「インサイドセールスを代行するとどうなるの?」
「インサイドセールスの代行をしてもらうとどんなメリットがあるの?」
インサイドセールス代行すると、インサイドセールスのプロに営業活動を行ってもらうことができます。
インサイドセールスとは、電話やメールを使った営業活動のことで、適切なアプローチをすることで、見込み客を育て、成約率を上げたり購入意欲を増すことができます。
従来の対面型の営業活動とは違う手法が必要なインサイドセールスをプロに任せることで、次のようなメリットを得ることができます。
しかし、インサイドセールス代行にはデメリットや注意点もあり、それを知らないままインサイドセールス代行を依頼してしまうと、思っていたような効果が得られず、失敗してしまうこともあるのです。
そこでこの記事では、インサイドセールス代行を依頼するとどうなるのか、インサイドセールス代行を依頼した場合のメリットやデメリット、注意点まで詳しく解説します。
【この記事を読めばわかること】
・インサイドセールスを代行するとはどういうことなのか |
この記事を最後までお読みいただけると、インサイドセールス代行を利用した場合、自社にどのようなメリットやデメリットがあるのかを理解でき、自社の営業活動をよりよいものにするにはどうすればいいのかがわかります。
インサイドセールス代行を効果的に活用し、自社の営業活動をよりよいものにしていきましょう。
1.インサイドセールスを代行するのはどういうこと?
インサイドセールスを代行するとは、簡単に言えば、営業活動のひとつであるインサイドセールスを、外部のプロにお任せするということです。
しかしこれだけでは、具体的にどんなことをお任せできるのか、どのようなものなのかが理解しにくいかと思います。
そこでこの章では、インサイドセールスを代行するとはどんなものなのかについてより深く理解するために、
・そもそもインサイドセールスとは |
について解説していきます。
インサイドセールスを代行するとはどういうものなのかについてきちんと理解していきましょう。
1-1.そもそもインサイドセールスとは
インサイドセールスとは、自社の見込み客に対して、電話・メール等の非対面型のアプローチを行い、成約率や見込み客の購買意欲のアップを目指す営業手法のことです。
よく間違いがおきるフィールドセールスとテレアポとの区切りは以下のような分け方となります。
従来の営業手法ではリスト作成やアプローチなどのリード獲得から受注までを一貫して行っておりました。
しかし、インサイドセールスで営業活動を行うのは、主にリード獲得ができた見込み客となり、確度の高い見込み客のクロージングはフィールドセールスが行います。
リード獲得から見込み客のリスト作成のためのアプローチは、マーケティング部門の役割となりますが、一部インサイドセールス代行ではアプローチから行う場合もあります。
またテレアポは、その名の通りアポイントを取る部分だけを担当します。アポイントを取ることだけを目的とするため、見込み客に要望についてヒアリングや定期的な情報提供などは行いません。
インサイドセールスはじっくり顧客との関係を築き、購買意欲を高めてからアポイントを取るのに対して、テレアポはアポイントのみを重視するため、成約率はインサイドセールスよりも低くなります。
インサイドセールスは、従来の営業方法やテレアポよりも、より効率的に見込み客を顧客へ変えるための営業手法と言えるのです。
インサイドセールスについて詳しくは、下記記事も合わせてぜひご覧ください。
1-2.インサイドセールスの代行とは
インサイドセールスの代行とは、インサイドセールスで行う業務を、自社の営業担当者ではなく外部のプロに任せるということです。
上記のようにリスト作成から任せることができるインサイドセールス代行会社もあれば、ヒアリングからアポイント獲得までを行うインサイドセールス代行会社もあります。
どちらの場合でも、受注の最終局面である、商品のプレゼンテーションや価格交渉は、やはり対面で自社の営業担当者が行うのが望ましいものです。
しかし、商談を行う前には、見込み客をリストアップし、アプローチを行ったうえでアポイントを取る必要があります。
商談前に行うアポイント取りまでの営業活動に時間を取られてしまうことで、価格交渉やプレゼンテーションにかける時間が失われてしまうのです。
そこで役立つのがインサイドセールス代行です。
従来の営業手法では、営業担当者自身が行っていた見込み客のリスト作成からアポイントを取るまでをインサイドセールスを専門に行うプロに任せることで、自社の営業担当者は商談から受注までのフィールドセールスに集中できます。
また、インサイドセールス代行を利用することで、見込み客とコミュニケーションをとり、より購買意識を高めた状態でアポイントを入れてもらうことが可能です。
購入したいという意識が高まったところで、自社の営業担当者に引き継がれるため、営業担当者が訪問し商談した時の成約率も高まるのです。
より効率的に営業を行うことができるのが、インサイドセールス代行に注目が集まる理由なのです。
インサイドセールス代行を利用した場合に得られるメリットについては「3.インサイドセールス代行を利用するメリット」でより詳しく解説しますので、そちらを参考にしてください。
1-3.インサイドセールス代行の需要が高まっている理由
インサイドセールス代行の需要が高まっている理由は次の通りです。
インサイドセールス代行の需要が高まっている理由 |
・非対面型の営業のプロによる効率的なサポートの需要が高まっているから |
それぞれについて詳しくみていきましょう。
非対面型の営業のプロによる効率的なサポートの需要が高まっているから
1つめの理由は「非対面型の営業のプロによる効率的なサポートの需要が高まっているから」です。
2020年の新型コロナウイルス感染拡大によって、営業も「実際に会う」対面型よりも、接触が避けられる非対面型が求められるようになってきました。
今までのように見込み客を求めて飛び込み営業を行うことが難しくなり、電話やメールなど、まずは非対面型のアプローチを行い、購買意識が高まった確度の高い顧客にのみ、対面型で商談を行うインサイドセールスを行う企業が増えています。
しかし、みなさんもお気づきかと思いますが、電話やメールを使った非対面型の営業活動には、今まで行ってきた対面型の営業活動とは違うスキルが必要となります。
顔が見えない状態で相手から要望を引き出すこと、求める情報を的確にお伝えすることにはコツがあり、今まで対面型の営業だけを行ってきた営業担当者だけではなかなかうまくいかないのです。
そこで役立つのが非対面型の営業活動のプロであるインサイドセールス代行です。
インサイドセールス代行は、非対面型で行う営業活動のプロであり、様々なスキルやノウハウを持っています。
スキルやノウハウがないインサイドセールスを自社の営業担当者に無理をして担当させ、負担をかけるよりも、非対面型の営業活動はプロであるインサイドセールス代行に任せ、自社の営業担当者は対面型の商談や受注に集中させることで、効率的に営業活動を行うことができるのです。
インサイドセールスのための環境を整えるリソース不足を補えるから
2つめの理由は、「インサイドセールスのための環境を整えるリソース不足を補えるから」です。
非対面型の営業活動を行うには、架電のための設備や、メールを一斉配信するためのシステム、送信したメールを管理するシステムなど、様々な設備が必要となります。
これらの設備を導入し、インサイドセールスのための環境を整えるには、費用と時間がかかります。
しかし、インサイドセールス代行を利用すれば、すでにインサイドセールスに必要な環境や設備が整っているため、すぐにインサイドセールスを始めることが可能です。
もちろんインサイドセールス代行会社に支払う費用がかかりますが、1から環境を設備する費用と手間を考えれば高額になりすぎるというわけではありません。
インサイドセールスを始めるための環境を整える費用と手間を省けるというのも、インサイドセールス代行に注目が集まっている理由なのです。
2.インサイドセールスを代行する際に依頼できる業務
インサイドセールス代行を依頼した場合には、どのような業務を任せることができるのかは知っておきたいポイントです。
インサイドセールス代行で任せることができる業務は、次の通りです。
インサイドセールス代行で任せることができる業務 |
・ヒアリング(見込み客の情報を引き出す) |
それぞれについて詳しくみていきましょう。
2-1.ヒアリング
見込み客との会話の中で、相手からの情報を引き出します。
このヒアリングと、次に紹介するナーチャリングが、インサイドセールスの業務の中でも最も大切な部分になります。インサイドセールス代行では、「BANT」と呼ばれる項目ことを押さえる目的にヒアリングを行います。
【BANTとは】 ◎B Budget(予算) |
この4つの項目をすべて押さえることで、確度の高い見込み客を見極めることができます。
しかしBANTをそのまま聞き出そうとしても、見込み客が答えてくれるとは限りません。
そこで、見込み客が話しやすく、BANTの項目を把握できるように、インサイドセールス代行ではヒアリング内容を設計してくれます。
具体的には次のような内容に設計していきます。
インサイドセールス代行のヒアリング項目の例 |
・見込み客のニーズ ・見込み客の決済権 ・見込み客の導入時期 ・見込み客の予算 |
まずは資料請求をしてもらったことに対するお礼から入り、サイトに訪問した目的や資料請求した理由などを聞き出すことで、見込み客のニーズを引き出していきます。
次に、見込み客の業務内容や組織体制を聞き出すことで、誰が決裁権を持っているか、誰に商談を持って行くべきなのかなどが見えてきます。
決算期や社内申請の予定を聞き出すことで、導入時期を見極めたアプローチが可能です。
最後に予算ですが、こちらは営業色が強くなってしまうこともあり、最後にさらりと聞き出します。
このように、見込み客が話しやすい流れを考えた上でBANTの項目を聞き出すことができるのがインサイドセールス代行を利用するメリットです。
見込み客のニーズや予算などを聞き出したうえで、適切な情報提供を行うことが、インサイドセールスで大切な次のステップである「ナーチャリング」の成功につながります。
インサイドセールス代行は、非対面型でのヒアリングについても教育を受けた担当者が行いますので、より具体的にニーズなどを引き出すことができるのです。
2-2.リードナーチャリング
見込み客に適切な情報提供を行い、購買意識を高めて成約率を高めるために行うのがリードナーチャリングです。
ヒアリングと並んでインサイドセールス代行を利用するポイントとなる重要な業務と言えます。
見込み客が購入を決定するまでには時間がかかります。
そこでリードナーチャリングでは、ヒアリングで聞き出した顧客のニーズや予算に合わせた商品の情報を、メールマガジンやセミナーを通じて提供していくのです。
情報提供を行うことで、見込み客と良好な関係を構築し、購買意識を高めていきます。
インサイドセールス代行では、MAツール、営業支援システム、顧客管理システムなどを使って、より効果的にリードナーチャリングを行っていきます。
【MAツールとは】 新規顧客の獲得や、見込み客(リード)の育成に役立つツール。 |
【営業支援システムとは】 見込み客との商談履歴をデータベース化して営業活動を支援するためのシステム。 |
【顧客管理システムとは】 顧客の情報(企業名、担当者名、部署名、連絡先、メール配信状況、問い合わせ履歴)などを管理するためのシステム。 |
これらのシステムを自社だけで一度に導入するには、費用と時間、そしてシステム担当者の人的リソースなどが必要となります。
しかし、インサイドセールス代行では、これらのシステムを活用することで、より効率的にリードナーチャリングを行うことが可能です。
そして充分に購買意識が高まったところで、次に行うアポイント獲得へとつなげていくのです。
2-3.アポイント獲得
リードナーチャリングを行って充分に購買意識が高まった見込み客に対して、商談を行うためのアポイント(商談の約束)を取り付けます。
テレアポとは違い、インサイドセールス代行では、見込み客を見極めて成約率が高い見込み客に絞ってアポイントを獲得します。
まだ充分にリードナーチャリングが行われておらず、成約率が低いと思われる見込み客に対しては、アポイントは獲得しません。
この「見込み客の見極め」を行うことで、フィールドセールス担当者は成約率の低い無駄な商談を減らすことができ、効率的に営業活動を行うことができるのです。
インサイドセールス代行では、インサイドセールス代行からフィールドセールス担当者へ見込み客を引き渡す「引き渡し条件」を明確にすることで、成約率が高い見込み客のみを引き渡します。
具体的には、先ほど紹介した「BANT」と呼ばれる条件が揃っている見込み客を引き渡します。
BANTがすべて揃っている場合は、成約率が高いため、アポイントを獲得してフィールドセールス担当者へと引き継ぐのです。
例えば次のような判断を行います。
インサイドセールス代行は、フィールドセールス担当者へ引き継ぐかどうかの判断基準をきちんと設けることで、成約率を高めることができます。
きちんとした判断基準を持ち、アポイントを獲得していくことができるのがインサイドセールス代行の価値なのです。
2-4.クロージング
リードナーチャリングで購買意識が高まった見込み客に商品を販売する、契約するといったところまで行います。
インサイドセールス代行では、基本的にはアポイントを獲得し、フィールドセールス担当者に引き継ぐところまでを行いますが、依頼内容によってはクロージングまでインサイドセールスで行うこともあります。
クロージングまでをインサイドセールス代行に依頼すると、フィールドセールス担当者が訪問するコストを削減することができます。
単価が高くない商品、商品説明が比較的簡単な商品は、クロージングまでをインサイドセールス代行が行いやすくおすすめです。
2-5.リード獲得
リード獲得とは、リード(見込み客)を集めてリスト化することです。
リード獲得は、インサイドセールスではなく、マーケティング部門の役割ですが、インサイドセールス代行ではリード獲得から依頼することも可能です。
主にオンライン上でリード獲得のための施策を行い、リードをリストアップしていきます。
具体的には、
◎リスティング広告をはじめとするWeb広告 |
といった方法を使い、リードを獲得してリスト化します。
インサイドセールス代行を利用したいけれど、そもそも見込み客のリスト化ができていないといった場合に役立つ業務です。
Tips!:インサイドセールス代行に依頼できる業務は、依頼する代行会社によって異なります。 リード獲得から行っている代行会社もあれば、ヒアリングからリードナーチャリングまでに限定して業務を請け負う代行会社もいます。 その他にも、自社の営業担当者にインサイドセールスについてのノウハウを教えてくれる営業スキル育成サポートや、より詳しくリード獲得のための施策をアドバイスしてくれるマーケティング分析までを行っている場合もあるのです。 自社がインサイドセールス代行にどこまでの業務を依頼したいのかを考えた上で、それに合った会社を選ぶと良いでしょう。 インサイドセールス代行会社の選び方については、「6.インサイドセールス代行会社を選ぶポイント」で詳しく紹介しますので参考にしてください。 |
3.インサイドセールス代行を利用するメリット
インサイドセールス代行を利用するのかどうか決めるには、メリットとデメリットについてしっておかなくては判断できません。
まずはインサイドセールス代行を利用するメリットについてみていきましょう。
インサイドセールス代行を利用するメリットは次の通りです。
インサイドセールス代行を利用するメリット |
・営業活動を効率化できる |
それぞれについて詳しくみていきましょう。
3-1.営業活動を効率化できる
インサイドセールス代行を利用する最も大きなメリットは、自社の営業活動を効率化できるという点です。
従来の営業手法では、一人の営業担当者が行っていた営業のプロセスを、インサイドセールスとフィールドセールスで役割分担することで、より効率的に契約を獲得することができるようになります。
インサイドセールス代行で営業活動が効率化できる理由 |
・契約に対する意識が高まった見込み客のみ商談するので成約率が高い |
インサイドセールス代行を利用すると、契約に対して充分に意欲が高まった状態の見込み客のみが自社のフィールドセールス担当者に引き継がれます。
まだ契約するかどうか決めていない見込み客に対して、やみくもに商談するのとは違い、インサイドセールス代行がすでにコミュニケーションを取ったうえで、BANTが揃った見込み客のみ引き継ぐため、成約率が高くなるのです。
また、インサイドセールス代行を利用することで、自社のフィールドセールス担当者は商談とクロージングに集中することができます。
まだ契約に対する意識が低い見込み客への対応を行わない分、商談とクロージングを徹底的に集中して取り組むことで、より無駄な動きがなく効率的に営業活動ができるようになるのです。
3-2.採用や育成コストを抑えられる
インサイドセールス代行を利用する2つめのメリットは、採用や育成コストを抑えることができるという点です。
インサイドセールス担当者を自社で賄うためには、インサイドセールス担当者を採用するコスト、そしてインサイドセールスのノウハウを身に着けるまで育成するためのコストがかかります。
人材を育成するには多くの時間と費用がかかる上、せっかく育ったインサイドセールス担当者も退職や業務規模の変化などさまざまな理由で人員不足に陥る可能性があります。
しかしインサイドセールス代行を利用すれば、担当者の採用や育成はインサイドセールス代行会社が行います。
自社で採用や育成のコストを払う必要がなくなりますし、人員不足に対してもインサイドセールス代行会社が対応するため、安定してインサイドセールス担当者を確保することができるのです。
3-3.設備投資のコストを抑えられる
インサイドセールス代行を利用する3つめのメリットは、設備投資のコストを抑えることができるという点です。
インサイドセールスは非対面型の営業活動ですから、電話のための回線・電話機・ヘッドセット等やWeb会議システムといった設備が必要となります。
また効率的に営業活動を行っていくための、MAツール、営業支援システム、顧客管理システムなどのツールやシステムも用意する必要があります。
当然これらのシステムを導入するためにはコストがかかってしまいます。
しかしインサイドセールス代行なら、設備が揃った上で業務を代行してくれるので、設備投資のコストを抑えることが可能です。
インサイドセールス代行会社に支払う費用は必要ですが、一から設備投資を行うよりは安く済ませることができます。
4.インサイドセールス代行を利用するデメリット
インサイドセールス代行を利用するには、メリットだけでなくデメリットもあります。
インサイドセールス代行を利用するデメリットは次の通りです。
インサイドセールス代行を利用するデメリット |
・インサイドセールス代行会社に自社の商品やサービスについて知ってもらう必要がある |
それぞれ詳しくみていきましょう。
4-1.インサイドセールス代行会社に自社の商品やサービスについて知ってもらう必要がある
インサイドセールス代行を利用するデメリットの1つめは、インサイドセールス代行会社に自社の商品やサービスについて知ってもらう必要があるという点です。
インサイドセールスでは、見込み客に対して自社の商品の情報を継続して伝えることで、購買意欲を高めていく必要があります。
それには、自社の取り扱う商品やサービスについての知識が必要となります。
インサイドセールス代行を利用する場合、自社の営業担当者と同じように、自社の商品やサービスについての知識をインサイドセールス代行会社の担当者にも身に着けてもらう必要があるのです。
インサイドセールス代行会社に、自社の商品やサービスを知ってもらうには、自社で行うのと比べるとどうしても時間と手間がかかります。
さらに、一度レクチャーしたとしても、時間の経過とともに新商品が発売される、サービス内容が変わるなどの理由で、再度レクチャーが必要となる場合もあります。
インサイドセールス代行を利用する場合は、自社の商品やサービスについて相手に理解してもらうための時間や手間がかかるということを理解した上で、利用を検討しておきましょう。
4-2.インサイドセールス代行が利用しにくい業種や分野もある
インサイドセールス代行を利用するデメリットの2つめは、業種や分野によってはインサイドセールス代行を利用しにくい場合があるという点です。
先ほど紹介したように、インサイドセールスでは、見込み客に対して自社の商品の情報を伝え、購買意欲を高めていく必要があります。
それには、取り扱う商品やサービスについての知識が不可欠ですが、高度な専門知識が必要となる商品やサービスの場合、インサイドセールス代行会社に内容を伝えるのが難しく、利用できない場合があるのです。
高度な専門知識が必要となる場合、自社の商品やサービスについての知識がまったくないインサイドセールス代行会社の担当者に説明するよりも、自社の営業担当者にインサイドセールスを任せた方がうまくいく場合もあります。
そんな時は、インサイドセールス代行ではなく、インサイドセールスについてのコンサルティングを行ってくれる会社を選び、自社の営業担当者にインサイドセールスについてのノウハウを伝えてもらうのがよいでしょう。
5.インサイドセールス代行会社利用がおすすめの企業
インサイドセールス代行にはメリットとデメリットがありますが、それを踏まえた上で、インサイドセールス代行の利用がおすすめの企業は次の通りです。
インサイドセールス代行を利用するのがおすすめの企業 |
・人材が不足していてインサイドセールスに手が回らない企業 |
5-1.人材が不足していてインサイドセールスに手が回らない企業
人材が不足していてインサイドセールスにまで手が回らない企業や最近WEBマーケティングを強化していて流入数が多くなっている企業には、インサイドセールス代行の利用がおすすめです。
営業部はあるものの、現在の状態で人材が不足している場合、なかなかインサイドセールス専任の担当者を置くことが難しい場合もあります。また昨今のコロナ禍でオンライン営業を加速した場合は、ターゲットは多くなるものの、顧客育成フェーズで工数がかかるので、インサイドセールスが必要になります。
そういった場合インサイドセールス代行を利用すれば、インサイドセールスは代行会社のスタッフが行ってくれるため、自社の営業部はフィールドセールスに専任でき、自社の営業担当者への負担も改善することができるのです。
人材が不足している場合も、ぜひインサイドセールス代行を活用してみてください。
6.インサイドセールス代行会社を選ぶポイント
インサイドセールス代行を利用することを決めた場合、次に気になるのが「どの代行会社を利用すればいいのか」という点です。
インサイドセールス代行を選ぶには、次のようなポイントに注意して選ぶと良いでしょう。
インサイドセールス代行会社を選ぶポイント |
1.どこまでの業務を行ってくれるのかを確認する |
それぞれの項目について詳しく紹介します。
6-1.どこまでの業務を行ってくれるのかを確認する
インサイドセールス代行会社を選ぶ際は、まずはどこまでの業務を行ってくれるのかを確認しましょう。
インサイドセールス代行会社によって、行うことができる業務の範囲は決まっています。
おおまかに分けると、インサイドセールス代行で任せることができる業務の範囲は、次の3つがあります。
SDRは、sales development representativeを省略した言葉で、ヒアリングからアポイントを獲得するまでのインサイドセールスを代行してくれるものです。
日本語では「反響型」といい、自社のマーケティング部門でリスト化した見込み客を育成し、成約率をアップしたところでアポイントを獲得します。
インサイドセールス代行ではSDRが一般的です。
BDRは、business development representativeの略で、リード獲得からアポイント獲得までのインサイドセールスを代行してくれます。
日本語では「新規獲得型」といい、見込み客を獲得するところから戦略的にインサイドセールスを代行してくれます。
オンラインセールスは、ヒアリングからクロージングまでを代行してくれるものです。
フィールドセールスには引き継がず、インサイドセールス代行が商品を販売、契約するところまでを行います。
商品金額が安価で、商品説明が簡単な場合はオンラインセールスが向いています。
まずは自社がどこまでの業務を任せたいのかを考えた上で、それを満たす会社を選ぶのがおすすめです。
6-2.料金体系やコストパフォーマンスを比較する
インサイドセールス代行会社を選ぶポイントの2つ目は、料金体系やコストパフォーマンスです。
インサイドセールス代行会社の料金体系は、成果報酬型と月額費用型があり、それぞれ特徴が異なります。
成果報酬型は、アポイント獲得などの成果の数によって支払い額が変わります。但し、会社にもよりますが、途中のアプローチプロセス報告等はなく、取得したかしてないかの報告になる場合もあります。
対して月額費用型は、代行を依頼する期間や対応件数によって月額費用が決まっている報酬体系で、実施報告だけでなくプロセス報告、取組等に関しても報告をしていきます。
どちらも善し悪しがあるので、何を重要視するかによって費用体系を決める必要があります。
アポイント獲得だけ供給してほしいなら成果報酬型、ある程度自社で顧客対応方針等も管理しながらインサイドセールスを行いたい場合は月額費用型がおすすめです。
また、それぞれの報酬体系でも、サービス内容や対応の良さなどが異なります。
価格の安さだけでなく、コンプライアンスの管理や業務の質など総合的に判断していきましょう。
6-3.コンプライアンス管理が徹底しているかチェックする
インサイドセールス代行会社を選ぶポイントの3つめは、コンプライアンス管理が徹底しているかどうかです。
インサイドセールス代行では、自社の商品やサービスについての情報を詳しくインサイドセールス代行会社に伝える必要があります。
そのため、コンプライアンス管理が徹底していないと、情報流出などのリスクが高くなってしまうのです。
また、コンプライアンスが徹底されていないと、顧客と接する中でコンプライアンス違反となる行動をしてしまい、自社の信用を損なってしまうことがあります。
コンプライアンス管理について確認したい場合は、あらかじめインサイドセールス代行会社に対して、コンプライアンス管理を徹底するためにどのような施策を行っているかを確認します。
スタッフに対してのコンプライアンス研修などが定期的に行われているなど、管理がきちんとされている会社を選んだうえで、契約時に万が一コンプライアンス違反があった場合は、双方がどのような責任を負うのかを書面にしておきましょう。
6-4.WEBマーケティングも提供できる会社
インサイドセールス代行を利用したい場合は、WEBマーケティングも提供できる会社に依頼することも有効です。
昨今のインサイドセールスは、オンラインマーケティングとの連動が重要視されており、セミナー、オウンドメディア運営、広告等から自社に流入させて上で、刈り取りをしていくことが重要になります。
その際にWEBマーケティングもセットでインサイドセールスを実施してもらえれば、どういう営業をしていくべきかのストーリーやそもそものターゲットリスト拡大施策も含めて検討してもらえます。
インサイドセールス代行会社を探す場合は、WEBマーケティングが提供できる会社での実施も選択肢に入れておくとよいでしょう。
7.インサイドセールスを代行する際に失敗しないための注意点
インサイドセールス代行を利用した時に失敗しないためには、「インサイドセールス代行会社がどのような営業活動を行っているか」をきちんと提示し、共有してもらうことが大切です。
インサイドセールス代行を利用して、すべてを代行会社に任せてしまうと、インサイドセールス代行会社がどのような動きを行っているのかが見えにくくなってしまうことがあります。
この状態を続けてしまうと、自社にインサイドセールスのノウハウを蓄積することができない上に、もしインサイドセールス代行を利用して結果が出なかった場合、何が悪かったのかを判断することができなくなってしまいます。
これを防ぐには、インサイドセールス代行会社に、営業活動の録音を貰う、トークスクリプト(見込み客との会話の流れがわかる台本)を貰うなど、共有をしてくれるよう依頼するのがおすすめです。
また、定期的にフィードバックを受けて、インサイドセールス代行会社とのコミュニケーションをとるようにしておきましょう。
8.もしインサイドセールス代行でお悩みならトランスコスモスにご相談ください
ここまでの記事をお読みいただき、インサイドセールス代行を利用したいと思った方は、ぜひトランスコスモスにご相談ください!
トランスコスモスのセールスサポートサービス、オンラインセールス支援サービスでは、電話やメール、Webを活用したインサイドセールスのサポートを行っております。
従来のテレアポとは違い、マーケティングから見込み客を育成し、クロージングまで、お客様のニーズに合わせたインサイドセールス業務の提供が可能です。
詳しくは以下のリンクからお問い合わせください。
まとめ
インサイドセールスを代行するとは、営業活動のひとつであるインサイドセールスを、外部のプロにお任せするということです。
インサイドセールスを専門に行う外部のプロに委託することで、自社の営業担当者は商談と受注に専任できます。
インサイドセールス代行で任せられる業務は次の通りです。
インサイドセールス代行で任せることができる業務 |
・ヒアリング(見込み客の情報を引き出す) |
インサイドセールス代行でメインとなるのはヒアリングとリードナーチャリングですが、自社の状況によってクロージングやリード獲得も任せる場合があります。
まずは自社がインサイドセールス代行にどこまでの業務を任せたいかを考えておくのが大切です。
インサイドセールス代行を利用することで得られるメリットは次のようなものがあります。
インサイドセールス代行を利用するメリット |
・営業活動を効率化できる |
インサイドセールス代行を利用するデメリットは次の通りです。
インサイドセールス代行を利用するデメリット |
・インサイドセールス代行会社に自社の商品やサービスについて知ってもらう必要がある |
これらのメリット、デメリットを踏まえて、インサイドセールス代行の利用がおすすめなのは次のような企業です。
インサイドセールス代行を利用するのがおすすめの企業 |
・人材が不足していてインサイドセールスに手が回らない企業 |
最後に、インサイドセールス代行会社を選ぶためのポイントをご紹介しました。
インサイドセールス代行会社を選ぶポイント |
1.どこまでの業務を行ってくれるのかを確認する |
最後までお読みいただいたことで、インサイドセールス代行を利用するとどうなるのか、メリット、デメリットなどが理解いただけたかと思います。
インサイドセールス代行を活用して、ビジネスの成功を実現していきましょう。