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【徹底解説】インサイドセールスとは|企業がこぞって実践する3つの理由

「インサイドセールスってわかりやすくいうとどういうこと?」
「インサイドセールスってどんなメリットがあるの?」

こんな疑問をお持ちではありませんか?

インサイドセールスとは、自社の見込み客に対して電話やメールなどで適切にアプローチすることで、成約率を高めたり購入意欲を育てたりするための内勤型営業活動のことです。

インサイドセールスとは

BtoBビジネスにおいて重要なマーケティング方法である「リードナーチャリング」(ニーズが顕在化していない見込み顧客を育てて売上につなげる方法)に役立つ営業方法として、近年注目を集めています。

特に2020年以降は新型コロナウイルス感染拡大を受け、従来型の対面営業形式が減少したこともあり、インサイドセールスは企業活動にかかせないものとなっております。

そこでこの記事では「インサイドセールスの手法を活用することで、効率的に売上を向上させたい」と考えている人に向けて、以下のことをお伝えします。     

【この記事でわかること】
・インサイドセールスとは
・インサイドセールスとテレアポの違い
・インサイドセールスとテレマーケティングの違い
・インサイドセールスが注目されている理由
・インサイドセールスを行うメリット
・インサイドセールスを行うデメリット
・インサイドセールスを導入する2つの方法
・インサイドセールスに活用できるおすすめツール3選

この記事を最後までお読みいただけると、インサイドセールスの特徴を知ることができ、効率的な売上アップのために具体的にどのような方法をとれば良いのか理解することができます。

1.インサイドセールスとは

インサイドセールスを導入して売上を上げるために、まずはインサイドセールスについて詳しく知ることが重要です。

また、何となく同じようなものだと誤解されている「テレアポ」「テレマーケティング」との違いを正しく理解することで、インサイドセールスの本質を捉え、自社のビジネスに有効活用することができます。

そこでこの章では、インサイドセールスとは何かを詳しく理解するために、以下のことをお伝えします。

・インサイドセールスとは見込み客に対して非対面で営業活動する方法
・インサイドセールスとテレアポの違い
・インサイドセールスとテレマーケティングの違い

それぞれ詳しくみていきましょう。

1-1.インサイドセールスとは見込み客に対して非対面で営業活動すること

冒頭でお伝えした通りインサイドセールスとは、自社の見込み客に対して電話やメールなど非対面の方法でアプローチすることで、成約率や顧客の購入意欲の向上などを目指す営業手法のことを指します。

インサイドセールスと対になる営業手法が「フィールドセールス」で、それぞれの役割の違いは下記の通りです。

インサイドセールスとフィールドセールスの違い

営業手法「インサイドセールス」と「フィールドセールス」の違い

【インサイドセールス】
見込み客を直接訪問することなく電話やメールなどの方法でコンタクトをとってニーズを高め、確度の高まった見込み客のみをフィールドセールスにつなげる

【フィールドセールス】
インサイドセールスから引き継いだ見込み客を訪問し、対面で商談を行うことで売上を獲得する

上記のように、見込み客と電話やメールなどでやり取りをしてニーズを顕在化させていくという点が、インサイドセールスの大きな特徴になります。

この「ターゲット顧客に対して電話でアプローチをする」という点は、もしかしたらテレアポやテレマーケティングと似ているように感じられるかもしれません。しかし実は、目的も得られる効果もそれらとは大きく異なります。

1-2.インサイドセールスとテレアポの違い

インサイドセールスとテレアポの違い

見込み客に対して電話でアプローチをする方法としては「テレアポ(テレフォンアポインター)」がよく知られています。インサイドセールスとテレアポの最大の違いは、その目的にあります。それぞれの目的は以下の通りです。

テレアポとの目的の違い

テレアポの目的】
ターゲット顧客に電話をかけてアポイントの約束をとりつけること

インサイドセールスの目的】
ターゲット顧客と継続的にコンタクトをとり、顧客の見込み度合いを上げていくこと

上記のようにテレアポの目的が「アポイントの獲得」であるのに対して、インサイドセールスの目的は「見込み客の育成」です。

「アポイントをたくさんとることができれば良い」というわけではなく、多少時間がかかったとしてもターゲット顧客との良好な関係性を構築し、その顧客の興味·関心·購買意欲を高めていくことが重要になります。

そのため必然的に、実際に行う業務にも以下のような違いが生じます。

テレアポとの業務の違い

テレアポの業務】
ターゲット顧客に電話をかけて簡単な商品説明とアポイント取得を行う

インサイドセールスの業務】
商品説明をしたりアポイントを取得することもあるが、先方の状況や困っていることなどをヒアリングし、必要に応じてその後もメールや電話などで情報提供・状況確認を行い、良好な関係を構築していく

一般的なテレアポでは、詳しく商品説明をするためのアポイントを獲得することが目的であるため、現時点でのニーズの高さや温度感は考慮されないこともあります。

そのため「あまり関心がないけど面会を了承してしまった…」というような見込み客の場合は、その後営業担当者が訪問しても契約に結び付かない可能性が高くなってしまいます。

しかしインサイドセールスでは、訪問時にそのようなことがないよう、顧客が自発的に「購入したい」という意欲を持つように電話やメールなどでコンタクトをとり続け、充分にニーズが高まったところでフィールドセールスに引き渡します。

このように、単純な「アポイントの獲得」が目的ではなく、「顧客の育成」という要素が含まれるという点が、テレアポとインサイドセールスの違いになります。

1-3.インサイドセールスとテレマーケティングの違い 

インサイドセールスとテレマーケティングの違い

もうひとつインサイドセールスに似ている手法として「テレマーケティング」があります。

テレマーケティングとは、電話を利用して直接商品を顧客に販売したり、アンケート調査などを行う方法のことを指します。

インサイドセールスとテレマーケティングの目的の違いは下記の通りです。

テレマーケティングとの目的の違い

テレマーケティングの目的】
ターゲット顧客に電話をかけて受注の獲得やアンケート調査の依頼などをすること

インサイドセールスの目的】
ターゲット顧客と継続的にコンタクトをとり、将来の受注のために見込み度合いを上げていくこと

 上記のようにテレマーケティングでは、「受注」や「調査」などの目的がその電話の中で達成されるというのが大きな特徴になります。

一方インサイドセールスは、1回のコンタクトで何かを完結させるものではありません。見込み客の状態に応じて、提供する情報やコンタクト方法を変えて継続的にアプローチし、育成していきます。

このように、電話で商品案内やアンケート依頼などを行うことが目的なのではなく、あくまでも「コンタクトし続けて見込み客を育成することで自社の売上に繋げる」という点が、インサイドセールスとテレマーケティングの違いです。

2.インサイドセールスが注目されている理由

アメリカでは1980年ごろから行われてきた営業手法であるインサイドセールスですが、長い間日本ではあまり注目されてきませんでした。

しかし、近年日本でもインサイドセールスが大変注目されています。一体どのような理由からインサイドセールスの注目が高まっているのでしょうか。

主な理由として、以下の3つがあげられます。

・企業の人材不足や働き方改革によって営業人材の確保が難しいため
・コンテンツマーケティングの普及(顧客の購買方法に合わせたリード獲得が必要)
・新型コロナの拡大で非対面コミュニケーションが重要視されるようになったため

それぞれについて詳しくみていきましょう。

2-1.企業の人材不足や働き方改革によって営業人材の確保が難しいため

インサイドセールスに注目が集まっている理由として、企業の人材不足や働き方改革が進み、人材の確保が難しくなったことがあげられます。

長い間日本で一般的とされてきた従来型の営業方法は、一社一社自分の足で回らなければならないので人手を要しますが、人材が不足する中、この方法で成果を残すことが難しくなってきました。

また、働き方改革が進んだことで、今までは当たり前のように残業をして労働時間を確保していた営業職の働き方が認められなくなり、従来型の営業にかける時間の確保ができなくなりました。

インサイドセールスなら、限られた人員や時間で営業成果を上げることができ、外部委託という選択肢もあるので、導入する企業が増えています。

2-2.コンテンツマーケティングの普及(顧客の購買方法に合わせたリード獲得が必要)     

インサイドセールスが普及した2つ目の理由として、顧客の購買方法の変化によりコンテンツマーケティングが台頭してきたことが挙げられます。

インサイドセールスが普及する以前は、商品やサービスに関する情報は実際の店舗や営業担当者から得るのが一般的でした。しかし、現在はインターネットの普及から、顧客は自分が欲しい商品やサービスを自分で探すようになりました。

顧客の商品の選び方が変化したことで、企業はWEBサイトに顧客の興味を引くようなコンテンツを配信し、SEO対策を実施するようになりました。そこで流入してくる顧客にはインサイドセールスのような営業方法がマッチし、企業はインサイドセールスを導入し充実させる必要性が出てきました。     

顧客の購買方法の変化に合わせたリード獲得が必要なため、インサイドセールスが注目されています。

2-3.新型コロナの拡大によって非対面型コミュニケーションが重要視されるようになったため

新型コロナウイルスの拡大によって非対面型のコミュニケーションが重要視されるようになったことで、元々広がり始めていたインサイドセールスが一気に広がりました。

非対面の重要性が見直されたと同時に、インサイドセールスに必要な非対面型コミュニケーションツールが急速に普及したからです。

例えば、zoomやGoogle meetは、コロナ禍以前は一般的ではありませんでしたが、現在多くの人が気軽に利用するようになりました。

新型コロナの拡大以前は、「直接会って話さないと失礼では?」という意識の人が多く存在しましたが、接触を避ける世の中になったことで、そのような概念を覆すきっかけになったことも要因と言えるでしょう。

3.インサイドセールスのメリット

インサイドセールスには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

インサイドセールスのメリットは、主に以下の3つです。

インサイドセールスのメリット

・アプローチできる顧客数を増やせる 
・成約見込みが高い顧客へのアプローチが可能
・訪問にかかる時間·費用コストの削減

メリットを正確に理解することで、インサイドセールスが自社のビジネスにどのように役立つのか理解することができます。それでは詳しく見ていきましょう。

3-1.アプローチできる顧客数を増やせる

1つ目のメリットは、「アプローチできる顧客数を増やせる」という点です。

従来の営業方式の場合、人的リソースがボトルネックとなり、どうしてもアプローチできる顧客数には限りが生じてしまいます。1日に対応できる顧客数の比較は以下の通りです。

1日に対応できる顧客数の比較

訪問型営業

インサイドセールス

電話

メール

5社程度
※移動含め1社1~2時間を想定

15社程度
※1社30分前後を想定

何百社、何千社
※一斉送信機能活用を想定

上記の通り従来の訪問型営業の場合は、1日に平均5社訪問できたとしても、1カ月に訪問できる会社数は100件程度となります。実際には、この数よりも少ない会社にしかアプローチできないことも多いでしょう。

しかしインサイドセールスなら実際に見込み客の元を訪問する必要がないため、アプローチする顧客数を大幅に増やすことができます。

例えば電話の場合、1回の通話自体を15分、前後の準備や休憩も加味し15分、1社あたり30分確保するとして計算すると、1日で平均15社にコンタクトをとることができます。1カ月であれば320社となりますので、従来の方式の場合の3倍以上効率が良くなります。

さらにメールであれば、同じ内容のメールで何百社、何千社に対して一斉送信できるため、営業効率は格段に向上します。

このように、少ない労力でアプローチできる顧客数を大幅に増やせるという点も、インサイドセールスのメリットのひとつになります。

3-2.成約見込みが高い顧客へのアプローチが可能

2つ目のメリットは、「成約見込みが高い顧客へのアプローチが可能となる」という点です。

通常の新規営業では、初回の訪問時に成約することは稀だと思います。最初から自社のサービスへの関心が高い顧客だけを選んで営業をかけるということはできないためです。

しかしインサイドセールスの手法を活用すると、最初はニーズがあまりない見込み客でも、継続的にコンタクトをとっていくことで徐々に「このサービスは自社の課題を解決してくれそうだ」という風に考えを変えてくれるようになります。

成約見込みが高い顧客へのアプローチが可能

そういった、成約見込みが高い状態になった見込み客に対して効率よくアプローチをすることができるという点も、インサイドセールスの大きなメリットとなります。     

3-3.訪問にかかる時間·費用コストの削減

3つめのメリットは、何と言っても「訪問にかかる余計な時間と費用を削減することができる」という点です。

従来の営業方式の場合、上記のようにまだ見込み客の見込み度合いがわからないという段階でも、外勤の営業担当者が訪問して検討確度について確認を行わなければなりません。

さらに「まだニーズが顕在化していない顧客だが、ぜひ契約までこぎつけたい」というときには、営業担当者がまた何かしらの理由をつけて何度も先方を訪問する必要が出てきます。そのため、訪問数に対する成約数は必然的に下がることになります。

その点インサイドセールスなら、見込み度合いの把握には電話やメールを活用し、本当にニーズが高まってから訪問をするため「わざわざ何度も足を運んだのに徒労に終わり営業コストだけが増大していく…」という状態を防ぐことができるのです。

そういった、直接成約に結びつかない段階でのコンタクトを電話やメールで効率よく実施できるという点が、インサイドセールスの大きなメリットとなります。

4.インサイドセールスのデメリット

一見メリットしかないように思えるインサイドセールスですが、どんなデメリットがあるのでしょうか。

詳しい内容をみてみましょう。

4-1.経験値やノウハウが必要

インサイドセールスは、ただ単に電話やメール、zoomなどを利用して非対面型の営業をすればいいというものではありません。先方の感情や困りごとに寄り添い、適切なワードチョイスで潜在的なニーズを引き出していくことが最も重要になります。

しかし、これは誰にでも簡単にできることではないため、専門の部署を作って組織的に教育を行ったり、素質のあるメンバーを採用したりする必要があります。

もしかしたら、会社によっては「従来の営業部の事務社員などにインサイドセールスを担当させる」というやり方を検討するケースもあるかもしれませんが、そのような場合には、教育する時間や仕組み作りをしっかり行ってからインサイドセールスを導入したほうがいいでしょう。

自社で新たな組織を作り、インサイドセールスを導入し、成功させるためには経験や特別なノウハウが必要な点がデメリットと言えます。

5.インサイドセールスを導入する方法 

インサイドセールスを導入して、営業活動を効率化するには、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。

ここでは、インサイドセールスを導入する方法を詳しく紹介します。

5-1.インサイドセールスを導入する方法

インサイドセールスを成功させるためには、効率よく見込み客を育て、計画的に自社の優良顧客を増やしていくことが重要です。

具体的な方法は、以下の3STEPです。

インサイドセールスを導入する方法

・STEP1:アプローチ先を決める
・STEP2:見込み客の状況の把握
・STEP3:見込み客の状況に合わせた継続的な情報提供

それでは早速みていきましょう。

5-1-1.STEP1:アプローチ先を決める

インサイドセールスは、リード(toBマーケティングにおける見込み顧客やその顧客情報のこと)に対してマーケティング・営業活動を行い、商談化するプロセスを担当します。

そこでまずはアプローチすべき企業をリストアップすることが必要です。

アプローチすべきリードの獲得方法は、新規見込み客を創出するか、「自社のHPやセミナー経由で問い合わせをしてもらうかの2種類の方法があります。     

リードの獲得方法

・アウトバウンド型
アプローチしたいターゲットのリストを作成し、電話やメールなどでコンタクトをとり見込み客を創出する

・インバウンド型
自社のHPやホワイトペーパー、SNS、セミナーなどからアプローチしてくれた人が見込み客となる

ターゲットをリストアップする方法は状況によって異なりますが、例えば生命保険会社をターゲットとしたい場合は、生命保険会社が加入している業界団体(例:一般社団法人生命保険協会)のHPを調べ、そこに掲載されている企業の情報をエクセルなどに転記し、リストを作成していきます。

このような方法でアプローチ先を決めてリストを作成したら、次は各社の現状のニーズの強さや課題の把握に移ります。

具体的には、業界イベントに出展、自社セミナーを開催して参加してくれた人をリードとして集める方法から自社で発信したい内容をHPやオウンドメディアなどを用いて発信し、問い合わせをしてくれた人をリードとする方法があります。

5-1-2.STEP2:見込み客の状況の把握

次に、アプローチしたい企業に対して現状把握のために電話やメールで最初のコンタクトをとっていきます。     

そのときに重要になるのが、以下のポイントです。

状況把握の際に重要なポイント

・事前にその会社のHPや業界シェアなどを調べ、先方の課題やニーズについて仮説を立てておく
・必要以上に時間をかけず適切な質問で先方の困りごとや要望を聞き出す
・その後もコンタクトを取りやすくするためトークで警戒感を解き、誠実な印象を与える

     また、この段階で既にニーズが顕在化していた場合は、営業のフレームワークである「BANT」の内容を中心に聞くことで、確度を推察することができます。

「BANT」とは以下の頭文字からきている言葉です。

状況把握に活用するフレームワーク「BANT」

・Budget(予算)
・Authority(決裁権)
・Needs(必要性)
・Timeframe(導入時期)

ただし、ニーズが顕在化していない段階ではこれらは決まっていないこともあるので、最初に全て聞かなくてはならないというわけではなく、徐々に把握していくことができれば問題ありません。

また、電話番号を入手できている場合は上記のように電話でヒアリングを行いますが、番号がわからない場合や電話に出てもらえなかった場合は、まずはご挨拶のメールを送り電話番号を入手するというステップになることもあります。

5-1-3.STEP3:見込み客の状況に合わせた継続的な情報提供

ヒアリングによって先方の状況を把握することができたら、次はいよいよ獲得した顧客の購買意欲を高めていく活動をします。これをナーチャリング(顧客育成)と言います。

情報提供にはいくつかのやり方があるため、自社の商材や先方のニーズに合ったものを選んで実施できると良いでしょう。

よく実施されるのは以下のような方法です。

情報提供により見込み客をナーチャリングする方法

・見込み客の所属する業界に関係する法改正情報やトレンド調査結果など、有益な情報をメールで提供することで信頼感を得る
・先方のビジネスと似ている企業の導入事例を紹介するメールを送ることで関心度を高める
・セミナーのご案内を送り参加してもらうことで自社への理解を深めてもらう
・メルマガ内のサービス紹介URLをクリックした人に電話でフォローをし、疑問点を解消させることで購入意欲を高める

例えばECサイト向けの新しい決済サービスを取り扱っている企業の場合、見込み客であるECサイト運営企業に向けて、他のECサイトがその決済サービスを導入して成功している事例を記載したメルマガを送ることで、「他社がやっているならうちもやったほうがいいのかな」「どんなメリットがあるサービスなんだろう」と興味を持たせることができます。

そして翌週のメールで自社サービスの紹介URLをクリックしてくれていることがわかったら、すぐにコンタクトをとり、先方の困りごとを自社サービスによってどのように解決できるか提案していきます。

適切な情報提供を行うことで、自社サービスへの興味·関心度合いをうまく高めていくことが可能

このように、先方の状況に合わせて適切な情報提供を行うことで、自社サービスへの興味·関心度合いをうまく高めていくことが可能になるのです。

6.インサイドセールスに必要なツール

インサイドセールスの重要性や、ビジネスを成功に導くための具体的な方法について解説してきましたが、これらの施策を自社で効率よく実行したい場合は、適切なITツールを活用することが重要です。

特にインサイドセールスでは膨大な顧客の情報を管理しなければならないため、それらを効率よく行うためには専用のツールを導入するのが必須になります。

インサイドセールスに必要なツールは、以下の3つです。

インサイドセールスに必要なツール 

・MA(Marketing Automation:マーケティングオートメーション)
・SFA(Sales Force Automation:営業支援システム
・CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)

使用するフェーズとしては以下のようになります

インサイドセールスに必要なツールと使用するフェーズ

この章では、それぞれのツールについて詳しく解説していきます。ITツールをうまく使いこなす方法を知ることで、競合との差を引き離していきましょう。

6-1.MAツール 

最初にご紹介するのは、顧客獲得や育成のためのマーケティング活動を可視化したり自動化したりするのをサポートしてくれる、MA(マーケティングオートメーション)ツールです。

MA(マーケティングオートメーション)とは

新規顧客の獲得や見込み客の育成など、マーケティング活動をサポートするツール。自社HPの問い合わせや資料請求フォームなどから訪問者自身が入力した情報やIPアドレスを元に、その後のサイト上での行動を追跡することができる。さらにMAツールから配信したメールの開封状況やURLのクリック状況なども知ることができる。

MAツールを活用すると、インサイドセールスを行う際に必要な業務のうち以下を実施することができます。

MA(マーケティングオートメーション)でできること

・自社サイトを訪問した見込み客の情報(企業名や個人名、サイト上での行動)を取得
・メールを受け取った見込み客のメール開封状況やクリックしたURLの把握
・ユーザーの行動に合わせたメールの配信
・フィールドセールスへの情報共有

特にアウトバウンド型インサイドセールスでは、MAツールを活用すると、こちらから送信したメールに対して先方がどのように反応したかがわかるため、非常に効率よくアプローチを進めることができます。

例えば、自社の商材のうち「A」に関するメールを送ったときは開封すらされないけれど、「B」という商材に関する情報を送ったときは、メール内のリンクからHPに飛んで詳しいコラムまで読んでくれた、というような詳しい行動を把握することができます。

そうすると、その見込み客は「A」には関心がなく「B」への関心が高いということがわかるので、今後は「B」の導入による成功事例やキャンペーン情報に特化した情報提供をすることができます。

MAツールがあると、これまでの顧客とのやり取りを効率よく共有することができます。

さらに、十分にニーズが顕在化してきたら最終的にフィールドセールスに訪問してもらうというフェーズに入ることになりますが、そういった場合にもMAツールがあると、これまでの顧客とのやり取りを効率よく共有することができます。

6-2.SFA

次に紹介するのが、営業活動をサポートしてくれるSFA(セールスフォースオートメーション)です。

SFA(セールスフォースオートメーション)とは

見込み客の情報やコンタクト履歴、アプローチ状況、過去の電話の内容などの営業に関わる情報をデータベース化することで営業活動を支援するツール

SFAを使用すると、従来の営業活動では属人化しやすかった顧客とのやり取りを社内で効率よく共有することができるため、成功事例の共有や他部署への情報連携などがスムーズになるというメリットがあります。

具体的には、インサイドセールスではSFAの以下の機能を活用することができます。

SFA(セールスフォースオートメーション)でできること

・電話によるヒアリングの内容をデータで管理できる
・チームや社内で同じ情報を共有できる

アウトバウンド型インサイドセールスでは、電話でどのような内容を伝えたのかを明確に管理し、次にメールでコンタクトをとる際に反映することが重要となりますが、SFAを活用するとそういったアプローチ状況をデータで管理することができるため、効率よく施策を進行させることが可能になります。

さらにチーム内で同じ情報を共有できるため、進捗の悪い顧客についてはチーム全体でフォローをしたり、成功事例のポイントを周知して互いに良い部分を盗むということもできます。このようにチーム全体としてレベルアップしやすくなるというのも、SFAを活用することによるメリットだといえるでしょう。

6-3.CRM 

最後に紹介するのは、顧客情報の管理をサポ―トしてくれるCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)です。直訳すると「顧客関係管理」となります。

SFAと違うのは、SFAが営業の商談を軸にデータ管理をしていくというのに対して、CRMでは顧客自体を軸に、自社との関係性の管理を行っていくという点です。

CRM(カスタマーレレーションシップマネジメント)とは

顧客の情報(企業名、個人名、部署名、メール配信状況、問い合わせ履歴など)を管理するシステム

上記のようにCRMでは、顧客の属性や、どのようなメールを過去に送ったか、自社のどのセミナーに参加してくれたか、どの担当者とどのような会話をしたのか、などの情報を一元管理することができるため、顧客と自社のつながりを可視化することが可能になります。

インサイドセールス施策を実施する際には、以下の機能が役立ちます。

CRM(カスタマーレレーションシップマネジメント)でできること

・見込み客と自社の過去の接点を全てデータで管理できる
・チームや社内で同じ情報を共有できる

インサイドセールスにCRMを活用すると、見込み客と自社が今どのような状態にあるのかを一目で把握することができるというのが大きなメリットになります。

見込み客の数が数十社程度であれば、エクセルでも何とか管理できるかもしれません。しかし、数百・数千の見込み客を同時に管理しなければならないインサイドセールスでは、CRMは必須のシステムだといえるでしょう。

例えば電話で検討状況をヒアリングする際、その見込み客がお試しで利用してくれた自社サービスの内容や、それに対する反応、過去に配信したメールの内容などを全て確認することができるので、間違えて同じことを何度も聞くというミスを防ぐことができます。

見込み客が「それは前回話したのにまた同じことを聞かれているな…」と感じると不信感につながり、インサイドセールスで重要な「良好な関係の維持」が難しくなるため、CRMを活用して情報を管理することは非常に大切になるのです。

7.トランスコスモスのインサイドセールスサービス

ここまでインサイドセールスについて、ご紹介してきましたが、トランスコスモスでもインサイドセールスの代行が可能です。

デジタルマーケティング領域からコンタクトセンター領域をワンストップで提供している強みを活かしてBtoBにおいては、コンテンツマーケティング~インサイドセールスをワンストップで提供でき、インバウンド型インサイドセールス、つまり流入最大化の上で受注数を積み上げることが可能です。

またインサイドセールスで最近トレンドになっているIPアドレスを活用したインサイドセールスを導入し、受注率の最大化にも貢献します。

BtoB営業の効率化、営業活動のマーケティング化にお悩みの企業は是非一度ご相談ください。

どのようなことを実施していくか、興味がある方は以下より資料DLください。

まとめ

インサイドセールスとは、自社の見込み客に対して電話やメールなどで適切にアプローチすることで、成約率を高めたり購入意欲を育てたりするための内勤型営業活動のことです。

インサイドセールスとよく混同されがちな「テレアポ」「テレマーケティング」との違いは、下記の通りでした。

「テレアポ」「テレマーケティング」との違い

・インサイドセールスとテレアポの違い
テレアポの目的が「アポイントの獲得」であるのに対して、インサイドセールスには「顧客の育成」という要素が含まれる

・インサイドセールスとテレマーケティングの違い
テレマーケティングの目的が商品案内やアンケート調査など「その電話で完結すること」であるのに対して、インサイドセールスでは「コンタクトし続けて見込み客を育成することで自社の売上に繋げる」ことが目的となる

インサイドセールスを成功させるための具体的な方法としては、非対面のコミュニケーションを得意とするコンタクトセンターにてインサイドセールスの機能を担わせることが重要であるということをお伝えしました。

自社に合う方法で、ぜひインサイドセールスを活用し、ビジネスの成功を目指していきましょう。

トランスコスモスは3,000社を超えるお客様企業のオペレーションを支援してきた実績と、顧客コミュニケーションの
ノウハウを活かして、CX向上や売上拡大・コスト最適化を支援します。お気軽にお問い合わせください。
トランスコスモスは3,000社を超えるお客様企業のオペレーションを支援してきた実績と、顧客コミュニケーションのノウハウを活かして、CX向上や売上拡大・コスト最適化を支援します。お気軽にお問い合わせください。