54.234.191.202

顧客満足度を上げるアクティブサポートとは?Twitter事例から考える顧客対応のポイント

カスタマーチャネルの多様化によってインターネット上での顧客との接点が増えている中で、「アクティブサポート」と呼ばれる新しい顧客対応の形が生まれています。

TwitterやInstagram、Facebookなど、顧客は様々なプラットフォーム上で情報収集したり、サービスに対する感想を語ったりしています。そんな顧客のニーズや声に対応するためにも、企業は各サービスにアンテナを貼り、手厚くサポートしていく必要があります。

そこで今回は、アクティブサポートで顧客満足度を向上させるために必要な準備や方法、過去の事例について解説します。従来の電話やメールといった問い合わせ方法に加え、アクティブサポートを導入し、新たなチャネルサポートを実現しましょう。

1.アクティブサポートとは

アクティブサポートとは、企業側から顧客に対して直接アプローチを行い、カスタマーサポートや商品の紹介などを行うマーケティング手法のことです。従来では、メールや電話などで問い合わせを受けた場合のみ顧客対応する「パッシブサポート」が一般的でしたが、能動的に顧客とのつながりを持つアクティブサポートの重要性が高まっています。

アクティブサポートが重視されているのは、TwitterやInstagramといったSNSの普及が背景に挙げられます。SNSが普及したことで、インターネット上で消費者からの評判を可視化できるようになったほか、SNSが持つ情報拡散力によってマーケティングやブランディングに活用する企業が増加しました。

たとえば、商品・サービスに関する不満や悩みを持っている顧客に対して、企業側からコンタクトを図り、直接解決策を提案することができます。このように企業からの能動的なサポートがあると、企業への信頼性や顧客満足度が向上し、将来的な顧客の獲得にもつながります。

2.リプライマーケティングとの違い 

アクティブサポート同様に、SNS上で顧客とコミュニケーションを取る方法として、リプライマーケティングという手法があります。リプライマーケティングとは、顧客が投稿した内容に対して企業側がリプライ(返信)し、サービスの周知や購入を促進させる方法です。

アクティブサポートとリプライマーケティングは、前者が不満や悩みを解消するためのサポートである一方、後者は自社商品・サービスを広めることを目的としているという点に違いがあります。たとえば、新しいパソコンの購入を検討している顧客の投稿にリプライし、自社のパソコンに関する特徴やメリットなどを紹介することで新たな顧客を生み出すために用いられます。

3.アクティブサポートのメリット

消費者の不満や悩みを解決できるというほかにも、アクティブサポートにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、アクティブサポートのメリットをいくつか紹介します。

3-1.顧客離れを防げる

アクティブサポート導入による1つ目のメリットは、顧客離れを防ぐのに効果的であることです。SNSがなかった時代では、自社製品・サービスの品質に不満や悩みを抱えている消費者の声を拾うことが難しかったため、結果として顧客離れを生んでいた可能性があります。

一方、SNSの普及によって消費者が自社商品に対するコメントを気軽につぶやけるようになったことで、企業側から能動的にアプローチを行えるようになりました。ネガティブな意見であっても、企業が熱心に消費者の声を聞き、次の商品・サービス開発に活かすことによって顧客をつなぎ止めることができます。

3-2.ネガティブなイメージの拡散を防げる

SNSには、自社商品・サービスを周知しやすい点にメリットがありますが、一部の顧客による悪質なコメントによって風評被害や不買に発展する危険性もあります。たとえ投稿内容が事実でなくても、SNSで広がってしまった悪い評判を食い止めるのは難しく、ほかの顧客に対してネガティブなイメージを持たせる原因にもなりえます。

アクティブサポートを実施することで、風評被害や不買になる可能性の高い投稿に対して企業全体で改善することを伝えたり、お詫びのリプライを送ることで早期に対処したりすることが可能です。ネガティブな投稿への対処の仕方次第では、新たな顧客の獲得にもつながります。

3-3.潜在的なトラブルの発見

これまでは、商品・サービスを購入した消費者が問題点を発見した際には、カスタマーサポートやコンタクトセンター(電話やメールに加え、SNS、チャットなど幅広いコミュニケーションチャネルを利用して、顧客と企業を結ぶ部署を指す。以前は電話コミュニケーションのみだったので、コールセンターと呼ばれており、現在でもコールセンターで表現されている所も多い。)に問い合わせていました。しかし、実際には消費者にとって手間がかかるため、自社で発見できなかった問題点が見過ごされてしまう可能性があります。

そこでアクティブサポートを導入し、サポートチャネルの選択肢を広げることで顧客が商品に関する不具合を報告しやすくなります。このような体制を整えることで、潜在的なトラブルが見過ごされにくくなり、企業にとっても次回の開発に役立てることが可能です。

3-4.顧客のファン化につながる

アクティブサポートを継続して行うことで、消費者を自社のファンへと育成できるようになります。たとえば、初めて自社商品であるパソコンを購入した顧客が、ほかの周辺機器との接続方法に悩んでいるツイートをしたとします。

この時点で、企業から接続方法に関するマニュアルページの紹介やわかりにくかった点をフィードバックしてもらうことで、顧客にとっては満足度向上につながるアクションと感じるはずです。アクティブサポートは、企業と消費者の距離感を縮めるものであり、継続的な自社商品の購入を期待できます。

4.アクティブサポートを始める前の準備

アクティブサポートを始める際には、社内での万全な準備が必要です。

まず、アクティブサポートの専門チームを立ち上げ、SNSの使い方だけでなく、自社商品・サービスの詳細、よくある質問と回答を把握しておきます。また、専門チームだけでなく、回答できない質問に対しては技術・開発チーム、マーケティングチームといった複数部署とも連携を取り、情報共有しやすい環境を構築します。

多くの場合、アクティブサポートでは素早い返信が求められます。たとえば、消費者が自社商品を購入したのに電源が入らないトラブルが続くと、ネガティブな情報が拡散されやすくなるため、たとえ休日であっても対応できるような準備をしておかなければなりません。

顧客側では即時の返信を期待していることから、休日だけでなく、担当者が休暇を取っている際の運用体制についても考えておきましょう。

5.アクティブサポートを行う方法

それでは、実際にアクティブサポートを運用する方法について解説します。各ステップのポイントを押さえながら、効率的に運用しましょう。

5-1.ソーシャルリスニングで事前調査を実施する

まずは、ソーシャルリスニングで事前調査を実施します。

ソーシャルリスニングとは、SNSやブログ、掲示板といったインターネット上にある顧客のコメントを収集し、マーケティングに反映することです。あらかじめ自社商品・サービスに対して何を求めているのかを調査することで、アクティブサポートの効果を高めやすくなります。

5-2.キーワードの設定

次に、キーワードの設定です。SNS上で顧客のコメントを発見するには、特定のキーワードで検索しなければなりません。

代表的なキーワードとして、企業名、商品・サービス名、独特な特徴、製品番号などが挙げられます。また、ソーシャルリスニングの調査結果から、サジェストキーワードや競合他社の類似商品・サービス名もキーワードとして含んでおくことも必要です。

5-3.アクティブサポートの運用開始

ソーシャルリスニングの事前調査と検索キーワードの設定が完了したあとは、アクティブサポートの運用を開始します。アクティブサポートの運用の流れとしては、最初にSNS上でキーワードを検索します。

自社に関する投稿の中から不満や悩みを抱えている顧客がいる場合、対応可否をチーム内で判断し、解決に向けてメッセージのやりとりを始めます。

また、アクティブサポートと同時に、企業アカウントから自発的に情報発信することも重要です。新製品の情報に加え、キャンペーンやクーポンなど、顧客にとってポジティブな情報を定期的に発信しましょう。

6.Twitterを活用したアクティブサポートの事例

アクティブサポートの効果を高めるためには、顧客の投稿内容に対して、適切な対応を取らなければなりません。失敗を避けるためにも、Twitterを活用したアクティブサポートの事例を参考にしてみてください。

6-1.不満を持つ顧客へのリプライ

大手通信会社でのアクティブサポートの事例では、Twitterで不満を投稿する顧客にリプライし、適切なアドバイスや解決策の提案を行っています。

たとえば、スマートフォンの使い方がわからないという不満に対しては、基本的な操作方法の説明を画像付きのメッセージで返すことで、ネガティブなイメージが広がるのを未然に防止できます。

6-2.ハッシュタグの活用

ハッシュタグを有効に活用することで、顧客の要望に素早く対応できます。動画配信を事業とする企業では、サービスに関する要望や意見を拾うために、ハッシュタグ付きの投稿を顧客に対して依頼しています。

顧客からの要望が実現した際には、自社アカウントでの発表や、要望を発信した顧客へのコンタクトも行い、企業と顧客の密接なつながりを実現しています。

6-3.サポート専用のアカウントを作成

大手パソコンメーカーでは、サポート専用のアカウントをTwitterで作成しています。使用上のトラブルだけでなく、パソコンの使い方や疑問点に関する投稿に対して技術的知識のある専門チームからリプライし、手厚くサポートしています。

6-4.イメージキャラクターを作る

アクティブサポートは、人と人とのやりとりであるため、なかなか印象に残りにくいという課題があります。そこで小売店では、Twitterのアイコンにイメージキャラクターを採用し、キャラクターの口調を用いてリプライすることで、記憶に残りやすいサポートを実施しています。

7.アクティブサポートを行う上での注意点

最後に、アクティブサポートを行う上での注意点を確認しておきましょう。顧客満足度の向上に効果のあるアクティブサポートですが、方法を間違えると不満の増大につながってしまう恐れがあるため注意が必要です。

7-1.少ない回数で済ませる

アクティブサポートは、端的に相手に対して情報を届けることが重要です。

商品にトラブルが発生しているのにも関わらず、メッセージのやりとりを繰り返していると、顧客にとってストレスになってしまう可能性があります。多くても3回ほどのメッセージのやりとりの中で解決策を提示し、それでも顧客の不満を対処できない場合には個別に電話やメールでの対応を行いましょう。

7-2.テンプレートの文章を使用しない

テンプレートの文章を用いると、かえって顧客が不満を感じる可能性があります。顧客は、企業側に対して真摯なサポートを期待しているため、サポートメンバーの声をそのまま反映し、顧客に寄り添いながら悩みを解決することが求められます。

7-3.炎上リスクの対策

SNSの普及によって個人がインターネット上で発言しやすくなった反面、炎上に発展する不適切な投稿も増加しています。

炎上に発展するケースは個人の顧客だけでなく、企業も避けるべき課題です。一度炎上してしまうと悪評が広がってしまうだけでなく、不買活動にもつながり、経営にも影響を及ぼしかねません。顧客へリプライや投稿をする際には、さまざまな観点から不適切な内容でないかを確認する必要があります。

まとめ

自社に対する顧客のリアルな声を拾うためには、積極的にTwitterやInstagramなどのSNSを活用して、交流を深める必要があります。顧客が抱えている不満を素早く解決したり、企業に求めているものを商品やサービスに反映したりすることでビジネスにも好影響を与えます。

トランスコスモスは、10年以上に渡ってアクティブサポートの実績があり、顧客の顧客満足度向上に寄与します。顧客対応の新たなチャネルサポートの導入を検討されている方は、この機会にぜひお問い合わせください。