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リプライマーケティングとは?メリットと向いているサービスを解説

リプライマーケティングとは、ソーシャルメディアでのユーザーの呟きに対して個別にコミュニケーションを取るマーケティング手法です。

リプライマーケティングの概要

主にX(旧Twitter)を活用したマーケティングに使用されており、顕在顧客や潜在顧客に対し企業側からアピールをします。企業側からリプライをすることで、商品購入やサイトの訪問へとつながるところが特徴です。

ただし、リプライマーケティングは闇雲にリプライをしても思ったような効果が得られません。向いているケースや適切な方法を把握して、取り組むことが重要です。

そこでこの記事では、リプライマーケティングの概要やメリット、方法などをまとめて解説していきます。

◎リプライマーケティングとは
◎SNSアクティブサポートとの違い
◎リプライマーケティングをする4つのメリット
◎リプライマーケティングの活用が向いているケース
◎リプライマーケティングの進め方
◎リプライマーケティングの注意点
◎リプライマーケティングを成功させる3つのポイント

この記事を最後まで読めばリプライマーケティングとはどのようなものか把握でき、マーケティングに導入できるはずです。ソーシャルメディアを上手に活用するためにも、ぜひ参考にしてみてください。

1.リプライマーケティングとは

冒頭でも述べたようにリプライマーケティングとは、ソーシャルメディアでのユーザーの呟きに対して個別にコミュニケーションを取るマーケティング手法です。

アディッシュ株式会社が商標登録している独自のサービスで、主にX(旧Twitter)を活用したマーケティングに用いられています。

例えば、「お誕生日用の小さなケーキを探して見つけた、このお店のケーキ可愛い」と呟いているユーザーがいたとします。

この呟きに対して企業側がリプライ(返信)をして「こんにちは。ポスト(ツイート)ありがとうございます!お誕生日を迎えられる方がみえるのですね。お誕生日おめでとうございます!当店は小さなケーキ専門店です。お誕生日用に特別なケーキを作成することもできますので、ぜひ一度サイトをのぞいてみてくださいね。」などとアプローチします。

ユーザーの呟きに企業側からリプライを行うイメージ

ユーザーは企業からのリプライを見て、商品ページを見たり実際に注文したりなどのアクションを起こします。

このように、顕在顧客や潜在顧客に対し、企業側からアピールをするところがリプライマーケティングの大きな特徴です。

自社の顧客やターゲットとなり得るユーザーに企業側からアプローチをすることで、サービスの周知や商品の購入を促進します。

2.SNSアクティブサポートとの違い

リプライマーケティングと似たマーケティング手法に、SNSアクティブサポートがあります。SNSアクティブサポートとは、ソーシャルメディアで自社に関する呟きを発見し企業側から直接アプローチをする方法です。

SNSアクティブサポートもリプライマーケティングも、ソーシャルメディア経由で企業側からアプローチを擦る点は同じです。両者が大きく異なるのは、ターゲットとなるユーザーと目的の2つです。

SNSアクティブサポート

リプライマーケティング

概要

ソーシャルメディアで自社に関する呟きを発見し企業側から直接アプローチをする

ソーシャルメディアでのユーザーの呟きに対して個別にコミュニケーションを取る

ターゲット

・既存顧客

・顕在顧客
・潜在顧客

目的

顧客満足度の向上やトラブルの早期発見
(カスタマーサポート的な役割)

自社商品、サービスの認知と新規顧客獲得

リプライマーケティングのターゲットは、顕在顧客または潜在顧客です。そのため、自社の商品やサービスを知ってもらい実際に利用してもらうことが目的となります。

一方で、SNSアクティブサポートは、既に商品購入やサービス利用をしている既存顧客がターゲットです。「商品の使い方が分からない」「サービスがあまりよくなかった」など利用中や利用後の呟きに対して、サポートを行います。

カスタマーサポート的な要素が大きく、顧客満足度の向上やトラブルの早期発見が目的です。このように、SNSアクティブサポートとリプライマーケティングはターゲットや目的が異なるため、使い分ける必要があります。

アクティブサポートについてより詳しく知りたい場合は、下記の記事も参考にしてみてください。

3.リプライマーケティングをする4つのメリット

リプライマーケティングには、下記の4つのメリットがあります。

・顕在顧客/潜在顧客にアピールできる
・コンバージョンアップにつながる
・ユーザーの本音が拾える
・攻めのマーケティングができる

リプライマーケティングの知識を深めるためにも、どのような部分がメリットとなるのか確認してみましょう。

3-1.顕在顧客/潜在顧客にアピールできる

1つ目は、顕在顧客/潜在顧客にアピールできるところです。

例えば、自社商品をポスト(ツイート)してくれていたり、キャンペーン等に当選したポスト(ツイート)に対し「ありがとうございます」「おめでとうございます」とコミュニケーションを取ることで、エンゲージメント向上が期待できます。

引っ越しで検索をしたときに「新居の家具が欲しい、このお店の家具がかっこいい」などと呟いているユーザーにリプライをすれば、自社サービスを更に知ってもらうきっかけとなります。

とくにニッチや商品や新たなサービスは、商品やサービス自体を知らないユーザーが多いです。自社の商品やサービスのターゲットとなり得る顧客に企業側からアプローチをすれば、興味を持ってもらえる可能性は充分あります。

ユーザーの悩みや願望の呟きに耳を傾けることで、いち早く顕在顧客/潜在顧客を見つけられるのは大きなメリットだと言えるでしょう。

3-2.コンバージョンアップにつながる

2つ目は、自社サイトのコンバージョンアップにつながるところです。リプライマーケティングではリプライをするときに、自社サイトのURLを添付することが多いです。

X(旧Twitter)の投稿は全角140文字以内と字数制限があるため、端的に情報をまとめる必要があります。

例えば「スマートフォンの充電がすぐ切れる」という呟きにリプライをする際「当店では携帯できる充電器を多数取り扱っています。詳しくは、下記のサイトをご覧ください」など、短い文章とURLを添付します。

興味を持ったユーザーがURLをクリックすれば、ソーシャルメディア経由でのサイト流入を獲得できます。また、X(旧Twitter)は多くの人の目に触れます。

リポスト(リツイート)やいいね機能もあるので、企業がリプライをした本人だけでなく他のユーザーにもURLをクリックしてもらえるかもしれません。

アディッシュ株式会社の調査では、約7割のユーザーがURLをクリックまたはお気に入りに登録していることが分かっています。また、2割弱のユーザーが、後日、企業が紹介したサービスや商品についてポスト(ツイート)をしているのです。

個別対応ができるリプライマーケティングではユーザーの行動につながる可能性が高く、コンバージョンアップにつなげられます。

3-3.ユーザーの本音を拾える

3つ目は、顧客となり得るユーザーの本音を拾えるところです。マーケティングや商品開発には、ターゲットとなり得るユーザーの声が欠かせません。しかし、いざ有効な口コミやユーザーの本音を収集しようとすると時間と労力がかかります。

リプライマーケティングを行う過程では、ユーザーの本音に数多く出会えます。たとえば、トラベル用品を扱うECサイトを運営している場合に「女子 旅行」というキーワードでソーシャルメディアの検索をしたとしましょう。

「女子が持ち歩きやすい小さな旅行バッグが欲しい」「女子旅行におすすめのキャリーケースはないかな」など、さまざまな声を拾えます。

もちろん、気になるユーザーにリプライができますが、リプライをしなくても貴重なユーザーの本音として蓄積していくことが可能です。中には競合他社への声もあるので、とても参考になるでしょう。

このように、自社の商品やサービスに活かせるユーザーの本音を数多く収集できるのもリプライマーケティングならではです。

3-4.攻めのマーケティングができる

4つ目は、企業側からユーザー個人に向けて積極的なアプローチができるところです。従来は、顧客からのアプローチを待つマーケティングが主流でした。

特に商品やサービスへの質問や選び方のサポートは、顧客からのアプローチがないと始まりませんでした。しかし、昨今は商品やサービスが溢れるようになり、顧客からの一声を待っていては競合他社に負けてしまいます。

そこで、企業側から顧客となり得るユーザー個人に直接アプローチをする攻めのマーケティングが求められています。

リプライマーケティングは、まさに攻めのマーケティングです。自社の商品・サービス・キャンペーンに関する呟きに企業側からアプローチをすることで、競合他社が入り込む前に顧客の囲い込みができます。

4.リプライマーケティングの活用が向いているケース

リプライマーケティングは、下記の2つのケースで有効活用できます。

・認知度の低い商品やサービスを扱っている
・ターゲットが明確に定まっている商品やサービス

リプライマーケティングが向いている理由を解説していくので、参考にしてみてください。

4-1.認知度の低い商品やサービス

まだ認知度が低く顕在顧客・潜在顧客が多数存在する商品やサービスは、リプライマーケティングに向いています。

例えば、カーシェアリングや民泊などまだまだ利用者が少ないサービスは、企業側からアプローチをすれば興味を持ってもらえる可能性があります。

「出張時にちょっとだけ車を使いたいけれど、レンタルは高いな」という呟きに「カーシェアリングがありますよ」とリプライをすれば、新たな気付きとなり興味や関心を持ってもらえるでしょう。

・発売したばかりの新商品や新サービス
・まだまだ認知度の低い業種

という場合は、リプライマーケティングを利用する価値があります。

4-2.ターゲットが明確な商品やサービス

ターゲットが明確な商品やサービスも、リプライマーケティングに向いています。効果のあるリプライマーケティングをするには、対応範囲や基準が重要です。

ターゲットが明確だとリプライすべきユーザーを絞りこみやすく、最低限の労力で効果を最大化できます。ターゲットが20代の女性で引っ越しを控えていると定まっていれば、キーワードを絞り検索をかけて有効なユーザーにアプローチができます。

逆に広く浅く宣伝をしたい場合は無造作にリプライをすることになるため、リプライマーケティングの効果が薄れます。

・商品やサービスをアプローチしたいターゲットが明確
・ターゲット層の抱える悩みや要望も把握できている

という場合は、リプライマーケティングを活用してみましょう。

5.リプライマーケティングの注意点

効果的なリプライマーケティングをするには、どのようなことに注意すべきか気になるところです。ここでは、リプライマーケティングをするときの注意点をまとめて解説していきます。

リプライマーケティングを導入する前に知っておきたいポイントばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。

5-1.対応する範囲や基準を決めておく

X(旧Twitter)を始めとするソーシャルメディアを細かく確認し、全ユーザーをリプライ対象にすると時間と労力がかかります。スタート時は頑張って取り組めても、継続することが非常に難しくなるでしょう。

そこで、リプライマーケティングをするときには、あらかじめ対応する範囲や基準を決めておくのがおすすめです。リプライの基準は、ターゲットやキーワードで決めておくといいでしょう。

ターゲットの場合は、商品やサービスを利用するターゲット層に合わせてリプライの対象者を選定します。キーワードの場合は、検索をするキーワードを決めておき、キーワードに関する呟きの中からリプライの対象を決めていきます。

闇雲にリプライをしても効果が薄れるので、明確な基準を作りリプライマーケティングに取り組んでください。

5-2.トンマナを決めておく

ソーシャルメディアでの発言は、多くのユーザーの目に触れます。企業やサービスのイメージを損なわないためにも、あらかじめロールモデルを作成しどのような人物像でリプライをするのか明確にしておきましょう。

とくに複数人で運用をする場合は、日によって口調が異なるとソーシャルメディアのアカウントを見たときにユーザーが違和感を覚えます。企業やサービスのイメージに合わせて、口調や雰囲気を統一するといいでしょう。

ソーシャルメディアは親しみやすい言葉遣いのほうが親近感が持てることも踏まえて、リプライの口調を決めてみてください。

5-3.テンプレート対応は避ける

リプライマーケティングでのリプライは、ユーザーの呟きに合わせて個別対応をしましょう。手間と労力を削減するために、自動リプライやテンプレート化を検討したい気持ちも分かります。

しかし、テンプレートや自動リプライをするとポスト(ツイート)検索をしたときにすぐに分かってしまうのです。例えば、「当サイトではお花のサブスクリプションを始めました」というテンプレートを使用し、大量のリプライをしたとしましょう。

「花」や「サブスクリプション」で検索をしたときに同じポスト(ツイート)が並び、それを見たユーザーが不快に感じる事態が起こるのです。場合によっては広告やボットと勘違いされる可能性や、怪しいアカウントだと思われブロックされる可能性があります。

リプライマーケティングは個別対応できるところが大きな強みなので、手を抜かないでユーザーの呟きに合うリプライをしましょう。

6.リプライマーケティングを成功させる3つのポイント

最後に、リプライマーケティングを成功させる3つのポイントをご紹介します。

・継続したソーシャルメディアの運用をする
・ユーザーの前後のポスト(ツイート)を確認する
・目的に合わせてリプライする相手を選ぶ

リプライマーケティングで成果を出すために重要なポイントとなるので、ぜひチェックしてみてください。

6-1.ソーシャルメディアを継続して運用をする

継続したソーシャルメディア運用をしましょう。リプライマーケティング用としてしかアカウントが稼働していないと、企業のアカウントを見たときにユーザーが怪しいと感じてしまいます。

認知がない小規模アカウントからリプライされると、反対に炎上リスクを伴いますので、可能であれば認証バッチを取得することを推奨します。

商品やサービスに関するポスト(ツイート)や自社情報など、企業やブランドの公式アカウントとして稼働していることが分かるようにしましょう。

6-2.ユーザーの前後のポスト(ツイート)を確認する

リプライマーケティングの対象となるユーザーを選定するときには、ユーザーの前後のポストを確認しましょう。前後のポスト(ツイート)を見ることで

・特定のキーワードについてどれくらい呟いているか
・積極的にリポスト(リツイート)をしているか

が把握できます。自社商品やサービスと関連のある話題が多ければ多いほど、興味や関心を持ってもらえる可能性があります。また、普段からソーシャルメディアを活用しており積極的に発言しているユーザーは、リプライマーケティングにも反応してくれる可能性が高いと言えるでしょう。

このように、キーワード検索に該当したユーザーのポスト(ツイート)を見て絞り込みを行い、リプライマーケティングをすると成功する可能性が高くなります。

6-3.目的に合わせてリプライする相手を選ぶ

実際にリプライをするユーザーは、目的に応じて取捨選択をするようにしましょう。コンバージョンアップを狙う場合は、普段からソーシャルメディアを使用しており積極的に情報の共有をしているユーザーが好ましいです。

リプライをした情報を、リポスト(リツイート)や情報発信で拡散してくれる可能性があるからです。一方で、商品やサービスの購入につなげたい場合は、自社の商品やサービスに関心を示しそうな属性のユーザーにアプローチをする必要があるでしょう。

闇雲にリプライをするのではなく、目的に合わせて的を絞りアプローチをすることで効率よく効果が得られます。

まとめ

いかがでしたか?リプライマーケティングの概要や方法が把握でき、自社のマーケティングに活用してみたいと思えたでしょう。

最後に、この記事の内容をまとめてみると

〇リプライマーケティングとは、ソーシャルメディアでのユーザーの呟きに対して個別にコミュニケーションを取るマーケティング手法

〇リプライマーケティングを活用するメリットは次の4つ

1)顕在顧客/潜在顧客にアピールできる
2)自社サイトのコンバージョンアップにつながる
3)ユーザーの本音が拾えるためマーケティングに活用できる
4)企業側からアプローチをする攻めのマーケティングができる

〇リプライマーケティングが向いているのは次のケース

1)認知度の低い商品やサービスを扱っている
2)ターゲットが明確な商品やサービスがある

〇リプライマーケティングをするときの注意点は次の3つ

1)すべてのポスト(ツイート)に反応しないであらかじめ対応する範囲や基準を決めておく
2)ロールモデルを作成しどのような人物像でリプライをするのか明確にする
3)ユーザーの呟きには個別対応をする

〇リプライマーケティングを成功させるためのポイントは次の3つ

1)リプライマーケティングのためだけにソーシャルメディアを使用するのではなく継続し運用をする
2)ユーザーの前後のポスト(ツイート)を確認しソーシャルメディアを活用しているか判断する
3)目的に合わせてリプライする相手を選ぶ

この記事をもとにリプライマーケティングとはどのようなマーケティング手法なのか把握でき、新規顧客獲得やコンバージョンアップに活用できることを願っています。

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