「コールセンターのコンサルティングってどんなことをしてくれるの?」
「自社のコールセンターにはコンサルティングが必要?」
コンタクトセンター(コールセンター)の運営やマネジメント担当者の中には、このような疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
コンタクトセンターのコンサルティングとは、「新規センターの開設から既存センターの改善まで、あらゆる場面をサポートするサービス」です。
コンタクトセンターを新しく開設したい・既に運営しているが難しさを感じているという場合には、コンタクトセンター向けのコンサルティングサービスは非常に有効だといえます。
そこでこの記事では最初に、コンタクトセンターのコンサルティングについての基礎知識について解説します。
◎コンタクトセンターのコンサルティングとはどんなものか |
その上で、以下3点を解説します。
◎コンタクトセンターのコンサルティングを受けるべき企業とは |
最後まで読めば、コンタクトセンターのコンサルティングについて知りたいことはすべてわかるでしょう。この記事が、あなたのセンターのよりよい運営につながることを願っています。
- 1.コンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティングサービスとは
- 2.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングのサービス内容
- 3.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングを受けるメリット
- 4.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングを受ける際の注意点
- 5.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングを依頼すべき企業とは
- 6.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングの流れ
- 7.コンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティング会社選びのポイント
- 8.すぐに実行できる改善策を提供するトランスコスモスのコンタクトセンター(コールセンター)支援サービスとは
- まとめ
1.コンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティングサービスとは
まず、コンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティングとはどんなものなのか、何を目的としているのかという基本的なことからおさえておきましょう。
1-1.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングとは新規センターの開設から既存センターの改善までのあらゆる場面をサポートするサービス
コンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティングとは、新規センターの開設から既存センターの改善まで、あらゆる場面をサポートするサービスです。
コンタクトセンターは、いまや “企業の顔” と位置づけられています。
電話やメール、チャットなどさまざまなチャネルを通じて、顧客の声に最前線で耳を傾け、企業からのメッセージを伝えることができる重要な接点だからです。
その役割は、
◎カスタマーサポートによる顧客満足度(CS)、顧客体験(CX)の向上 |
など多岐にわたるため、多くの企業がコンタクトセンターの充実と応対品質の向上に努めているのが現状です。
しかしながら、コンタクトセンターに集まる顧客の声は、製品やサービスに関する問い合わせから苦情や要望に至るまで多岐に渡り、それらすべてに適切に対応するには、質の高いマニュアルやトークスクリプトを用意し、オペレーターへの研修や教育を徹底させる必要があります。
また、顧客を待たせずに、短時間で要求にこたえられるようなコンタクトセンターシステムの構築も欠かせません。
企業にとって、そういったコンタクトセンター運営のノウハウを、本業と並行して突き詰めていくのはなかなかの難行だといえるでしょう。
そこで、コンタクトセンターをよりよく運営するための対策を外部に任せたいというニーズがうまれ、それに応える形でコンサルティングサービスが活用されるようになったのです。
1-2.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティング2つの活用シーン
コンタクトセンターのコンサルティングを活用するシーンには、以下の2つがあります。
■新規センターの開設 |
新しいセンターを一からつくるためのコンサルティングと、すでに運営されているセンターの問題点を解決するためのコンサルティングです。
コンサルティングをする場合はどちらも、その企業がコンタクトセンターに求めている役割や目的は何なのか、提供する商品やサービスの特性は何か、顧客のニーズはどこにあるかなど、個別のケースに合わせて課題を洗い出し、コンサルティングを行います。
コンサルティングの結果に応じて、コンサルタント自らがスタッフの教育研修を実施したり、システムツールの導入サポートを行う場合もあります。
【コンサルティングを依頼する場合にはコンタクトセンターのプロを選ぶべき】 日本で「コンタクトセンターのコンサルティング」を実施する企業の中には、“コンサルティングのプロ”であっても“コンタクトセンターのプロ”ではない企業もあります。 本当に成果の上がるコンサルティングを受けたいなら、あくまで“コンタクトセンターのプロ”にコンサルティングを依頼するのが確実です。 コンサルティング会社の選び方については、「7.コンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティング会社選びのポイント」でくわしく説明しますので、そちらもぜひ読んでください。 |
1-3.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングのサポート例
ここで、コンタクトセンターコンサルティングについてイメージしやすいように、実際のサポート例をご紹介します。
例えば、「コンタクトセンター運営にかかるコストを削減したい」という要望があるとしましょう。
しかし、何をどのようにすればよいのかわからないというケースは多いものです。
そこでコンタクトセンターのコンサルティングを活用すると、以下のようなサポートをしてもらえます。
・何にどれだけコストがかかっているのかという現状把握 |
その結果、適切な施策を負担なく実行でき、コスト削減という目標達成が容易になるのです。
2.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングのサービス内容
では、コンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティングとは、実際どのようなサービスなのでしょうか?
コンサルティングを提供する会社によって異なりますが、一般的なサービス内容を、新規センターの開設と既存センターの改善に分けてご紹介していきましょう。
2-1.新規センターの開設
新規にコンタクトセンターを開設する際には、各種方針立案から運用開始までを全面的にバックアップします。
一例ですが、以下のようなサポートなどが可能です。
◎企業方針・センター方針の策定 |
コンタクトセンターの開設方法について知りたい方は、「プロが教えるコールセンターを立ち上げる6つのステップ」にて詳しく解説しています。
2-2.既存センターの改善
既存センターの改善では、コンタクトセンターの運営において企業が抱えるさまざまな課題を解決します。
課題が明確で何かを支援してほしいというケースもあれば、改善するにあたり何から着手すればいいかがわからないというケースなど企業によって状況は異なります。
そのような状況において、既存センターの改善には柔軟性が求められることになりますが、例えばトランスコスモスでは、以下のような課題に対するサービスを展開しています。
また上記以外にもさまざまな支援をすることが可能です。
◎KPIの再設計と改善支援 |
実際のところは、コンサルティングを依頼する会社によって対応できる領域が異なるため、その点に注意して選ぶことが必要です。
このように、コンタクトセンターの新規開設から既存センターの改善まで、あらゆる場面をサポートするサービスだといえるでしょう。
3.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングを受けるメリット
では、コンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティングを受けると、どのような効果が期待できるのでしょうか。
コンタクトセンターのコンサルティングを受けるメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
それぞれの内容について、解説していきましょう。
3-1.CS・CXが向上する
まず挙げられるメリットは、「顧客満足度(CS)・顧客体験(CX)の向上」です。
コンサルティングにより、コンタクトセンターにおける応対品質が改善されることで、CSの向上が期待できます。
製品やサービスがコモディティ化してきている現代において、顧客接点を担うコンタクトセンターでの役割は大きくなっています。顧客からの問い合わせや苦情に直接対応することで、相手の疑問や不満を解決し要望に応えることは、その対応におけるCSだけでなくCXも向上させられる可能性が高いといわれています。
しかしながら、コンタクトセンターを運営する企業の中には、「CS・CXを向上させるには、顧客に対してどのような対応をすればいいのか」がわからないケースや、顧客のニーズを正しく分析できていないケースも多々あります。
そのような場合にコンサルティングを受けると、現状の運営状況を調査・分析した上で課題を解決し、CS・CXの向上につながるようなサービスを提供することが可能になるのです。
具体的には、以下のような点を改善していきます。
■VOC(Voice of Customer=顧客の声)の適切な分析・評価方法 |
また、以下のような施策も有効です。
・製品別、サービス別により専門的な対応ができるよう、専用窓口を設ける |
まずは現状の運営を俯瞰的に調査できるサービスを用いて現状を整理することで課題を解決することが可能となります。
トランスコスモスでは、以下のような「現状診断サービス」をご用意しております。興味がある方はお問い合わせください。
現状診断 | 顧客満足向上・品質向上・適正なセンター運営を実現するために現在の運用状況・サービス品質を調査し、一般的なコンタクトセンターと比較して課題を抽出。 最適化を実現する為に必要な運用体制・システム・場所・設備・教育体制・ツールなどを解決策として提案していくサービス。 |
3-2.コスト削減や効率アップにつながる
次に挙げられるメリットは、「コスト削減や効率アップにつながる」という点です。
コンサルティングを受けると、業務フローや人員配置などが適正化され、運営コストや業務方法の見直しを踏まえた結果、コスト削減や効率アップにつながるからです。
コンタクトセンターは、人件費やシステム導入・維持費など多大なコストが発生する部署です。
その一方で、応対品質や効率はオペレーター個人の資質に依存する部分もあり、一律的な効率アップが難しいという一面もあります。
そのため、コストの削減と効率アップは、コンタクトセンターの大きな課題となっていますが、コンサルティングによってこれらを解決することが可能です。
たとえば、以下のような解決策を講じることができるようになります。
■運営コストの最適化 |
運営コストの最適化
コンタクトセンターの運営コストは、以下のようなさまざまな要因によって左右されます。
・オペレーターの採用コストや育成コスト |
コンサルティングではこれらの現状を把握し、より適正なコストバランスを定めていきます。
アウトソーシングの活用
コンタクトセンターを自社内で運営するには、多大なコストと手間が必要です。そのため、コンタクトセンターの業務をアウトソーシングするケースも多々あります。
コンタクトセンターの全業務を委託する場合もあれば、電話応対など一部業務だけを任せるケースもありますが、いずれにしろ、応対品質を維持・向上させつつ、コストは抑えなければなりません。
コンタクトセンターのコンサルティングを行う企業の中には、自社でコンタクトセンター業務を請け負っているところものもあります。
豊富な応対経験とそれによる知見の蓄積をもとに、より低コスト・高効率で、高い顧客満足度を目指せるのもメリットです。
コンタクトセンターのアウトソーシングについてもっと詳しく知りたい方は、「コールセンターをアウトソーシングするメリット・デメリットと注意点」で詳しく解説していますので、参考にしてください。
3-3.人材を確保しやすくなる
また、「人材を確保しやすくなる」というメリットもあります。
コンサルティング会社によっては、人材育成や労働環境改善のためのサポートも受けられるからです。
コンタクトセンター業界では、オペレーターをはじめとする人材の不足が恒常的な問題となっています。
しかしながら、DXを推進してもAIやボットでは複雑な対応や苦情などには対応できないため、オペレーターやスーパーバイザーなどの管理者の確保は必須です。
そこでコンサルティングでは、例えば以下のようなサポートを行って、人材を確保します。
◎オペレーターやスーパーバイザーを育成するための研修・教育プログラムの実施 |
このように、自社内だけで解決するのは困難な人材不足という課題までもサポートするのが、コンサルティングの役割なのです。
3-4.DXが加速する
さらに、「DXが加速する」というメリットもあります。
コンサルティングを受けると、DXの現状や課題について査定してもらったり、必要なツールの導入をサポートしてもらうことができるからです。
コンタクトセンターでは、恒常的な人材不足問題に加えて、2019年から始まった新型コロナウイルス感染症の流行で、オペレーターの出勤人数を制限する動きもみられました。
そのため、在宅でも顧客対応ができるような体制作りなど、新たな進化が求められているのが現状です。
そこで注目されるのが、「DX=Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」です。
DXとは、「IT技術をビジネスシーンや日常生活に浸透させることで、よりよい変化をもたらす」という考え方で、コンタクトセンターにおいては以下のようなDX化が推進されつつあります。
◎ボイスボット(音声AI)による電話対応 |
ただし、これらを導入するだけでは、効果的な運用はできません。ボイスボット(音声AI)やチャットボットによるセルフサービスやチャネルを増やしたりする場合は、顧客にストレスを感じさせない導線で設計することができているかどうかの確認が必要です。
そこでコンサルティングを受けると、顧客視点でDX化を進められているかどうか査定でき、成果も上がりやすくなります。また、そもそもどのようなツールを導入すべきかわからないという状態もフォローしてもらえます。
コンタクトセンターにおけるDXについて詳しく知りたい方は、「コールセンターのDX化とは|DX化を実現するための3つのポイント」をご覧ください。
4.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングを受ける際の注意点
さまざまなメリットがあるコンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングですが、うまく活用するためには以下のような注意点をおさえておきましょう。
これらの注意点を守ることが、投じた手間やコストを無駄にせず、最大限の成果を挙げることにつながります。
4-1.目的や要望をしっかりと伝える
まずは、コンサルティング会社に対して、依頼する目的や要望をしっかりと伝えることが欠かせません。
なぜなら、それができないと自社にとって最適なコンサルティングを受けることが難しくなるからです。
どのようなコンサルティングを行うべきかということは、それぞれの企業の状況によって異なります。また、コンサルティング会社によっても提供できるサービス内容には違いがあります。
そのため、コンサルティング会社との間で「このような希望は実現可能か」という点についてすり合わせを行っておく必要があるのです。
4-2.スケジュールや費用について納得いくまで検討する
コンサルティングのスケジュールや費用について、納得いくまで検討するということも大切です。
コンサルティングの内容はもちろんですが、スケジュールや費用面でも折り合いがつかなければ、満足度の高いコンサルティングにはつながりにくいからです。
また、コンタクトセンターのコンサルティングでは長期的なサポートが受けられるかという点も重要です。しかし、内容は素晴らしいのに時間や費用がかかりすぎる、ということになれば、継続して依頼するのは難しいかもしれません。
コンタクトセンターのコンサルティングには、どうしても一定の時間と費用がかかりますが、大切なのはベネフィットに対して許容範囲かどうかということです。
4-3.自社に適したコンサルティング会社を選ぶ
コンサルティング会社はいくつもありますが、その中から自社に適した企業を選ぶということも、成果にかかわってきます。
ここまでにもお伝えしている通り、コンタクトセンターのコンサルティングではそれぞれの企業の状況に応じた介入が必要です。
そのため、自社の要望や課題への対応を得意とするコンサルティング会社を選ぶことが、期待する成果を挙げるための近道になります。
どのように自社に適したコンサルティング会社を選べばよいかということについては、「7.コンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティング会社選びのポイント」で解説しますので、ぜひ参照してください。
5.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングを依頼すべき企業とは
自社にとってコンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティングはさまざまな場面で効果を発揮しますが、特に必要性が高い企業も存在します。
以下のような企業は、コンサルティングを依頼することによるメリットが大きいため、前向きに検討するとよいでしょう。
5-1.新規でセンターを開設する
コンタクトセンターを新規で開設するという場合には、ぜひコンサルティングを依頼することをおすすめします。
なぜなら、開設のために負担する工数が圧倒的に削減されるからです。
コンタクトセンターの開設にあたっては、センター方針の策定からKPIの設定、業務マニュアルの作成や人材育成まで、多様かつ膨大な作業が必要になります。
しかし、コンタクトセンターの新規開設は頻繁にあることではないため、多くの企業にとって初めての体験になります。ノウハウが蓄積されていないために、苦労するわりになかなか進捗しないということも少なくありません。
さらには、実際に運営してみると不具合が発生し、その修正にまたも労力がかかるということも珍しくないのです。
そこでコンサルティングを依頼すると、開設準備から実際の運営までを適切にサポートしてもらえるため、最短ルートで目標達成へ向かうことができるのです。
5-2.なかなか期待した成果が上がらない
既にコンタクトセンターを運営しているものの、なかなか期待した成果が上がらないという場合にも、コンサルティングを依頼しましょう。
コンサルティングによって、成果が上がらない原因が明確になり、適切な対策を講じることができるようになるからです。
実際のところ、成果が出ていないという事実は認識できても、それが何故かということについて自社で明らかにするのは、多くの場合難しいでしょう。
そこで、コンタクトセンターのプロにコンサルティングを依頼すれば、課題と対策を正確かつ速やかに提示してもらえるため、効率的に運営状況を改善できます。
5-3.課題を解決するためのリソースが足りない
コンタクトセンターを運営する上での課題を把握しているが、解決するためのリソースが足りないという場合にも、コンサルティングがおすすめです。
なぜなら、自社では確保が難しいリソースも、コンサルティング会社にはすぐに提供可能なサービスとして用意されていることがあるからです。
例えば、トークスクリプトの質が低いということを認識していながらも、ブラッシュアップできる人材がいないとしましょう。
コンサルティングを依頼すれば、運営方針や顧客特性に応じたトークスクリプトの作成を支援してもらえます。
このように、社内での対応が難しい・なかなか手が回らないという状況があれば、コンサルティング会社に相談してみてはいかがでしょうか。
6.コンタクトセンター(コールセンター)コンサルティングの流れ
では、実際にコンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティングを専門業者に依頼すると、どうなるのでしょうか?
一般的なコンサルティングの大まかな流れは、以下のようなものだと考えてください。
6-1.調査・分析
まずは現状を把握するための調査を実施し、状況を分析します。
新規センター構築の場合は、構築責任者へのヒアリングにより必要要件を整理することから始めます。内容によっては、アウトソーシングを活用するなど提案をしていきます。
既存センター改善の場合は、センター全体を調査対象として、方針やミッション・制度や仕組み・各種資料やツール類も含め、現地調査もふまえて現状の調査・分析を行います。
その結果に基づいて課題を洗い出し、改善の優先順位付けを実施していきます。
6-2.計画立案
次に、調査・分析によって明らかになったセンターの要望(新規センター要件)や現状(既存センター状況)を整理した上で、具体的な必要施策と達成までの計画を作成していきます。
新規センター構築の場合は、運用開始までのWBS(Work Breakdown Structure)で表現されることが一般的です。
既存センター改善の場合は、現状分析した内容を基に、課題項目(コスト管理・実績管理・教育や研修の状況・組織・VOC活用など)ごとに、どのように改善していくべきかを優先順位をつけて表現されることが一般的です。
センターのリソース状況に応じた現実的な計画を立てておかないと、次の.実行・改善フェーズで失敗しますので、具体性があるものを計画することが必要です。
また、必要に応じてアウトソーシング活用により機能アップデートor代替えを検討することも大切です。
6-3.実行・改善
最後に、計画された内容を実行・改善していきます。
ここで大切なのは、計画の実行だけで終わってしまっては意味がないということです。計画の効果をしっかりと確認し、必要であれば修正してPDCAを回すことが、センターの運営改善につながっていきます。
なお、新規のコンタクトセンター開設よりも既存センター改善の方が、労力がかかります。出来上がっているものを変える必要があるので、現場に動いてもらうことが多くなり、関係者調整など実行には相当の工数がかかるためです。
この部分が一番苦労するところですが、コンサルティング会社によっては実行・改善まで支援してくれないこともあります。そのため、支援してもらえる範囲の確認や役割分担などは事前に確認しておくのがよいでしょう。
7.コンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティング会社選びのポイント
さて、ここまでコンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティングについて、サービス内容・メリットなどを解説してきました。
「自社のコンタクトセンターでもぜひコンサルティングを依頼したい」と考えた方も多いのではないでしょうか?
そんな方のために、数あるコンサルティング会社の中から、本当に有益なコンサルティングをしてくれる優良な企業を選ぶ方法をお伝えしておきます。
コンタクトセンターのコンサルティング会社を選ぶ際には、以下のようなポイントをチェックしましょう。
7-1.コンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティング実績が豊富か
第一に、コンタクトセンター(コールセンター)をコンサルティングした実績が豊富な企業を選びましょう。特に、あなたの会社と同じような悩みや課題を解決してきた実績があるかをチェックしてください。
一口にコンタクトセンターのコンサルティングといっても、その内容は様々です。例えば、BtoB向けのサービスを提供している企業とBtoC向けの通販サイトを運用している企業では、コンタクトセンターの特性がかなり異なるでしょう。
コンタクトセンターのコンサルティングでは、各センターの特性を十分に理解し、それに応じた効果測定や評価を行うことができる会社に依頼すべきです。
自社と同様のケースにおける実績が豊富な会社であれば、ノウハウが蓄積されているため、コンサルティングの効果を期待しやすくなります。
そのため、自社と類似するコンタクトセンターで、実際に改善に成功した実績があるかどうか、対応事例を見ることや、担当者に聞くなどして確認してから依頼するといいでしょう。
7-2.スタッフのトレーニングも行ってくれるか
コンタクトセンターのスタッフに対するトレーニングを行ってくれるかという点も、事前に確認したいポイントです。
スタッフのトレーニングは、非常に重要な業務です。しかし同時に、ノウハウや相当の工数が必要になる大変な取り組みでもあるため、コンサルティング会社に依頼すると負担なくスムーズに進められます。
コンサルティング会社は実施すべき施策を提示しますが、アウトソーシングでない場合には、実際に行動するのはセンター内のスーパーバイザーやマネージャーになるでしょう。
スーパーバイザーやマネージャーは通常業務で多忙なため、施策の内容にスタッフのトレーニングが含まれていたとして、その全てを担うことは困難な場合が多いです。
また、複数のスーパーバイザーが研修やトレーニングを担当すると、指導内容が属人化して、個人差や矛盾が生じかねません。
それを踏まえると、オペレーターやスーパーバイザーのトレーニング、研修まで請け負ってくれる会社が望ましいでしょう。コンサルティング会社にこのようなサービスがあるかどうかを確認してください。
トークスクリプトの改善からモニタリング、それに従った研修やトレーニングを一連で行ってもらえれば、ナレッジがスムーズに共有でき、応対品質の向上と均質化を目指せるはずです。
7-3.アウトソーシングまで提供可能な会社か
コンタクトセンター業務のアウトソーシングサービスを提供してくれる会社かどうか、ということにも注目したいところです。
アウトソーシングを活用すると、コンタクトセンター運営にかかる負担を大幅に減らすことが可能になるからです。
実は、コンタクトセンターのコンサルティングを行っている企業には、
■コンタクトセンターのアウトソーシングも可能な会社 |
の2種類があります。
前者を選ぶと、運営全般のサポートに加えて、必要に応じて業務を代行してもらうという柔軟な対応も可能になります。
後者は実行部分において、一部教育実施などはできますが、継続的な伴走型の実行・改善は難しい場合があります。
ただし、前者ではアウトソーシングの活用まで至らない場合はコンサルティングが難しいとなることもあるので、事前に確認して進めるのがよいでしょう。
7-4.長期的にサポートしてくれるか
最後に、改善後も随時効果測定を行い、その結果を踏まえてまた新たな改善をコンサルティングしてくれるといった、長期的なサポートが可能かどうかを打診しましょう。
コンタクトセンターの業務は、一度改善すればそれでよし、というものではありません。PDCAを回して継続的によりよい状態を目指すことが欠かせないからです。
顧客のニーズは時勢によって変化します。したがって問い合わせや苦情、要望の傾向も変わってきますし、それに対するコンタクトセンターの対応も、当然ながら変えていかなければなりません。
そこで、コンサルティング会社にセンターの運営状況を定期的にチェックしてもらえれば、データが蓄積されると同時にセンターの特性への理解も深まり、より適切なアドバイスを得られるようになるはずです。
8.すぐに実行できる改善策を提供するトランスコスモスのコンタクトセンター(コールセンター)支援サービスとは
トランスコスモスでは、独自の評価指標によってコンタクトセンター(コールセンター)の現状を把握し、課題解決法をご提案する「アセスメントサービス」をご提供しています。
お客様企業から多くの喜びの声を頂戴している「アセスメントサービス」について、その内容をご紹介します。
トランスコスモスは、「ご提案は実際のアクションにつながらなければ意味がない」というモットーに則り、ご依頼のコンタクトセンターにおける明確な課題と実現可能な改善策をお伝えしています。
8-1.トランスコスモス「アセスメントサービス」2つの特徴
トランスコスモスの「アセスメントサービス」には、以下2つの特徴があります。
1.センターのパフォーマンスを客観的に評価できるアセスメント指標 |
センターのパフォーマンスを客観的に評価できるアセスメント指標
ひとつ目の特徴は、センターのパフォーマンスを客観的に評価できるアセスメント指標があるということです。
このアセスメント指標はトランスコスモス独自のもので、「バランススコアカード」といいます。コンタクトセンター(コールセンター)の現状を全26項目で診断し、それぞれを5段階で評価するカードです。
このバランススコアカードを活用することによって、センターの課題が可視化され、そこから具体的な解決策を見出すことが可能になります。
課題の解決をトータルサポートできる体制
ふたつ目の特徴は、課題の解決をトータルにお手伝いできる体制があることです。
具体的には、以下のようなサービスをご提供することが可能です。
・センター業務の委託 |
8-2.業種を問わずあらゆる企業に役立つ
トランスコスモスのコンタクトセンター支援サービスは、業界や業種を問わず、コンタクトセンターをもつあらゆる企業に役立てていただけます。
具体例として一部をご紹介すると、以下のようなお客様企業において成果を挙げております。
運輸業界 | スマートフォンアプリを活用した新しいペイメントサービス専用のコンタクトセンターを開設 |
旅行代理店 | コンタクトセンターの機能を見直し、「あるべき姿」を明確化 |
金融系 | コンタクトセンターに存在する複数のチームについて、それぞれの業務内容を最適化 |
流通系 | 系列に入った複数社のコンタクトセンターを一本化 |
不動産業界 | CPH(Call Per Hour=1人のオペレーターが1時間当たりで対応したコール件数)の数値目標が達成されないことに対して、具体的な改善策とそれを実現するステップ・詳細なスケジュール案を提案 |
トランスコスモスでは、現状診断からアウトソーシングまで、コンサルティング全般に対応いたします。
まずはぜひ、「コンタクトセンターアセスメントサービス」のご利用をご検討ください。
さまざまな業界のお客様企業にコンタクトセンターサービスを提供する中で蓄積したノウハウを活用し、コンタクトセンターの現状調査および分析・課題抽出から課題解決の提案・改善策の実行までトータルにサポートいたします。
トランスコスモスのアセスメントサービスについて、担当者へインタビューをしております。
サービス内容や具体的な事例についてご紹介していますので、是非ご覧ください。
まとめ
いかがでしたか?
コンタクトセンター(コールセンター)のコンサルティングについて、知りたいことがよく分かったかと思います。
では最後にもう一度、記事の要点をまとめてみましょう。
コンタクトセンターのコンサルティングとは、「新規センターの開設から既存センターの改善まで、あらゆる場面をサポートするサービス」であり、活用するシーンには以下の2つがあります。
コンタクトセンターのコンサルティングを受けるメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
一方、コンタクトセンターのコンサルティングを受ける際には、以下のような注意点をおさえておきましょう。
コンタクトセンターのコンサルティングはさまざまな場面で効果を発揮しますが、以下のような企業では特に必要性が高くなります。
実際にコンタクトセンターのコンサルティングを行う際の流れは、以下のようなものだと考えてください。
コンタクトセンターのコンサルティングを依頼する際には、コンサルティング会社選びが非常に重要になります。
以下のようなポイントをチェックして、よく検討しましょう。
コンタクトセンターのコンサルティングは、センター運営における強力なサポーターです。少しでも必要性を感じたら、依頼について前向きに考えてみることをおすすめします。