
このコラムは音声でもご視聴いただけます
※ 別ウィンドウでプレーヤーが開きます
タイパ(タイムパフォーマンス)は、近年のマーケティングや顧客体験(CX)設計において重要なキーワードです。特にZ世代を中心に「短時間で必要な情報や成果を得たい」というニーズが高まっており、企業側にもタイパを意識した商品・サービス設計が求められています。
「タイパ重視、タイパ主義といわれるけどタイパってどういう意味?」
「タイパを重視する顧客層の満足度を上げたいが、そのためには何を知っておけばいいのだろう?」
顧客対応やマーケティングを展開する立場の方の中には、タイパを重視する人たちに対して適切なアプローチができていないのではないか、といった危機感をお持ちの方も少なくないと思います。
タイパとはタイムパフォーマンスの略で、「かけた時間に対する成果」のことを指します。効率的に時間を使って満足感を得ることを「タイパがよい」「タイパが高い」と表現します。タイパを重視する中心層はZ世代であり、その価値観は消費行動にも反映します。
タイパが悪いと感じればすぐに離脱してしまう可能性があるため、タイパという概念やそれを重視する人たちの行動特性についてよく理解した上でのアプローチが必要です。
タイパを重視する人たちは、以下のような行動をとることが多いです。
・動画を倍速で視聴する |
このような人たちに向けてビジネスを展開するためにはどうすべきか、ということがわかるように、この記事では以下の内容について詳しく解説します。
▼タイパとは |
この記事を読むことで、タイパとは何かがよくわかります。タイパをビジネス活用するための方法も理解できるので、どのような施策を講じるべきか見えてくるでしょう。
Z世代に代表される「タイパを重視する人たち」をうまく取り込み、業績アップにつなげていくために、ぜひ最後までお読みください。
1.Z世代の新しい価値観「タイパ」とは

「タイパ」はZ世代を中心に使われている言葉で、辞書の三省堂が主催する「今年の新語 2022」の大賞に選ばれたことで話題になりました。
(出典:三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2022」)
ではこの言葉は実際のところ、どんな意味で使われているのでしょうか?
わかりやすく説明していきましょう。
1-1.「タイパ」とは「かけた時間に対する成果」のこと
タイパとは「タイムパフォーマンス」を略した言葉で、「費やした時間に対して、どれだけの成果や満足度を得られるか」をはかる概念です。
日本語では、「時間対効果」とも呼ばれます。
たとえば、短い時間で大きな成果を得られた場合は、「タイパがよい」「タイパが高い」と表現します。
反対に、同じ成果を得るのに長い時間がかかってしまうと、「タイパが悪い」「タイパが低い」と言われるのです。
【タイパのイメージ】


具体的にいえば、「動画を倍速で見る」などは、タイパ重視の代表的な例です。
レクチャー動画や映画などを2倍速で視聴すれば視聴時間を半分程度に短縮できます。
ただ、「スピードが速すぎて意味が理解できなかった」という場合は、逆にタイパは悪くなるといえるでしょう。
タイパはあくまで、「成果が得られている」ことを前提にして、「いかに時間を節約するか」がテーマであるためです。
「仕事を早く終わらせたが、ミスが多くやり直しが増えた」
「動画を倍速で見たが、普通に見るのにくらべて理解が追い付かず、みんなのようには感動できなかった」
「スキマ時間を活用して資格の勉強をしたが、細切れであまり頭に入らなかった」
このように、「時間は短縮できたが、成果は通常よりも劣ってしまった」という場合は、逆に時間が無駄になっているので、タイパが悪いといえます。
つまり「タイパ」とは、「かかる時間が短いこと」と「通常と同じかそれ以上の成果・満足度を得られていること」の両立を目指すもの、と考えればいいでしょう。
1-2.タイパ(時間対効果)とコスパ(投資対効果)の違い
「タイパ(時間対効果)」と似た言葉には「コスパ(投資対効果)」があります。
両者の違いはどこにあるのでしょうか?
タイパは「できるだけ短い時間で成果を得る」ことを目指します。
それに対してコスパは、「できるだけ少ない費用で成果を得る」ことを良しとする判断基準です。
たとえば、食事を例にして考えてみましょう。
「タイパ=時間対効果」を基準にすると、自分でイチから料理をしたり、おいしいお店を探して外食に出かけたりするのは、時間がかかるので「タイパが悪い」と判断されます。
それよりも、デリバリーを頼めば、自分は「メニューを決めてオーダーする」時間しかとられないので、「タイパがいい」といえます。
つまり、「費用はかかってもいいので、短時間で望む成果を得たい」のがタイパ重視の考え方です。
反対に、「コスパ=投資対効果」を重視する人は、「時間はかかってもいいので、低コストで望む成果を得たい」と考えます。
その視点でみると、デリバリーは、同じメニューでもお店で食べるより料金が高めに設定されていたり、宅配料がかかったりするので、「コスパが悪い」と考えられます。
自炊で節約料理を工夫したり、安くておいしいお店で満足度の高い食事をするほうが、「コスパがいい」といえるのです。
つまりポイントは、「時間を節約するのがタイパ」「お金を節約するのがコスパ」という点です。
両者の違いを表にまとめましたので、以下を見てください。
タイパ | コスパ | |
意味 | かかった「時間」に対して、どれだけの成果・満足度を得られるか | かかった「費用」に対して、どれだけの成果・満足度を得られるか |
判断基準 | ・同じ作業をより短い時間でできる など | ・同じものがより安く得られる など |
例 | ・動画の倍速視聴 など | ・まとめ買い割引 など |
備考 | タイパ重視=費用は多少かかっても、時間短縮を優先する | コスパ重視=時間は多少かかっても、低コストを優先する |
2.タイパ行動の具体例7つ

それでは、「タイパを重視する」とは、具体的にいえばどのようなことでしょうか。
代表的な例としては、以下の7つが挙げられます。
・動画を倍速で視聴する |
これらは現在、Z世代を中心とした「タイパ重視」の人たちの多くが、実際にやっていることです。
「タイパ」をより理解するために、それぞれ説明していきましょう。
2-1.動画を倍速で視聴する
「タイパ重視」の代表例としてよく挙げられるのが、「動画を倍速で視聴する」ことです。
YouTubeを中心とした動画サイトや、Netflixなどの配信サービスで動画コンテンツを見る際に、通常速度で見ると時間がかかるため、倍速にして再生するのです。
これを聞くと、「映画は通常速度で見なければ、映像美や俳優の演技、作品の雰囲気などがわからないのに」と疑問視する人も出てくるでしょう。
ただ、タイパを重視する価値観からいえば、動画は「作品」ではなく「情報コンテンツ」としてとらえられます。
映画ならストーリーの概要やあらすじ、オチがわかれば十分です。
レクチャー動画などは、自分が知りたいことだけわかれば十分です。
そのため、倍速視聴に加えて、必要ないと感じたシーンはスキップして、可能な限り短時間で必要な情報のみを得ようとすることもあるのです。
2-2.ショートコンテンツを利用する
また、ショートコンテンツの利用も広まっています。
ショートコンテンツとは、文字通り短い動画や文章などのコンテンツです。
最初から短くつくられるものもありますし、本来はある程度のボリュームがあるコンテンツを、短く要約したり一部を切り取ったりしたものもあります。
たとえば、以下のようなコンテンツを見たことがある人も多いでしょう。
・TikTokの動画(数十秒~数分程度) |
これらは、倍速視聴と同様に、「できるだけ短時間で、必要な情報だけを得たい」という動機にもとづいています。
さらに、「できるだけ多くの情報を得たいので、1コンテンツにかける時間を短縮したい」「移動中などの短い時間でもムダにせず、情報を得たい」といったニーズも考えられるでしょう。
2-3.スキマ時間を活用する
「タイパ重視」には、時間短縮だけでなく、「できるだけムダな時間をつくらない」ことも含まれます。
そのため、スキマ時間をうまく活用しようとする行動も、多く見られます。
たとえば、以下のような例です。
・メールの返信やSNSの投稿などは移動時間中にする |
スキマ時間をうまく活用するために、「5分でできること」「15分でできること」「30分でできること」など、あいた時間ごとに何をするか切り分けて管理している人もいます。
このように、タイパをよくするためには、「時間を管理する」という考え方も重要なのです。
2-4.SNSで検索を行う
いまでは多くの人が行っている「SNSでの検索」も、タイパにつながる行動の例といえるでしょう。
何か知りたいことがある場合、短時間で必要な情報にリーチできる可能性があるためです。
調べものといえば、昔は図書館で本を探したり、資料を見たりしていました。
その後、インターネットが普及してからは、Googleなどの検索エンジンで検索する人が増えています。
ただ、この方法だと、情報を探す時間と読み込む時間がかかります。
また、実際に目を通してみた結果、知りたいことが書かれていない可能性もあり、そうなると大きな時間のロスが生じるでしょう。
一方で、SNSの検索には、タイパの視点から以下のようなメリットがあります。
・SNS上の情報は、短いテキストや動画が多いため、概要をすぐに把握できる |
そのため、若者世代を中心に、「Google検索よりも、SNSのハッシュタグをよく検索する」という人も増えているようです。
2-5.オンラインでコミュニケーションをとる
また、コミュニケーション手段として、対面よりもオンラインを積極的に選ぶのも、タイパの一例です。
たとえば、
・ミーティング |
といったシーンでも、実際に足を運んで人と会うよりも、Web会議ツールなどを使ってリモートで行うことを好みます。
これは、対面で行う場合に生じる移動時間や待ち時間を節約したいという動機によるものです。
同じ理由で、飲食店などでは、事前に注文や会計ができて待ち時間が生じないモバイルオーダーも人気です。
2-6.ネタバレ消費を好む
意外なところでは、「ネタバレ消費」もタイパ行動の具体例だといえます。
「ネタバレ消費」とは、消費行動をとる前に、あらかじめその商品やコンテンツの内容や評価を知ったうえで購入することをいいます。
たとえば、以下のような行動です。
・映画の結末やオチを先にSNSで調べてから観る |
これは、「失敗=時間のムダを避けたい」という心理がもとになっています。
タイパの観点から考えると、映画や小説の結末が自分の好みでなかったり、納得のいかないものだったりすると、「観た時間・読んだ時間がムダだった」という評価になります。
商品やサービス、旅行先についても同様です。
「それでは意外な感動やサプライズな喜びが得られない」と感じる人もいるでしょう。
ですが、たとえ感動が減ったとしても、先に情報収集をしたうえで「自分が満足できそう」と確信したものだけに時間を使う、それがタイパ重視の考え方なのです。このような消費行動は「タイパ消費」とも呼ばれています。
2-7.時短グッズや時短サービスを活用する
最後に挙げるタイパの例は、時短グッズ・時短サービスの活用です。
従来の作業時間を短縮することは、まさにタイパの目指すところといえるでしょう。
具体的には、以下のような商品やサービスが広く使われています。
・ロボット掃除機、食器洗い乾燥機、自動調理器などの便利家電 |
いままでは1時間かかっていた家事や作業を、家電や専門業者に任せることができれば、あまった時間を別のことに活用できるようになります。
自分で作業するより費用はかかるので、コスパはよくないかもしれませんが、タイパをよくするには手軽で確実性の高い方法だといえそうです。
3.なぜZ世代はタイパを重視するのか?流行の背景とその特性

タイパとは何か理解できたところで気になるのは、なぜZ世代はタイパを重視するのかということではないでしょうか。
その理由は、彼らがデジタルネイティブだという点にあります。インターネット上に溢れる情報の中から効率的に、最新かつ最適な情報を素早く取得するために生まれたのが、タイパという概念なのです。
下図は、総務省による情報通信機器の世帯保有率を表したグラフです。

Z世代後半の生まれ年にあたる2012年には、ほぼ全世帯にモバイル端末があり、スマホの普及率も半数に達しています。
物心ついたときからデジタルツールが身近にあり、それらを使いこなしてインターネットにアクセスするZ世代は、膨大な量の情報に囲まれています。自分の求める情報を探すために一つひとつを吟味していては、時間がいくらあっても足りません。
また、下図は年齢別のSNS利用状況を表したグラフです。

Z世代にあたる13歳~29歳の部分を見ると、9割以上の人がSNSを利用していることがわかります。
SNSが普及した状況では、トレンドが急速に移り変わります。その波に乗るためには最新の情報をいち早く入手しなくてはなりません。
そこで、日々更新される膨大な量の情報を取捨選択するために身に付けたのが「タイパ」という考え方なのです。短い時間で成果を最大化するためにはどうするか、ということです。
つまりタイパとは、単なる「時短」ではなく、限られた時間の中で必要な情報や成果を効率よく得るための価値観だといえます。
4.タイパを重視することのメリット

ここまでは、タイパを重視する人の行動について解説してきました。続いて、タイパにはどのような良さがあるのか、メリットについて解説します。
・可処分時間を増やせる |
タイパを重視する人のメリット・デメリットを理解することで、商品やサービス・情報コンテンツのアレンジ方法について深く検討できるようにもなるでしょう。
4-1.可処分時間を増やせる
タイパを重視するメリットの中で、直接的なものであり、かつ多くの人が目指しているのは可処分時間を増やすことです。
可処分時間とは自分が自由に使える時間のことであり、タイパの向上によってタスクを効率的に処理することで、浮いた時間が可処分時間になります。
例えば、仕事で確認しなければならない全長2時間の動画資料を定速で視聴すれば、2時間全てをその作業に費やすことになります。一方、同じ資料を2倍速で視聴できれば作業時間は1時間に減り、1時間の可処分時間が生まれるということです。
こうして増やした可処分時間を自分がやりたいことに活用し、満足感を得ることが、タイパの本質につながります。
4-2.問題解決能力が高まる
タイパを重視することによって問題解決能力が高まる、というメリットもあります。
タイパの向上を目指すことは「時間がかかる」という状況における問題点と対策を見出すことであり、その過程で、問題解決の考え方や行動力が磨かれるからです。
日頃から短時間で効率的に行動するためのタスク管理をしていれば、締め切りが近いプロジェクトにおいても優先順位やフローの最適解を見出しやすくなるでしょう。
このように、タイパを重視して行動することは、効率化や生産性向上にかかわるスキルの強化にもつながるのです。
5.タイパを重視することのデメリット

タイパには大きなメリットがある反面、デメリットも存在します。実際に、タイパを重視することに懐疑的な見方も少なくないため、確認しておきましょう。
タイパを重視することのデメリットには、以下のようなものがあります。
・過程を軽視してしまう可能性がある |
5-1.過程を軽視してしまう可能性がある
タイパのデメリットとして、物事の過程を軽視してしまう可能性が挙げられます。
無駄を省いて短時間で成果を出そうとするあまり、物事の結果だけを把握できればよいと考えるようになり、それ以前の過程に関心がもてなくなることがあるからです。
例えばタイパ向上のために、計算問題の解説動画を倍速で視聴したとしましょう。結果だけに着目してしまうと、解答を知ることはできても問題を解くための考え方は身に付かないかもしれません。
「結果だけではなく物事の全体を捉える」「思慮深く考える」という機会を逃してしまうこともある、といえるでしょう。
5-2.常に時間に追われることで疲労する人もいる
近年では「タイパ疲れ」という言葉も使われています。常に効率化を意識し続けることで精神的な負担が増え、十分な満足感を得られなくなる状態を指します。
タイパ向上を目指すことによって常に時間に追われ、疲労してしまう人もいます。
何事も無駄なく短時間で済ませようという意識に囚われることで、あれもこれも急いで済ませなければならないという焦りが生じるからです。
「1-1.「タイパ」とは「かけた時間に対する成果」のこと」で解説したように、タイパの目的は単なる時間の節約ではなく、満足感を得ることです。
時間に追われすぎるとこの点を見失い、満足感の伴わない時短行為を繰り返すだけになる可能性があります。そうなればさらに疲労が募るでしょう。
タイパとあわせて「タイパ疲れ」というワードも散見されるようになっています。タイパとの程よい付き合い方が求められているのかもしれません。
6.タイパに焦点をあてたマーケティング事例

タイパについて概ね理解できたところで、タイパを重視する人に向けたビジネスのあり方について考えていきましょう。
どのようなやり方があるのかを具体的にイメージできるように、タイパに焦点をあてたマーケティングの事例をご紹介します。
6-1.チャットのセキュリティ向上で個人情報を含むやりとりも可能に「オリコ」
1つ目はトランスコスモスの事例です。カード会社の「株式会社オリエントコーポレーション(以下オリコ)」様の事例です。オリコは、セキュリティ認証機能を強化することで顧客のチャットサポートができる範囲を拡大しました。
従来のチャットサポートはセキュリティの観点から、本人特定が不要な業務に対応範囲を絞って運用していました。そのため本人特定が必要なサポートに関しては電話対応となっており、顧客の負担が課題でした。
そこで、個人情報を含むやりとりも可能にするセキュリティを担保したチャットシステムを導入したのです。顧客にとっては電話をかけたり待たされたりする時間が必要なくなり、好きなときに手軽に問い合わせができるという点でタイパ向上に貢献しています。
6-2.本の要約サービスで会員数は右肩上がり「flier」
2つ目の事例は、株式会社フライヤーが提供する本の要約サービス「flier」です。
「flier」はビジネス書を1冊10分程度で読める長さに要約するサービスで、2013年に個人向けの提供を開始し、2022年4月時点で累計会員数93万人を突破しています。
2019年には法人向けにもサービスを展開し始め、累計導入企業数は660社に及び、2年連続で約2倍の成長率を維持しています。
本を全て読まなくても内容が把握できるためタイパがよいという理由で、人気のサービスです。
6-3.スキマ時間に利用できるジムで1,000店舗を達成「エニタイムフィットネス」
最後に株式会社Fast Fitness Japanは、以下の特徴をもつフィットネスジム「エニタイムフィットネス」を展開しています。
・24時間年中無休 |
エニタイムフィットネスは2002年にアメリカに1号店をオープンしてから、2022年時点で世界30の国と地域で約5,000店舗を展開しています。
日本では2010年10月に東京都調布市に1号店をオープンし、2020年4月には47都道府県への出店を達成、2023年9月時点で国内1,100店舗体制となりました。
スキマ時間を活用していつでも都合のいい場所で、メニューを迷うことなく運動ができるということが、タイパのよさにつながっています。
7.タイパを重視する層に効果的なアプローチ方法

最後に、タイパを重視する人たちにはどのようなアプローチ方法が効果的なのかということを考えてみましょう。
タイパを重視する人の行動の特徴や、マーケティングの成功事例から見えてくる施策を講じることで、ニーズに応え業績につなげることができるはずです。
タイパを重視する層に効果的なアプローチ方法には、以下のようなものがあります。

それぞれの内容について、解説していきます。
7-1.デジタルコンテンツを充実させる
タイパを重視する人たちへのアプローチ方法としてまず欠かせないのは、デジタルコンテンツを充実させることです。
デジタルコンテンツとは、スマホやPCなどのデバイスで閲覧できる動画や文章のことであり、ホームページやSNS上に開示する情報です。
タイパを重視する人たちは、現地に赴いたり現物を確認したりするよりも先に、検索によって情報を得ることを好みます。そのため、最新かつ正しい情報にいつでもアクセスできるような環境を整えておくことが大切なのです。
【デジタルコンテンツを充実させる工夫】
・セミナーや資料などを可能な限りデジタル化する |
手持ちのデバイスで簡単に知りたいことがわかるデジタルコンテンツを提供することで、タイパを重視する人たちとの接点を作ることができます。
7-2.SNSを活用する
SNSの活用も非常に効果的で、もはや不可欠と言っても過言ではありません。
「3.なぜZ世代はタイパを重視するのか?流行の背景とその特性」で解説したように、タイパを重視するZ世代の9割以上はSNSを利用しており、検索もSNSで行うという現状があります。
ターゲットがこれ以上ないくらいに集まる場所がわかっているのであれば、そこでアプローチを試みない手はないでしょう。
企業や商品の紹介だけではなく、お役立ち情報などユーザーのニーズに応じた投稿を行うと、タイパを重視する人たちに関心をもってもらえます。
また、信頼できる情報があればそれ以上検索しなくて済むことからタイパがよいと受け止められるため、インフルエンサーから発信してもらうことも効果的です。
7-3.「時短」「スキマ時間の活用」を訴求する
タイパを重視する人たちに響きやすい「時短」「スキマ時間の活用」をわかりやすく訴求するのも効果的です。
タイパを向上させるための明らかなキーワードなので、関心をもってもらいやすいからです。自社製品やサービスにタイパ向上に貢献できる要素があれば、前面に出していきましょう。
また商品やサービス自体はタイパにつながらないという場合でも、時短やスキマ時間の活用をアピールすることは可能です。
例えば、資料請求やユーザー登録などの手続きについて、「簡単3ステップ」や「1分で完了」などの言葉で時間がかからないことを表すことも、タイパを重視する人には魅力的に映ります。
まとまった時間をとられることはないという安心感が、タイパを重視する人が行動を起こす際のハードルを下げるのです。
7-4.パーソナライズドマーケティングを行う
タイパを重視する人たちに対しては、パーソナライズドマーケティングがより効果を発揮することがあります。
パーソナライズドマーケティングとは、顧客一人ひとりの属性や行動履歴に応じて個別化されたマーケティングを行うことをいいます。たとえば、よく閲覧する商品に似たものや、以前購入した商品と一緒に使うと便利なものをレコメンドするような方法です。
タイパを重視する人にとっては、企業側からすすめられた商品を気に入れば、あれこれ検索して選ぶ時間を節約できるため都合がいいのです。
こうしてタイパよく欲しいものを見つけられたという気持ちが、購入を後押しします。
7-5.セルフサポート・チャット対応環境を整備する
タイパを重視する顧客は、「問い合わせに時間がかからないこと」にも価値を感じます。
コンタクトセンター(コールセンター)では、チャットボットやVisual IVR、FAQサイトなどのセルフサポート環境を整備することで、顧客が自己解決できる機会を増やし、問い合わせ時間や待ち時間の削減につなげられます。
電話をかける時間やメールの返信を待つ時間が必要なくなり、自分の好きなタイミングで問い合わせて、疑問をその場で解決できるからです。
例えば、タイパを重視する人が商品やサービスに興味をもって詳しい内容を知りたいと思っても、問い合わせに時間がかかりそうなら「そこまでしなくてもよい」と離脱してしまう可能性が高いでしょう。
そこでチャットボットやFAQサイト、Visual IVRなどを活用したセルフサポート環境を整備すると、タイパを重視する人たちを取りこぼすことがなく、機会損失を回避することが可能になります。
タイパを重視する顧客への応対品質を向上させたい方はご相談ください |
トランスコスモスでは、顧客が問い合わせにかける時間を削減できる、チャットや画面操作案内といったソリューションを提供しております。
◆DEC Support:マーケティングデータを取得可能な自社開発のチャットサポートソリューション 「まずは顧客の待ち時間やニーズを把握したい」という場合にも、お力になれますので、お気軽にお問い合わせください。 |
8.タイパ(タイムパフォーマンス)に関するよくある質問
タイパは時間短縮を優先し、コスパは費用削減を優先する考え方です。例えば、デリバリーサービスは費用がかかりますが時間を節約できるため、タイパが高いサービスといえます。
浮いた時間を自己投資や趣味などに活用できる点も大きなメリットです。
また、常に効率を求めることで精神的な負担が増え、いわゆる「タイパ疲れ」を感じる人もいます。
顧客は電話の待ち時間やメール返信の待機時間を減らし、必要な情報を迅速に取得できるようになります。
まとめ
この記事では、タイパとは何か、どのようにビジネス活用していけばよいかについて、詳しく解説しました。以下に要点をまとめます。
タイパとは、タイムパフォーマンス(時間対効果)の略で「かけた時間に対する成果」のことを指します。さらには、時間を効率よく使うことで満足感を得るという意味合いももちます。
Z世代に代表される「タイパを重視する人たち」は、以下のような行動をとることが多いです。
・動画を倍速で視聴する |
タイパを重視する層に効果的なアプローチ方法としては、以下がおすすめです。
・デジタルコンテンツを充実させる |
タイパを重視する人たちに対してビジネスを展開するためには、価値観や行動特性を理解した上で施策を講じるのが効果的です。
この記事の内容を参考に、Z世代を中心とするタイパを重視するユーザーへのアプローチも検討してみてください。


