
「新規事業の立ち上げに伴い、お客様相談室を導入しようか悩んでいる。お客様相談室を設置するメリットやデメリットが知りたい。」
「事業拡大により、お客様相談室を設置したほうがいいと言われた。お客様相談室とは何をする部署なの?」
「お客様相談室」という名称は耳にしたことがあるかもしれませんが、「何をする部署なのか」「導入するメリットがあるのか」といった具体的な情報を把握していない方も多いのではないでしょうか。
お客様相談室とは、顧客からの問い合わせを専門に受け付ける部署や窓口のことを指します。
顧客と企業の架け橋となり、要望や意見、クレームに迅速に対応します。
お客様相談室を導入することで、顧客との良好な関係を築きやすくなり、顧客満足度の向上が期待できます。また、トラブルやクレームに早期に気づくことができるため、リスクマネジメントにもつながります。
お客様相談室は、企業規模に関わらず設置することが推奨されます。どのような業務を行い、なぜ導入するべきかを理解しておくことが重要です。
この記事では、お客様相談室の業務内容や導入のメリット・デメリット、具体的な導入手順をご紹介します。後半では実際の導入事例も紹介しているため、必見です。
この記事を最後までお読みいただければ、お客様相談室の必要性や重要性を理解し、導入を検討できるようになるでしょう。顧客と企業が良好な関係を築き、売上拡大やリピーター獲得につなげるための参考にしてください。
1.お客様相談室とは
お客様相談室とは、顧客からの問い合わせを専門に受け付ける部署や窓口のことです。
企業の規模によって運営体制は異なりますが、多くの場合、専用の部署や部門が設立され、対応が行われます。
お客様相談室は企業と顧客の架け橋となり、顧客から寄せられるお褒めの声や意見、要望、クレームなど、多様な声に対して適切な対応を行います。
お客様相談室に寄せられる声の一例 | |
お褒めの声 | 商品を使ってみたら非常に良かった |
意見や要望 | もう少し大きな容器のほうが使いやすい |
クレーム | 購入した商品が破損していた |
商品やサービスの使い方 | 商品を購入したが、使い方が分からない |
お客様相談室を設置することで、企業と顧客の接点が生まれ、良好な関係を築くことが可能になります。
自社のWebサイトやFAQページにお客様相談室への問い合わせ情報を記載しておくことで、顧客が不満や不安を抱えた際に迅速に問い合わせができ、信頼回復や大きなトラブルの回避につながります。
お客様相談室への問い合わせ先の記載例 自社のWebサイトやFAQページ |
さらに、お客様相談室に寄せられた顧客の声を収集・分析することで、商品改善や新商品の開発、事業計画に役立てることも可能です。
顧客は企業に対して意見や要望を伝える機会が限られているため、お客様相談室を設けることで、顧客の声をしっかりと受け止め、良好な関係の構築が期待できます。
2.お客様相談室の業務内容
お客様相談室の概要が理解できたところで、実際にどのような業務を行っているのかを見ていきましょう。ここでは、お客様相談室の主な業務内容を4つご紹介します。顧客と良好な関係を築くために、どのような役割を果たしているのかチェックしてみてください。
業務内容 | 概要 |
顧客の意見や要望を聞き、企業に伝えた後、企業からの返答を顧客に伝える | |
顧客からのクレームの事実確認を行い、顧客の要望を考慮して最適な対応を判断し、解決を目指す | |
商品やサービスの使い方や再購入方法など、疑問に対して適切に回答する | |
顧客から寄せられた声を社内で共有し、商品改善やサービス向上に役立てる |
※お客様相談室の業務範囲は企業によって異なる場合があります。
2-1.顧客の要望や意見に対応する
お客様相談室は、顧客と企業の間に立ち、顧客の要望や意見に対応します。
具体的には、顧客の意見や要望を聞き、それを企業に伝え、企業内で出された返答を顧客にお知らせする役割を担っています。
【お客様相談室に届く要望・意見の例】お褒めの声: |
例えば、顧客から「期間限定の商品をまた買いたい」という声が届いた場合、「貴重なご意見をありがとうございます。社内で検討します」と伝え、この声を企業内に共有します。お客様相談室内で直接返答できる内容であれば、その場で対応することも可能です。
このように、お客様相談室は企業と顧客の架け橋として、顧客の声をしっかりと受け止め、良好な関係を築くサポートを行います。
2-2.クレームを公平に受け止めて解決する
お客様相談室は、クレームを公平に受け止めて解決する役割を担っています。
クレームの内容は企業が提供するサービスや商品によって異なりますが、事実確認を行い、顧客の要望を考慮した最適な対応を判断し、解決を目指します。
【お客様相談室に寄せられるクレームの例】 |
例えば「購入した商品が破損していた」とのクレームが寄せられた場合、どこが壊れていたのか、どこで購入したのかといった事実確認を行います。
クレームには迅速かつ適切な対応が求められ、これを怠ると企業のイメージダウンにつながる可能性があります。お客様相談室が適切な対応を行うことで、トラブルの拡大や顧客満足度の低下を防ぎます。
2-3.商品・サービスの導入後のサポートをする
お客様相談室では、商品やサービスを利用する顧客に対してサポートを行います。
【お客様相談室で行うサポート例】 |
例えば、購入した商品の使い方が分からない顧客には、具体的な使い方を案内します。また、「使用していた商品に不具合が発生した」という場合には、現状を確認し、適切な解決策を提案します。
商品やサービスに関するサポートは商品理解が重要ですので、一定の知識を習得しておく必要があります。このように、お客様相談室は自社の商品やサービスを利用する顧客に寄り添い、必要なサポートを提供することで顧客満足度の向上や企業イメージの向上を目指します。
2-4.お客様相談室に寄せられた声を社内で共有する
お客様相談室は、顧客対応だけでなく、顧客の声を社内に届けることも重要な役割です。
お客様相談室には、社員が直接聞くことができないリアルな顧客の声(VOC)が集まります。これを蓄積し、社内に共有することで、注意喚起やモチベーションの向上、今後の商品開発に活用します。
【お客様相談室に寄せられた声の共有例】 |
このように、貴重な顧客の声を効果的に活用し、企業の成長やリスクマネジメントに貢献することも、お客様相談室の重要な業務です。
VOCの重要性や活用方法については、下記の記事で詳しく解説していいますので、参考にしてください。
3.お客様相談室を導入する3つのメリット
ここでは、お客様相談室を導入するメリットについてご紹介します。お客様相談室は、顧客満足度の向上やリスクマネジメントなど、企業にとってさまざまな利点をもたらします。導入の重要性を理解するための参考にしてください。
お客様相談室を導入する3つのメリット |
顧客満足度の向上を目指せる |
3-1.顧客満足度の向上を目指せる
最初のメリットは、顧客満足度の向上を目指せることです。
お客様相談室は、以下の業務を通じて顧客との接点を持ち、顧客体験の向上を図ります。
業務内容 | 顧客満足度の向上を目指せる理由 |
顧客の意見や要望への対応 | 直接コミュニケーションを取ることで、良好な関係を築きやすくなる |
クレーム対応 | 迅速な対応で不安や不満を払拭できる |
商品・サービスの導入後のサポート | 顧客の困りごとを素早く解消できる |
例えば、「この商品がすごく良かった」という声を直接届けて「ありがとうございます、嬉しいです」とコミュニケーションを取ることで、顧客と企業が良好な関係を築きやすくなります。
さらに、お客様相談室に寄せられた顧客の声から誕生した商品をWebサイトで公開する企業もあります。顧客が「私の声が届いている」と感じることで、より強い満足度を得ることができます。
お客様相談室に寄せられた声は、Webサイトやチャットボット内のFAQに活用することも可能です。よくある質問を抽出してFAQに追加することで、顧客の自己解決率が向上します。 ▼FAQについては下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。 |
3-2.企業のリスクマネジメントができる
2つ目のメリットは、企業のリスクマネジメントができることです。
顧客の不満や不安を見逃すと、大きなトラブルに発展する可能性があります。
お客様相談室があれば、顧客の声にいち早く気づき、臨機応変な対応が可能です。例えば、「購入した商品が割れていた」というクレームがあった場合、迅速に社内で情報を共有することで、商品の回収や各店舗の確認など、トラブル拡大を防ぐ対応ができます。
また、お客様相談室に寄せられた「子どもが使いにくい」や「誤飲の可能性がある」といった意見は、社内での検討を通じて、トラブルが起きる前に商品を改良するための貴重な情報となります。
トラブル発生後の対応では企業イメージの低下や大きな損失が考えられますが、お客様相談室を通じて顧客の声に耳を傾けることで、事前にトラブルを防ぐ体制が整います。
3-3.社員のモチベーションアップにつながる
3つ目のメリットは、社員のモチベーションアップにつながることです。
多くの社員は顧客の声を直接聞く機会が少ないため、顧客の反応が気になることがあります。
お客様相談室に寄せられたリアルな声を社内で共有することで、社員のモチベーションを高めることができます。例えば、「新商品の〇〇が良かった」といったお褒めの声を定期的に社内ナレッジとして共有することで、顧客の反応を社員に届けることができます。
このように、お客様相談室は社員にもプラスの影響を与える要素を兼ね備えています。
4.お客様相談室を導入するデメリット
お客様相談室を導入するメリットが理解できたところで、デメリットについても考えてみましょう。
お客様相談室の導入には、主にコストとオペレーターの負担という2つのデメリットが存在します。具体的にどのような点がデメリットとなるのかを見ていきましょう。
お客様相談室を導入するデメリット |
導入コストとランニングコストがかかる |
4-1.導入コストとランニングコストがかかる
お客様相談室を導入するには、以下のような導入コストとランニングコストが発生します。
コストがかかるタイミング | コストがかかる項目例 |
導入コスト | ・パソコンや電話機などの設備費用 |
ランニングコスト | ・設備やシステムの月額費用 |
応対件数に応じて規模は異なりますが、業務に必要な設備投資や人件費、環境整備費用が必要となります。ただし、お客様相談室はコストのみに着目して導入を検討するのは好ましくありません。
お客様相談室には、顧客満足度の向上やリスクマネジメントといった重要な側面があります。適切な運営ができれば、顧客との良好な関係を築き、トラブルを未然に防ぐなど、投資以上の価値を創出できるでしょう。
お客様相談室未導入の場合 | お客様相談室を導入した場合 |
・トラブル対応が遅れ、企業イメージが低下する可能性がある | ・トラブルが拡大する前に対応できる |
このように、お客様相談室の導入と運営コストは先行投資と捉え、どのように運営していくかを考えることが重要です。
4-2.オペレーターの心理的な負担になる可能性がある
お客様相談室には、顧客からさまざまな声が寄せられ、比較的応対時間も長くなるため、オペレーターの心理的な負担が増す可能性があります。お褒めの声や嬉しい声もある一方で、以下のような負担の大きい問い合わせも存在することは事実です。
【オペレーターの心理的な負担になるケース例】 |
例えば、「今すぐ代替品が欲しい」「故障して使えない」といった対応が難しいクレームが続く場合、オペレーターにとって大きな心理的負担となります。オペレーターが少しでも負担を軽減できるよう、サポート体制を整えることが重要です。
5.お客様相談室は企業規模問わず設置したほうがいい
ここまでお客様相談室の業務内容や、導入するメリット・デメリットについてご紹介してきました。お客様相談室は顧客との貴重な接点として、企業規模を問わず設置することが推奨されます。
「3.お客様相談室を導入する3つのメリット」で触れたように、お客様相談室は企業の持続的な成長に欠かせない役割を果たします。
「公益社団法人消費者関連専門会議 ACAP研究所」が実施した調査によると、業種を問わず97.8%の企業が消費者対応を行う部門を設置していることが明らかになっています。
参考:公益社団法人消費者関連専門会議 ACAP研究所「企業における消費者対応体制に関する実態調報告書 2021」
顧客と良好な関係を築き、顧客からの貴重な声を自社の経営に活かすためにも、お客様相談室の導入をぜひ検討してみてください。
次章では、企業がお客様相談室をどのように運営しているのか、具体的な事例をご紹介します。
6.お客様相談室と関連するサービス事例
ここでは、お客様相談室の運営事例と関連するサービス事例をご紹介します。企業が実際にどのようにお客様相談室を運営しているのか、参考にしてみてください。
企業名 | 概要 |
FAQページを改善して自己解決率を向上 | |
顧客の声を資産として位置づけ、声を収集して事業に反映させ、経営陣と共有するなどの活動を実施 | |
顧客の声を「聴く」「知る」「活かす」の三段階に分けてコミュニケーションサイクルを回し、有効活用している |
6-1.ピップ株式会社|FAQページを改善
医薬品・衛生用品の製造・販売を行うピップ株式会社では、ユーザーがFAQページを訪問しても情報不足により自己解決に至らず、コンタクトセンターに同様の質問が寄せられるという課題がありました。
このため、トランスコスモスがSEO対策FAQマネジメントサービス(FAQコンテンツ制作、分析、レポート、FAQページの構造化、SEO対策などを行うサービス)を提供しました。
調査によると、約8割の顧客がトップページを経由せずFAQなどの末端ページを閲覧していることが判明したため、適切な回答を「誰もが見やすい形」で表示する仕組みを提案しました。
【トランスコスモスが実施した施策内容の一例】 |
FAQの見直しから半年で、FAQページへの流入数は182%に増加し、自己解決に繋がるコンテンツの割合は30.5%に改善しました。必要なFAQに到達しやすい導線設計により、「FAQに情報が掲載されていないから電話をした」という問い合わせの抑制にも貢献しました。
▼ピップ株式会社の事例は、下記の記事でも詳しく解説しています。
6-2.アサヒビール株式会社|顧客の声を資産と位置づけて経営陣と共有
アルコール飲料の製造・販売を行う「アサヒビール株式会社」では、顧客や販売店からの声は経営品質を高める「資産」と位置づけています。お客様相談室を顧客との対話の中心とし、以下のような活動を展開しています。
お客様相談室の活動 | |
顧客の声を収集して事業に反映 | ・お客様相談室に寄せられる声に迅速かつ的確、丁寧に対応 |
顧客の声を経営陣に共有 | ・お客様相談室に寄せられた声を定期的に経営陣に共有し、事業に活かす |
お客様相談室の品質向上のために、アンケートを用いた直接評価や、電話応対の外部診断、顧客対応スキルの向上を図る活動も実施しています。また、顧客の声を反映した商品改善例を自社サイト内で公開し、顧客の声を活用していることを可視化しています。
これはお客様相談室の目的を明確にし、自社の事業に有効活用している好事例だと言えます。
6-3.日本ハム株式会社|顧客の声を三段階に分けてコミュニケーションサイクルを回す
食品加工メーカーの「日本ハム株式会社」では、電話、メール、手紙で対応するお客様相談室を設置しています。日本ハムグループは中期経営計画の方針の中で、消費者との対話を通じた価値創造を掲げています。
顧客の声を「聴く」「知る」「活かす」の三段階に分けてコミュニケーションサイクルを循環させ、顧客の声を活用・共有しています。
顧客の声を反映した商品は「改善事例」として分かりやすくまとめられています。また、お客様相談室の品質にもこだわり、第三者機関の評価で6年連続三つ星評価を獲得しています。
7.お客様相談室を導入する手順
お客様相談室を導入しようと判断した場合、下記の手順に沿って検討を進めると良いでしょう。
手順 | 概要 |
STEP1 | お客様相談室の目的と業務範囲を明確にする |
STEP2 | お客様相談室を設置・運営するための予算と人材を確保する |
STEP3 | お客様相談室で扱うチャネルを決定し、必要なシステムを導入する |
STEP4 | 業務内容と対応チャネルに応じて業務マニュアルを整備する |
STEP5 | お客様相談室と他部署との連携方法を決める |
STEP6 | 改善プロセスを決めてPDCAサイクルを確定する |
まずは、自社のお客様相談室の目的と対応する業務を決めます。その上で予算を確保し、必要な人材や設備を準備しましょう。
次に、お客様相談室の対応チャネルを決定し、各チャネルと業務内容に応じたマニュアルを用意します。他部署との連携方法を設定し、テスト運営が終了したら、本格的に運営を開始します。
お客様相談室を設置しても利用者がいなければ意味がないため、自社のWebサイトやSNSなどで周知することが重要です。このように、お客様相談室の導入には一定の時間がかかるため、開始のゴールを決めて計画的に進めることがポイントです。
自社運営が難しい場合は外部委託も検討できる |
社内のリソース不足などで自社運営が難しい場合は、お客様相談室の運営を外部委託することも可能です。 トランスコスモスでは、目的に応じたお客様相談室の設計・運営をサポートいたします。お客様相談室の外部委託にご興味がある方は、ぜひトランスコスモスにお問い合わせください。 |
8.お客様相談室を運営するときの3つのポイント
最後に、実際にお客様相談室を運営する際のポイントをご紹介します。お客様相談室は設置して終わりではなく、継続して運営できるように取り組むことが重要です。どのような点に留意して運営すべきか、参考にしてみてください。
お客様相談室を運営するときの3つのポイント |
継続的に応対品質を改善する |
8-1.継続的に応対品質を改善する
お客様相談室は設置して終わりではなく、より良い顧客体験を提供できるように応対品質の改善に努めることが求められます。
お客様相談室は企業と顧客を結ぶ窓口であり、顧客から見れば企業の顔とも言える部分です。定期的に顧客に好印象を与える対応ができているか調査し、改善を繰り返すことが重要です。
【応対品質を確認する方法】 |
調査により応対品質の課題が明確になった場合、研修やマニュアルの改善などを行い、品質の向上を目指しましょう。
【応対品質を改善する方法】 |
例えば、応対品質調査の結果、クレーム対応に苦手意識のあるオペレーターが多いことが判明した場合、クレーム対応に特化したマニュアルを見直し、使うべきワードやエスカレーションのタイミングを明確にすることで、研修を実施し、課題を克服して品質の向上を図ることができます。
8-2.オペレーターのサポートやケアを実施する
お客様相談室には多様な声が寄せられ、緊張状態が続くことがあり、心身の負担が増加する場合があります。業務の負荷が大きいと、十分なパフォーマンスを発揮できず、応対品質が低下する可能性があるため、離職を招き、深刻な人材不足に陥る恐れもあります。
お客様相談室の一定のクオリティを保つためには、オペレーターのケアやサポートが欠かせません。必要なサポートやケアは業務内容や稼働状況により異なりますが、以下のような対策が考えられます。
【オペレーターのサポートやケアの例】 |
定期的な1on1により、オペレーターごとの負担感を把握し、シフトや稼働時間を調整することで、負担の増加を防ぐことができます。また、難しい案件はエスカレーションできる仕組みを整えておくことで、適宜オペレーターをサポートできます。
8-3.顧客の声での変化を可視化して共有する
お客様相談室で得た貴重な顧客の声(VOC)は、社内で共有して活用することが重要です。顧客の声をどのように活用したのか、そしてその結果どのような変化があったのかを可視化して共有しましょう。
【顧客の声での変化の共有方法の例】 |
例えば、顧客の声に基づいて商品を改善した場合は「お客様の声により改善しました」と明記し、Webサイトで公開します。この情報を顧客が閲覧することで、「顧客の声を大切にしている」「顧客の声をしっかりと商品開発に活用している」という印象を与えることができます。
お客様相談室では顧客の声を聞くだけでなく、それをしっかりと活用している姿勢を示すためにも、顧客の声による変化を明確にすることが大切です。
まとめ
この記事では、お客様相談室の業務内容やメリット、運営事例などをまとめて解説しました。
最後に、この記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。
お客様相談室とは:顧客からの問い合わせを受け付ける専門の部署や窓口です。
・お客様相談室の主な業務内容:
顧客の要望や意見に対応する |
・お客様相談室を導入するメリット:
顧客満足度の向上を目指せる |
・お客様相談室を導入するデメリット:
導入コストとランニングコストがかかる |
・お客様相談室を導入する手順:
目的と役割を明確にする |
・お客様相談室を運営する際のポイント:
継続的に応対品質を改善する |
お客様相談室は、企業と顧客をつなぐ重要な役割を担っています。この記事を参考に、自社の目的に応じたお客様相談室の導入と運営を検討してみてください。