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DXとCXは手段と目的の関係!業種別の具体的なCX向上施策を解説

「DXとCXはどのような関係性なの?両者の使い分けができていない」
「DXを推進してCXを向上させることはできるの?具体的な施策を知りたい」

CXDXとはどのような関係性なのか気になっている方は多いのではないでしょうか。

結論から言うと、DXとCXは「手段」と「目的」の関係性です。

DXとCXは「手段」と「目的」の関係性

CXを向上させる「目的」のために、DXを推進することで効率よくCXを向上させることができます。この関係性が把握できても具体的な施策や手順を理解できていないと、思ったようにCXを向上させることができません。

下記のように、業種ごとの具体的な施策を理解したうえで、CXの課題に応じて取り組むべき施策を検討する必要があります。

DXを推進してCXを向上させるための施策

マーケティング

デジタル宣材
Eメールキャンペーン
デジタル広告
モバイルアプリ

営業

データの利活用
オンラインでの接客や商談

カスタマーサービス

チャネルのデジタル化
データの利活用

そこでこの記事では、DXとCXの関係性やDXを推進してCXを向上させるメリット、具体的な手順などを詳しく解説していきます。

とくに業種別の具体的な施策は、どのような取り組みをするべきか参考になるかと思います。

◎DXとCXの関係性は「手段」と「目的」
◎DXを推進してCXを向上させる3つのメリット
◎DXを推進してCXを向上させるときの注意点
◎【業種別】DXを推進してCXを向上させるための施策
◎DXを推進してCXを向上させるときの手順
◎DXを推進してCXを向上させるときのポイント
◎トランスコスモスのDX推進スペシャリストチームがDXをサポート

最後まで読めばDXとCXの関係性が理解でき、課題に応じて取り組めるようになります。CXの向上は利益拡大の鍵となるため、ぜひ参考にしてみてください。

1.DXとCXの関係性は「手段」と「目的」

DX(デジタルトランスフォーメーション)CX(カスタマー・エクスペリエンス)は、手段と目的の関係性です。

CXを向上させるためには、カスタマージャー二の見直しやサービスの改善などさまざまな手段があります。その中の1つがDXであり、DXを推進することでCXの向上が見込めます。

一例として、メールマガジンの送付方法を見てみましょう。DXを推進しない状況下でメールマガジンを送ろうとすると

・郵送でDMを送付する
・顧客リストの宛先に同じ内容のメールを送信する

など、セグメントや送付内容の精査が難しいケースがほとんどです。顧客に情報を提供していますが、必要な情報を必要な顧客に届けられているとは言えません。
顧客によって購入頻度、興味がある商品などの背景が異なるため、必然と届けるべき情報も変わるからです。

そこで、DXを推進し、顧客データの蓄積や活用を行います。その結果、顧客の購入頻度や興味のある商品などが明確化できます。その上で、顧客の必要な情報を選別し、メールマガジンを送付します。

DXを推進して顧客のニーズに応じたメールを配信

受け取った顧客は

・自分に合う情報を受け取り興味や関心を持つ
・メールマガジン送付先の企業やブランドに親近感や安心感を抱く

など、ポジティブな感情を抱きやすくなります。これがCXの向上です。
つまり、DXという手段を活用することで、効率よくCXを向上できるのです。

DXとCXの関係性や具体的な事例が掴めたところで、DXやCXの言葉の意味やDXとCXの関係性をより詳しく見てみましょう。

1-1.「DX」とはデジタルツールを使い顧客目線で新たな価値を創出すること

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用し顧客の視点で新たな価値を創造していくことです。

簡単に言うと、顧客に幸せをもたらしビジネスを成長させるものがDXです。経済産業省では、DXを下記のように定義しています。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データ とデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデ ルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競 争上の優位性を確立すること。

出典:経済産業省「デジタルガバナンス・コード2.0 」

DXは単なるデジタル化ではなく、データやデジタル技術を使い顧客目線で新しい価値を創出していくことが求められます。

技術

概要

一例

デジタル化

現在の業務を自動化・システム化し、業務効率化や生産性の向上を目指す

・POSシステム(売上を管理するシステム)を導入して業務効率化を推進する
RPAツールを活用し事務作業を簡略化する

DX

データやデジタル技術等を使い顧客目線で新しい価値を創出していく

・予約システムを導入し予約時の手間を削減する
・ECサイトを運営し新たな顧客との接点を構築する

デジタル化は、システムやツールを導入し業務効率化や生産性の向上を目指すことが目的です。

一方で、DXは、
・ECサイトを運営し新たな顧客との接点を構築する
・予約システムを導入し顧客の予約時の手間を削減する

など、顧客を起点とした新たな価値の提供や変革が必要です。DXは企業がビジネスで勝ち残っていくために必要な変革であるといえるでしょう。

DXを推進するべき理由やDXの具体的な方法は、下記の記事で紹介しているので参考にしてください。

1-2.「CX」とは顧客体験価値のこと

CX(カスタマー・エクスペリエンス)とは、一言で言うと顧客体験価値のことです。顧客が商品やサービスと接触し興味を持った時点から購入して利用し続けるまでの企業との接点において、顧客が体験する付加価値を指します。

下記のような顧客の体験はCXに該当します。

・商品の使い方の動画を見て実際に使えるようになる
・コンタクトセンター(コールセンター)に問い合わせをしてアフターサポートを受ける
・商品を選択するときに販売員からサポートを受ける

商品やサービスが溢れた現在では、商品やサービスの価格や性能だけでは差別化することが難しくなってきました。そこで、重要視されているのがCXです。

例えば、ECサイトを見ていたときに気になる筆記用具を見つけたとしましょう。顧客は「どのような色があるのだろうか?」「使い心地はいいのだろか?」と疑問を抱いたとします。顧客がこの商品を購入するには現在の疑問解決が欠かせません。

そこでチャットボットを利用し「お悩みはありませんか?」と問いかけます。チャットボットの問いかけにより、顧客と企業側のオペレーターは対話ができ、疑問が解決され購入へと進みました。このような購入につながる顧客の体験自体に価値があると考え、CXを向上させる取り組みが注目を集めています。

CXが注目されるようになった背景は下記で詳しく解説していますので、参考にしてください。

1-3.DXはCXを向上させるための手段

DXとCXの関係性は、「手段」と「目的」です。CXを実現させる手段の中でも、DXは有効な取り組みです。

手法

定義

DX

手段

データやデジタル技術等を使い顧客目線で新しい価値を創出していく

CX

目的

顧客が商品やサービスに興味を持ってから購入、利用するまでに体験する付加価値

先ほども触れたように、DXは顧客視点で新しい価値の創出や変革を行います。つまり、DXを推進すると結果的にCXの向上につながります。

しかし「わざわざDXを推進してCXをする必要はない」と思った方もいるかもしれません。接客やイベントを強化すればいいのではと感じる方もいるでしょう。

もちろんオフラインでのCX向上も必要ですが、デジタルテクノロジーが進んだ現代において、データやデジタル技術の活用を避けることはできません。

特にCXを向上させるには、顧客データや指標となるデータの活用が必要です。これらのデータを使わずCXを向上させようとしても、精度が落ち思ったようにCXが向上しない可能性があります。

顧客との接点を増やしたいと思っても、顧客のデバイス利用状況や必要な情報発信方法を分析できるデータがないとなかなか施策は前に進みません。また、ECサイトやSNSなどデジタルツールを使うことで、CXが向上する場合もあります。

このように、価値のあるCXを実現するためには、DXという手段を有効活用することが求められています。

1-4.DX × CXは業種・部門問わず取り組むべき

DXを推進してCXを向上させる施策は、部門や業種問わず取り組むべきです。その理由は2つあります。

1つ目は、あらゆる業界でデジタルイノベーションが起きていることです。

AIやIoT(モノとインターネットをつなぐ技術)やデータ分析などのデジタルイノベーションは、製造や営業、マーケティングなどあらゆる業界に変革をもたらしています。これらの技術を活用できないとビジネスで勝ち残っていけないのはもちろんのこと、CXの向上が目指しにくくなります。

AIを活用してCXに取り組んでいる企業とアナログでCXに取り組んでいる企業では、できる施策や成長の速度が異なります。あっという間に、顧客体験そのものに差が生じてしまうでしょう。

2つ目は、CXの向上には複数の部署が関連していることです。CXは顧客が商品やサービスを検討し、アフターサポートを受けるまでの一連の顧客体験を指します。

この過程では営業担当者やマーケティング担当者、カスタマーサービス担当者など、複数の部署との接点があります。そのため、一部の部署だけがCXの向上に取り組んでも、CX全体の改善や向上にはつながらないのです。

・あらゆる業種でデジタルイノベーションが起こり、活用しないとビジネスでの優位性を確保できない
・CXの向上には複数の部署が関連している

という2つの点から、DXを推進してCXを向上させる施策は業種や部門問わず検討する必要があります。

2.DXを推進してCXを向上させる3つのメリット

DXを推進してCXを向上させるメリットとしては、次の3つがあります。

DXを推進してCXを向上させる3つのメリット

①データを利活用できる
②顧客との接点を増やせる
③PDCAを回しやすくなる

DXを進めるうえでどのようにCXが向上するのか理解するためにも、参考にしてください。

2-1.データを有効に利活用できる

1つ目は、データを有効に利活用できることです。

CXを向上させるためには、顧客を正しく理解することが欠かせません。顧客がどのような体験を望んでいるのか理解できてないと、CXの向上につながらないからです。

顧客を理解するときに、重要な役割を果たすのが以下のようなデータです。

定量データ
(数値化できるデータ)

・顧客の年齢や地域、家族構成などの顧客属性情報
・WebサイトやSNS、アプリなどのアクセスログ
・購入頻度や購入金額

定性データ
(数値化が困難なデータ)

・お客様の声
・SNSでの顧客の発信
・コンタクトセンター(コールセンター)への問い合わせ内容

顧客の年齢や居住地、家族構成からWebサイトなどのアクセスログ、コンタクトセンター(コールセンター)に寄せられた問い合わせ内容など多くのデータが活用できます。これらのデータをアナログで収集し分析するには、時間と労力がかかります。

そこで、DX化を推進すると

・必要なデータを自動で収集し蓄積する
・データごとに分類して蓄積する
・部署間のデータを統合しさまざまな情報を一元管理する

など、データを収集し活用するための基盤を構築できます。その結果、顧客の要望や思いを汲み取りながらCXを向上させる施策を実施することが可能です。

例えば、定量データやお客様の声を分析してみると、最新の情報を参考にして商品購入に至っていることが分かったとします。この分析結果から、最新情報の発信方法や発信頻度を見直すCXの改善が検討できます。

データの利活用は、デジタルテクノロジーが発展した現在には欠かせない要素です。顧客のニーズを踏まえた改善や改革ができるため、結果的にCXの向上へとつながります。

2-2.顧客との接点を増やせる

2つ目は、顧客との接点が増やせることです。

オフラインでは実店舗での接客やイベントなど対面で接することができるチャネルに限定されますが、DXを推進すると下記のような接点が増やせます。

オンラインでの顧客接点の一例

Webサイト・ECサイト

オンラインで情報発信や商品、サービスの販売をする

SNS

(Twitter)やInstagramなどのSNSで情報発信をする、コミュニケーションを取る

Web接客やオンライン商談

オンラインツールを使い接客や商談をする

ライブコマース

ライブ配信を行い商談やサービスの紹介をする

メールマガジン

メールマガジンを配信し顧客接点を構築する

コミュニティサイト

自社商品やサービスを利用する顧客を集めたコミュニティを構築し、そのコミュニティの発信力を活用して販売機会を広げていく

コンタクトセンター

チャットやチャットボットなどオンラインツールを使いコミュニケーションを取る

現在は実店舗しかない場合、店舗に足を運べない顧客は商品を購入する手段がありません。

そこで、ECサイトやライブコマースなどの新たな接点を作ると、今まで商品を購入できなかった顧客と接点が持てるようになります。

・時間や場所に囚われず商品を購入できる
・自分のタイミングで商品を検討できる

など顧客にとってメリットとなるので、CXの向上につながります。

また、メールマガジンやSNSを活用すると、顧客と継続した接点を構築できます。顧客が欲しい情報を定期的に発信することで、CXの向上が期待できます。

2-3.PDCAを回しやすくなる

3つ目は、PDCAサイクルを回しやすくなるところです。

PDCAとは「Plan(計画)・Do(実行)・Check(測定・評価)・Action(対策・改善)」の4つの工程を繰り返し、品質の向上を目指すフレームワークです。

PDCAサイクル

PDCAを回すには、現状の理解や改善点を抽出するための分析が欠かせません。そのときに役立つのがさまざまなデータです。顧客との接点や顧客に関するデータを可視化できると、ボトルネックを発見しやすくなります。その結果、PDCAが回しやすく効率よくCXの最適化が実現できます。

例えば、SNSで定期的な発信をしてCXの向上を目指すという目標を立てたとします。

実行するところまでは可視化できますが「SNSの発信を見た顧客の行動」や「SNSでの発信を見た顧客の反応」を分析するには、データが必要です。SNS分析ツールなどを活用し、顧客の行動や反応を可視化することでボトルネックが発見できます。

反応がいいSNSの発信内容は今後も継続し、反応が悪いSNSの発信内容は見直す必要があるでしょう。このように、DXを推進しデータを利活用できるようにしておくことで、CXの最適化を図るための施策にスピード感を持ち取り組めます。

3.DXを推進してCXを向上させるときの注意点

DXを推進してCXを向上させるためには、データの一元管理が必要です。せっかく顧客データの管理や可視化ができるツールを導入してもデータが分断・サイロ化されている状態では、活用できるデータが限られてしまいます。

SNSとWebサイト、実店舗でのデータが分断されていると、それぞれの顧客情報が連携できません。もしかすると、Webサイトと実店舗の使い分けの理由にボトルネックが潜んでいるかもしれません。情報が分断されていると、精度の高い分析や利活用が難しくなるのです。

この課題を解決するには、全社規模で顧客情報の一元的な管理を目指すことが大切です。各部門間のシステムを横断して顧客情報を紐付け、データを共有しながらビジネス遂行が行えるプラットフォームの構築が求められます。

具体的には
・営業やマーケティング部門など部署ごとに情報が分断されていない
・SNSやWebサイト、実店舗などチャネルごとの連携ができている

など情報を一元管理できる環境が好ましいです。

トランスコスモスでは顧客像を一元的に捉えマーケティングや営業、カスタマーサービスなどの各部門を連携させるさまざまなプラットフォームを提供しています。 

DXを推進してCXを向上するデータ管理基盤の構築にお悩みの場合は「7.トランスコスモスのDX推進スペシャリストチームがDXをサポート」を是非ご覧ください。

4.【業種別】DXを推進してCXを向上させるための施策

DXを推進してCXを向上させるメリットや注意点が理解できたところで、具体的な施策を見て自社での施策を検討してみましょう。

ここでは、マーケティングと営業、カスタマーサービスの3つの業種での具体的な施策をご紹介します。

DXを推進してCXを向上させるための施策

マーケティング

デジタル宣材
Eメールキャンペーン
デジタル広告
モバイルアプリ

営業

データの利活用
オンラインでの接客や商談

カスタマーサービス

チャネルのデジタル化
データの利活用

それぞれの業種でどのように活用されているのか、参考にしてみてください。

4-1.マーケティングでの施策

マーケティング領域ではDXを推進することで、施策のデジタル化を検討できます。具体的には、下記のようなデジタル移行を実現できるでしょう。

オフライン施策

デジタル施策

CX向上のポイント

販促物

デジタル宣材

・デジタルインタラクションに基づく見込み客のスコアリング(属性・行動による採点や格付け)

郵送のDMキャンペーン

Eメールキャンペーン

・柔軟なセグメント対応

チラシ・新聞広告

デジタル広告

・ターゲットのパーソナライズ、類似ターゲットの絞り込み

モバイルアプリ

・登録手続きの簡素化
・プロモーションのパーソナライズ化
・セールやメッセージのプッシュ通知

どのようにCX向上が実現できるのか、3つの例を見てみましょう。

①Eメールキャンペーン

Eメーキャンペーンとは、顧客にEメールを送信し来店や購入を促す手法です。

DMを郵送するとコストや労力がかかるため、配布できる範囲や内容が限定されます。Eメールキャンペーンでは蓄積されたデータを基に、ターゲットに応じて柔軟な施策が可能です。

一例ですが以下のようにセグメントをして定期的にEメールを送信できます。

・商品やサービスを購入した回数によってセグメントをして再購入を促す
・商品やサービスを定期的に購入している顧客に再購入を促す
・見込み客との接点を構築する

すべての顧客に同じ内容DMを送信しても「自分には関係ない」「商品を購入したことがないのにこの内容は理解できない」などと捉えられ、逆に顧客満足度やCXが低下することがあります。

Eメールでは顧客との関係性や購入頻度などに応じて適切な内容を送信できるため、CXの向上が期待できます。

②デジタル広告

デジタル広告とは、インターネット上に表示される広告のことです。主に下記のような種類があります。

デジタル広告の種類

リスティング広告
(検索連動型広告)

検索エンジンに入力した検索語句に沿って、検索結果に合う広告を表示する手法

ディスプレイ広告
(コンテンツ連動型広告)

Webサイトの広告枠に表示される画像広告

ソーシャルメディア広告

TwitterやInstagramなどのソーシャルメディアに表示する広告

デジタル広告はオフラインでの広告とは異なり、細かな設定を行いターゲットを絞り込める点が特徴です。

リスティング広告は検索エンジンに入力した検索語句に関連して広告を表示します。自社の商品やサービスに興味がある見込み客が検索しそうなキーワードを分析し、そのキーワードが検索されたときに広告を表示させることが可能です。

例えば「スポーツシューズ」と検索をしたときに自社のスポーツシューズの広告を表示できれば「何だろう?」と興味を持ってもらえるかもしれません。顧客との最初の接点にもなり得るでしょう。

このように、戦略的に広告を活用することで、CXの向上や接点の構築へとつなげられます。

③モバイルアプリ

自社のサービスや商品に関連するモバイルアプリは、さまざまな視点でCXの向上が期待できます。

アプリ経由で自社の商品購入や予約、定期購入ができるようにしておけば、顧客の手間が大幅に削減でCXの向上につながるでしょう。

また、アプリ経由で下記のような顧客情報の取得も可能です。

・利用履歴
・アプリ経由での購入履歴
・属性データ

このようなデータを蓄積し分析することで、モバイルアプリの最適化やマーケティングへの活用できます。購入履歴から興味を持ってもらえそうな商品の紹介やプッシュ通知も検討できるでしょう。パーソナライズ化した提案により、CXの向上が見込めます。

3つの事例を見て分かるように、マーケティング施策をデジタル化することで顧客接点の創出やCXの向上が見込めです。オフラインでは実現が難しいデータの収集や幅広い顧客をターゲットとした施策も検討できるようになります。

4-2.営業での施策

営業領域では、2つの視点でDXを推進してCXを向上させるための施策を検討できます。

①データの利活用

営業は顧客や商談のデータなど、さまざまなデータを扱います。

・顧客管理や商談管理をオフラインで行っており手間と労力がかかる
・部署ごとにデータが分断されており部署間の連携が取れない

など、課題を抱えているケースもあるでしょう。DXを推進し営業活動に必要なデータを一元管理できれば、膨大なデータを蓄積するだけでなく使えるようになります。

例えば、商談パターンを分析し、営業テクニックや営業戦略のブラッシュアップができます。AIが進化すれば営業テクニックの有効性を事前に判断し、顧客に寄り添う商談が誰でも再現できるようになるかもしれません。

また、マーケティング部門と営業部門がシームレスに連携できるようになれば、最初のタッチポイントから購買に至るまでの全体像を理解して戦略を検討することが可能です。

これまで別々に活動していた両部門が連携することで化学反応が起こり、新たな価値の創出が実現できます。

②オンラインでの接客や商談

昨今は対面での商談や接客だけではなく、オンラインでも接客や商談を行うケースが見受けられます。とくにECサイトは商談やサービスの概要は分かるものの、対面接客に比べ購入へのひと押しが足りないという側面がありました。

そこで、チャットやWeb接客ツールを活用すると、オンラインで商品やサービスを検討するときにもサポートを受けられる新たな接点を構築できます。

たとえば、ECサイトの買い物かごに商品が入ったまま10分経過した顧客には「お困りごとはありませんか?」とチャットをポップアップ表示させます。

顧客はチャットをクリックして「サイズに悩んでいます」など質問を入力します。すぐに担当者が質問に回答することで、顧客の不安を解消できます。場合によっては画像を共有しながら、商品の魅力をより詳しく伝えることも可能です。

また、オンラインなら場所移動が不要なので、より商品やサービスに知識がある担当者から詳しく話を聞いて購入を決断することもできるでしょう。

このように、DXを推進することで対面以外で営業を行う接点を用意でき、商品やサービスの購入に迷っている顧客や商品やサービスに不安、疑問を持っている顧客に寄り添えるようになります。

4-3.カスタマーサービスでの施策

カスタマーサービスでは、「チャネルのデジタル化」と「データの利活用」の2つでDXを推進してCXを向上させるための施策を検討できます。

①チャネルのデジタル化

カスタマーサービスは、アフターサポートや購入時のフォロー、クレームなど迅速な顧客対応が求められます。

属人化していると、同時間帯に問い合わせが集中したり時間外対応などの課題を抱えやすい側面があります。そこで、DXを推進してチャネルをデジタル化できれば、顧客の問い合わせの分散や24時間対応が実現できます。

チャネルのデジタル化の一例

チャット

Webブラウザなどを使い文字入力でコミュニケーションを取るシステム

チャットボット

リアルタイムで使用できる自動会話プログラム

FAQシステム

顧客から問い合わせの多い質問に対する回答をデータ化し管理できるシステム

SMS

電話番号を利用しメッセージを送信するサービス

Eメール

問い合わせフォームやEメールアドレスを使いテキストベースで問い合わせをする

自社のWebサイトにFAQのページを用意すると、顧客の簡単な疑問や質問はFAQページのみで解決できるようになります。顧客はカスタマーサービスに問い合わせをする手間が省けるため、CXの向上につながります。

また、チャットやチャットボットを導入すると、テキストベースでコミュニケーションが取れます。電話に抵抗がある顧客やカスタマーサービスに問い合わせをする時間がない顧客でも手軽に利用できるため、CXの向上が期待できるでしょう。

このように、自社の客層や顧客の要望に応じデジタルチャネルを増やすことで、カスタマーサービスの利便性や利用価値を高められます。その結果、CXや顧客満足度の向上が実現できます。

②データの利活用

カスタマーサービスは、顧客のリアルな声が収集できる数少ない部署です。「商品のパッケージが使いにくかった」「定期便サービスがあると便利」など貴重な意見を漏らすことなく蓄積できれば、CXの向上に活用できます。

具体的には下記のようなデータを蓄積できると、CXの向上に役立てることができるでしょう。

・カスタマーサービスへの問い合わせ内容や通話内容
・チャットボットやFAQの利用履歴
・カスタマーサービスを利用する顧客の属性

DX化を推進しカスタマーサービスに寄せられる声を蓄積、分析できるようにすることで、利活用できる基盤を整えられます。

カスタマーサービスへの問い合わせ内容を分析すると「購入時のポイントを使いやすくして欲しい」という声が多かったとします。

この考えは社内では思いつかず、実際に利用している顧客だからこそ感じる視点でした。すぐにポイントの利用方法を見直し手軽に利用できるようにすることで、CXの向上につながります。

トランスコスモスではカスタマーサービスに寄せられるリアルな声を分析し、CX向上につなげるリサーチサービスを提供しています。詳細は以下ソリューションページをご覧ください。

5.DXを推進してCXを向上させるための手順

ここからは、DXを推進してCXを向上させるための手順をご紹介します。

DXを推進してCXを向上させるときの手順

5-1.現状を把握し自社のCX課題を抽出する

まずは、現状を把握して自社のCXの課題を抽出しましょう。

・顧客アンケートを実施する
・カスタマージャーニーマップを作成する
・すでにデータを蓄積している場合はデータを分析する

以上のことを行うと顧客の視点に立ち自社の課題が抽出できます。

例えば、顧客にアンケートを実施し「新商品や既存商品の情報が確認しにくい」という声があれば、顧客への情報発信に課題があると言えます。

また「商品を購入できる場所が限定されている」という声が多ければ、販売チャネルの見直しが課題となるでしょう。このように、顧客目線で自社のCXに足りない部分や課題となっている部分を見つけることが大切です。

カスタマージャーニーマップの作成方法は下記の記事で解説しています

5-2.理想的なCXを考える

続いて、顧客にとって理想的なCXを考えます。

CXの向上は、顧客を正しく理解することが欠かせません。顧客は自社とどのような関係性を求めているのか、どのような体験を必要としているのか検討しましょう。

なかなか思いつかない場合は「5-1.現状を把握し自社のCX課題を抽出する」で抽出した課題を参考にしてみるといいでしょう。先ほどの例でいうと「新商品や既存商品の情報が確認しにくい」という声がある場合は、顧客は企業側の積極的な情報発信を望んでいると考えられます。

どのようなチャネルで情報発信をするとCXが向上するのか、どのような内容の情報発信が好まれるのか検討してみると理想的なCXを思い描けます。

5-3.課題と理想の差を埋めるDX施策を検討する

現状のCXにおける課題と理想的なCXが把握できたところで、課題と理想の差を埋めるためのDX施策を検討します。冒頭でも触れたように、DXは手段でありCXが目的です。CXを実現するためには、どのようにDXを推進するべきか考えます。

CXの課題にもよりますが「4.【業種別】DXを推進してCXを向上させるための施策」でも触れたように

・データの利活用できる環境の構築
・デジタルツールやデジタル技術を利用した新しい顧客接点の創出

などが検討できるでしょう。DXの施策を検討するときには、スケジュールやコストを念頭に置いておくと、無理なく実施できるかイメージしやすくなります。

5-4.CXを向上させるDX施策を実施する

DX施策が決まったら、実際に取り組んでいきます。DX施策の内容や規模により負担感やスケジュールは大きく異なりますが、無理なく進めることが大切です。

データの利活用ができる環境を構築する場合は、複数部署間にまたがってデジタルシステムやツールを導入するケースが多いです。計画的に進めないと業務に支障をきたす可能性があるため、連携を取りながら取り組みます。

また、DX施策はデジタル化をすることが目的ではありません。CXの向上や改善が目的となるため、デジタルシステムやツールの導入後はCXの向上に向けて有効活用していくことが求められます。

データの利活用ができる環境が整ったら課題に応じて顧客の分析を行い、接点の創出や現状の改善を進めます。

5-5.効果測定を行う

DX施策を実施しCXの向上に取り組んだら、効果測定を実施します。「2-3.PDCAを回しやすくなる」で触れたように、DXを推進しデータを利活用できる基盤が構築できた場合は、PDCAが回しやすくなります。

顧客の行動にどのような変化が出ているのか可視化し、CXの最適化に活かします。データを利活用できる基盤が完成していない場合は、顧客へのアンケートでも効果測定ができます。

例えば、新たなデジタルチャネルを導入したとします。利用している顧客を対象に使い勝手や改善して欲しい点などをアンケート回答してもらえれば、CXを改善するヒントを収集できるでしょう。

このように、CXを向上させるには手段であるDXを活用し、課題や目的に応じた施策を実施することが大切です。

6.DXを推進してCXを向上させるときのポイント

最後に、DXを推進してCXを向上させるときのポイントをご紹介します。

DXを推進してCXを向上させるときのポイント

①ソーシャルセリングを活用して顧客と良好な関係を築く
②データの分断を避けて一元管理する
③PDCAを回しやすくなる

この3つのポイントを念頭に置いて施策を検討すると成果を得やすくなるため、ぜひ参考にしてください。

6-1.ソーシャルセリングを活用して顧客と良好な関係を築く

DXを推進しCXの向上を目指すには、ソーシャルセリング戦略を活用するといいでしょう。

ソーシャルセリング戦略とはSNSを通じて見込み客との信頼関係を深め、自社商品の購入につなげる手法です。

【ソーシャルセリング戦略】

X(Twitter)やInstagramなどのSNSを通じて見込み客との信頼関係を深め、自社商品の購入につなげる手法

昨今は企業が直接ターゲットに働きかけるのではなく、コミュニティを介してアプローチしていく手法が注目されています。SNSが普及した現在はマスメディアが発する情報よりも個人発の情報のほうが信頼を集め、購買行動の大きなきっかけになっていることもあります。

このような背景からSNSを通じて企業と個人とがつながり、良好な関係を築くことが求められます。具体的には、下記のような発信や行動がソーシャルセリング戦略に該当します。

・自社のノウハウや知識を発信する:
例)自社のツールを使い成果を上げた事例を発信・専門分野に関するハウツーを発信

・ターゲットの気持ちに寄り添う発信をする:
例)「毎日暑いですよね」「ゴールデンウイークはどのように過ごしますか?」など、ユーザーの気持ちに寄り添う発信

・リツイートやいいねを積極的に行う:
自社にしかない知識を発信すると、自社の見込み客となるユーザーと接点が持てる可能性があります。また、リツイートやいいねなどを積極的に行うとユーザー側もリアクションをしやすくなり、良好な関係が築きやすくなります。

このように、SNSを単なる情報発信手段として捉えるのではなく、CXを向上させる手段として発信内容や運用方法にこだわり有効活用してみましょう。

6-2.データの分断を避けて一元管理する

3.DXを推進してCXを向上させるときの注意点」でも触れましたが、DXを推進するときにはデータの分断を避けて一元管理できる環境を構築しましょう。

顧客データやマーケティングデータは部署やチャネルごとで分断しがちですが、一元管理をすることでCXに利活用しやすくなります。

例えば、あらゆるチャネルでの顧客行動を見直してCXを向上させたいときに、それぞれ別の方法でデータ管理をしているとデータを収集し分析するまでに時間と労力がかかります。この作業を繰り返し行うとなると、CXの向上や改善を継続することが難しいでしょう。

あらかじめ一元管理ができるようにしておけば複数チャネルでの比較や分析、データ収集がすぐに行えます。

・部署間やチャネル間での分断がないように共通のツールを使う
・部署間やチャネル間でデータの連携ができるよう構築をする

など、CXの向上や改善にデータを活用できるような環境を整えていきましょう。

6-3.一部の部署だけでなく企業全体で取り組む

DXを推進しCXを向上させるには、企業全体で取り組む必要があります。

1-2.「CX」とは顧客体験価値のこと」でも解説したように、CXは顧客が商品やサービスを検討し、アフターサポートを受けるまでの一連の顧客体験を指します。

この過程では営業担当者が携わったりマーケティング担当者との接点があったりと、複数の部署が絡んでいます。そのため、一部の部署だけがCXの向上に取り組んでも、CXの全体像から見ると改善の余地がある部分が複数出てきます。

マーケティング部門だけがデータの管理や分析を行いCXの向上を進めていても、マーケティング部門が携わらない部分は改善できません。営業領域の見込み客の育成や顧客へ接客などにも、CXの課題はあるかもしれません。

あらゆる顧客との接点においてCXの最適化ができるように、企業が一丸となってCXの向上に取り組むことが大切です。

7.トランスコスモスのDX推進スペシャリストチームがDXをサポート

DXを推進してCXを向上する重要性は理解できても「どこから始めればいいのか分からない」「課題が多くて困っている」というケースもあるでしょう。

トランスコスモスでは、企業のDXを推進するDX推進スペシャリストチームが手厚いサポートを提供しています。

DX推進スペシャリストチームは豊富や実績や知識をもとにDX戦略におけるロードマップを提示し、導入すべきソリューションやサービスなどをご提案するとともにDX推進の具体的なアクションをご支援します。

DXに課題を感じている場合やCXの最適化を進めたい場合は、ぜひご相談ください。

まとめ

いかがでしたか?DXを推進してCXを向上する重要性や具体的な施策が理解でき、DXを推進しながらCX向上を目指せるようになったかと思います。最後にこの記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。

〇DXとCXは手段と目的の関係性

・DXはデジタル技術を活用し顧客の視点で新たな価値を創造していくこと
・CXは顧客が商品やサービスに興味を持ってから購入、利用するまでに体験する付加価値のこと
・DXはCXを向上させるための手段として有効。価値のあるCXを実現するためにDXの有効活用が求められている

〇DXを推進しながらCXを向上させるメリットは次の3つ

①大量なデータを利活用できる
②デジタルな接点を取り入れることで顧客との接点を増やせる
③PDCAを回しやすくなる

〇業種ごとのDXを推進してCXを向上させるための施策は次のとおり

・マーケティング:Eメールキャンペーン・デジタル広告・モバイルアプリなど
・営業:データの利活用・オンラインでの接客や商談
・カスタマーサービス:チャネルのデジタル化・データの利活用

〇DXを推進してCXを向上させるためのポイントは次の3つ

①ソーシャルセリングを活用して顧客と良好な関係を築く
②データの分断を避けて一元管理する
③PDCAを回しやすくなる

CXはDXという手段を有効活用することで、時代に応じた技術を使いながら効率よく向上させることができます。

トランスコスモスでは、企業のDXを推進するDX推進スペシャリストチームが手厚いサポートを提供しています。DXの推進にお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください。

またCotraではCX向上・DX推進の関連コラムを制作しています。是非こちらも参考にしてください。

トランスコスモスは3,000社を超えるお客様企業のオペレーションを支援してきた実績と、顧客コミュニケーションの
ノウハウを活かして、CX向上や売上拡大・コスト最適化を支援します。お気軽にお問い合わせください。
トランスコスモスは3,000社を超えるお客様企業のオペレーションを支援してきた実績と、顧客コミュニケーションのノウハウを活かして、CX向上や売上拡大・コスト最適化を支援します。お気軽にお問い合わせください。