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インタビューを通じて
「深いVOC」を獲得し
お客様企業の
ビジネス成果に貢献する

トランスコスモスの
コンタクトセンター支援サービス

Vol.9

tra:Cii/トレイシー [前編]

企業と顧客との直接の接点であるコンタクトセンターでは、以前からVOC(顧客の声)を収集する活動が続けられてきました。しかし重要なのは、VOCの獲得や分析だけではなく、それを企業のビジネス成果に確実に結びつけていくことです。トランスコスモスが開発した〈tra:Cii(トレイシー)〉は、プロのオペレーターのスキルをもって「成果を生み出すVOC」を収集し、それを具体的な提案に結びつけていくソリューションです。テクノロジーの導入が進むコンタクトセンターにおいて、あえて「人」の力で価値を生み出していく──。その〈tra:Cii〉のコンセプトや機能、そしてそれがもたらす企業価値や顧客価値について、開発担当責任者である森紗介と、現場の運用責任者である猪原竜矢に話を聞きました。

STAFF PROFILE
森 紗介

森 紗介

CX事業統括
デジタルカスタマーコミュニケーション総括
サービス開発本部
マーケティング開発部 部長

STAFF PROFILE
猪原 竜矢

猪原 竜矢

CX事業統括
デジタルカスタマーコミュニケーション総括
第七サービス本部
CXスクエア天神第一 課長

VOCの収集、分析から、
施策提案まで

はじめに、tra:Cii開発の背景にあった課題意識についてお聞かせください。

コンタクトセンター支援事業において、お客様企業に提供できる価値を高めていくにはどうしたらいいか──。そんな議論をはじめたのは、2022年のことでした。その議論の中で出てきたキーワードが「VOC(顧客の声)」でした。顧客との対話からVOCを収集する取り組みは、すでに20年ほど前から始まっています。しかし、それを具体的なビジネス成果につなげられているケースは必ずしも多くはありません。お客様企業のビジネスに確実に寄与するようなVOCの収集と分析の方法を確立したいというのが私たちの想いでした。

売り上げ向上や新商品の開発といったビジネス成果を生み出すVOCに求められるのは、顧客のインサイトです。どのような顧客が、商品やサービスを日頃どのように活用しているのか。商品やサービスのどこを評価し、どこに不満があるのか。また、その顧客のライフスタイルや嗜好性とはどのようなものか──。そういったことを深掘りして聞き出すことができれば、非常に有用なデータになるはずです。トランスコスモスには、長年のコンタクトセンター運用支援で培われたコミュニケーションスキルがあります。そのスキルを最大限に活用して、そのような「深いVOC」を収集し、分析するソリューションを開発したい。そう私たちは考えました。それから1年ほどをかけて開発したのがtra:Ciiです。tra:Ciiの「tra」はトランスコスモス、「Cii」は、「Customer Interview for Insight」の頭文字をとったものです。

tra:Ciiの具体的な機能についてお聞かせください。

お客様企業のご要望に応じてVOCを収集し、分析し、さらにそれをもとに具体的なご提案をするところまでがtra:Ciiのサービスです。お客様企業のご要望は多岐にわたります。「商品開発のコンセプトになる顧客ニーズを探りたい」「顧客が感じている競合との差別化ポイントを知りたい」「自社のサービスのCX(顧客体験)を数値化して計測し、サービス改善につなげたい」──。そういったご要望に合わせて、サービスをカスタマイズしてご提供します。

具体的なアウトプットとなるのは、3種類のレポートです。1つ目は、「5Aratio(ファイブエーレシオ)」という独自の分析ツールを使ったレポートです。これは、「認知」「訴求」「調査」「行動」「推奨」というカスタマージャーニーにおいて、お客様企業の商品やサービスのどこに強みがあり、どこに弱みがあるかを数値的に明らかにするものです。

2つ目のレポートには、「CXrate(シーエックス レート)」という分析ツールを用います。これはお客様企業の商品やサービス、店舗、接客などのうち、とくに調べたい要素を10項目程度に整理し、それぞれに対する評価を数値化したものです。競合企業との比較をすることも可能です。

3つ目は、オペレーターが顧客にさまざまな質問をし、答えを深掘りしてくもので、私たちはこれを「Trendインタビュー」と呼んでいます。「5Aratio」と「CXrate」が定量情報を得るためのツールであるのに対して、「Trendインタビュー」は深い定性情報を収集することを目的にしています。

以上の3つのレポートをもとに、課題を見極め、その解決案を提示し、具体的なソリューションをご提案していきます。

プロのオペレーターによるインタビュー

いずれの情報も、オペレーターが直接顧客から聴取するのですか。

そうです。お客様企業の顧客からは、日々さまざまな要件でコンタクトセンターに連絡が入ります。その要件にオペレーターが対応したあとに、エンゲージメントが高まったと考えられる顧客に対し、「追加でお時間を頂戴して、アンケートにご協力いただけませんか」とお願いしたうえで、複数のアンケートに答えていただきます。インバウンドのお問い合わせの流れの中でアンケートを行うということです。したがって、tra:Ciiは私たちがご提供しているコンタクトセンター運用支援に付随するサービスということになります。

「顧客のエンゲージメントが高まっている」というのはどういう状態でしょうか。

猪原疑問が解決したり、不満が解消したりして、問い合わせに対して満足いただいた状態を私たちは「エンゲージメントが高まっている」と捉えています。問い合わせに対してオペレーターが適切な対応をし、満足いただけたかどうかを見極めたうえで、アンケートをお願いするという流れになります。

オペレーターのスキルが問われそうですね。

猪原通常業務とは異なるミッションになるので、tra:Ciiのサービスを担うメンバーには、事前にトレーニングを受けてもらいます。センターの現場業務の実績があるだけでなく、深い対話が得意と考えられるメンバーを選抜しています。

サービスを担うのは、日常のセンター運営をご支援しているメンバーです。お客様企業の商品やサービスに精通したメンバーがインタビューを行うので、適切で的を射た質問ができるのがこのサービスの大きな特徴です。

アンケートにトータルでかかる時間はどのくらいなのですか。

猪原設問は30問程度で、短くて15分、長い場合は30分くらいの時間を頂戴しています。

かなり長く感じられますが、負担に感じる顧客はいないのでしょうか。

私たちにも当初はその懸念がありました。しかし、PoC(実証実験)を何度か行う中で、エンゲージメントが高まっている顧客にとって、20分、30分という時間はそれほど長くはないということがわかりました。

猪原「企業の商品やサービスを改善するために協力していただきたい」ということをしっかりお伝えすると、前向きに応じてくださる方々が多いですね。

インタビューをしたオペレーターからは、「嫌がられるかもしれないと危惧していたけれど、実際にはとてもポジティブな対話ができた」という声がいくつも寄せられています。企業に対して伝えたいことがある方が少なくないということなのだと思います。

「人」の力で
価値を生み出していく

従来のVOC収集と異なるのはどのような点ですか。

コンタクトセンター運営では、多くの場合、「応答率」や「顧客課題解決率」といったKPIが設定されます。そういったKPIを達成することはもちろん重要ですが、応答率や課題解決率を上げるためには、より多くの問い合わせに対応しなければならないので、一人ひとりの顧客と深い対話ができないというジレンマもあります。効率性と「深いVOC」の獲得はなかなか両立しない。それがこれまでの課題でした。tra:Ciiは、そのような課題を解決できるソリューションです。

コンタクトセンターには一般に、繁忙期と閑散期があります。繁忙期のシフトに合わせてメンバーをアサインすると、閑散期には人手が余ってしまうという構造になっています。tra:Ciiは、その閑散期に発生する余剰時間を活用することも念頭に置いたサービスです。繁忙期においては応答率や課題解決率を追求し、閑散期には顧客とのより深い対話を実現する。それによって、人材の有効活用も実現する。それがtra:Ciiのコンセプトです。

─般的なアンケートサービスとの違いについてもお聞かせください。

例えばインターネットリサーチの場合は、サンプル数を多く集めることはできますが、取得できる情報はどうしても浅くなってしまいます。フリーコメントなどで定性情報を得ることはできても、そのコメントの背景にある理由や顧客の想いまでを知ることはできません。一方、対面インタビューの場合は、深い情報を聞き出すことができますが、サンプル数が少なく、かつ費用がかかるというデメリットがあります。

tra:Ciiは、ちょうどその間に位置するサービスです。サンプルをある程度集められて、しかも深い情報が得られる。つまり、量も質も確保できる。そこがほかのアンケートやインタビューサービスとの大きな違いです。

最近はどの業界でも、AIなどのテクノロジーを活用して、できるだけ人手を減らしていこうという流れにあります。その中で、あえて「人」の力を使って価値を生み出していこうというのは、逆転の発想と言えそうですね。

猪原おっしゃるとおりです。私たちが目指しているのは、「人だからこそ生み出せる価値」をお客様企業に提供していくことです。問い合わせをしてきた顧客のエンゲージメントを高め、アンケートを依頼し、決して短いとは言えない時間におつき合いいただき、深いインサイトを獲得する。それができるのは、まさしく「人」の力です。「私の困りごとを丁寧に解決してくれたオペレーターさんからの頼みなら」という心理が働いて、インタビューに応じてくださる顧客も多いと私たちは捉えています。まさに「人対人」のコミュニケーションから価値を生み出すサービスであると言っていいと思います。

顧客はアンケートに答えることによって、具体的なインセンティブを得ることができるのですか。

それがないのも、tra:Ciiの特徴の1つです。ポイント提供などのオファーも最初は考えたのですが、あえてインセンティブを用意しない形でトライしました。現在のところ、インセンティブがないことを不満に感じていらっしゃる方はほぼいません。もちろん、お客様企業がこのサービスを使う際に、インセンティブを用意したいというご要望があればご対応することも可能です。

「オールトランス」で
企業を支援していく

アンケート結果の分析から提案までの流れについてもご説明いただけますか。

猪原分析は、現場も交えて、トランスコスモスの専門スタッフやWeb制作チームなど多角的な視点で行います。その結果をもとに、具体的な施策を考え、それに活用できるトランスコスモスのソリューションをご提案します。ウェブやアプリの改善などの施策が必要であると考えられればDXチーム、ECに関わる施策が必要であればECチーム、コミュニケーションに関わる施策が必要であれば、広告の専門チームがソリューションをご提供していきます。課題を解決する機能がトランスコスモス内にない場合は、外部のパートナー企業の協力を得ることもあります。

tra:Ciiを起点として「オールトランス」でお客様企業をご支援していくことを私たちは目指しています。デジタル、EC、広告といった領域はもとより、営業支援、売り上げ拡大などの具体的な課題にもご対応することが可能です。分析から明らかになったあらゆる課題を解決するために最適なフォーメーションをつくっていきます。

VOCの収集から提案、ソリューションの提供という全体の動きを統括する立場の人の役割も重要になりそうですね。

その役割を担うのは、お客様企業のビジネスを深く理解しているコンタクトセンターのマネージャー職です。そういった人たちにtra:Ciiの研修を受けてもらい、プロジェクトマネージャーとして動いてもらいます。これまで、全国で現場の責任者やマネージャー230人以上がtra:Ciiの研修を受けています。個々のオペレーターやプロジェクトマネージャーの力を高めることによって、VOC収集やお客様企業へのご提案の質を向上させていきたい。そう私たちは考えています。

※記載の内容・役職等の情報は、2024年4月時点のものです。

トランスコスモスはお客様企業のビジネスを成功させるため、あらゆる形で支援します。
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