
「コンタクトセンターの顧客満足度が低くて悩んでいる…アセスメントの活用を検討しているけれど、アセスメントではどのようなことが分かるの?」
課題解決や戦略設計、リスクマネジメントが必要な場面で、耳にする機会の多い「アセスメント」。
いざ活用してみようと「どのようなことをすればいいのか」「どのように活用できるのか」イメージが持てない方も多いのではないでしょうか。
アセスメントとは、客観的な調査やデータを集めて分析することで、達成したい目的に対して、最適な改善方法を見つけるプロセスのことです。
自社の考え方や個人の勘などに頼って判断をするのではなく、データや調査、第三者の意見などを踏まえて客観的な分析をして、最適な改善策、方向性を見出します。

アセスメントは様々な業界で活用されており、コンタクトセンター(コールセンター)の課題解決にも用いられています。
アセスメントを活用できれば、下記のような改善成果を創出することもできるでしょう。

ただし、アセスメントを活用するには、適切な手順や活用方法を理解しておくことが重要です。
そこでこの記事では、アセスメントの概要や業界ごとの活用シーン、コンタクトセンターでの実施ステップなどをまとめて解説しています。
最後まで読めば、どのようにアセスメントを実施すればいいのかイメージが持てるようになります。
アセスメントを活用して効率よく問題解決を図るためにも、ぜひ参考にしてみてください。
1.アセスメントとは

冒頭でも触れたように、アセスメントとは、客観的な調査やデータを集めて分析することで、達成したい目的に対して、最適な改善方法を見つけるプロセスのことです。
語源は英単語の「assessment」で、評価や査定と訳すことができます。

単に課題の原因を探すのではなく、第三者や外部機関などの視点を入れて客観的に判断をして、解決策などを検討する点が大きな特徴です。
たとえば、コンタクトセンター(コールセンター)でクレームが多いという悩みがあったとしましょう。

改善するためには、なぜクレームが多いのか原因を把握しなければなりません。
そこで、外部事業者に依頼してアセスメントを実施し、クレームが多い原因を客観的に調査します。
調査の結果、オペレーターの品質に差があることが原因だと判明したら、オペレーターの品質を改善する施策を検討します。
また、看護の場合は、患者の声や検査データ、血圧データなど様々な情報を客観的に分析して、看護の方向性を明確にする目的でのアセスメントが検討できるでしょう。

このように、アセスメントは課題を明確にして、適切な改善や対処をするために有効な方法です。
2.アセスメントが活用されている業種

客観的なデータをもとに現状を把握し課題を解決するために、アセスメントは様々な業種で活用されています。
どの業種であっても、客観的に評価、判断をして、課題解決や方向性の決定に役立てる根本的な定義は変わりません。
業種ごとの主な活用シーンは、下記のとおりです。
業種ごとのアセスメントの活用シーン | |
コンタクトセンターのアセスメント | コンタクトセンターの目的・目標を達成するために現状を客観的に調査、分析して改善策を提示する |
組織のアセスメント | 組織の強みや弱点を客観的に評価して、課題や他社と差別化できる点を明確にする |
教育のアセスメント | 個人の学習状況と取り巻く環境、個人と環境との関係性などを客観的に分析して有効な支援、学習方法を模索する 個人の学習状況:勉強の姿勢や得意不得意など個人の状況 |
看護のアセスメント | 客観的情報と主観的情報の2つを解釈、分析して看護の問題を可視化してケアの方向性を決める 客観的情報:血圧や検査データや患者の表情など看護師が客観的に見て分かること |
介護のアセスメント | 要介護者の現状や思いと家族、主治医、看護師などの考え、思いを収集して、適宜評価をしてケアの方向性を決める |
建設業のアセスメント | 大規模な開発事業をするときに自然破壊や公害につながらないように客観的な調査、情報収集をして方向性を決めること(環境アセスメントと呼ぶこともある) |
製造業のアセスメント | 作業での危険度や災害発生の可能性を客観的に評価して、リスクを低減するための施策を明確にする(リスクアセスメントと呼ぶこともある) |
たとえば、看護のアセスメントでは、患者本人の言動や検査データなどを踏まえて客観的に調査、判断をして、患者にとってより良い看護方針を決めていきます。
また、危険物を扱う製造業では、作業の危険度や災害の発生リスクを客観的に評価をして、災害を起こさないための対策を検討します。
このように、どのような業種であっても、アセスメントをより良い選択をするための手段として活用していることが分かるでしょう。
3.アセスメントが重要な理由

様々な業界でアセスメントが実施されていることが分かったところで、なぜアセスメントが重要視されているのか2つの理由をご紹介します。
アセスメントを実施するべきか悩んでいる場合は、ぜひ参考にしてみてください。
アセスメントが重要な理由 |
1.現状の課題を的確に捉えられる |
3-1.現状の課題を的確に捉えられる
1つ目は、現状の課題を的確に捉えられることです。
組織や業務を改善するには、現状の課題を的確に捉えることが重要です。
たとえば「自社に何となく活気がない」「組織の足並みは揃らない」などの違和感、悩みを抱えている場合に、どこに問題があるのか明確にしないと改善できません。
このときに一部の意見のみに耳を傾けると偏った判断になり、課題を見誤る可能性があります。
「自社に何となく活気がない」と感じたときに上層部の意見だけを聞くと、本質的な課題にたどり着けず現状がなかなか改善しないなどの事態に陥るのです。
アセスメントでは社内の声だけでなく、社外の調査などを踏まえて客観的な判断ができます。一部の意見のみを収集するのではなく、様々な意見を収集、分析するので、現状の課題を的確に捉えられます。
その結果、現状の課題を的確に捉えられて、本当に必要な改善ができるようになります。
3-2.最良の判断ができスムーズな課題解決が目指せる
2つ目は、最良の判断ができスムーズな課題解決が目指せるところです。
アセスメントでは原因や課題を的確に捉えられるので、最良の判断がしやすくなります。
たとえば、コンタクトセンター(コールセンター)の顧客満足度が低いという悩みがあったとしましょう。
顧客満足度の低い原因としては下記のようなことが考えられますが、現状の原因はどれなのか分からないと何から手を付ければいいのか判断できません。
【コンタクトセンターの顧客満足度が低い原因の例】 ・待機時間が長い |
優先度を見極めることができなければ本当は待機時間に大きな課題があるのにも関わらず、オペレーターの品質改善から取り組んでしまうかもしれません。
顧客満足度が改善されるまでに、時間と労力を費やすことになるのです。
アセスメントを実施すれば課題が明確になるので、課題に応じた最良の判断ができます。先ほどの例なら、待機時間が課題だと把握でき、待機時間の削減から改善を進められるようになるでしょう。
その結果、スムーズに現状を改善できるようになります。
次の章からは、コンタクトセンターのアセスメントに焦点を充てて、より詳しく解説していきます。
4.コンタクトセンター(コールセンター)アセスメントの実施例

アセスメントの課題解決イメージを持つために、コンタクトセンター(コールセンター)でのアセスメント実施例をご紹介します。
コンタクトセンターでのアセスメント実施例 | |
課題 | ・チャットボットの満足度調査結果が5点満点中2.5と低評価だった |
アセスメント結果 | ・ユーザビリティレベルの評価を「C:要改善」であると結論づけて具体的な改善策を提示した |
改善結果 | ・チャットボットの顧客満足度は4.5点に改善した(従来の2.5点より50%も向上) |
あるコンタクトセンターでは、チャットボットを利用した顧客にアンケートを行い応対後の満足度調査をしていました。
満足度調査結果の平均値は2.5点(5点満点)でしたが、社内ではチャットボットのどこに問題があるのか把握できませんでした。
そこで、チャットボットの顧客満足度を向上させる目標を立てて、コンタクトセンターアセスメントサービスを提供している会社に依頼をしました。
担当のコンサルタントが、実際にチャットボットを利用してユーザビリティ調査を行いました。調査の際に使用したのは、トランスコスモスのアセスメントツールです。
アセスメント項目には「知りたい情報に素早くたどり着けるか」「チャットボットの質問・回答は、ユーザーにとって分かりやすいか」などがあります。
アセスメントツールでは、ユーザビリティレベルの評価を「C:要改善」であると結論づけました。
評価結果をもとに分析を実施して、どうしたら顧客満足度が向上するのか改善策を提示しました。
【改善策の例】 ・回答にたどり着くまでに時間がかかるため、質問項目を減らす |
アセスメント結果に基づいて業務を改善したところ、チャットボットの顧客満足度は4.5点まで改善しました。
このように、アセスメントを活用して課題を明確にすると、的確な改善ができて成果につながります。
5.コンタクトセンター(コールセンター)のアセスメントを実施する3つのステップ

コンタクトセンター(コールセンター)でのアセスメントの事例が分かったところで、実際に取り組むときのステップをご紹介します。
アセスメントをどのように進めるべきか分かるので、参考にしてみてください。

5-1.STEP1:現状を診断する
コンタクトセンター(コールセンター)のアセスメントは、現状の診断から始めます。
診断では、現状把握と実感している課題などを洗い出していきます。
【現状診断の内容例】 ・現状のコンタクトセンターの運営方法の特徴 |
現状のコンタクトセンターでは、どのような運用が行われていて、現状と理想との間にはどのような乖離があるのか(目標に届いていない部分はどこか)を明確化します。
5-2.STEP2:課題を抽出する
続いて行いたいのが、課題の抽出です。
現状のコンタクトセンターでは、どのような問題、課題があるのかを明らかにします。
たとえば、以下のような課題が抽出できるでしょう。
コンタクトセンターの課題の例 |
【課題1】オペレーターの離職率が高い |
5-3.STEP3:リスクの洗い出しと解決策を提示を行う
現状と理想のギャップから課題を抽出したら、アセスメント事業者はリスクの洗い出しと解決策の提示をします。
先ほど示した課題の例では、以下のようなリスクの洗い出しと解決策の提示ができるでしょう。
コンタクトセンターの運用見直しで提示される解決策の例 |
【課題1】 【課題2】 【課題3】 |
アセスメント事業者から解決策が提示された後は、改善プロジェクトを立ち上げます。
改善プロジェクトでは、アセスメント事業者と企業が二人三脚となり、生産性の向上や顧客満足度の向上につながるような施策を実施したり、ツールを導入したりして、抜本的な改善を目指します。
以上で挙げた一連の流れが、コンタクトセンターでのアセスメントの流れです。
アセスメントを実施する前の予備情報として、ぜひ参考にしてみてください。
6.コンタクトセンター(コールセンター)にアセスメントサービス導入時の注意点

コンタクトセンター(コールセンター)にアセスメントサービスを導入する際には、押さえておきたい注意点が2つあります。
アセスメント事業者の選定で失敗したくないという方は、ぜひチェックしてみてください。
コンタクトセンターにアセスメントサービスを導入するときの2つの注意点 |
・コンタクトセンターのプロセス全体を俯瞰して可視化できる事業者を選ぶ |
6-1.コンタクトセンターのプロセス全体を俯瞰して可視化できる事業者を選ぶ

コンタクトセンター(コールセンター)でアセスメントを導入する際には、コンタクトセンターのプロセス全体を俯瞰して可視化できる事業者を選ぶようにしましょう。
たとえば、コンタクトセンターの顧客満足度を向上させたい場合には、オペレーター向けのマニュアルを作成して応対品質を向上させる施策が考えられます。たしかに、間違いのない視点です。
しかしながら、抜本的にコンタクトセンターの顧客満足度を向上させるためには、それだけでは不十分です。
コンタクトセンターにおける顧客満足度は、応対品質だけでなく電話のつながりやすさやスピーディに自己解決できるためのFAQマニュアルの完備、マルチチャネル対応(チャットボットやSNSなどの導入)なども含まれるものだからです。
つまり、顧客満足度を向上させるには、問題解決までの全プロセスにテコ入れをする必要があります。
上記の内容を、顧客が問い合わせてから解決するまでのプロセスに落とし込むと以下のようになります。
顧客が問い合わせてから解決するまでのプロセス | |
フェーズ | フェーズにおける「要望」と「解決策」 |
企業への問い合わせ | ・電話がつながりにくくて、イライラする ・電話だけでなくSMS」やチャットボットでも問い合わせができると嬉しい ・そもそも、問い合わせするのが面倒。自己解決したい |
オペレーターとのやりとり | ・オペレーターの印象が悪かった。次は別の会社の商品を購入する予定だ |
問題解決 | ・すぐに問題解決したい。時間のロスは最小限にしたい |
その際にどの課題が深刻なのか、優先的に解決すべき課題はどれか、しっかりと精査してくれる事業者なのかチェックしましょう。そういった事業者は、スピーディに問題を解決できるからです。
このように、フェーズごとに取り組むべき課題と解決策があり、優先順位に応じてひとつひとつの課題を解決することで、顧客満足度は向上します。
コンタクトセンターのアセスメント事業者を選定する際にはプロセス全体を俯瞰する視点を持っているかをチェックするようにしてみてください。
6-2.課題を“4つの視点”で分解し立体的な提案ができる事業者を選ぶ

課題を4つの視点で分解し立体的な提案ができる事業者を選ぶことも意識しましょう。
「財務」「顧客応対」「業務プロセス」「学習と成長」の4つの視点で、立体的に現状を把握して何がクリアできていて、何が足りないのかを把握することが大切です。
4つのカテゴリー別にコンタクトセンターにはどのような課題があるのかを調査・評価したうえで、解決策を提示する必要があります。具体的には以下のとおりです。
課題を4つの視点で分解し立体的な提案を行う | |
「財務」 | 【課題1】 【課題2】 |
「顧客応対」 | 【課題3】 【課題4】 |
「業務プロセス」 | 【課題5】 【課題6】 |
「学習と成長」 | 【課題7】 【課題8】 |
このように、課題を点だけで捉えるのではなく、4つの視点から立体的に捉えて、解決策を提示できるアセスメント事業者に相談するといいでしょう。
7.コンタクトセンター(コールセンター)アセスメントはトランスコスモスにお任せください

ここまでの記事を読んで、「コンタクトセンターアセスメントを実施したい」「コンタクトセンターのアセスメントを行って、業務改善や顧客満足度の向上につなげたい」と考えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方は、トランスコスモスまでご相談ください。
トランスコスモスでは「コンタクトセンターアセスメント」サービスを提供しています。
1,700社以上の企業様のコンタクトセンター(コールセンター)の運用支援で得た知識・経験・ノウハウに基づいて、各種サポートを行う人気のサービスです。企業のコンタクトセンターが抱える課題の解決に貢献いたします。
コンタクトセンターアセスメントで実現できること6つ | |
1.コンタクトセンターの立ち上げサポート | コンタクトセンター立ち上げにおける |
2.事業目的に合わせたコンタクトセンター要件の抽出 | お客様企業がコンタクトセンターに求める |
3.散在するコンタクトセンター運用課題の整理 | 現場で起きている課題・要因・対策の抽出 |
4.合・分散・移管をスムーズに進めるための業務洗い出し | 統合、分散、移管を進めるための業務可視化、最適な集約・移管方法・ロードマップ策定 |
5.機能的、効率的なコンタクトセンターに向けたプロセス改善 | 業務フローやマッピングによる業務全体の可視化 |
6.効果的なデジタル化・チャット導入を実現するたの要件整理、プロセスの洗い出し | 現状の問い合わせフローを整理したうえで、ツール導入の要否を検討・導線設計の再構築 |
まずはお気軽にご相談ください。
お困りごとや課題を可視化させたうえで、具体的な改善策をご提示いたします。
まとめ
この記事では、アセスメントの意味や業界ごとの活用シーン、コンタクトセンター(コールセンター)での活用方法などをまとめて解説しました。
最後に、この記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。
〇客観的な調査やデータを集めて分析することで、達成したい目的に対して、最適な改善方法を見つけるプロセスのこと
〇アセスメントが重要な理由は下記の2つ
1.現状の課題を的確に捉えられる |
〇コンタクトセンターでアセスメントを実施するときのステップは下記のとおり
STEP1:現状を診断する |
〇コンタクトセンターにアセスメントサービスを導入するときの注意点は下記の2つ
・コンタクトセンターのプロセス全体を俯瞰して可視化できる事業者を選ぶ |
アセスメントは、現状の課題を可視化して的確な改善をするために必要なプロセスです。
コンタクトセンターのアセスメントを検討している場合は、お気軽にトランスコスモスにご相談ください。
