたら、それらを取捨選択して整理します。
具体的には、以下の二つの方法が有効です。

情報をFAQに入れるかどうか判断する

まず、集めた質問をFAQに入れるかどうかを判断します。以下のような項目に分類すると考えやすいでしょう。

・問い合わせ頻度が高い質問
・一定数の問い合わせが予想される質問
・レアケースに該当する質問

分類後、「問い合わせ頻度が高い質問」と「一定数の問い合わせが予想される質問」の中から、FAQで答えられるものを掲載します。FAQで答えられる質問とは、「簡潔な文章や動画・関連ページなどの紹介で解決できるもの」であり、以下の内容には該当しません。

・個別対応が必要な質問
・複雑で専門性が高い質問
・ネガティブな論争を引き起こす可能性がある質問
・頻繁に回答が変わる質問

多くの人が疑問に思うことに対して公の場で明確に答えられる質問を掲載することが重要です。

FAQに入れる質問をカテゴリーに分ける

FAQに入れる質問を選定したら、それらをカテゴリー分けします。各質問をテーマごとに分類し、関連性のある質問を同じグループにまとめます。たとえば、ECサイトのFAQを作成する場合、以下のようなカテゴリーに分けると効果的です。

ECサイトのFAQカテゴリーの例

・購入前の商品に関する質問
・商品購入に関する質問
・商品の支払いに関する質問
・商品の発送に関する質問
・購入後の商品に関する質問
・商品の返品や交換に関する質問
・会員情報に関する質問

こうしたカテゴリーに分類することで、質問が整理されます。もしどの項目にも入らない質問があった場合、「その他の質問」とするか、そもそも必要のない質問なのかを判断しやすくなります。また、質問をカテゴリーごとにレイアウトすることで、ユーザーが使いやすいFAQになります。

2-3.正確かつ簡潔・具体的な回答を作成する

質問が整理できたら、回答を作成します。

この際、正確な情報を簡潔かつ具体的に伝えることが重要です。情報の正確性は当然ですが、簡潔かつ具体的に表現することが難しい場合もあります。冗長で曖昧な表現や専門用語の使用は避けましょう。必要に応じて、画像や動画・他ページへのリンクも活用します。

回答を作成したら、「これでユーザーが正しく理解できるか」「より分かりやすいものにできないか」を複数人で繰り返し検討することをおすすめします。

2-4.質問と回答が最善かチェックする

質問と回答が揃ったら、以下の観点からその内容をチェックします。

・質問項目に抜け漏れはないか
・回答に間違いがないか
・誰にでも理解できる表現になっているか
・ユーザー目線で問題解決が可能な内容になっているか

これらの内容について、回答に関わる全ての部署に確認を行い、その結果に応じてブラッシュアップを行いましょう。

2-5.FAQを構築する

質問と回答のチェックが済んだら、FAQを構築します。

FAQの構築には、FAQ導入システムやサービスを利用すると便利です。
サイト構築の専門知識が必要ですが、専門サービスを利用することで、知識がなくても効果的なFAQを作成できます。

例えば、トランスコスモスの「サポートコンテンツトータルソリューション」は、FAQのコンテンツ制作からSEO対策までサポートするサービスです。

FAQを作るならトランスコスモスにお問い合わせください

トランスコスモスによる、FAQのコンテンツ制作からSEO対策までサポートするサービス概要

トランスコスモスの「サポートコンテンツトータルソリューション」は、FAQの作成とユーザーにとっての利便性をサポートするソリューションです。

情報量、正確性、検索性、理解性の4つの要素を備えたFAQコンテンツを豊富に用意し、SEO対策を通じてアクセス増加とユーザーの自己解決を促進します。

手間をかけずに効果的なFAQを作成したい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

3.効果的なFAQを作成するための6つのポイント

最後に、効果的なFAQを作成するためのポイントをお伝えします。FAQが適切に機能すれば、顧客対応の効率化と顧客満足度の向上が実現します。これは、ユーザーが自分の好きなタイミングで手軽に問題を自己解決できるからです。

以下のポイントに留意して、FAQを作成しましょう。

効果的なFAQを作成するためのポイントの一覧

3-1.正確な情報を過不足なく掲載する

1つ目のポイントは、正確な情報を過不足なく掲載することです。

FAQを作成する大きな目的の一つは、ユーザーの自己解決を促し、問い合わせ量を削減することです。必要な情報が欠けていると、ユーザーは疑問を解決できません。

また、不要な情報が多すぎると、求める回答に迅速に辿り着けず、FAQが活用されにくくなります。結果として、問い合わせ量の削減が実現できません。そのため、FAQにはユーザーが求める情報を網羅しておく必要があります。

3-2.ユーザー目線での利便性を追求する

2つ目のポイントは、ユーザー目線での利便性を追求することです。利便性が低いと、ユーザーにFAQを活用してもらえず、無用の長物になってしまいます。具体的には、以下の2点に配慮しましょう。

・ユーザーが質問に辿り着きやすくする
・簡潔で分かりやすい表現にする

ユーザーが質問に辿り着きやすくする

FAQは、ユーザーが質問に辿り着きやすい形にするべきです。

必要な情報が過不足なく掲載されていても、ユーザーがその質問に辿り着けなければ意味がありません。ストレスを感じたユーザーはすぐに離脱してしまいます。そのため、FAQをカテゴリーごとに分け、一目で分かりやすいレイアウトにすることが重要です。

また、FAQの項目が多い場合は特に「サイト内検索機能」が必要です。顧客は時に「自分の疑問はどのカテゴリーかな」と考える前に、「まずは答えを知りたい」と思うことがあります。そんなときに、サイト内検索機能が大いに役立ちます。

簡潔で分かりやすい表現にする

FAQの文章は、簡潔で分かりやすい表現にすることが欠かせません。
ユーザーが求める情報に辿り着いても、内容が理解できなければ問題解決には至りません。冗長・曖昧な表現を避けることはもちろん、専門用語を使用しないようにしましょう。

3-3.レギュレーションを設定する

3つ目のポイントは、レギュレーションを設定することです。
作成にあたって一定のルールを設けることで、FAQの体裁が統一され、ユーザーの問題解決がスムーズになります。

例えば、1つの用語に対してさまざまな呼称がある場合、それらがFAQに乱立すると顧客は混乱します。

そのため、FAQに記載する用語を揃え、カテゴリー化の要件を明確にするなど、関係者の認識や作業が統一されるようにしましょう。レギュレーションの設定はユーザーのためだけでなく、社内での共通認識形成や担当者が変わっても品質を担保することにも役立ちます。

3-4.継続的に改善を行う

4つ目のポイントは、継続的に改善を行うことです。
FAQを構築した後も、その運営は終わりではありません。継続的な改善が常に役立つFAQ運営につながります。具体的には、以下のデータを見ながら分析と改善を行います。

FAQの検証項目

・アクセス数
・検索流入のキーワード
・問い合わせ件数の増減
・よくある(FAQを設置しても減らない)質問
・顧客満足度の変化

これらの情報を集めて分析することで、FAQ改善の要件が見えてきます。

FAQ改善の要件

・検索キーワードから、ユーザーのニーズを洗い出せる
・問い合わせ件数が減少しない場合、FAQが効果的でない可能性がある
・問い合わせが減らない質問は、FAQの回答に問題がある
・顧客満足度が上がらない場合、FAQの利点を活かしきれていない可能性がある

これらの要件から、必要な改善点を検討しましょう。改善後にも同様に分析を続けることが重要です。FAQは、評価と改善を繰り返すことでブラッシュアップされ、ユーザーニーズを満たし、顧客満足度の向上へつなげられます。

FAQの改善方法についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

3-5.SEO対策を行う

5つ目のポイントは、SEO対策を行うことです。

適切なSEO対策を施すことで、FAQページが検索エンジンで上位表示され、ユーザーを迅速に自社サイトに呼び込むことが可能です。ユーザーは、サービスや商品について疑問がある際、まずはGoogleなどの検索エンジンで検索を始めます。

この時、自社サイトが検索結果の上位に表示されなければ、ユーザーは他社に流れてしまう恐れがあります。そのため、FAQを作成する際には必ずSEOを意識し、検索エンジン経由でユーザーを獲得することが自己解決の促進だけでなく、機会損失の回避にもつながります。

FAQにおけるSEO対策の具体的な方法について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

3-6.ノンボイスチャネル導入も検討する

6つ目のポイントは、ノンボイスチャネル導入も検討することです。
ノンボイスとは、電話による音声通話以外の顧客対応方法を指し、メールやチャットなどが含まれます。

ノンボイスは、「FAQで問題解決できなかったが電話をかけるほどでもない」というユーザーや、「気軽に質問できるならFAQを探すよりも手っ取り早い」と考えるユーザーにとって非常に役立つシステムです。

ノンボイスがFAQを効果的に補完することで、より多様なユーザーニーズに応えられるようになります。また、ノンボイス対応で得られた問い合わせデータを活用してFAQを改善することも可能です。

ノンボイスについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

FAQを作るならトランスコスモスにお問い合わせください

トランスコスモスのコンタクトセンター支援サービス「Proz Answers」のバナー

トランスコスモスの「サポートコンテンツトータルソリューション」は、FAQの作成とユーザーにとっての利便性をサポートするソリューションです。

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手間をかけずに効果的なFAQを作成したい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

コンタクトセンターと企業の顧客の接点には、電話、メール、チャットなどがあります。また、Webサイト上のFAQも重要な接点の1つです。

それぞれの接点でのコミュニケーションによってさまざまなナレッジが蓄積していきますが、接点を越えたナレッジの有効活用はこれまであまり進んでいませんでした。それを実現する画期的なソリューションが〈Proz Answers〉です。

FAQを軸としたナレッジのマルチ活用を可能にし、企業やコンタクトセンターのコミュニケーションを大きく進化させる〈Proz Answers〉について、このソリューションを開発したProz.の網本信幸氏と、トランスコスモス側の担当者である清水祥之に語ってもらいました。

「担当者の想い:FAQの有効活用によって企業の コミュニケーションを大きく進化させる」の詳細を見る

まとめ

本記事では、FAQの作り方について詳しく解説しました。以下に要点をまとめます。

理想的なFAQは、ユーザーの疑問を的確かつ迅速に解決するものです。正確で最新の情報を網羅し、ユーザーが検索しやすい形にすることが重要です。

FAQは、以下5つのステップで作成します。

1.質問をできるだけ多く集める
2.集めた質問を取捨選択してカテゴリー化する
3.正確かつ簡潔・具体的な回答を作成する
4.質問と回答が最善かチェックする
5.FAQを構築する

効果的なFAQを作成するためには、以下の6つのポイントを押さえましょう。

1.正確な情報を過不足なく掲載する
2.ユーザー目線での利便性を追求する
3.レギュレーションを設定する
4.継続的に改善を行う
5.SEO対策を行う
6.ノンボイス導入も検討する

FAQが適切に機能することで、顧客対応にかかる手間とコストが削減されます。また、ユーザーニーズに応えることにより、顧客満足度や顧客獲得率の向上も期待できます。

本記事が御社のFAQ作成成功に役立つことを願っています。

トランスコスモスは3,000社を超えるお客様企業のオペレーションを支援してきた実績と、顧客コミュニケーションの
ノウハウを活かして、CX向上や売上拡大・コスト最適化を支援します。お気軽にお問い合わせください。
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