コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング手法の1つとして、顧客の声(VOC)を収集・分析し、商品の改善や商品の開発、購入前や購入後の顧客へのアプローチなどに活かすことで、売上や利益拡大につながる仕組みをつくるという手法があります。
昨今では、多くの企業が、コンタクトセンターのマーケティング活用により、売上拡大や利益拡大に成功しています。しかし、コンタクトセンターをマーケティング活用する前に
・コンタクトセンターのVOCを利用してマーケティング活用する方法 |
などについて、十分に把握しておかないと売上拡大やブランドイメージの向上などの効果が得られないため、注意が必要です。
そこで本記事では、上記3点に加えて「コンタクトセンターのマーケティング活用の定義」「マーケティング活用が増えている背景」などについても、詳しく解説します。この記事を読めば、コンタクトセンターのマーケティング活用をスムーズに進めることができるでしょう。
「コールセンターのマーケティング活用で失敗したくない」
「すぐにでもコンタクトセンターをマーケティング活用したい!」
といった方のお力になれる記事です。それでは早速、ご覧ください。
1.コンタクトセンター(コールセンター)のVOCマーケティング活用とは?
まずはコンタクトセンター(コールセンター)のVOCマーケティング活用とは一体どういうものなのか、詳しく解説します。ポイントは以下の3点です。
コンタクトセンターのマーケティング活用とは? |
・コンタクトセンター(コールセンター)のVOCマーケティング活用の「定義」 |
一つずつ、みていきましょう。
1-1.コンタクトセンター(コールセンター)のVOCマーケティング活用の「定義」
コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング活用の「定義」は、以下のとおりです。
コンタクトセンターのVOCマーケティング活用の定義 |
顧客の声(VOC)を収集・分析して、商品の改善や商品の開発、購入前や購入後の顧客とのエンゲージメント改善・向上に活かすことで、売上や利益拡大につながる仕組みをつくること |
上記のとおり、コンタクトセンターに寄せられる顧客の声(VOC)を活用するのが、マーケティング活用における最大のポイントです。具体例を用いて説明しましょう。
例えば、ポテトチップスを製造する菓子メーカーの場合。
顧客からの要望・問い合わせを受け付けるインバウンドコンタクトセンターにおいて、以下のような要望が多く寄せられたとします。
コンタクトセンターに寄せられる顧客からの「要望」 |
・ポテトチップスがしょっぱいので、うす味にしてほしい |
この場合「顧客は、減塩タイプのポテトチップスを求めている」というインサイトが得られます。
このインサイトを生かすならば、
・減塩タイプのポテトチップスの開発(=新商品の開発) |
といった商品開発戦略が考えられるでしょう。
このように、顧客から寄せられる要望(=「顧客の声(VOC)」)を生かして売上や利益拡大を目指す一連のマーケティング活用が「コールセンターのマーケティング活用」なのです。
マーケティングにおけるVOCの必要性については、こちらの記事もご参考ください。
1-2.コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング活用は「新規契約・顧客単価の向上」を狙うものもある
前項では、コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング活用を「顧客の声(VOC)を活用して売上や利益拡大につなげる一連のマーケティング活動」と定義しました。
しかし、コンタクトセンターのマーケティング活用は、大きく分けて2種類あります。
1.顧客の声(VOC)を生かして「商品開発・既存商品の改善」などにつなげて売上拡大を図る |
上記のうち、1のパターンが、前項で解説した定義に沿ったものです。
コンタクトセンターのマーケティング活用において、2のパターンも存在します。具体的には、以下のとおりです。
1.顧客の声(VOC)を生かして「商品開発・既存商品の改善」などにつなげて売上拡大を図る | |
問い合わせ窓口としてのインバウンドコンタクトセンター | 既存顧客から寄せられる顧客の声(VOC)を収集・分析して商品開発や既存商品の改善につながる商品開発や改善施策を考える |
2.顧客の声(VOC)を生かして「新規契約・顧客単価の向上」などにつなげて売上拡大を図る | |
契約・購入予定の見込み顧客の「顧客単価向上」を担うインバウンドコンタクトセンター | |
新規顧客獲得を担うアウトバウンドコンタクトセンター | 契約・購入するかもしれない見込み顧客の声(VOC)を収集・分析して「受注に結びつけるための顧客育成戦略(=リードジェネレーション戦略)」を考える |
上記のとおり、コンタクトセンターのマーケティング活用は、厳密には、2つのバリエーションがあることを、頭に入れておきましょう。
本記事では、大手企業を中心に盛んに実践されている1のパターン「顧客の声(VOC)を生かして「商品開発・既存商品の改善」などにつなげて売上拡大を図る」マーケティング活用にフォーカスして解説します。
1-3.コンタクトセンター(コールセンター)のVOCマーケティング活用が増えている背景
コンタクトセンター(コールセンター)のVOCマーケティング活用とは何かについては、理解が深まったのではないでしょうか。
そうしたなかで「なぜ、コンタクトセンターでVOCマーケティング活用する企業が増えているのか?」という点について、疑問を抱いた方も少なくないのではないでしょうか。
結論からいえば、日本には高品質・低価格なコストパフォーマンスが高い商品があふれており、あらゆる商品の差別化が図りにくくなっているなかで、コンタクトセンターでは、売上拡大につながる良質な顧客の声(VOC)のマーケティングデータを取得できるからです。
どういうことか、詳しく解説しましょう。
麦わら帽子の事例
例えば、日差しが強くなってきたので麦わら帽子が欲しいと思った場合、現在は高品質な商品を、近くの店舗やECサイトでお手頃に購入できます。
A社の商品の価格は2,990円で、「タウンユースできるおしゃれな麦わら帽子」を求める顧客の声(VOC)を活かして「洗練されたデザイン」が特徴です。品質と低価格を兼ね備えていて、ユーザーから圧倒的な支持を集めるコストパフォーマンスが高い商品といえます。
続いてB社の商品は同じく2,990円ですが、「日差しを遮る」だけでなく「折り畳み可能」や「洗濯後できる」などの強みも持ち合わせている高機能商品です。キャンプなどのアウトドアで使用したい方や、毎日犬の散歩をする方の声を基に、商品開発をされました。
これらA社・B社の事例のように、顧客の声(VOC)の収集・分析で得られたインサイトを商品開発に活かせば「差別化」ができます。
差別化が図れれば「他社ではなく自社が選ばれる可能性」が向上します。それが売上・利益拡大につながっていくのです。
コモディティ化が進んでいる現代において、コールセンターに寄せられる顧客の声(VOC)のマーケティング活用は、商品の売上拡大を担う「重要戦略」だといえるでしょう。
2.コンタクトセンター(コールセンター)をマーケティング活用するメリット2つ
いざ、コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング活用を行おうと考えた場合、売上や利益拡大以外にどのようなメリットが得られるのか気になる人が多いのではないでしょうか。
コンタクトセンターのマーケティング活用には、以下のようなメリットもあります。
コンタクトセンターのマーケティング活用とは? |
・ターゲットニーズを的確に捉えた商品開発ができる |
一つずつ、みていきましょう。
2-1.メリット1:ターゲットニーズを的確に捉えた商品開発ができる
1つ目のメリットは、ターゲットニーズを的確に捉えた商品開発ができるという点です。
コンタクトセンター(コールセンター)では、顧客の声(VOC)を多く収集できるため、顧客ニーズをより正確に把握できます。その結果、売れる商品を開発できる可能性が高まるということです。
「30~50代の女性」など、ターゲットが絞られるような場合こそ、コンタクトセンターをマーケティング活用すると効果が期待できます。
コンタクトセンターでVOC収集する手法については、こちらの記事もご参考ください。
2-2.メリット2:深い定性データの取得ができる
コンタクトセンター(コールセンター)をマーケティング活用する2つ目のメリットが深い定性データを取得できるという点です。
定性データとは、数値化しにくい心理データのことです。
ポテトチップスの場合、「商品パッケージの印象」「味に対する感想」などに対する具体的な回答が挙げられます。一方、定量データとは「商品の購入頻度」「商品の購入額」など数値化して傾向をみる目的で取得されます。
定性データは、通常インタビューなどの手法で深堀りしますが、コンタクトセンターがあれば、顧客との会話が可能なため、質問により顧客の思い込みを修正、疑問の解消ができるので、良質な訂正データの取得が可能になります。
例えば、数十年売れ続けているロングセラーの調味料の売上が急に落ちた場合、マーケティング担当者だけでは、十分な分析が行えない場合があります。 しかし、コンタクトセンターがあれば、顧客から「商品の改善要求」や「苦情」などが寄せられる可能性があるため、商品の改善につながるインサイトが得られる可能性があります。 仮に「他社の調味料は、スプーンが入る広口設計になった。御社でもそのように改善してほしい」といった声がたくさん集まった場合、ロングセラーの調味料が売れなくなった理由は「競合他社のパッケージデザインの改善」だと理解できます。 |
このように、商品開発や、商品改善につながるインサイトは、少なからぬ頻度で顧客の声(VOC)に隠されていることがあります。
だからこそ、コンタクトセンターに寄せられる顧客の声(VOC)をマーケティング活用するべきなのです。
以上のとおり、コンタクトセンターのマーケティング活用には、2つのメリットがあります。このような2つのメリットを感じた方は、コンタクトセンターのマーケティング活用を、前向きに検討してみるとよいでしょう。
インサイトの見つけ方については、こちらの記事もご参考ください。
3.コンタクトセンター(コールセンター)のVOCマーケティング活用の成功事例2つ
コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング活用にメリットを感じた方は、具体的な成功実例も知っておきたいと思うのではないでしょうか。
そこで、本章では コンタクトセンターのマーケティング活用の成功事例を2つご紹介します。
コンタクトセンターのマーケティング活用の成功事例2つ |
・実例1:顧客単価が3倍にアップしたメーカー |
一つずつ、みていきましょう。
3-1.実例1:顧客単価が3倍にアップした家電メーカー
1つ目は、コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング活用によって、顧客単価が3倍になったメーカーの事例です。
現状の課題
この会社が関わる業界では、新商品の開発によって差別化を図る「開発合戦」が繰り広げられていました。しかし、新商品が出るサイクルが早すぎるため、型落ちの商品が売れ残り「不良債権化」してしまうことが、度々あったそうです。
そうしたなかで、どうしたら
・リピート購入するロイヤルカスタマーを増やせるか |
が大きな課題になっていました。
収集された顧客の声
そこで、このメーカーは、コンタクトセンターで顧客の声(VOC)を収集することに決めました。
数ヵ月間にわたってコンタクトセンターを運営した結果、以下のような顧客の声(VOC)が集まりました。
メーカーが収集した顧客の声(VOC) |
・商品の修理費用(1万2,000円)が高く感じる |
顧客の声を活かしたマーケティング戦略
顧客の声(VOC)を分析した結果、メーカーは修理相談窓口のトークスクリプトを、単なる修理受付から型落ち商品の紹介へと大幅に変更しました。
得られた結果
そうして、アップセル型のトークスクリプトに変更した結果、1,000件もの修理相談において、顧客単価が1万2,000円から2万9,800円になりました。
顧客単価が「約3倍」に跳ね上がったのです。
「1,200万円/1,000件」の売上が「1,780万円/1,000件」になったため、単純計算で580万円もの収益アップが実現しました。
顧客の声(VOC)の分析から、顧客単価の向上につながった好例です。
コンタクトセンターのマーケティング活用の成功事例1 | |
業種 | 家電メーカー |
現状の課題 | ・リピート購入する「ロイヤルカスタマー」が少ない |
収集された顧客の声 | ・商品の修理費用(1万2,000円)が高く感じる |
顧客の声を活かしたマーケティング戦略 | ・「修理相談窓口」で、型落ち商品を3万円以下で案内するトークスクリプトを導入する |
得られた結果 | ・顧客単価が3倍にアップ |
コールセンターにおけるアップセルの導入メリットについては、こちらの記事もご参考ください。
3-2.実例2:キャンセル件数が50%減になった小売業
コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング活用における2つ目の成功事例が「キャンセル件数が50%減になった小売業」です。
現状の課題
この会社では、SEO対策やリスティング広告などを中心としたWeb上のリードジェネレーション戦略(新規顧客獲得)に注力しており、一定の成果を得ていました。
しかし、何の前触れもなく途中解約(キャンセル)されてしまうケースが大半でした。
そのため「どうしたら既存顧客の継続利用率を高められるか?」という点が、大きな課題として挙がっていました。
収集された顧客の声
そこで、コンタクトセンターに寄せられる顧客の声(VOC)の収集・分析に注力することにしました。数ヵ月間にわたって、キャンセル理由に関する情報を収集し続けた結果「クレジットカードの再登録依頼メールの見落としが解約の主因である」というインサイトが得られました。
この会社が取り扱っている商品は、継続利用が前提なのですが、クレジットカードの有効期限が切れたタイミングで、クレジットカードの再登録をうながすメールを送付していました。
ところが、この手のメールは、迷惑ボックスなどに振り分けられてしまうことも多いため、そのまま解約につながっていたのです。
顧客の声を活かしたマーケティング戦略
このインサイトを分析した結果、「クレジットカードの再登録依頼はメールと電話で行う」というマーケティング戦略によって、継続利用率を挙げることにしました。
得られた結果
その結果、中途解約率(キャンセル率)の半減に成功しました。
この施策だけで、この会社は、数千万円/年間の利益が得られました。
この事例も、コンタクトセンターのマーケティング活用によって成功した好例です。
コンタクトセンターのマーケティング活用の成功事例2 | |
業種 | 小売業 |
現状の課題 | ・中途解約率(キャンセル率)が高い |
収集された顧客の声 | ・クレジットカードの有効期限が切れたタイミングで、なんとなくそのまま解約した |
顧客の声を活かしたマーケティング戦略 | ・クレジットカードの再登録依頼はメールと電話で行う |
得られた結果 | ・中途解約率(キャンセル率)が半減した |
4.売上や利益を向上させたいなら「コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング活用」は有効な手段!
ここまでの記事を通じてお伝えしてきたとおり、コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング活用は、企業の持続的な売上や利益拡大に欠かせない重要な戦略です。
「潜在ニーズをつかんだ商品開発で、顧客エンゲージメントを向上させたい」
「他社との差別化に力を入れて、売上を向上させたい」
といった想いがある方は、コンタクトセンターのマーケティング活用を推進していくとよいでしょう。
その際、忘れてはならないのが「心地よい体験づくり(=CX(カスタマーエクスペリエンスの向上)」です。
コンタクトセンターを、ただ単に「マーケティングデータを集める場所」と定義するのではなく「顧客ロイヤリティを高める重要なタッチポイント」だと考え顧客に寄り添った接客と問題解決スピードの向上に努めることが大切です。
「1-3.コンタクトセンター(コールセンター)のVOCマーケティング活用が増えている背景」でお伝えしたとおり、私たちの身の回りには、「高品質・低価格」な商品・サービスであふれています。
商品・サービスのコモディティ化が進展しているなかで、抜本的に他社との差別化を行うためには、電話のみならず、チャットボット・チャット・FAQページなどのタッチポイントで、いかに良好な関係を築けるかが重要になってくるのです。
CXの重要性や向上するための施策については、こちらの記事もご参考ください。
4-1.日産自動車様の事例
例えば、日産自動車様は、コロナ禍で対面接客が難しくなっているなか、チャットとチャットボットをシームレスに組み合わせたオンライン接客環境を構築しました。
その際、トランスコスモスが大切にしたのは、「心地よい体験づくり(=CX(カスタマーエクスペリエンスの向上)」です。
オンライン接客環境の導入から間もないですがこのサービスの導入によって、成約につながっており、顧客からは「気軽に相談できるのがよかった」との声も寄せられているそうです。
「コンタクトセンターでの「接客品質(≒CX)」が、企業のブランドイメージや、顧客ロイヤリティ、売上に大きくかかわっている。」そのことを十分に認識したうえで、コンタクトセンターのマーケティング活用を行うようにしましょう。
5.コンタクトセンター(コールセンター)のVOCをマーケティングに活用する際の進め方4ステップ
「コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング活用が有効なことは分かったけど、どうやって進めればいいの?」と感じている方もいるのではないでしょうか。
5章では、コンタクトセンターで収集したVOCのマーケティング活用方法について、以下4ステップで解説します。
コンタクトセンターのVOCをマーケティングに活用する際の進め方4ステップ |
1.目的・調査項目を設定する |
5-1.【ステップ1】目的・調査項目を設定する
ステップ1は「目的・調査項目を設定する」ことです。
なぜなら、「目的は、商品を改善すること」など具体的な目的を定めれば、ステップ2以降で的を射たデータ収集・分析ができ、価値ある情報を抽出することができるためです。
以下を参考にして、目的や調査項目を設定し、ステップ2以降をスムーズに進められるようにしましょう。
目的・調査項目の設定の例 |
◆目的の設定 ◆調査項目の設定 |
5-2.【ステップ2】データを収集する
ステップ2は「データを収集する」ことです。
ステップ1で設定した項目にもとづいて、VOCを収集しましょう。
VOC収集を行う際は、以下のポイントを参考にして実施することで、効率良く、多くのVOCを収集できます。
VOC収集を行う場合のポイント |
◆複数チャネルを活用する ◆自動文字起こしツールを活用する ◆数値化できる定量データと、自由回答などの定性データをバランスよく収集する ◆ターゲット層、顧客属性ごとにVOCを収集する |
5-3.【ステップ3】データを分析する
ステップ3は「データを分析する」ことです。
ステップ2で収集したVOCデータを分析して、マーケティング的視点で価値ある情報を抽出します。
VOCの分析方法は様々あり、自社に適するものを選んで分析を行いましょう。
VOC分析方法 代表例3つ |
◆テキストマイニングツールを活用する 【おすすめのケース】話し言葉やアンケート、SNSのVOC分析を行う場合におすすめ。 |
◆CRM(顧客管理システム)と組み合わせる 【おすすめのケース】属性ごとにどんなVOCがあるのかを確認したい場合におすすめ。 次に紹介する「顧客分析ツール」と組み合わせることで、より深い顧客ニーズや傾向を知ることができる。 |
◆顧客分析ツールを活用する 【おすすめのケース】CRMで管理している顧客の属性や購入履歴、VOCなどから、顧客の属性ごとにVOCにどのような傾向があるのか、など、CRMで一元管理している情報からより深い知見を得たい場合におすすめ。 |
5-4.【ステップ4】マーケティングに活用する
ステップ4は「マーケティングに活用する」ことです。
分析結果から抽出された分析結果を、マーケティングに活用します。
例えば、以下のように分析結果をマーケティングに活用できるでしょう。
◆化粧品メーカーの例 ▼ ・3つの機能(保湿、UV対策、化粧下地)をまとめた「オールインワン朝用クリーム」を開発する |
このように、VOC分析結果をうまく活用して、より効果的なマーケティングを実行できるようにしましょう。
【あわせて読みたい】
VOC分析の手順について詳しく知りたい方は、以下の記事も、ぜひあわせてお読みください。
6.コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング活用でお困りなら一度ご相談ください
本記事を読んで、以下のような感想をもった方もいらっしゃるかもしれません。
「コンタクトセンター(コールセンター)のマーケティング活用について理解できたが、社内に詳しい人間がいない…」
「マーケティングに精通した外部パートナーが必要だ」
そのような方は、トランスコスモスまでご相談ください。
トランスコスモスでは、コンタクトセンターのマーケティング活用を加速させるコンタクトセンターを活用したインタビューサービス「tra:Cii(トレイシー)を提供しています。
tra:Ciiは顧客が行動や発言することで得られる表層的な声だけでなく、企業のサービスに精通したコンタクトセンターのオペレーターが対話によってその行動の背景にある動機となる本音の情報を取得します。
事業の成長や売上貢献に活用しやすいロイヤルマーケティングに必要な顧客の声を基にした情報をマーケティング思考でレポーティングするという点が大きな特長です。
tra:Ciiは企業の直近の課題に対し、定量情報では数値化することができない顧客の想いや価値観、行動背景をコールセンターのオペレーターによるインタビューによって捉えることが出来ます。
蓄積された定性情報はワードクラウドを活用してレポート化し、顧客の深層心理や潜在的なニーズ・トレンドを可視化することが可能です。コンタクトセンターのVOC活用に興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。
またtra:Ciiについてはソリューションページで紹介しています。こちらも是非ご覧ください。
まとめ
いかがでしたか。
コンタクトセンター(コールセンター)のVOCマーケティング活用について、理解が深まりましたでしょうか。ここで本記事の内容をまとめます。
●コンタクトセンターのVOCマーケティング活用とは?
顧客の声(VOC)を収集・分析して、商品の改善や商品の開発、購入前や購入後の顧客とのエンゲージメント改善・向上に活かすことで、売上や利益拡大につながる仕組みをつくること
●コンタクトセンターをマーケティング活用するメリット2つ
・ターゲットニーズを的確に捉えた商品開発ができる |
●コンタクトセンターのVOCマーケティング活用の成功事例2つ
・実例1:顧客単価が3倍にアップした家電メーカー |
●売上を向上させたいなら「コンタクトセンターのマーケティング活用」は有効な手段!
とりわけ「心地よい体験づくり(=CX(カスタマーエクスペリエンスの向上)」が重要
コンタクトセンターを、ただ単に「マーケティングデータを集める場所」と定義するのではなく「顧客ロイヤリティを高める重要なタッチポイント」だと考え「あたたかな接客」と「問題解決スピードの向上」に努めることが大切
本記事が、コンタクトセンターのVOCマーケティング活用について知りたい方の参考になりましたら幸いです。