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カスタマーサクセスを実現するコミュニティとは?メリットと設置手順

「カスタマーサクセスの施策を行っているが、ユーザーとコミュニケーションが取れるコミュニティはどういうものなのか」
「カスタマーサクセスにおいてコミュニティ導入が自社にとって、実際によいのか判断したい」

このように感じていませんか?
カスタマーサクセスにおけるコミュニティとは、自社のユーザー同士、またはユーザー対企業の間で形成されるコミュニティのことを指します。

掲示板やチャットツール、オフライン会などで生まれるコミュニケーションによって、ユーザーに対してユーザーの課題が解決するなどポジティブな影響を与えるカスタマーサクセスの手法の一つとされています。

カスタマーサクセスにおいてコミュニティが重要視されるようになったのは以下のような背景があります。

▼コミュニティ運営に重要性を感じる企業が増えている3つの背景

①クラウドサービスの多様化
SaaSに象徴されるクラウドサービスは多様化しています。

サブスクリプションモデルの商品・サービスでは、「導入はしてみたけれど、うまく活用できない」と判断されてしまうと、他社サービスに乗り換えることが容易です。その為、ユーザーと関係構築をするためのコミュニティが注目されています。

②働き方のオンライン化
社会全体のネットワーク環境の整備により、いつどこでも必要な情報にアクセスし、仕事を行うことが可能となりました。

以前はコミュニティ運営においても対面でのコミュニケーションが前提でしたが、ネットワーク環境の変化により、オンラインの掲示板やチャットツールを通じたユーザー同士のコミュニケーションもオンライン化が加速しています。

そのためコミュニケーションの機会も増え、情報の共有やストックが容易になり、物理的な距離を超えたユーザー間の交流が実現されます。

③自社商品・サービスのブランド化
コミュニティの運営は、商品サービスに対するユーザーのロイヤルティを高め、満足度向上に貢献します。

その結果、ブランド価値の上昇にも結びつきます。さらに、コミュニティから発信されるメディア効果も加わることで、潜在的な新規ユーザーに対しても効果的なブランディング手段となります。

このような背景から、カスタマーサクセスの実現につながるコミュニティは近年注目を集めているのです。

ただし、カスタマーサクセスにおけるコミュニティについて基礎知識を知るだけでは、自社への導入検討はできません。

自社のカスタマーサクセスにおいてコミュニティを設置するべきか判断するためには、コミュニティのメリット、デメリットや、向いている・向いていない企業、成功事例を知っておく必要があるでしょう。

そこでこの記事では、以下の内容について解説します。

▼本記事の内容

・「カスタマーコミュニティ」がカスタマーサクセスの実現を大きく後押しする理由
・カスタマーサクセスにおけるコミュニティ運営の基礎知識
・カスタマーコミュニティの種類2つ
・カスタマーサクセスにおけるコミュニティ設置の4つのメリット
・カスタマーサクセスにおけるコミュニティ設置の3つのデメリット
・カスタマーサクセスにおけるコミュニティ活用の成功事例
・カスタマーサクセスにおけるコミュニティ活用に向いている企業・向いていない企業

この記事を読むことで、カスタマーサクセスにおけるコミュニティの基礎知識を理解した上で、自社への導入判断をし、コミュニティ運営構築への第一歩を踏み出せるようになります。ぜひ最後までお読みください。

目次

1.「カスタマーコミュニティ」はカスタマーサクセスの実現を大きく後押しする

カスタマーサクセスにおけるコミュニティ(カスタマーコミュニティ)活用は、自社のユーザー同士やユーザーと企業のコミュニティを形成することで、ポジティブな影響を与えるカスタマーサクセスの手法です。

この手法により、カスタマーサクセスの実現を大きく後押ししてくれます。

カスタマーコミュニティは、カスタマーサクセスの基本施策であるハイタッチ、ロータッチ、テックタッチと組み合わせることで、効果の高いカスタマーサクセスを実現できるためです。

カスタマーコミュニティは基本施策を組み合わせることで効果の高いカスタマーサクセスを実現する

【各タッチ施策の解説】

施策

アプローチ

内容

ハイタッチ

1対1

担当者による訪問やWeb会議などの個別打ち合わせを行う。個別状況をふまえた活用推進を実施。

ロータッチ

1対複数

セミナーなどを実施。発信は企業が行い、複数のユーザーがオーディエンスとなる。

テックタッチ

1対N

メルマガやヘルプページ等、企業が発信する施策。理論上全ユーザーが対象となる。

例えば、ユーザーのコミュニティへのアクセス頻度や、のアクション量が多い場合、担当者のアプローチの優先順位を高める(ハイタッチ)といった施策を実行できます。

このように、各タッチの基本施策とカスタマーコミュニティとを組み合わせることで、カスタマーサクセスの効果を大きくすることができるのです。

従って、カスタマーサクセスを実施する企業にとって、コミュニティは重要な手法であり、効果を高めるために活用すべきと言えます。

2.カスタマーサクセスにおけるコミュニティ運営の基礎知識

カスタマーサクセスにおけるコミュニティ運営は、一部の企業や業界で積極的に行われていますが、まだ一般的とは言い難い状況です。そのためまずは、基礎知識を解説します。

・ファンマーケティング施策の一つでユーザーとのタッチポイントとなる
・ユーザーとの長期的な関係性の構築に効果を発揮する

2-1.ファンマーケティング施策の1つでユーザーとのタッチポイントとなる

カスタマーサクセスにおけるコミュニティは、ファンマーケティング施策の1つで、ユーザーとのタッチポイントとなります。

コミュニティを設置することで、ユーザーとの新たなタッチポイントを用意できます。コミュニティの中で商品・サービスの購入ユーザーをサポートすることで、エンゲージメントを高め、ユーザー間のコミュニケーションを促進します。

これにより、ユーザーは利用する商品・サービスへの愛着を深め、強力なファンを生み出すことにもつながるのです。

2-2.ユーザーとの長期的な関係性の構築に効果を発揮する

次に、カスタマーサクセスにおけるコミュニティはユーザーとの長期的な関係性の構築に効果を発揮します。

コミュニティを運営することで、ユーザー同士や企業対ユーザーの中でコミュニケーションが生まれ、ユーザーにポジティブな体験を提供することができます。その結果、ユーザーの継続的な利用を促進でき、長期的な関係性の構築に効果を発揮するのです。

ユーザー側にポジティブな体験を与えた結果として、「有益なコミュニティに参加できるために利用を継続したい」という意識が生まれ、ユーザーとの長期的な関係を築きやすくなるのです。

新規ユーザーの獲得は既存ユーザーの維持にかかるコストの約5倍必要といわれています。
そのため、カスタマーコミュニティの運営を通じて、既存ユーザーとの結びつきを強めていくことには大きな価値があるといえるでしょう。

3.カスタマーコミュニティの種類2つ

カスタマーサクセスにおけるコミュニティを理解するためには、コミュニティにはどのような運営方法があるのか、その種類を知っておく必要があります。

そこでこの章では、カスタマーサクセスにおけるコミュニティの種類を以下2つご紹介します。

【カスタマーコミュニティの種類】

オンライン

オフライン

内容

・オンラインコミュニティツール
・自社内のシステムによる独自のオンラインコミュニティ
・facebookやSlackなどのプラットフォーム

・セミナー
・勉強会
・新商品・サービス発表会

効果

・他ユーザーの使い方・活用事例の共有
・ユーザー同士での疑問点の解決
(FAQが自然と出来上がる)
・口コミによるVOC収集

・テキストや映像だけでは伝わりきらなかった情報をその場で伝えられるため、ユーザー側の商品・サービスに対する理解度向上

3-1.オンラインコミュニティ

カスタマーコミュニティの種類の1つめは、「オンラインコミュニティ」です。
オンラインコミュニティは、

・オンラインコミュニティツール
・自社内のシステムによる独自のオンラインコミュニティ
・facebookやSlackなどのプラットフォーム

を利用して運営します。
BtoB、BtoCの場合をそれぞれ見てみましょう。

BtoBの場合

facebookグループ、ZoomやSlackなど既存のプラットフォームを利用してユーザーコミュニティを運営します。また、ユーザーコミュニティツール」を活用する方法もあります。

このような機能を活用することで、コミュニティ内でのコミュニケーションはより活発となるでしょう。

BtoCの場合

人物やブランド、商品などの特定のファンが集まったファンコミュニティや、WebサイトやSNSを使用した会員制のオンラインサロンの運営が一般的です。

自社のオンラインコミュニティを設置することによって、商品・サービスに関する最新情報を発信したり、ユーザーの生の声を収集したりできるなど、自社にとっても、ユーザーにとっても有益な環境を構築できます。

3-2.オフラインイベント

カスタマーコミュニティの種類の2つめは、「オフラインイベント」です。

例えば、セミナー・勉強会・新商品・サービス発表会などで実際にイベント会場に足を運んだユーザーが、商品・サービスをその場で操作したり、対面で話を聞いたりするような場を提供できます。

このようなオフラインイベントは、参加ユーザーのモチベーションを上げる効果が期待できます。

オンラインとは違い、テキストや映像だけでは伝わりきらなかった情報をその場で伝えられるため、商品・サービスに対する理解度が高まり、参加ユーザーに「活用メリットが大きいことがわかったので、活用し続けよう」「もっと上手に活用しよう」と感じてもらうことができるでしょう。

4.カスタマーサクセスにおけるコミュニティ設置の4つのメリット

カスタマーサクセスにおけるコミュニティについて理解したところで、「自社にとってコミュニティを設置することは意味があるのかどうか」疑問に感じるかと思います。まずは以下4つのメリットをそれぞれ見ていきましょう。

カスタマーサクセスにおけるコミュニティ設置の4つのメリット

4-1.新規ユーザー獲得やアップセル・クロスセルを実現できる

1つめのメリットは新規ユーザー獲得やアップセル・クロスセルを実現できることです。
コミュニティを設置すると、ユーザー同士で商品・サービスや企業に対する口コミを発信し合います。

良い口コミは、まだ自社の商品・サービスを知らないユーザーにとって、企業が一方的に商品・サービスの魅力を発信するよりもリアリティがあって説得力のある、信頼度の高い情報となります。

商品・サービス購入を検討しているユーザーにとって購入の後押しとなり、新規ユーザーの獲得において効果的です。

実際にトランスコスモスが調査した「消費者と企業のコミュニケーション実態調査2023-2024」によると、比較検討の手段においてクチコミと回答する消費者が61%、購入を決めるきっかけにおいても43%がクチコミと回答しています。

消費者は比較検討に61%、購入の決定に43%クチコミを活用している

出典:消費者と企業のコミュニケーション実態調査2023-2024

つまり、ユーザーにとって口コミは購入判断をするにあたって影響力があることがわかります。

さらに、ユーザーがコミュニティ内で商品・サービスの新たな活用方法や、おすすめの使い方なども投稿し、他のユーザーがその効果を追体験することで、他のユーザーに対してアップセルやクロスセルを促すことも可能なため、メリットは大きいといえるでしょう。

4-2.解像度の高いVOCによって意味のある商品・サービスの開発、改善ができる

2つめは解像度の高いVOCによって意味のある商品・サービスの開発、改善ができることです。

コミュニティでは、

・商品・サービスへの改善要求
・商品・サービスの使いづらい点、わかりづらい点
・商品・サービスの良い点
・VOCを投稿したユーザーの利用しているプランと、その使用期間、利用頻度

など、SNSでは収集できないような解像度の高いVOCを収集できるため、多くのユーザーにとって有益な商品・サービスの開発、改善ができるのです。

従って、カスタマーサクセスにおけるコミュニティでは解像度の高いVOCを収集でき、開発・改善に大いに役立てられる点は、メリットといえるでしょう。

VOC(Voice of customer)について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

4-3.解約を回避できる

3つめは「解約を回避できる」ことです。

カスタマーサクセスにおけるコミュニティでは、ユーザーが自分たちのコミュニティに所属しているのだと実感してもらうことで、解約率を抑えることが可能となります。

具体的には、以下のような理由で解約率を抑えられます。

▼カスタマーコミュニティの設置によって解約を回避できる理由

①「自分は大切にされている」という特別感をユーザーが実感できるため
新商品やサービスの最新情報、特典、イベントなどを透明性の高い状態でタイムリーに提供されることにより、特別な対応を受けていると感じます。その結果ユーザーの期待が満たされ、解約せずに利用を続けられます。

②VOCが活かされることで、ユーザーが商品・サービスが使いやすくなるため
ユーザーからのフィードバックや質問に迅速かつ丁寧に対応することで、VOCを尊重し、解決策を提供することができます。

ユーザーは自分の意見や要望が反映されることを実感した上で、実際の利用体験が改善されるため、解約せずに利用を続けられます。

③他ユーザーとのつながりを感じられるため
コミュニティでは、ユーザーに参加の機会を提供します。例えば、オンラインフォーラムやイベントなど、ユーザー同士が交流し、情報を共有できる場などです。

ユーザーは自分がコミュニティの一員であるという認識を持ち、他のメンバーとのつながりを感じることができるため、解約せずに利用を続けます。

④ユーザーが自分の声を届けることができ、信頼できるサポートが受けられるから
ユーザーが問題や不明点を抱えた場合に、迅速かつ効果的に対応することで、ユーザーの不安を解消し、満足度を高めることができます。

ユーザーは自分の声を届けることができ、信頼できるサポートが受けられると感じることができるため、解約せずに利用を続けます。

このようにして、企業の大きな課題の一つである解約を抑えられる点は、カスタマーサクセスにおいてコミュニティを設置する魅力のひとつといえるでしょう。

4-4.カスタマーサポートの業務量削減につながる

4つめのメリットは、カスタマーサポートの業務効率化につながることです。
カスタマーコミュニティでは、ユーザー同士で会話をする中で、誰かが疑問を投げかけたとしても、商品・サービスを使い込んで熟知しているユーザーが回答してくれます。

そのため、本来であればカスタマーサポートに問い合わせるような質問が投稿されたとしても、コミュニティの中で解決されるようになるため、カスタマーサポートへの問い合わせ件数が減ります。

また営業時間外のサポートも可能になったり、疑問点の投げかけと回答が蓄積されていくにつれて、過去の投稿から解決に至るユーザーもだんだん増えていったりします。その結果、自然とFAQが作成されていくため、FAQを作成するための工数も省くことができます。

従って、カスタマーサクセスにおいてコミュニティを設置することで、カスタマーサポートの業務量を削減できるという点はメリットといえるでしょう。

5.カスタマーサクセスにおけるコミュニティ設置の3つのデメリット

カスタマーサクセスにおけるコミュニティ設置のデメリットは以下の3つです。

カスタマーサクセスにおけるコミュニティ設置の3つのデメリット

それぞれ詳しく見ていきましょう。

5-1.運営が軌道に乗るまでに時間がかかる

1つめのデメリットは運営が軌道に乗るまでに時間がかかるという点です。
カスタマーコミュニティが盛り上がり、マーケティング効果を発揮するまでには、ある程度の数のユーザーを集める必要があるため、すぐには軌道に乗りません。

コミュニティ内でユーザー同士が商品・サービスの活用事例の交流や疑問点の解決をし合ったり、オンラインイベントの開催で集客したりするのには、継続的に工夫を積み重ねる必要があるのです。

例えば、キャンペーン、プレゼント企画、ポイント付与などのインセンティブを提供し、「コミュニティに属していることに価値がある」とユーザーが感じられるようにする、といった施策を定期的に実行する必要があります。

コミュニティを育てるためには、少なくとも半年から数年はかかるでしょう。
運営が軌道に乗るまでにはそれなりの時間がかかるということは覚えておきましょう。

【Point】

カスタマーコミュニティはストック型の施策であり、一度運営が軌道に乗りさえすれば、そのマーケティング効果はコミュニティを育てるためにかけたコストや使った時間以上の価値を生み出します。そのため、軌道に乗るまでは地道に取り組んでいくことが重要です。

5-2.コミュニティ運営スキルを持つ人材が必要になる

2つめのデメリットは、コミュニティ運営スキルを持つ人材が必要になることです。
カスタマーサクセスを実現するコミュニティを育てるには、運営に関するノウハウ・スキルがないと効果的な運用ができないのです。

コミュニティを担当する人材に求められるのは、以下のようなものがあります。

ノウハウ

スキル

・コミュニティの運営、管理
・コミュニティ活性化のためのイベント企画・開催
・ユーザーとのコミュニケーション
・コミュニティの中で発生したトラブルの解決
・コミュニティ内の見込みユーザーをセールスへ引き渡し

・コミュニティの中で、「ユーザーが喜ぶのはどんなコンテンツなのかを考える」というプロデューサー視点
・上記を実行するディレクタースキル
・「戦略立案」「効果検証」など、プロジェクトの根幹を担うスキル

コミュニティがオンライン・オフラインなのか、ターゲットによっても求められるものは変わりますが、このような優れたスキルを備える人材を確保する必要があるという点は、デメリットといえるでしょう。

カスタマーコミュニティを立ち上げるには、スキルを持った人材の確保や育成に加えて、部門をまたいでチームを結成する方法やアウトソーシングを活用する方法や、外部の専門業者やパートナー企業に一部業務を委託することも検討できます。

5-3.ユーザーの言動について適切に監視・管理する必要がある

3つめのデメリットは、ユーザーの言動について適切に監視・管理する必要があることです。

カスタマーコミュニティでは、ユーザーが自由にコメントや意見交換ができます。しかし、時にはネガティブな内容が発信されることもあるでしょう。

このような場合、自社に不利益をもたらす可能性があるため、ユーザーの言動について適切に監視・管理する必要があるのです。その点はデメリットといえるでしょう。

6.カスタマーサクセスにおけるコミュニティ活用の成功事例

ここで、自社のカスタマーサクセスにおけるコミュニティ活用をより具体的にイメージが持てるよう、成功事例をご紹介します。

ご紹介するのは、トランスコスモスとクオン株式会社(以下クオン)が2023年6月1日に共同でオープンした、みんなのメタバースコミュニティです。

みんなのメタバースコミュニティのサイト画面

出典:みんなのメタバースコミュニティ

総務省の令和4年版 情報通信に関する現状報告の概要調査によると、世界のメタバース市場規模は2030年に約79兆円まで拡大すると予想されており、メタバースは生活やビジネスにおいて大きな変革をもたらし、新たなコミュニケーションが確立されると考えられます。

また、トランスコスモスの独自調査メタバースに関する利用実態_消費者調査2022においても、4人に1人がメタバース利用したことがあると回答しており、今後もますます利用拡大が見込まれます。

こうした背景から、メタバースに関するコミュニティを運営することで、ユーザーの「メタバースに関する知識」を深めることが、カスタマーサクセスにつながると考えました。

そこで、トランスコスモスとクオンは、メタバースを日常的に楽しんでいる方から、「メタバースって何?」という方まで、どなたでも参加できるファンコミュニティを設置。

参加者はトークテーマに回答したり、ほかの参加者の体験談を読んだりして、参加者同士の交流を楽しみながらメタバースに関する理解を深めることができます。

みんなのメタバースコミュニティ「メタバースのコミュニティをはじめた理由」

出典:みんなのメタバースコミュニティ「メタバースのコミュニティをはじめた理由」

このコミュニティでは、メタバースに対する一般消費者の実態を把握するとともに、意識や態度の変化も調査。また、コミュニティから得られる消費者の声やインサイトを活用し、メタバースの体験価値向上や利用者の増加につなげています。

7.カスタマーサクセスにおけるコミュニティ活用に向いている企業・向いていない企業

ここまでカスタマーサクセスにおけるコミュニティを自社で設置するべきか判断できるよう、メリット・デメリットについて解説しました。

自社にとってコミュニティ活用が有効な施策となるのか最終判断するために、7章では、コミュニティの活用に向いている企業・向いていない企業の特徴を述べていきます。

コミュニティの活用に向いている企業・向いていない企業の特徴

7-1.【向いている企業】カスタマーコミュニティを運営できる人材がいる、もしくは確保・育成できる

カスタマーコミュニティの活用に向いている企業の特徴1つめは、カスタマーコミュニティを運営できる人材がいる、もしくは確保・育成できる企業です。

カスタマーコミュニティをマーケティング効果のある取り組みへと育てるためには、運営に関するノウハウやスキルを保有している人が必要不可欠です。

コミュニティの運営担当者に求められるスキル・ノウハウは多岐にわたります。
そのため、カスタマーコミュニティを設置して効果的に運営するには、スキルを持った人材が社内に存在するか、または確保・育成できる必要があります。

社内でカスタマーコミュニティを運営できる人材がいるか、もしくは確保・育成できる場合には、カスタマーコミュニティの施策は適しています。

7-2.【向いている企業】カスタマーサクセスの施策をすでに行っている

2つめの特徴は、カスタマーサクセスの施策をすでに行っている企業です。

カスタマーサクセスにおけるコミュニティ活用の施策は、先述したとおり、カスタマーサクセスの基本施策ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチと組み合わせることで、効果の高いカスタマーサクセスを実現できます。

そのため、すでにカスタマーサクセスの基本施策を行っている企業は、コミュニティ施策も合わせて実施することで、カスタマーサクセス全体の効果を今よりもさらに高められる可能性が向上します。

従って、カスタマーサクセスの施策をすでに行っている場合は、コミュニティ施策の実施も検討してみることをおすすめします。

7-3.【向いていない企業】カスタマーコミュニティの運営に社内リソースを割けない

次にカスタマーサクセスのコミュニティ活用に向いていない企業について解説します。

1つめはカスタマーコミュニティの運営に社内リソースを割けない企業です。

というのも、カスタマーコミュニティを運営するためには、軌道に乗るまでに時間がかかります。

コミュニティ内でユーザー同士が商品・サービスの活用事例の交流や疑問点の解決をし合ったり、オンラインイベントの開催で集客したりするのには、継続的に工夫を積み重ねる必要があります。

また、コミュニティではユーザーが自由にコメントや意見交換ができるため、ネガティブな内容が発信されることもあり、そうしたユーザーの言動について適切な監視・管理が必要になります。

このようにカスタマーコミュニティは、社内リソースを十分に割いて運営にあたらなければ、効果のあるコミュニティに育ちません。従って、カスタマーサクセスのコミュニティ運営にリソースを割けない企業は、コミュニティ施策は向いているとはいえないでしょう。

7-4.【向いていない企業】カスタマーコミュニティの運営施策に即効性を求めている

2つめはカスタマーコミュニティの運営施策に即効性を求めている企業です。

先にもお伝えしたとおり、カスタマーコミュニティが軌道に乗ってマーケティング効果を発揮するためには、時間がかかります。

コミュニティを育てるためには少なくとも半年から数年はかかるため、「即効性のある施策を実行したい!」と考えている場合は、期待する効果が得られないでしょう。

実際にコミュニティサイトの構築を検討している方は以下記事も参考にしてください。コミュニティサイトの基礎知識から運用をスタートするまでの流れを解説しています。

まとめ

この記事ではカスタマーサクセスにおけるコミュニティについて、その基礎知識やメリット、デメリット、向いている企業・向いていない企業、コミュニティの構築ステップや運営のポイントを解説しました。

ここで改めて、本記事の内容をおさらいしましょう。

◆「カスタマーコミュニティ」はカスタマーサクセスの実現を大きく後押しする

◆カスタマーサクセスにおけるコミュニティ運営の基礎知識

①ファンマーケティング施策の一つでユーザーとのタッチポイントとなる
②ユーザーとの長期的な関係性の構築に効果を発揮する

◆カスタマーコミュニティの種類2つ

オンライン

オフライン

内容

・オンラインコミュニティツール
・自社内のシステムによる独自のオンラインコミュニティ
・facebookやSlackなどのプラットフォーム

・セミナー
・勉強会
・新商品・サービス発表会

効果

・他ユーザーの使い方の共有
・他ユーザーの活用事例の共有
・ユーザー同士での疑問点の解決
(FAQが自然と出来上がる)
・口コミによるVOC収集

・テキストや映像だけでは伝わりきらなかった情報をその場で伝えられるため、ユーザー側の商品・サービスに対する理解度が増す

◆カスタマーサクセスにおけるコミュニティ設置の4つのメリット

①新規ユーザー獲得やアップセル・クロスセルを実現できる
②解像度の高いVOCによって意味のある商品・サービスの開発、改善ができる
③解約を回避できる
④カスタマーサポートの業務量削減につながる

◆カスタマーサクセスにおけるコミュニティ設置の3つのデメリット

①運営が軌道に乗るまでに時間がかかる
②コミュニティ運営スキルをもつ人材が必要になる
③ユーザーの言動について適切に監視・管理する必要がある

◆カスタマーサクセスにおけるコミュニティ活用に向いている企業・向いていない企業

【向いている企業】
①カスタマーコミュニティを運営できる人材がいる、もしくは確保・育成できる
②カスタマーサクセスの施策をすでに行っている

【向いていない企業】
①カスタマーサクセスのコミュニティ運営に社内リソースを割けない
②カスタマーサクセスのコミュニティ運営の施策に即効性を求めている

トランスコスモスでは、企業のカスタマーサクセスを支援するために、各社個別の相談をお受けしています。ご興味のある方は以下よりご連絡ください。

トランスコスモスは3,000社を超えるお客様企業のオペレーションを支援してきた実績と、顧客コミュニケーションの
ノウハウを活かして、CX向上や売上拡大・コスト最適化を支援します。お気軽にお問い合わせください。
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