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コールセンターのインバウンドとは?アウトバウンドとの違いを徹底解説

「インバウンドのコールセンターってどういうものなのだろう?」
「インバウンド型のコンタクトセンターをうまく運営するにはどうすればいい?」

コンタクトセンター(コールセンター)のインバウンドについて詳しく知りたいと感じたことはありませんか?コンタクトセンターのインバウンドとは、顧客からの注文や、商品・サービスについての悩みや疑問など問い合わせを受け付ける業務のことです。

反対に、コンタクトセンター側から顧客に連絡をして、商品やサービスの紹介などをすることをアウトバウンドと呼んでいて、同じコンタクトセンターでもさまざまな違いがあります。

インバウンド型コンタクトセンターを導入すれば、顧客満足度向上が期待できたり、「顧客の生の声」を商品・サービス開発に生かせるなど、企業にとって魅力的なメリットがあります。

そのため多くの企業は「カスタマーサポート」「カスタマーセンター」「お問い合わせ窓口」などのインバウンド型コンタクトセンターを導入しています。

ただし、インバウンド型コンタクトセンターは、導入すればかならず効果が上がるわけではありません。

運営を成功させるには、以下のようなポイントをおさえておく必要があります。

・運営方針を策定する
・マニュアル、トークスクリプトを充実させる
・オペレーターの教育に注力する
・適切なKPIを設定する
・インバウンド向けツールを活用する

これら導入のポイントをおさえておかないと、時間や手間がかかりスムーズな導入が難しくなってしまったり、導入後の運営に問題が出てきてしまう可能性があります。

そこでこの記事では、以下の内容を解説していきます。

◎インバウンド型のコンタクトセンター(コールセンター)とは
◎コンタクトセンター(コールセンター)のインバウンド業務は3種類ある
◎コンタクトセンター(コールセンター)の「インバウンド」と「アウトバウンド」の違い
◎インバウンド型コンタクトセンター(コールセンター)の導入メリット
◎インバウンド型コンタクトセンター(コールセンター)を成功させる導入する際の6つのポイント

この記事を読むことで、インバウンド型のコンタクトセンターについて詳しく理解できるだけでなく、インバウンド型コンタクトセンターの導入をするのかどうかを判断し、運営を成功に導くことができるでしょう。

ぜひ、最後までお読みください。

目次

1.インバウンド型のコンタクトセンター(コールセンター)とは

先述のとおり、インバウンド型のコンタクトセンター(コールセンター)とは、顧客からの問い合わせを受け付けるコンタクトセンターのことです。いわば受身型であり、パンフレットや自社サイトなどに電話番号や問い合わせフォームを掲載し、顧客からの問い合わせを待ちます。

インバウンド業務には大別して「受注サポート」「カスタマーサポート」「テクニカルサポート」の分野があり、以下のように業務の担当分けをしています。

企業によっては、「カスタマーサポート」の中に様々な機能を内包していることもありますが、ここでは3つに分けて説明します。

◆受注サポート
顧客から資料請求や注文、サービスの申し込みを受ける

◆カスタマーサポート
購入した、もしくは購入を検討している商品・サービスに関する悩みや疑問、苦情に対応する

◆テクニカルサポート
ハイレベルな知識や技能が必要となる商品・サービスの疑問や悩みに対して、解決方法を提示する

このようにインバウンド型のコンタクトセンターは、商品やサービスの購入前(カスタマーサポート、受注サポート)・購入時(受注サポート)、購入後(カスタマーサポート、テクニカルサポート)の全ての段階において、問い合わせを受け付けるコンタクトセンターなのです。

一方、アウトバウンドは商品やサービスを購入前の相手や、時にはまだその商品やサービスについて認知する前の相手に対して、魅力やメリットを伝えて購入を促したり、すでに購入履歴のある顧客に別の商品やサービスを勧めたりします。

次章ではさらに具体的に、上記3種類のインバウンド業務について解説していきます。

2.コンタクトセンター(コールセンター)のインバウンド業務は大別して3種類ある

コンタクトセンター(コールセンター)のインバウンド業務には、大別して主に3種類の担当分野が存在します。

▼3種類のインバウンド業務
・受注サポート
・カスタマーサポート
・テクニカルサポート

これら3種類の業務について知っておくことで、インバウンド業務についてイメージがしやすくなります。それでは詳しく見ていきましょう。

2-1.受注サポート

受注サポートは、顧客からの商品・サービスの申し込み対応や、購入前の疑問に対する回答を行っています。

具体的には、次のような業務です。

・商品の注文を受ける
「テレビ通販で、放送後に電話申し込みを受け付ける」
「カタログ通販を見た人から、商品の注文を受け付ける」など

・サービス加入の申し込みに対応する
「ケーブルテレビへの加入申し込みの電話を受け付ける」
「プロバイダサービスのサービス詳細についての問い合わせを受ける」など

例えば顧客が通販カタログを見て、欲しい商品を電話注文するときには、受注サポートで対応します。

受注サポートは、商品の注文やサービスの申し込みを受ける専門のコンタクトセンターとなっている場合があり、商品・サービスに関する悩みや疑問、苦情に関して連絡してきた際には、別の窓口のオペレーターに取り次ぐという対応も発生する可能性があります。

ただし企業によっては、後述する「カスタマーサポート」や「テクニカルサポート」の業務が含まれている場合もあります。

企業の第一印象を決める役割を担っており、顧客に合わせた丁寧でスムーズな受け答えやお待たせしている顧客を逃さない、機会損失を防ぐための迅速な処理能力が求められます。

2-2.カスタマーサポート

カスタマーサポートは、商品・サービスに関する悩みや疑問、苦情に対応します。

・購入したもしくは購入を検討している商品・サービスに関する悩みや疑問、苦情に対応する
「家電製品のサポートセンターで、使い方に関する問い合わせに応える」
「購入を検討している商品の詳細についての問い合わせに応える」など

例えば、携帯キャリアのカスタマーサポートで、「現在のプランが高いので、見直しをしたい」という電話をいただいた際に、顧客に詳細をヒアリングしながら、正確に顧客の状況を把握し、「こちらのプランであれば、月々の料金を抑えることも可能ですが、いかがですか?」などと、適切に判断して対応するのが、カスタマーサポートの業務です。

カスタマーサポートは既に商品やサービスを購入・利用されている顧客だけでなく、購入を検討中のユーザーからも問い合わせが発生する場合があります。顧客情報や購入履歴などを確認し、臨機応変に対応することが求められます。

2-3.テクニカルサポート

テクニカルサポートは、ハイレベルな知識や技能が必要となる商品・サービスに関する顧客の疑問や悩みに対して、解決方法を提示する業務です。場合によっては顧客が使用する機器やソフトウェアを遠隔操作して解決することもあります。

・ハイレベルな知識や技能が必要となる商品・サービスの疑問や悩みに対して、解決方法を提示する
「スマートフォンの使い方がわからないという問い合わせを受け、リモートで顧客のスマートフォンを操作しながらサポートする」
「PCが故障したという連絡を受け、まず自力で修復する方法を案内し、解決が難しい場合は修理を受け付ける」など

例えば「PCの不具合が発生した。どうすれば直るか?」という悩みを顧客から相談された際に、具体的に「どのような症状が出ているのか」「顧客側で何か対処法を試したか」「今どのような状況なのか」などをヒアリングした上で、適切な解決方法を回答します。

カスタマーサポートやテクニカルサポートは、顧客の疑問や不満をくみ取った上で、適切な対処法を提示して問題解決するため、顧客満足度向上が期待できます。

対応によっては、ほかの商品・サービスの購入をしてもらえる可能性が高くなるだけでなく、企業のファンになってもらえる可能性もあります。口コミや紹介などをしてもらうことができれば、収益向上だけでなく、企業ブランド価値向上にも繋がっていくでしょう。

3.コンタクトセンター(コールセンター)のインバウンドとアウトバウンドの違い

ここまでインバウンド型のコンタクトセンター(コールセンター)に焦点を当て、解説をしましたが、実はコンタクトセンターにはもうひとつ、アウトバウンド型コンタクトセンターがあります。

アウトバウンドとは、資料請求や顧客情報の登録をした人に対して、自社商品・サービスを知ってもらったり、購入してもらうために、企業から顧客にコンタクトをとる業務のことです。電話やメールを使って、新商品の案内などをします。

そこで3章では、コンタクトセンターの「インバウンド」「アウトバウンド」の違いを詳しく解説していきます。この2つの違いを知ることで、インバウンド型コンタクトセンターについて、より理解を深めることができるでしょう。

具体的な業務内容としては、主に以下のようなものがあります。

<インバウンド>

受注サポート

顧客から製品やサービスの注文・申し込みを受け付ける

カスタマーサポート

客から製品やサービスに関しての疑問や意見を受け付け、解決策を提示する

テクニカルサポート

パソコンや家電製品、ソフトウェアなどの使用方法や、トラブル時の対応方法など技術的な問い合わせに対する対応や、修理受付などを行う

パソコンや家電製品、ソフトウェアなどの使用方法や、トラブル時の対応方法など技術的な問い合わせに対する対応や、修理受付などを行う

その他コンタクトセンターのインバウンドでは、インバウンドセールスと言われている顧客からの問い合わせがあった際に、その顧客のニーズに合わせた製品を企業側から提案し、アップセル/クロスセルを図る施策なども行っています。

またカスタマーサクセスと言われている顧客の成功(=根本的な課題・問題解決をすることで顧客ロイヤルティを向上させる)を目的として、顧客が直面している部分的な問題を解決するだけでなく、顧客が製品やサービスに感じている不満や疑問を先取りして解決し、中長期的にサポートする企業も増えてきています。

更にコンタクトセンターのインバウンドでは、緊急事態が発生した場合に、迅速に専用窓口を開設して対応する緊急コンタクトセンターを立ち上げることもあります。

<アウトバウンド>

テレマーケティング

電話やメールで顧客に対して能動的に情報を提供しながら、ニーズの収集や製品に対するフィードバックなどを実施し、顧客一人ひとりとのエンゲージメントを高めていく

電話調査

対象となる相手に電話をして、調査テーマに対する考えや感想、意見などを聞き取る

テレアポ
(テレフォンアポイントメント)

見込み顧客や潜在顧客に対して、自社の製品を紹介したり、営業担当者のかわりに商談のアポイントを獲得する

このように業務内容がまったく違うため、対応する顧客の状態も異なります。

インバウンドの場合、すでに商品やサービスを購入・利用した人や、興味を持って購入を考えている人から問い合わせが入るため、顧客とオペレーターの心理的距離が近いのが特徴です。それに対してアウトバウンドで連絡する相手には、その商品やサービスに関心のない人もいます。

そのため、心理的な距離感は遠いところからスタートしなければならず、話を聞いてもらえるようなトークスクリプト、トークスキルが必要だと言えるでしょう。

4.インバウンド型コンタクトセンター(コールセンター)の導入メリット

ここまでインバウンド型コンタクトセンター(コールセンター)についての理解を深めてきましたが、そもそも企業にとってインバウンドのセンターを導入するメリットは何でしょうか?

その理由は大きく2つあります。

4-1.【インバウンド導入メリット①】収益アップが期待できる

インバウンド型コンタクトセンター導入メリット1つめは、インバウンドを導入すれば収益向上が期待できることです。
インバウンドを導入することで、購入前の顧客から「商品について質問したい」「サービスについてくわしく知りたい」など、顧客から能動的に問い合わせをいただけるので、オペレーターが適切に対応できれば、購入いただける可能性は向上します。

さらに顧客の疑問や不満をくみ取った上で、適切な対処法を提示して問題解決すれば、顧客満足度の向上が期待できます。

対応によっては、ほかの商品・サービスの購入をしてもらえる可能性が高くなるだけでなく、企業のファンになってもらえる可能性もあるでしょう。うまくすれば口コミや紹介などをしてもらうこともでき、収益向上に加えて企業のブランド価値向上にも繋がっていきます。

4-2.【インバウンド導入メリット②】「生の声」を商品・サービス開発に生かせる

2つめの理由は、インバウンド型コンタクトセンター導入によって「顧客の生の声」を直接聞くことができ、商品やサービス開発に活かすことができるからです。

5-2.VOCを製品やサービスの改善、開発に活用したい企業」でも説明しますが、インバウンド型コンタクトセンターには、顧客の貴重な意見や苦情などの「生の声」が集まります。それをもとに、顧客のニーズにより合う商品・サービスの開発に役立てられるのです。

もしインバウンドを導入していない場合、顧客の生の声を聞くことは難しいでしょう。となると、収益をアップできる貴重な機会を損失してしまうことにもなりますので、多くの企業がインバウンドを導入しているのです。

5.インバウンドのコンタクトセンター(コールセンター)を導入すべき企業

ここまでで、インバウンドのコンタクトセンター(コールセンター)とはどんなものか理解いただけたかと思います。

そこでこの章では、インバウンドのコンタクトセンターを導入すべきなのはどんな企業か、その例を挙げます。以下に該当する企業は、インバウンド型コンタクトセンターを開設することをおすすめします。

・顧客満足度を向上させたい企業
・VOCを製品やサービスの改善、開発に活用したい企業
・インバウンドセールスを実施したい企業
・実店舗など対面で問い合わせられる場所が少ない企業

それぞれ説明しましょう。

5-1.顧客満足度を向上させたい企業

第一に、顧客満足度を向上させたい企業には、インバウンド型コンタクトセンターが非常に有効です。

製品やサービスについて、使い方がわからなかったり不具合があったりした場合に、電話やメール、チャットなどで手軽にすぐ問い合わせられる窓口=インバウンド型コンタクトセンターがあれば、顧客の不満や疑問の多くは短時間で解決されるでしょう。
その結果、顧客満足度の向上が期待できます。

反対に、インバウンド型コンタクトセンターがなく、どこに問い合わせればいいかわからない状態であれば、顧客の不満が募って顧客満足度が低下する恐れがあります。

実際にトランスコスモスのCotra編集部にて実施した調査【チャットニーズ実態調査2022】でも、製品やサービスについて顧客が企業に相談したいと思ったときには、以下のように「チャットで相談するより、電話や直接ショップで聞いた方がいろいろ聞ける」と考えている方がもっとも多いことがわかっています。

これを見ても、インバウンド型コンタクトセンターが求められていることがわかるでしょう。

 

Cotra編集部:【チャットニーズ実態調査2022

5-2.VOCを製品やサービスの改善、開発に活用したい企業

また、「顧客の声を、製品やサービスに反映させて改善を図りたい」という企業にも向いています。

インバウンド型のコンタクトセンターを開設するメリットのひとつに、「VOC(=Voice of Customer=顧客の声)が蓄積されること」が挙げられます。

VOCとは、顧客からの感想、意見、不満などさまざまな生の声です。インバウンドのコンタクトセンターは、まさにこれらを直接聞くためのタッチポイントですので、開設すればVOCが集まってきます。

このVOCは、集計して分析することで、顧客のニーズを把握できる貴重な情報です。顧客ニーズがわかれば、それに即して製品やサービスを改善したり、新しいサービスを開発したりすることも可能になります。

5-3.インバウンドセールスを実施したい企業

インバウンドのコンタクトセンターの役割は、顧客からの問い合わせや意見を受けるだけではありません。

問い合わせ内容をもとに顧客が真に望んでいることを把握して、「それならこちらのサービスのほうがご希望によりお応えできると思います」といったように、セールストークにつなげてアップセルやクロスセルを実施することも可能です。

このようなセールス施策を行いたい企業も、インバウンド型のコンタクトセンターを活用するといいでしょう。

5-4.実店舗など対面で問い合わせられる場所が少ない企業

もうひとつ、顧客が企業側と対面して問い合わせたり、意見を伝えたりできる店舗などの場が少ない企業も、インバウンド型コンタクトセンターを活用するとよいでしょう。

5-1.顧客満足度を向上させたい企業」で挙げた調査結果をもう一度見てみると、製品やサービスについて顧客が企業に相談したいと思ったときには、チャットでの問い合わせを利用するより「電話や直接ショップで聞いた方がいろいろ聞ける」と考えている方が35.4%と最多でした。

つまり、「問い合わせは電話か直接店舗で」と希望している人が3分の1以上いるわけです。ということは、もし実店舗の数が少なければ、多くの顧客は「電話での問い合わせ」を希望するはずです。

その要望に応えるためには、インバウンド型のコンタクトセンターが必要になるでしょう。

6.インバウンド型コンタクトセンター(コールセンター)を成功させる6つのポイント

前章でインバウンド型コンタクトセンター(コールセンター)導入メリットについて触れました。

これを踏まえて「実際にわが社でも導入しよう」と決めた方のために、この章では導入を成功させるためのポイントを6つ挙げます。

【ポイント①】方針を策定する
【ポイント②】マニュアル、トークスクリプトを充実させる
【ポイント③】オペレーターの教育に注力する
【ポイント④】適切なKPIを設定する
【ポイント⑤】インバウンド向けツールを活用する
【ポイント⑥】アウトソーシングを検討する

それぞれ説明していきましょう。

6-1.【ポイント①】運営方針を策定する

1つめのポイントは、「運営方針を策定する」ことです。運営方針策定では、以下の内容を決めておくとよいでしょう。

・企業としての目指すべき姿
・コンタクトセンターの方針

方針を策定して運営することで、目指すべき方向性が統一され顧客対応にも方針のばらつきがなくなり、結果的に「顧客対応の品質向上」などの効果が期待できます。

運営方針を策定する際には、MVVを策定することをお勧めします。

MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは、Mission(ミッション)・Vision(ビジョン)・Value(バリュー)の頭文字を取った略語で、MVVを策定することで会社の価値観や存在意義が明確になり、社員全員が共通意識を持ち業務に取り組める施策です。

MVVの要素

Mission(ミッション)
会社や組織の存在意義、使命

・なぜこの企業や組織が存在するのか、どのような価値を提供するのか明確にする
・「企業理念」「経営理念」などに当てはまる

Vision(ビジョン)
会社や組織の将来像

・Missionを実現するためには何を目指せばいいのか明確にする
・「経営目標」「事業ビジョン」に当てはまる

Value(バリュー)
具体的な行動指針・行動基準

・MissionやVisionを実現するために、具体的に何をしたらいいのか社員の行動や判断の基準を明確にする

MVVについては別の記事で詳しく解説しています。

6-2.【ポイント②】マニュアル、トークスクリプトを充実させる

次に、オペレーター向けのマニュアルとトークスクリプトを充実させることです。

多くのコンタクトセンターでは、業務の内容や導入しているCTIやCRMといったシステムの使い方などに関するマニュアルを作成しています。

また、実際に顧客とどのような会話をするかをシミュレーションしたシナリオ=トークスクリプトも用意しています。
これがあることで、経験の浅いオペレーターでも戸惑うことなくシステムを扱うことができますし、能力に差がある多数のオペレーターが、一定レベルの応対品質を保ち顧客対応することができるわけです。

もし、マニュアルの内容が十分でなく、説明不足の部分が多くあれば、「この場合はどのように処理すればいいのかわからない」「このシステムの操作がわからない」など、オペレーターの業務が滞る場面が多く出てきて、顧客を待たせてしまい満足度の低下につながる可能性があります。

また、トークスクリプトが充実していなければ、「顧客がこのような問い合わせをしてきた場合、どう回答すればいいのか記載がない」「トークがオペレーター任せになっている部分が多いので、人によって対応の仕方が異なってしまう」といった問題も生じるでしょう。

そのようなことがないよう、マニュアルには必要なことはすべて記載する必要があります。また、トークスクリプトもあらゆる質問、場面を想定して、それぞれにどう応えるかを細かく定めておきましょう。

ただ、詳しく細かく記載すると、マニュアルもトークスクリプトも複雑化してしまい、今度は必要な情報が見つけにくくなる恐れがあります。

そこで、いずれも電子化して検索できるようにするなど、オペレーターにとって見やすいような工夫が必要です。

6-3.【ポイント③】オペレーターの教育に注力する

もちろん、オペレーターの教育も重要です。

上手な対応をするには、適性ももちろん必要ですが、その上で訓練や経験も欠かせません。研修やロールプレイングなどをていねいに実施し、オペレーターのスキルを上げていきましょう。

新人オペレーターの教育だけでなく、中堅層やベテランと呼ばれるオペレーターに対しても定期的に教育の機会を設ける必要があります。

慣れなどによって応対品質が低下していないか、モニタリングなどでチェックし、高いスキルをキープできるようスーパーバイザーやマネージャーなどが指導しましょう。

また、トークスクリプトを改訂したり新製品がリリースされたり、新たな対応が必要になったりしたタイミングで、それに対する研修も実施する必要があります。

6-4.【ポイント④】適切なKPIを設定する

アウトバウンドのコンタクトセンターでは獲得件数などのKPIが設定されるケースも多くあります。対して、インバウンドの場合は顧客から電話がかかってきたら対応するだけと、「数値目標などは必要ない、入電に対応できればいい」と考える方もいるかもしれません。

しかし、インバウンドのコンタクトセンターであっても、運営を成功させるためには数値目標などのKPIが必要なのです。

もし明確なKPIもなく、オペレーターが自分のペースで対応していると、1時間で20件対応できる人もいれば5件しか対応できない人も出てくるでしょう。対応件数が少ない人がいれば、対応しきれない入電も増えますし、オペレーター間の不平等も生じます。

また、応対品質に関しても何らかの基準を設けなければ、丁寧で顧客満足度が高いオペレーターとそうではない人との差も生まれ、センター全体としての顧客満足度が十分に向上しません。

そのようなことがないよう、インバウンドのコンタクトセンターであっても適切なKPIを設定する必要があるわけです。

インバウンドの場合のKPIについて例をあげますので、自社の場合に最適な目標を見極めて設定してください。

KPI項目

概要

応答率

全体の総着信に対してオペレーターが対応できた受電件数の割合

放棄呼率

全体の総着信に対してオペレーターが対応できなかった受電件数の割合

SL
(サービスレベル)

目標時間内に電話に出られた件数の割合

平均応答速度
(ASA)

顧客が電話をかけてからオペレーターが電話に出るまでの平均時間

話中率

全体の総着信に対して話中となった着信の割合

平均処理時間
(AHT)

顧客との通話開始から後処理終了までの時間の平均値

平均通話時間
(ATT)

オペレーターが顧客と通話をしている時間の平均値

平均後処理時間
(ACW)

通話が終わったあとの後処理1件あたりにかかる時間の平均値

稼働率

オペレーターの労働時間全体から顧客対応にあてられる時間を判断するために用いられる指標

モニタリングスコア

オペレーターの応対品質を点数化したもの

顧客満足度調査スコア
(C–SAT)

一連の応対に対して顧客が満足できたかどうか調査した結果を数値化したもの

コンタクトセンターのKPIについては別記事でも詳しく解説しています。

6-5.【ポイント⑤】インバウンド向けツールを活用する

コンタクトセンターの多くは、CTIやCRMなどのITシステム、ITツールを導入しています。それにより業務を効率化し、より多くの入電に対応できるようになります。

特にインバウンドの場合は、以下のようなシステム、ツールが有効ですので、ぜひ導入を検討してください。

システム、ツール概要

IVR
(自動音声応答システム)

顧客からの電話に対して個々のオペレーターが対応する前に、あらかじめ録音された音声ガイダンスが自動で対応する

CRM
(顧客関係管理)

顧客情報を管理する
CTIなどの電話システムと連携すると、顧客からの入電に対してその顧客情報をPC上に瞬時に表示することができる

CTI

電話回線をPCと連携させ、電話をかけてきた相手の情報を顧客データから探し出し、PCモニター上に瞬時に表示したり、誰の回線に着信するかを適切に振り分けたりする

コールセンターシステムについて興味がある方はこちらの記事を参考にしてください。導入に必要な知識や選び方を簡単に解説しています。

6-6.【ポイント⑥】アウトソーシングを検討する

6つめのポイントは、「アウトソーシングを検討する」ことです。

インバウンド型コンタクトセンターの業務をアウトソーシングすることで、一般的に次のメリットを得られます。

・自社で人材の採用や教育を行う必要がない
・設備投資のコストが削減できる
・固定費を変動費化できる
・短期間でコンタクトセンター(コールセンター)を立ち上げられる
・営業時間について柔軟に対応できる
・顧客満足度を高める対応を実現できる

運営する規模などによって効果は異なりますが、固定費を変動費化できることは大きなメリットでしょう。

アウトソーシングにすれば基本的なインフラやシステムが用意されていたり、自社だけではカバーできない時間でも対応することもできるので、導入の際にはアウトソーシングも検討しましょう。

コンタクトセンターのアウトソーシングについて興味がありましたら、是非こちらの記事もご参照ください。

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まとめ

この記事ではインバウンド型コンタクトセンター(コールセンター)について、詳しく解説しました。ここで改めて本記事のおさらいをしましょう。

◆インバウンド型のコンタクトセンターとは、顧客からかかってきた電話を受信する業務のこと
◆コンタクトセンターのインバウンド業務は主に3種類

・受注サポート
・カスタマーサポート
・テクニカルサポート

◆コンタクトセンターの「インバウンド」と「アウトバウンド」の違い

インバウンド

アウトバウンド

業務内容

・受注サポート
・カスタマーサポート
・テクニカルサポート など

・テレマーケティング
・電話調査
・テレアポ   など

◆インバウンド型コンタクトセンターの導入メリット

・理由①:収益のアップが期待できる
・理由②:「顧客の生の声」が聞ける

◆インバウンド型コンタクトセンターを導入する際の6つのポイント

【ポイント①】方針を策定する
【ポイント②】マニュアル、トークスクリプトを充実させる
【ポイント③】オペレーター教育に注力する
【ポイント④】適切なKPIを設定する
【ポイント⑤】インバウンド向けツールを活用する
【ポイント⑥】アウトソーシングを検討する

本記事がお役に立てれば幸いです。

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