「最近よく耳にするWEBメタバースって一体何?」
「WEBメタバースって、メタバースと何が違うの?」
このような疑問をお持ちではないでしょうか。近年、何かと話題に上がるメタバースというワード。WEBが前に付くとどのような意味になるのでしょうか?
WEBメタバースの意味は、以下の通りです。
WEBメタバースとは |
WEB上で体験できるメタバースのこと。 |
WEBメタバースには、ブラウザ上で体験できるものがあり、PCからもスマートフォンからもアクセスできます。
どちらもVRなどの特殊な機器が必要ないので、「メタバースに興味はあるけど、なかなか一歩が踏み出せない」という人も、気軽に始めることができます。
その手軽さから、メタバース体験の敷居が下がり、幅広い年代に需要が広がっているほか、ビジネスシーンで活用する企業が増えています。
「デジタル格差」という言葉があるように、今後、WEBメタバースを使いこなせる人と使いこなせない人、参入する企業と参入していない企業で、格差が生まれる未来がやってくることは十分あり得るでしょう。
そこでこの記事では、WEBメタバースについて、以下のことを詳しくお伝えします。
この記事でわかること |
・WEBメタバースとは |
一個人としてWEBメタバースを楽しみたい人も、ビジネスでの活用を検討している人も、ぜひご一読ください。
1.WEBメタバースとは
WEBメタバースとは、名前の通り、WEB上で体験できるメタバースのことです。
ブラウザを開けば簡単にアクセスすることができるので、気軽に始められて、様々なデバイスから、いつでもどこでもからアクセスできる点が、WEBメタバースの最大のメリットです。
ブラウザを搭載している機器なら端末を選ばないので、PCのみならずスマートフォンやタブレットからもアクセスが可能です。
気軽に始められるWEBメタバースに対して、現在公開されているメタバースは、ハイスペックなPCがないと使用できないものや、VRなどの専用の機器をそろえる必要があるものが多いです。環境を整えないと始められないことから、誰でも気軽に活用できるものとは程遠く、その点が課題とされていました。
また簡単にアクセスできる以外にも流入を止めない仕掛けとして、WEBサイト上(自社コンテンツの延長線)に設置可能というのも大きな利点です。
そのため、新しい可能性を持つWEBメタバースに対する注目度は高く、多くの企業がビジネスチャンスを掴むために活用を進めているのです。
トランスコスモスではイメージとして独自のメタバース空間を用意してますので体験してみてください。
「メタバース」についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
2.ブラウザに対応しているWEBメタバース
ここからは、実際にどのようなWEBメタバースがあるかご紹介します。
2-1.DOOR
株式会社NTTコノキューが提供しているプラットフォームです。
2020年11月に日本初の3D空間型オウンドメディアとして誕生しました。誰でも簡単に3D空間の作成ができ、個人で製作できるようにテンプレートも準備されています。
既に企業でも利用されており、以下のような使い方をされています。
・広報ルーム |
2-2.Vket cloud
株式会社HIKKYが提供しているプラットフォームです。
すでに国内では有名となったバーチャルマーケットを運営していますが、バーチャルアキバワールドやバーチャル沖縄といったコンテンツ提供の事例があります。
こちらも個人でも制作できるように開発キットなどが用意されていて、近日中にビジネス向けプランも公開予定となっており、企業でも利用が進む可能性があります。
2-3.V-air
株式会社Urthが提供しているプラットフォームです。
トランスコスモスが公開しているメタバースに関しても、Urth社が提供しているV-airで製作されています。
企業向けの空間提供としているので、個人向けの開発キットなどは用意されていませんが、企業側が簡単にメタバース内装を編集できる管理コンソールが準備されており、SSO認証など企業側が求める内容が実装されているのが特徴です。
ブラウザに対応しているプラットフォームは、特別な事前準備が必要ないので、気軽に始めることができ、初心者への敷居が低くなっています。
ブラウザ環境さえあればいつでもどこでもできるので、場所を選ばないのも人気の理由です。
3.自社でWEBメタバースを持つことで実現できること
自社でWEBメタバースを持つと、どのようなことが実現できるのでしょうか?実現できることは、主に以下の内容となります。
自社でWEBメタバースを持つと実現できること |
・新しいコミュニケーション空間で顧客をファンに変えることができる |
それぞれの内容をみていきましょう。
3-1.新しいコミュニケーション空間で顧客をファンに変えることができる
WEBメタバースでは、企業とユーザーで双方向のコミュニケーションを取ることで顧客の体験価値を上げ、ファン化することができます。
WEBサイトでは、企業が一方的に発信することしかできませんでした。しかし、WEBメタバースでは、ユーザーと企業がアバターを通してコミュニケーションを取れるので、ユーザーが一番知りたいと思っていること、教えて欲しいと思っている情報を提供することができます。
ユーザーは企業をこれまで以上に身近に感じることができるので、これまでの「お気に入り」より一歩踏み込んだ「ファン」になってくれることが期待できます。
企業にとっても、ユーザーの声を拾いやすくなるので、商品開発などに活かせるのも魅力です。
3-2.営業・商談・会議の幅が広がる
WEBメタバースを使えば、営業や商談、会議など、あらゆるビジネスシーンの幅が広がります。
メタバースを使うと、従来よりも印象に残るコミュニケーションや体験ができるからです。
例えば、それぞれのアバターに名前を表示し、実際に対面で会議や商談をしているかのように対話ができます。
メタバース上の販促会や社内イベントでは、単に商品を展示して紹介するだけでなく、顧客の質問にその場で答えることもできます。相手がどのような感想を抱いているかを把握することもできますし、「あとひと押し」が必要という場面でアクションを起こすことも可能です。
ただしここまでは、WEBメタバースを使わずとも、ビデオ通話でもある程度実現できます。
WEBメタバースならではの魅力は、なんといってもブラウザ上で気軽にアバターを使ってコミュニケーションを取れることで、現実以上に距離を縮めることができる点にあります。
例えば、距離を縮めるための機能として、以下のようなものがあります。
・拍手などのアクションを起こせる |
加えて、WEBメタバースでは、リアルタイムでさまざまな資料等を実際に見ているかのような形で提供できるので、より信頼関係を築くことも可能です。
3-3.さまざまなスタイルで資料を提供できる
WEBメタバースでは、必要に応じてさまざまな資料を、さまざまなスタイルで提供できます。
しかもそれは画像で資料を見せるのとは異なり、実際に手にとって資料をみているかのような体験が可能となります。
・2Dや3Dで資料を見せることができる |
WEBメタバースなら、VRなどの特別な環境がなくても、様々な場面を想定した資料の活用方法が選べます。
3-4.アバターを使って実際に対面しているかのような接客を提供できる
WEBメタバースでは、実店舗で接客しているかのような接客を提供できます。
アバターを通して体験することで、実際に顧客と対面で会っているかのようなコミュニケーションが取れるのです。
例えばWEBメタバースでのユーザーの体験は、アバターが店舗に入店するところから始まります。店員や社員など迎え入れる側は、アバターとして待ち受け、歓迎できるのです。まるで実際に店舗を訪れたかのような接客を、WEBメタバースでは特別な機器なしで実現できます。
ユーザーの質問にリアルタイムに答えることができ、高価な商品でも安心して購入してもらえるような信頼関係を築くことも可能です。
このように、実店舗と同じレベルの接客を、誰でも気軽にアクセスできるメタバース空間で実現できるのがWEBメタバースです。
3-5.ECサイトやホームページと同じようにWEB上で集客できる
WEBメタバースは、ECサイトやホームページと同じように活用することで、WEB上で集客することもできます。
なぜなら、WEBメタバースにはURLがあるからです。
URLを持てることで、例えば以下のようなことが可能になります。
・SNSにURLを貼付して宣伝できる |
また、WEBメタバースは特別な機器を必要としないため、メタバースでありながら通常のWEBページにアクセスするのと同じ環境で利用でき、ユーザーに負担がかかりません。
このような観点から、WEBメタバースは、ECサイトやホームページなどのWEBサイトと同じように活用し、集客することが可能となります。
4.ビジネス活用が進んでいるWEBメタバース|3つの業界事例をご紹介
近年、ビジネスシーンでの活用が進んでいるWEBメタバースですが、実際にどのように活用されているのでしょうか?
ここでは、アパレル業界、自動車業界、飲食業界の3つの事例をご紹介します。
4-1.アパレル業界
アパレル業界では、WEBメタバースの活用が進んでいます。活用事例は以下の通りです。
・ショップの出店 |
特に有名ブランドのWEBメタバース活用は活発で、メタバース関連の部署を立ち上げたブランドもあります。
また、メタバースワールド内に土地を購入している有名ブランドもあり、今後のアパレル業界のメタバース空間への進出はますます注目されると予想されています。
4-2.自動車業界
自動車業界においても、WEBメタバースの活用は進んでいます。
主な活用シーンは新車の発表ですが、自社イベントなどを行ったり、ゲーム型コンテンツを配信したりする企業もあります。
WEBメタバースの新車発表会では、仮想空間に登場した車を、アバターを通して360°自由に見ることが可能です。
自社メタバースを開発している海外メーカーは、スマートフォンからも気軽にアクセスできる自社WEBメタバースの開発を進めているため、今後ますますWEBメタバースの活用が期待されています。
4-3.飲食業界
飲食業界についても利用が進んでいます。
ファンコミュニケーションの場として活用したり、自治体や地域と連携してリアルの場所へ誘致するといった活動も始まっています。
その他にも、お菓子を作る過程をメタバース上で再現したり、ユーザーが好みの製品を作れるイベントをメタバース上で企画し、ユーザーニーズを掴むことにも利用されています。
使い方として面白い取り組みが出てきているので、今後も更なる発展が期待されます。
5.トランスコスモスが提供する法人向けメタバース活用
この記事でご紹介してきたように、企業や業界の新しいコミュニケーションツールの一つとしてWEBメタバースの活用が進んでいます。
トランスコスモスは、2023年2月にメタバース推進部を新設し、メタバースを活用した新たなコミュニケーションを推進しています。
その中のサービスの一つとして、Web型メタバース提供をはじめ、各種メタバースソリューションの活用を企画・コンサルティングからプラットフォーム選定開発、集客、コミュニケーション支援、データ利活用までワンストップで提供しています。
メタバースの初歩的な知識からビジネス活用における課題解決などメタバースの企業活用を支援する情報を順次公開し、「サービス体験ルーム」では実際にWEBメタバースを体験することもできます。
ご興味のある方はまずはトランスコスモスが運営するメタバース空間を体験してみてはいかがでしょうか。
他にもさまざまなユースケースでのご提案、ご支援も行っています。
メタバースに関するご相談は是非トランスコスモスへお問い合わせください。
まとめ
本記事では、WEBメタバースについて、どのようなサービスがあるのか、ビジネスシーンで実現できること、活用事例などをご紹介しました。
最後に、WEBメタバースのメリット、特徴についておさらいしましょう。
・VRなどの特別な機器がなくても使える |
ユーザーとしても、ビジネス活用のチャンスのある領域としても、今後ますますWEBメタバースから目が離せません。