「FAQを作りたいけれど、どうやればいいんだろう?」
サービスや商品、企業のサイトによく利用されているFAQ。導入すればいろいろとメリットがありそうだけど、どうやって作るのかわからない…という方は多いのではないでしょうか?
FAQの作り方は以下の5つのステップで解説できます。
FAQは、正しく設置できれば問合せ対応の効率化を図れるうえ、顧客満足度も上げることが可能です。
また、FAQを充実させる事でサイトの検索流入を増やすこともできるため、顧客が他社に流れない仕組みを作ることも可能です。
しかし、ちゃんと質問と回答を網羅できずニーズに合わないFAQを作ってしまったり、作ったそのまま放置してしまうとせっかくのFAQを効果的に活用することができません。
そこでこの記事では、FAQの作り方を中心に、以下の内容を詳しく解説していきます。
この記事を読めば分かること |
・FAQの作り方 |
この記事をお読みいただくことで、FAQの効果的な作り方はもちろん、注意点やポイントなどについても詳しく理解できるかと思います。
ぜひ、この記事をFAQ導入に役立てていただければ幸いです。
1.FAQの作り方
それではまずはFAQの作り方から詳しく解説していきましょう。
冒頭でも解説した通り、FAQは以下の5つのステップで作ります。
1つずつ解説していきます。
1-1.①質問と回答を集める
まずは、質問と回答を収集します。
質問と回答の収集の方法としては以下のような方法があります。
1-1-1.過去の問合せを活用する
最も有効なのは、過去の問合せの内容から質問を抽出する方法です。
これまでに顧客から寄せられた問い合わせや質問、意見は顧客の疑問を知るうえで非常に重要な情報です。
メールなどでの問い合わせやコンタクトセンター(電話やメールに加え、SNS、チャットなど幅広いコミュニケーションチャネルを利用して、顧客と企業を結ぶ部署を指す。以前は電話コミュニケーションのみだったので、コールセンターと呼ばれており、現在でもコールセンターで表現されている所も多い。)で受けた質問や意見などのデータを抽出します。
過去の問い合わせのデータを活用する場合には、その時どのような回答を行ったかもセットで抽出するようにしましょう。
問合せとセットで回答を抽出することで、過去に提示していた情報と現在の情報を見比べることも可能です。
問合せを受けた段階とFAQを作成するタイミングでの回答が異なる場合があるため、そうした情報を全て把握することがよりよいFAQ作成に役立ちます。
1-1-2.顧客へ新たにアンケートやインタビューを実施する
過去の問い合わせなどで十分なデータが得られなかった場合は、顧客へ新たにインタビューを実施するのも有効です。
立ち上げたばかりのサービスなど、顧客の問い合わせデータが十分に集められない可能があります。
実際に商品やサービスを利用した顧客向けにアンケートなどを行うことで、顧客がどのようなことに疑問を持っているのか等、意見などの情報を集めることが可能です。
1-1-3.スタッフ内から意見を募る
顧客からの問合せや意見だけでなく、スタッフ内から意見を集めることも効果的です。
顧客からの問い合わせだけでなく、商品やサービスのことをよく知っているスタッフからの情報収集も重要です。スタッフから意見を集めることで、より細かい領域の質問が出てくるケースがあります。
また、立ち上げたばかりのビジネスの場合は顧客からの質問も集まっていないため、スタッフからの想定質問や、電話で説明しにくい内容などの収集は特に役立ちます。
さまざまな視点からの質問をなるべくたくさん集めることが、効果的なFAQを作るためには必要です。
1-1-4.回答を作成する
質問を抽出したら、回答を作成しましょう。
顧客からの問い合わせデータを集めた場合は質問とセットで回答も抽出しているかと思います。重要なのはその回答が正しいかどうかを確認することです。
新たに顧客へのアンケートやインタビューを用いたり、スタッフ内から意見を募る場合にもそれぞれ回答を用意します。
正しい回答を用意したら、「より分かりやすい回答」がないかどうかも考えましょう。
1-2.②収集した情報を整理する
十分なボリュームの情報を集めたら、それらを取捨選択して整理します。具体的には、以下の二つの方法有効です。
1-2-1.情報をFAQに掲載するかどうか判断する
具体的には、まずは以下のような項目に分類すると後で整理しやすくなるでしょう。
集めた質問の情報を分類する | |
FAQに掲載する情報 | 問合せ頻度の高い情報 |
問合せが予想される情報 | |
FAQに掲載しない情報 | FAQでは答えられない情報 |
FAQでは答えづらい情報 |
まずは大前提として「FAQに載せるかどうか」を取捨選択します。
基本的には「問合せ頻度が高いかどうか」が重要となりますが、問合せ頻度が高いからといって必ずしもFAQに入れなければいけないわけではありません。
問合せ頻度が高くても、専門性が高いなどでFAQでは答えられない質問もありますし、企業としてはFAQに入れたくない(入れられない)質問もあるためです。
まずは情報を「FAQに入れるかどうか」で判断して分類することで、FAQの制作がスムーズに行えます。
1-2-2.FAQに入れる質問をカテゴリー等に分ける
FAQに入れたい情報がまとまったら、それらをカテゴリー分けします。
例えばECサイトのFAQを作成する場合は、以下のようなカテゴリーに分けると効果的です。
ECサイトのFAQの例 |
・購入前の商品に関する質問 |
こうしたカテゴリーに質問を分類することで情報を整理しやすくなります。これらのどの項目にも入らない質問があった場合、「その他の質問」として入れるか、そもそも必要のない質問なのかを判断しやすくなるのです。
また、FAQを作る場合にもカテゴリーごとにレイアウトすることでユーザーが使いやすいFAQにすることも可能です。
1-3.③整理した情報を確認する
整理した情報を確認しましょう。
ここまでの段階でFAQに載せるべき情報はおおむね出そろっている筈です。ここでは、整理した情報をFAQに載せるための最終確認を行います。
具体的には、以下の内容をもう一度チェックしましょう。
FAQ最終確認の項目 |
・質問の項目の抜け漏れがないか |
これらの内容をしっかりと確認します。確認をする際には、回答に関わる全ての部署に確認を行う必要があります。
それらを見ながら状況に応じて情報のブラッシュアップを行います。
1-4.④FAQを構築する
情報を整理しFAQに載せる質問を選別できたら、FAQを制作していきます。
FAQを作るためにはFAQの導入システムやサービスを利用すると導入が簡単です。通常、FAQページの作成にはサイト構築の専門知識が必要ですが、FAQ導入サービスを利用することで予備知識なく効果的なFAQを作成できるためです。
例えば、トランスコスモスの「SEO対策FAQマネジメントサービス」ではFAQのコンテンツ制作からSEO構造化まで執り行うサービスです。
このようなサービスを利用することで、効果的なFAQを迅速に導入可能となります。
「SEO対策FAQマネジメントサービス」については以下のリンクからお問い合わせください。
1-5.⑤継続的に改善を行う
FAQを実装したら、それで終わりではありません。FAQは継続的に改善を行う必要があります。
具体的には、以下のデータを見ながら分析&改善を行います。
FAQの検証項目 |
・アクセス数 |
これらの情報を集めて分析することで、FAQに必要な情報が集まります。
FAQ改善の要件 |
・どんなニーズがあるのかが検索キーワードで洗い出せる |
データを集めて分析することで改善点が見えてきます。
FAQは改善を行うことで、より良いものにブラッシュアップできます。その結果、ユーザーニーズを満たし、顧客満足度の向上へつなげることが可能となるのです。
2.FAQを作る3つのポイント
それではここからは、効果的なFAQを作る3つのポイントを解説していきます。
それぞれ解説していきます。
2-1.情報を網羅して問合せ量を削減する
FAQを作るうえで最も重要なポイントの一つが、情報を網羅して問合せ量を削減する事です。
FAQを作る大きな目的の一つが、FAQで顧客の疑問に答える事でサービスや商品に対する問合せ量を削減するというものですよね。
もしも、FAQに必要な情報が網羅されていなかった場合は、当然のことながら問合せ量は削減できません。FAQを導入することでコンタクトセンター人員の削減なども狙っていた場合は、その目的は叶わなくなります。
FAQで答えられる質問はなるべく網羅して、問合せ量の削減を狙いましょう。
2-2.顧客目線での利便性を実現する
FAQを作るうえでもう一つ重要なことが、顧客目線での利便性の向上を考える事です。
FAQを設置することで、「問合せ量が削減できる」というメリットが企業側にもありますが、それを狙うためにもあくまでも顧客目線での利便性を最優先する必要があります。
例えば以下のような事を意識しつつ、FAQを作る必要があります。
予備知識をもたない顧客が始めてFAQを訪れて、疑問点が全てわかることが理想です。
「顧客目線で作る」事に関して、詳しくは「3-3.常に顧客目線を心がける」でも解説していますので、参考にしてみてください。
2-3.SEOを意識して検索流入も狙う
FAQを作るときには、SEOを意識して検索流入を狙いましょう。
FAQを作るうえで意外と見落としがちなのが、SEO対策です。FAQをしっかりと作り込みGoogleからの評価を得れば、検索上位表示を狙うことも可能です。
実は、消費者はサービスや商品について分からなことがあるときにまずはGoogleなどの検索エンジンで「検索」するところから始まります。
このとき、自社サイトが検索結果の上位に現れず、他社のプロモーションサイトが上位表示されてしまうと、顧客が他社に流れてしまう恐れもあるのです。
そのため、FAQを作る場合には必ずSEOを意識し、検索エンジンからの顧客の流出を防ぎ、確実に自社サイトに呼び込む施策が必要となるのです。
FAQのSEO対策に関してより詳しい内容は、「5.SEO対策FAQマネジメントサービスならトランスコスモスへ」を参考にしてみてください。
3.FAQを作るときの注意点
それではここからは、FAQを作る時の具体的な注意点を解説していきます。FAQを作る場合には、以下の4つを注意して作成しましょう。
1つずつ解説していきます。
3-1.レギュレーションを設定する
FAQを作る際には、レギュレーションを設定して行いましょう。
一定のルールとは、例えばFAQに記載する用語や呼称などを揃える事。また、FAQ作成の際に使用するファイル名なども統一する必要があります。
1つの用語に対して様々な呼称や用語がある場合、それらがFAQに乱立すると顧客は混乱してしまいます。
同じように、社内でのFAQの認識を統一するためにも、ルール化できることはなるべく決定しておくと便利です。
こうすることで、後から修正する場合や人事異動で担当者が変わった場合にもスムーズに作業することができます。
3-2.必要な情報を過不足なく記載する
ここまで何度も解説していることではありますが、「必要な情報を過不足なく記載する」ということは非常に重要です。
必要な情報が網羅されていない場合、せっかく訪れた顧客のストレスを上げる結果になってしまうこともあります。
また、FAQを作る際には「FAQに載せない情報」にも注意を払う必要があります。
FAQを作ったからといって、情報が多ければ多いほどいい、というわけではありません。FAQでは説明しづらい情報や、誤解を与えやすい内容に関してはあえてFAQには載せずに問合せを待つ、という選択肢も有効です。
重要なのは、必要な情報を過不足なく入れることです。そうすることで顧客満足度が高いFAQが作れるでしょう。
3-3.常に顧客目線を心がける
FAQを作る際には常に顧客目線を心がけましょう。「2-2.顧客目線での利便性を実現する」でも解説しましたが、具体的には以下の2つについてしっかりと検討する必要があります。
3-3-1.専門用語はなるべく用いない
FAQでは専門用語をなるべく用いないようにしましょう。
FAQを読むのはあくまでも顧客です。商品やサービスの内容にも寄りますが、原則として顧客は専門家ではないので知識は豊富ではありません。
専門用語を多用してしまうと、FAQを読んだだけでは内容を理解できない、といったことも十分に起こりえるのです。
ここまで何度も解説している通り、FAQは、原則として訪れた顧客の疑問をおおむね解決することが理想です。もしもFAQに専門用語が多用されてしまうと、その専門用語を別途検索しなおす必要が出てしまい、顧客のストレスを上げてしまいます。
また、分かりづらいFAQでは当然、サイト離脱も起こりやすくなってしまうのです。
そのため、専門用語はなるべく用いず分かりやすい文章を心がけましょう。このときにも、「3-1.レギュレーションを設定する」にのっとり。レギュレーションを決めておくと良いでしょう。
3-3-2.質問にたどり着きやすいレイアウトにする
FAQは、なるべく質問にたどり着きやすいレイアウトにしましょう。
FAQに必要な情報を過不足なく載せることができたとしても、その質問に顧客がたどり着けなければ意味はありません。
この場合もやはり顧客のストレスを上げてしまうだけです。
FAQはカテゴリーごとに分けるなどして一目で分かりやすいレイアウトにすることが非常に重要です。
また、FAQの項目が多い場合などは特に「サイト内検索機能」が必要となります。
顧客は時に、「自分の疑問はどのカテゴリーかな」と考える前に「まずは答えを知りたい」と思うことがあります。そんな場合にサイト内検索機能が多いに役立ちます。
このように、FAQは見た目の上でも、常に顧客の目線に立っての利便性を追及する必要があるのです。
3-4.チャットボット導入も検討する
FAQに載せる内容があまりにも多いなどの場合は、チャットボットの導入を検討してもいいかもしれません。
チャットボットとは、チャットとロボットを組み合わせた造語の事で、AI等を用いて作られている自動会話プログラムのこと。
チャットボットを導入することで、顧客の不明点に対する回答を瞬時に提供することが可能となります。
わざわざ自分で質問の回答を探す必要がなくなるため、利便性が高まります。
とはいえ、チャットボットを導入する場合にはシステムの導入に手間がかかったり費用が掛かるなどのデメリットもあります。
導入するかどうかはメリットとデメリットをしっかりと把握し、慎重に行いましょう。
4.FAQとQ&Aの作り方の違いとは
この章ではFAQとQ&Aの違いについて詳しく解説していきます。FAQとQ&Aの基本的な意味の違いとしては、以下のようになります。
FAQ | Q&A |
頻繁に尋ねられる質問と回答をまとめたもの | 想定される質問と回答をまとめたもの |
それぞれについてより詳しく解説します。
4-1.FAQとは
FAQとは、実際に顧客から頻繁に尋ねられる質問と回答をまとめたものです。
多くの企業やECサイト、公式サイトなどが「よくある質問」といった形でFAQを導入しているのを見たことがあるのではないでしょうか。
FAQの語源は英語のFrequently Asked Questionsから来ています。日本語で直訳すると「頻繁に尋ねられる質問」のことです。
つまり、実際に顧客から尋ねられた質問を集めたものがFAQになります。
FAQの基礎知識に関してより詳しい内容は、以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
4-2.Q&Aとは
Q&Aとは、質問と回答をまとめたものです。
Q&Aの語源は英語のQuestion and Answerから来ています。日本語で直訳すると「質問と回答」となります。FAQが「実際に顧客から寄せられる質問」であるのに対し、Q&Aで使われるのは顧客から寄せられる質問とは限りません。
企業が想定した質問を含んで回答を準備したものをQ&Aといいます。
FAQとQ&Aの違いをまとめると、以下に整理することができます。
FAQとQ&Aの違い |
・実際に顧客から寄せられた質問かどうか |
言葉の意味で解釈するのであれば、FAQは「実際に顧客から寄せられた質問を集めたもの」であるのに対し、Q&Aはより広い意味での「質問と回答」ということができます。
5.FAQマネジメントサービスならトランスコスモス
トランスコスモスでは、FAQの管理や運用を最適化する「SEO対策FAQマネジメントサービス」を提供しています。
「2-3.SEOを意識して検索流入も狙う」でも解説した通り、FAQを作る際にはSEO対策を意識したコンテンツ制作が重要です。
トランスコスモスの「SEO対策FAQマネジメントサービス」は、SEO対策を中心にFAQの管理・運用をマネジメントします。
「SEO対策FAQマネジメントサービス」を導入することで、コンテンツ作成や分析、レポートだけでなくSEO構造化も可能となります。
「SEO対策FAQマネジメントサービス」については以下のリンクからお問い合わせください。
まとめ
以上、この記事ではFAQの作り方を中心に、効果的に作るステップや注意点など以下の内容を詳しく解説してきました。
この記事を読んで分かったこと |
・FAQの作り方 |
FAQを充実させる事で、サイトの検索流入が増える等のメリットもあります。ぜひこの記事を、FAQ作成の参考にしていただければ幸いです。