※本記事は2021年1月14日に5A Loyalty Suiteに掲載された記事を転載しています。 |
機械学習とはなんでしょうか。
機械学習は最近よく耳にする言葉ですが、専門家ではないマーケティング担当者レベルでは、おおよその概念はわかるけれど、正確に理解している人は少ないかもしれません。
ここでは機械学習について理解を深めます。
1.機械学習(マシーンラーニング)とは
機械学習とはMachine Learning(マシーンラーニング)の日本語訳です。
機械学習は、コンピューターが大量のデータを処理する過程、経験により繰り返し学習を行うことで、いままで人がプログラミングしていた予測や分類を行うアルゴリズムを、自動的にコンピューターが構築します。機械学習は、人工知能(AI)に分類されます。
機械学習では反復してコンピューターが学習するため、従来のパターン認識技術や特定タスクの自動処理といった技術が、新しいデータのインプットにより自動的に精度が高まっていきます。
近年、機械学習が拡がっている背景には、コンピューター自体の処理速度向上と、ビッグデータのストレージ価格の下落により扱いやすくなった点があげられるでしょう。
そんな背景もあり、最近ではビッグデータと機械学習の組み合わせにより、マーケティングでも応用できるようになってきています。
2.機械学習のマーケティング応用事例
2-1.ソーシャルリスニング(傾聴)
ソーシャルメディア上でのつぶやきや、発信されている内容を判別します。顧客が商品名・ブランドについてどう感じているかをソーシャルメディア上で調査する方法です。
商品名やブランド名を認識し、その発信内容がポジティブなものかネガティブなものかを機械学習と言語処理を組み合わせて処理・把握します。
2-2.レコメンデーション
顧客にあったコンテンツや商品をレコメンド(おすすめ)する機能です。
WEBやアプリでよく見かける手法で、顧客自身の嗜好やその顧客に似た顧客の行動、購買履歴等のビッグデータとのかけ合わせにより、自動的に処理します。
単なる条件により出し分けを行うレコメンドもありますが、AmazonやNetflixなどの巨大IT企業においては機械学習によるレコメンドが主流となっています。
その他、チャットボットによる顧客対応なども機械学習が使われています。
最近ではメールマガジンの配信時間なども顧客個別に最適化されるようになってきました。反復的な認識精度が上がり、最適な答えが提供できるように機械学習されています。
3.機械学習の応用事例
マーケティングにおいても機械学習は無視できない存在となってきていますが、以下のようにさまざまな業界においても、機械学習は成果を上げてきています。
金融 投資チャンスの特定やサイバー攻撃の兆候を検知するなどに応用。 医療 各種センサーやウェアラブルデバイスの発達によりリアルタイムに患者の状況を確認できる状態となってきており、データ状況から患者の快方などを判断することが可能。 運輸 曜日・時間帯による交通渋滞や運行経路などの組み合わせを解析し、より効率的な経路設定を実施。 農業 気温・湿度などの環境要因や土壌の状況などをセンサーで検知しリアルタイムに把握することで、水やりや肥料などの最適な散布が可能。 |
機械学習などのテクノロジーの内容を理解することは、大量のデータを処理する必要がでてきた近年のマーケティングでは非常に重要です。
顧客行動が記されたビッグデータの利用が可能になり、より正確なターゲットセグメントづくりが可能になったり、今まで見えなかった顧客セグメントの発掘にも役立ちます。
よりパーソナライズ化される方向のマーケティングにおいては、効率化の手法として機械学習・AI活用も視野に入ってくるでしょう。テクノロジーを知ることで進化するマーケティング手法も理解できるはずです。
マーケティング5.0時代の御社の成長をサポートするサービスが整いました。
トランスコスモスの提供する”5A Loyalty診断”では、コトラーの5Aコンセンプトに基づき、お客さまの戦略設計から課題発見、問題解決策のご提案と実装まで、ご要望に合わせて幅広くサポートできます。
5A Loyalty診断にご興味がある方はぜひ一度トランスコスモスへご相談ください。