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顧客ニーズ分析4つのステップ|顧客ニーズを正しく理解できる

「顧客ニーズ分析って、何をどうすることなんだろう?」
「顧客ニーズ分析について詳しく知りたい」

マーケティングにおいて顧客のニーズを分析する事はとても重要なことだと言われています。
とはいえ、顧客ニーズ分析とは具体的に何をすればいいかわからない人は多いのではないでしょうか。

顧客ニーズ分析とは、顧客の購買行動やアンケートなどデータをもとに顧客ニーズを読み取り、マーケティングに生かす分析手法のことです。

顧客ニーズ分析とは

また、顧客ニーズ分析は以下のステップで進めていきます。

顧客ニーズ分析を行う4つのステップ

顧客ニーズ分析を行わないと、顧客がどういった理由で商品やサービスを購入または利用しているのかが分かりません。

そうしたニーズを認識せずに商品開発をしたりマーケティングを行っても、効率的に成果を得る事は難しいといえます。ニーズを理解せずにマーケティングを行うと、成果が出にくかったり、最悪の場合は顧客が離れてしまう原因を作ってしまいかねません。

逆に顧客ニーズ分析を行い、顧客ニーズに沿ったマーケティングをすることで、さらなる購買や認知を広げることも可能となるのです。

そこでこの記事では、顧客ニーズ分析とは何なのかなどやそのメリットを中心に、以下の内容を詳しく解説していきます。

この記事を読めばわかること

・顧客ニーズ分析の概要
・顧客ニーズ分析を行うメリット
・顧客ニーズ分析を行うデメリット
・顧客ニーズ分析を行う4つのステップ
・顧客ニーズ分析を行う際の注意点
・顧客ニーズ分析で最も重要なのはデータ収集

この記事をお読みいただくことで、顧客ニーズ分析を行うメリットや具体的なステップが理解できると思います。ぜひこの記事をお読みいただき、顧客についてより深く知るための糧にしていただければ幸いです。

1.顧客ニーズ分析とは

顧客ニーズ分析とは

冒頭でも解説した通り顧客ニーズ分析とは、顧客の購買行動やアンケートなどデータをもとに顧客ニーズを読み取り、マーケティングに生かす分析手法のことです。

顧客ニーズの分析を行う上で最も重要な事は、そもそも「顧客のニーズとは何なのか」を適切に分析することです。

商品あるいはサービスを購入した顧客の購買行動やアンケート、購入時のデータをもとに顧客ニーズを細分化して分析を行い、さらなる商品の展開や顧客満足度を向上させていきます。

顧客ニーズ分析について基礎知識を理解している方は「2.顧客ニーズ分析を行うメリット」「6.顧客ニーズ分析を行う4つのステップ」から読み進めてください。

1-1.そもそも顧客ニーズとは

顧客ニーズとは

顧客ニーズとは一言でいうと「顧客がサービスやモノを求める理由」のことです。

顧客ニーズの「ニーズ(needs)」はそのまま翻訳すると「必要性」ですが、マーケティングにおいては、顧客がサービスや商品を求める理由として捉えることが一般的です。

例えばTシャツを購入したいと考えたときに、顧客はどのような理由で商品を選ぶのでしょうか?

・欲しいのは普段用のTシャツだから、価格さえ安ければ良い
・仕事でも利用するため、信頼性の高いブランドものを選びたい
・ランニングに使いたいので、通気性が良かったり耐久性に優れているものがいい

このようにTシャツ一つ取っても、顧客が商品を求める理由はさまざまなのです。

こうした顧客の商品・サービスを選ぶ理由を「顧客ニーズ」といいます。

1-2.顧客ニーズ分析とは

それでは「顧客ニーズ分析」とは何でしょうか。
顧客ニーズ分析とは、調査・分析を通して顧客の本質的なニーズを明らかにする行為のことです。

具体的には、以下のような顧客ニーズを明確化できます。

顧客ニーズ分析で明確化できるニーズの種類

それぞれ詳しく見ていきましょう。

価格

顧客ニーズ分析を行うことで、顧客が商品やサービスに対してどの程度の価格設定を期待しているのかが理解できます。

顧客は通常、予算に合わせて商品やサービスを購入したいと考えています。
顧客が重要視するものとしては、製品の価値と品質に適した価格が設定されていることです。

例えば顧客にアンケートを実施することで、顧客の求める価格設定を可視化できます。
その他にも、購入価格分布の分析(デシル分析)を行うことでどういった価格の商品が売れているのかを把握することも可能です。

企業が設定した価格に対して顧客がどのように感じているのかは、顧客ニーズ分析を行うことで見えてくる要素です。

機能性やデザイン性

顧客ニーズ分析を行うことで、顧客が商品やサービスに対してどのような機能(ここではデザイン性を含めた機能性)を求めているかが分かります。

例えばスポーツブランドがTシャツを作るのであれば、顧客が求める機能性として通気性や速乾性などが挙げられます。

ファッションブランドが作るTシャツには、通気性や速乾性などよりもそのデザイン性の高さが求められることになるでしょう。

こうしたニーズに関しても、アンケートやSNSで顧客の声を聞きデータ分析を行うことでニーズを把握することができます。

ブランド

顧客ニーズ分析を行うことで、顧客がブランドにどのような魅力を感じているのかも理解できます。

顧客はデザイン性や機能性の他にも、ブランド自体の持つ魅力を購入動機とすることがあるため、そのニーズを理解することも重要です。

「このブランドだから購入したい」「このブランド物を身に付けていたい」など、そのブランドのものを身に付けることで一瞬のステータスのように感じる場合です。

顧客の購買の動機がブランド力にあるのであれば、企業ブランド価値を高めることに注力する必要があるでしょう。但し、どのように見られているかを調査する必要はあります。

見た目

製品そのものの機能性や効果などではなく、見た目に購入の動機を持つ顧客もいます。
顧客ニーズ分析を行えば、そうしたニーズも把握できるでしょう。

例えばタオルなどを贈り物として購入する場合を想像してみてください。
同じタオルでもむき出しになっているものではなく、ブランドの箱にきれいに入っているものを贈り物として選ぶことが多いのではないでしょうか。

顧客ニーズ分析を行うことで、どのような見た目の商品がニーズに合致するのかがわかります。

また季節によってどのようなパッケージの商品が販売されたかなどのデータを見ると、どういったニーズがあるのかが読み取れることになります。

サポートやアフターケア

顧客ニーズ分析を行うことで、顧客がサポートやアフターケアをどれほど重要視しているのかといったニーズを読み取ることも可能です。

例えばPC等のデバイスを購入するときに、どのような理由で商品を選ぶのかを想像してみてください。

デザインや機能性などを重視する事も大いにあり得ますが、故障したときのサポートやアフターケアが充実している企業を選ぶと言う人もいます。

特に故障やエラーが起きやすい電子機器等の場合、購入した後に何かトラブルが起こった際サポートが充実しているブランドや企業の製品を購入したいと思うことは多いです。

こうしたニーズはアンケートやコンタクトセンターなどでも分析することができます。

顧客ニーズ分析を行うことで、顧客がどの程度アフターケアに重きを置いているのかも読み取ることが可能となるのです。

1-3.顧客ニーズ分析を行う目的

顧客ニーズ分析を行う企業には、以下の2つの目的があります。

・顧客ニーズの理解を深めるため
・自社商品・サービスが顧客のニーズと合致しているか検証するため

それでは1つずつ見ていきましょう。

顧客ニーズの理解を深めるため

1つめは「顧客ニーズの理解を深めるため」です。

顧客ニーズ分析によって商品・サービスが「購入される」、または「購入されない」理由を明確にすることで、顧客が抱える課題や潜在的なニーズを把握できます。価格や商品の魅力など、購買決定に影響を与える要因を理解できるため、効果のあるマーケティング施策につなげられるのです。

例えば、顧客ニーズ分析によってある商品が「価格の高さ」を理由に購入を見送られたことがわかれば、価格改定や割引キャンペーンを通じて購買意欲を刺激できるかもしれません。

一方で、顧客ニーズ分析で商品自体に魅力を感じてもらえていないことが明らかになれば、商品の機能改善や新たな価値提案を行うことで、魅力を感じてもらえるようになる可能性があります。

このように顧客ニーズ分析によって、顧客ニーズの理解を深めることで、具体的な改善策やマーケティング戦略を立案し、実行することができるのです。

自社商品・サービスが顧客のニーズと合致しているか検証するため

2つめは「自社商品・サービスが顧客のニーズと合致しているか検証するため」です。

顧客ニーズ分析によって「顧客が商品・サービスに求めること」がわかるため、現在提供している商品やサービス内容と比較して、顧客が欲しいと感じるものを提供できているかどうか確かめることができます。

顧客が求めるものと商品・サービスが提供しているものが一致していることはビジネスにおいて重要です。

顧客ニーズの変化に合わせて商品やサービスを最適化しなければ、市場での競争力が低下し、売上減少や顧客流出のリスクが高まってしまいます。そこで顧客ニーズとの不一致を明らかにすることで、必要な改善策や新たなビジネス機会を作り出すことができるのです。

例えば、あるアパレル企業が若者向けのファッション商品を販売しているケースを考えてみましょう。

顧客ニーズ分析を行った結果、ターゲットとする若者層のファッションに対する関心が「エコロジー」「サステナビリティ」へシフトしていることがわかりました。

この分析結果をもとに、企業はエコフレンドリーな素材を使用した商品ラインナップを強化し、SNSやWeb広告、Webサイトなどで発信するコンテンツの内容にもこの点を強調することで、顧客のニーズに合致した提案を行うことができ、ターゲット顧客を惹きつけて売上向上を狙えるでしょう。

このように、顧客ニーズ分析を通じて自社の商品・サービスが「顧客の求めること」とどの程度一致しているかを検証することができます。そして必要に応じてビジネスモデルや商品開発戦略を調整し、売上アップや顧客満足度の底上げを目指すことができます。

そのため、多くの企業は「顧客ニーズとの一致・不一致」を確かめることを目的に顧客ニーズ分析を行う傾向にあるのです。

2.顧客ニーズ分析を行うメリット

それではここからは顧客ニーズ分析を行うメリットについてより詳しく解説していきましょう
具体的には顧客ニーズ分析を行うことで、以下の4つの点がメリットとして挙げられます。

顧客ニーズ分析のメリット

それぞれ具体的に見ていきましょう。

2-1.ターゲット層を明確化できる

顧客ニーズ分析を行うメリットとして、ターゲット層を明確化できるという点が挙げられます。

例えば男女向けのランニングシューズを販売している会社の場合、もともとは若者向きをターゲット層として商品開発を行っていたにもかかわらず、事前調査をすると、高齢層が利用してみたいという声が多かった。

その場合、ターゲット層の切り替え、それによる商品広告の打ち手や今後の商品開発においてはどういったターゲットを設定するべきかなどのヒントになるでしょう。

このように、顧客ニーズ分析を行うことでターゲット層を明確化したり、場合によっては再検討することも可能となるのです。

2-2.顧客の購買行動を把握できる

顧客ニーズ分析を行うことで顧客の購買行動を把握し、顧客ごと効果的なアプローチが可能となります。

顧客の購買行動とは、どのようなきっかけで顧客が商品をどのようなタイミングで購入するのかなどの1つの流れです。

顧客ニーズ分析を行うことで、以下のような購買行動を把握することができます。

・どのような理由で商品を購入したのか
・どのくらいの頻度で購入を繰り返しているのか
・一度で購入をやめてしまっているかどうか
・どんな季節に購入しているのか
・一日のうちどの時間帯に購入または利用しているか
・一日のうちどのくらい利用しているか
・一週間のうちどの曜日に利用が多いのか etc…

このように顧客ニーズ分析では、様々な観点から顧客の購買行動を把握します。
企業はこうした情報をもとに、それぞれの顧客に合ったアプローチを行うことができます。

例えば、毎週金曜日の夜に購入している顧客には、金曜日の購入前のタイミングで新商品の情報を流すなどのアプローチができます。また、セールの際に商品を購入する顧客に対しては、シークレットセールなどの情報を送ることで購買につなげることも可能です。

このように、顧客の購買行動を把握することで顧客に対するアプローチをどのように行えば良いのかが見えてくるのです。

2-3.顧客体験を向上できる

顧客ニーズ分析を行うことで、顧客体験を改善し顧客ロイヤルティを向上することも可能になります。

顧客体験とは、顧客と企業やブランドが接触するあらゆる接点での「顧客の体験」のことを指します。

顧客体験には商品やサービスの物の価値だけでなく、それを購入するに至るまでの過程や、購入後の体験等も含まれます。例えば新しい帽子を購入したいと思った場合に、ただ帽子が欲しいだけならネットショップを利用すれば手に入るかもしれません。

しかしブランドショップなどで店員の接客を受けて購入するといった方法もあります。

もしも店員の適切かつ親切な対応により帽子の購入に至ったら、顧客はただ帽子を購入したという以上に魅力的な「体験」を得られることとなるでしょう。これが顧客体験なのです。

顧客ニーズ分析を行うことで、顧客の購買行動を具体的に理解し、顧客ごとに適したアプローチを行うことも可能となります。

例えば顧客の求める商品を提案するだけでなく、顧客がどんなことを本当に求めているのかのニーズをくみ取って提案することで、顧客が想定していた以上の魅力的な体験ができます。

顧客ニーズ分析を行うことで、このように顧客にとって120%の顧客体験を導き出すことも可能なのです

トランスコスモスが調査した内容によると、購買後の体験において想像していたよりも良い体験をした際に、商品の継続をしたいと考える方は84%程度、優先的にその会社の他の商品を利用したいと答えた方は82%程度いらっしゃいます。

どのようなニーズなのかを把握して、顧客体験を改善することで顧客ロイヤルティを向上できる可能性はあるので是非取り組んでみてください。

顧客体験についてより詳しく知りたい方は、「顧客体験(CX)とは|CX向上が必要な3つの理由とは?」も参考にしてみてください。

2-4.マーケティング施策を効率化できる

顧客ニーズ分析を行うことで「マーケティング施策を効率化できる」という点も大きなメリットの一つです。

というのも、顧客ニーズ分析により、顧客が何を求めているか、どのようなメッセージに反応するかが明確になります。この情報をもとにマーケティング施策を策定することで、無駄な広告費用を削減し、費用対効果の高いマーケティング活動を行うことができるのです。

例えば、ある化粧品企業A社が顧客ニーズ分析を行った結果、ターゲット顧客が「自然由来成分」を重視していることがわかりました。

この情報をもとにすれば、顧客にはどんなことが求められているのかを探るためにいろいろな広告を打って試さなくても、顧客に響く「自然由来成分」を強調した広告キャンペーンをSNSとWebサイトで発信することができ、効率よくマーケティングを行うことができます。

このように、顧客ニーズ分析の結果を活用することで、マーケティング施策の効率化を実現し、事業の成長を加速させることができるのです。

3.顧客ニーズ分析を行うデメリット

顧客ニーズ分析を行う場合のデメリットとしては、ツール導入に費用がかかってしまうという点が挙げられます。顧客データ分析を行う場合には膨大なデータを収集し、それらのデータを効率よく分析していく必要があります。

扱うデータが少ない場合には、人間が手作業で分析することも可能かもしれません。

しかし顧客数の多い企業や、膨大なデータを抽出したい場合は、データは多ければ多いほど良いといえます。
膨大なデータを人の手で分析することは現実的ではありません。

そこで必要となるのが、分析ツールの導入です。

分析ツールには様々なものがありますが、いずれの場合も導入にはある程度の費用がかかってしまいます。

費用はなるべくかけたくないという企業にとっては、そうした点がデメリットとなり得るかもしれません。

4.【結論】顧客ニーズ分析は行ったほうが良い

顧客ニーズ分析は、できる限り行うことをおすすめします。
というのも、顧客ニーズを理解しないでビジネスを進めると、以下のようなリスクがあるためです。

【顧客ニーズを理解しないリスク】

◆事業の失敗、コストの無駄遣いにつながる可能性がある
顧客のニーズや期待に合わない商品やサービスを提供してしまい、事業の失敗につながります。
これは、コストや社内リソースの無駄遣いにもつながってしまいます。

◆顧客満足度が低下する可能性がある
顧客が求める価値を提供できないため、顧客満足度が低下し、結果としてリピート購入や口コミによる推薦が得られなくなります。

◆競争力が失われる可能性がある
競合他社が顧客ニーズを正確に捉え、効果的なマーケティング戦略を展開している場合、市場での競争力を失い、シェアを奪われるリスクがあります。

具体例で顧客ニーズを理解しないリスクを考えてみましょう。

ある電子機器メーカーA社が、技術力を駆使して高機能なスマートウォッチを開発しました。このスマートウォッチは、運動量計測、睡眠分析、心拍数測定、GPS機能など、多岐にわたる機能を備えていました。

しかし、市場投入後、期待したほどの売上げを得られませんでした。

なぜならA社は、技術的な進歩に注力しすぎて、実際に顧客がスマートウォッチに何を求めているのかを十分に理解していませんでした。市場調査を怠った結果、多機能すぎるがゆえに操作が複雑で、顧客からは敬遠されてしまったのです。

また、高度な技術を搭載した結果、製品の価格が高騰し、顧客は手が出しにくい価格帯になってしまいました。顧客が求める価格帯と製品の価格との間に大きなギャップがありました。

このように顧客ニーズを理解しないでビジネスを進めると「求められていない、いらない商品・サービス」を提供することになってしまうのです。

一方で顧客ニーズ分析を実施して顧客ニーズを把握すれば、コストはかかるものの、「2.顧客ニーズ分析を行うメリット」でお伝えしたとおり、以下のように大きなメリットを得られます。

顧客ニーズ分析のメリット

したがってどのような企業も、顧客がいる限りは、顧客を研究する「顧客ニーズ分析」は欠かせないものであるといえるでしょう。

5.顧客ニーズ分析を実施した企業の成功事例

顧客ニーズ分析を実施した企業の成功事例

出典:トランスコスモス ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン合同会社様導入事例

顧客ニーズ分析を実施するとどのような成果を得られるのか、具体的にイメージできるよう、5章では顧客ニーズ分析を実施した企業様の成功事例をご紹介します。

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(BAT様)は、glo™販売促進のために様々なキャンペーンを実施していましたが、Webサイトからの離脱率が高く、コンバージョン率が期待に応えられず、カスタマーセンターへの問い合わせも多かったという課題がありました。

BAT様は、トランスコスモスの統合マーケティング「DECサービス」を利用して、カスタマーセンターの声(VOC)とWebサイト行動履歴をID連携させて分析しました。

結果、キャンペーンの応募方法の複雑さが離脱率の高さの一因であることが判明しました。これに基づき、年間80本以上の施策を実施・検証し、CXプラットフォーム「KARTE」を導入してユーザー属性に合わせたWeb接客を行うなど、網羅的にユーザー接点を改善していきました。

こうした取り組みにより、キャンペーンのコンバージョン率が4.5ポイント向上し、カスタマーセンターへの問い合わせ件数は約1/4に減少しました。

この成功事例は、顧客ニーズを分析して正確に理解し、それに基づいたCX(顧客体験)の最適化を行うことで、企業の販促キャンペーンやCRM施策を成功に導くことができる成功事例といえるでしょう。

6.顧客ニーズ分析を行う4つのステップ

それではここからは具体的に顧客ニーズ分析を行う4つのステップについて、詳しく解説していきます。

具体的には、以下の4つのステップで顧客分析は行われます。

顧客ニーズ分析を行う4つのステップ

それぞれについて具体的に解説していきます。

6-1.データ収集

まずは何よりも重要なのが、顧客ニーズ分析を行うためのデータ収集です。
顧客ニーズ分析では、何よりも分析するためのデータの量が重要となります。

具体的には以下の3つの方法などを用いて、分析をするためのデータを収集していきましょう。

データ収集の方法

それぞれ具体的に解説していきます。

アンケートの実施

まずは顧客に対してアンケートを実施する方法です。

既に商品やサービスを利用している顧客に対し、アンケートを実施します。

アンケートの実施方法にも様々なものがあります。例えば以下のような方法が挙げられます。

・会員登録にむけてアンケートメールを送信
・商品購入の際にアンケート記入を促す
・コンタクトセンターの活用
・アプリ登録時にアンケート回答を促す etc…

この中で近年注目されている方法としては、コンタクトセンターを活用して顧客の声、特に深層に隠れている声を集めるといったものがあります。

顧客は商品に対し知りたいことや問題があった場合に、コンタクトセンターを利用します。

コンタクトセンターにおいて適切な対応を行い、顧客のトラブルや疑問が解消された後、アンケートを実施したり、+αの情報収集をするといった方法は実はとても有効なのです。

このように様々なチャネルを利用して、顧客からのアンケートをなるべく多く集めていきます。

SNSでの収集

SNSなどを利用してデータを収集する方法も有効です。

SNSは顧客やユーザーの本音の宝庫です。普段は企業側から見ることができないユーザーや顧客の本音を見ることが可能となるのです。

例えばこれを読んでいる方の中にも、商品やサービスを利用してその感想をSNSなどに投稿した経験がある人はいるのではないでしょうか。

それが良い感想であっても悪い感想であっても、企業にとっては大変貴重なものです。

なぜなら商品やサービスを購入したすべてのユーザーが、企業の実施するアンケートに答えてくれるとは限らないからです。

そのためSNSを利用してデータを収集する事は、顧客の本音を知るという意味でも重要なことなのです。

ただし、いきなりSNSなどを活用しようとすると何から準備すればいいかわからないといったこともあるでしょう。

トランスコスモスでは、公式アカウントからの情報発信をサポートするだけでなく、FacebookやTwitterからの問い合わせを受け付けて、AIや有人チャット機能を利用して顧客対応をする業務も提供しています。

どのような機能を持たせるか?といった初期設計からご相談に乗れますので、ご興味がある方は以下までお問い合わせください。

顧客データの活用

商品を購入したり会員登録している顧客のデータを活用することも、とても重要な作業となります。

ここでいう顧客のデータとは企業と顧客との関係性やコミュニケーション、顧客の個人情報など、顧客に関するすべてのデータのことを指します。

具体的には以下のような情報です。

・顧客の個人情報
・顧客の購入履歴
・顧客が購入したものの金額
・顧客が購入したものの属性(ジャンル)
・顧客の来店履歴(またはアクセス利益)
・顧客が購入を検討したもの
・顧客とのメールなどのコミュニケーション履歴 etc.

こうしたデータを活用して分析することで、顧客のニーズや満足度など様々なことがわかります。

顧客データは膨大な数になることが一般的で、多くの場合CRMと言う顧客管理システムを利用することでデータの活用が可能となります。

CRMに関して詳しくは「8-2.データ収集を効率的に行うなら専用ツールの利用が効率的」をご覧ください。

6-2.顧客データ分析

十分な顧客データを集めることができたら、いよいよ顧客データ分析を行っていきましょう。

顧客データ分析には様々な方法がありますが、ここでは主な例としてRFM分析の方法について解説していきます。

RFM分析

RFM分析とは

RFM分析とは、購入金額や頻度など3つの指標を用いて顧客をグループ分けする顧客分析の方法です。

具体的には以下の3つの指標を用います。

RFM分析の3つの指標

まずは顧客の情報をもとにこれらのデータを活用し、顧客を分類していきます。

具体的には、これらの指標に基づいてそれぞれ3~5つのグループに分けることが一般的です。
それらを組み合わせて、顧客を以下のようなグループに分けます。

・新規顧客
・休眠顧客
・安定顧客
・優良顧客
・ロイヤル顧客

具体的なグループ分けの方法は企業によって異なりますが、いずれの場合も顧客をこうしたランクに分けることでアプローチの方法を施策します。

具体的なランク分けの方法としてその分類方法を紹介します。

最近いつ

頻度

購入金額

グループ1

1週間以内

20回以上

10万円以上

グループ2

2週間以内

15回以上

8万円以上

グループ3

1カ月以内

5回以上

5万円以上

グループ4

3カ月以内

2回以上

2万円以上

グループ5

3カ月以上

1回のみ

2万円未満

例えばこのような分類で顧客をグループ分けしていきます。

しかしこの方法だと、実際は5×5×5=125通りものグループに分類することとなりかなり膨大です。
現実的には先ほど提示したように3〜5グループに分けていくことが一般的です。

このようにRFM分析を行うことで、どのようなグループの顧客にどういったアプローチを行えば効果的かが理解できるようになるのです。

顧客ニーズ分析においては、「金額設定」や「購入時期」などのニーズを明確化するのに役立ちます。

RFM分析を行うことで、顧客の属性に合わせたアプローチを行えるというメリットがあります。アプローチの必要のない顧客の判別もできるようになるため、本当に効果的な顧客へのアプローチが可能となります。

その結果、効率的なマーケティングが可能となるのです。

6-3.分析結果の視覚化

顧客データ分析を行った後には、分析したデータを活用しやすいよう視覚化しましょう。

分析結果の視覚化をする場合には、やはり専用のツールを利用することが一般的です。その理由としては、分析データが膨大になるため必要なデータを見やすく視覚化することが手作業では難しいためです。

また分析結果も、必要な情報によって様々な形式で見やすくまとめていく必要があります。

分析結果の中には、知りたいデータ以外の情報も多く含まれます。
分析結果を製品やサービスに反映するためには、知りたいデータだけを見やすく抽出する必要があります。

そのためには、専用のツールなどを利用して視覚化することが最も効率的なのです。

今回紹介したデータ収集の方法の中ではCRMの導入をおすすめしています。CRMに関して詳しくは「8-2.データ収集を効率的に行うなら専用ツールの利用が効率的」で解説していますので参考にしてみてください。

6-4.分析結果を製品やサービスに反映させる

分析結果を視覚化することができたら、実践的にそれらの結果を製品やサービスに反映していきます。

例えばRFM分析で、細分化したターゲットの顧客ニーズがどのようなもので、次に何を求めているのかがアンケート結果より確認できたら、現在販売している商品やサービスの価格を見直したり、これから開発する商品の価格決定の指標にします。

また顧客がブランドに求めるものを顧客ニーズ分析により見いだすことができれば、今後顧客との関係性をより深めるためのアプローチ方法も決めていくことが可能となるでしょう。

このように顧客ニーズ分析は、分析結果を製品やサービスに反映させることで初めて大きな意味を持つとも言えるのです。

7.顧客ニーズ分析の手法(フレームワーク)8つ

6章では顧客ニーズ分析の手法として「RFM分析」をご紹介しました。
実はそのほかにも顧客ニーズ分析の手法があるため、簡単に解説します。

「自社で取り組めるのかどうか?」「自社の商品・サービスに合いそうか?」といった視点から、それぞれの分析手法を確認していきましょう。

【顧客ニーズ分析の手法8つ】

①RFM分析
②デシル分析
③CTB分析
④セグメンテーション分析
⑤行動トレンド分析
⑥コホート分析
⑦LTV分析
⑧CPM分析

7-1.RFM分析

RFM分析は、購入金額や頻度など3つの指標を用いて顧客をグループ分けする顧客分析の方法です。

【RFM分析詳細】

分析方法

顧客の最近の購入時期(Recency)、購入頻度(Frequency)、購入金額(Monetary)の3つの指標を用いて、顧客をセグメントに分ける

Recency (直近の購入時期)
顧客が最後に購入した日付
最近購入した顧客ほど、再購入の可能性が高いと考えられる

Frequency (購入頻度)
ある期間内に顧客が行った購入回数
頻繁に購入する顧客ほど、ブランドへの忠誠度が高いとされる

Monetary (購入金額)
顧客がある期間内に支出した金額
高額を購入する顧客は、貢献度が高いと評価される

特徴

顧客の貢献度を簡単に評価でき、最小限の労力で最大の効果を得ることができる。顧客データの分析を通じて、どの顧客が再購入の可能性が高いか、または特定のマーケティング施策に対して最も反応が良いかを特定できる

利用シーン

・マーケティング施策の優先順位を決定する際や、顧客の流動性が高い業種で特に有効。顧客の購入履歴に関するデータをもとに、顧客群を評価し、ターゲットを絞り込むことができる

分析に必要な情報

顧客の購入履歴データ
・最終購入日
・購入頻度
・購入金額

メリット/
デメリット

【メリット】
・顧客の貢献度を簡単に評価できる
・優先的にアプローチすべき顧客群を特定できる
・無駄なマーケティングコストを削減できる

【デメリット】
・季節性の高い商品を扱う場合、分析の時期によって結果が大きく異なる可能性がある
・過去の購買データに基づくため、新しいトレンドや市場変化には対応しにくい

7-2.デシル分析

デシル分析とは、顧客を購入金額の多い順に10等分し、各グループごとに売り上げデータを分析する手法です。

【デシル分析詳細】

分析方法

顧客の購入金額を10等分に分け、グループごとに売り上げデータを分析

特徴

顧客を一定の基準でグループ化し、優良顧客層を明確化することができる

利用シーン

・顧客層の特性に合わせたマーケティング戦略の策定
・施策の効果検証

分析に必要な情報

・顧客の購入履歴情報
・顧客の属性情報

メリット/
デメリット

【メリット】
・顧客の購入金額データを有効活用し、費用対効果の高いマーケティング施策を実施できる
・Excelなどのツールで簡単に分析が可能で、広範囲に導入しやすい

【デメリット】
・購入金額が高い顧客だけでなく、購入頻度が低い顧客も上位グループに含まれるため、一部に偏りが生じる可能性がある
・分析には一定量の顧客データが蓄積されている必要がある

デシル分析は、顧客データを有効活用し、マーケティング施策の効率化を図りたい企業にとって有効な分析手法です。

顧客の購入傾向を明確に把握し、ターゲットとなる優良顧客に対するマーケティング活動を最適化することで、効果的な顧客関係の構築と売上の増加を目指せます。

7-3.CTB分析

CTB分析は、商品を「Category(分類)」「Taste(テイスト)」「Brand(ブランド)」の3つの要素をもとに、顧客をセグメント化し分析を行う手法です。

【CTB分析詳細】

分析方法

商品の「Category(分類)」「Taste(テイスト)」「Brand(ブランド)」の3つの要素をもとに、顧客をセグメント化し分析する

特徴

商品の幅広いカテゴリーにおいても、顧客の好みをある程度把握できる

利用シーン

POSデータをもとにした販売戦略の改善や売場の改善

分析に必要な情報

・POSやCRMの購買履歴データ
・商品の分類や属性情報
・ブランド情報

メリット/
デメリット

【メリット】
・広いカテゴリーの商品に対しても適用が可能であり、顧客の好みを網羅的に把握できる
・セグメント化されたデータをもとに、販売戦略の改善や新商品開発につなげることができる

【デメリット】
・必要な情報を収集するためのシステム導入が必要であり、そのための費用や時間がかかる可能性がある
・顧客の好みが変化することに対応するため、定期的な情報収集が必要

CTB分析は、ECサイトや小売店舗など、商品を販売する企業や店舗にとって、効果的な販売戦略を立てるための役立つ重要なツールです。

この分析手法を活用すれば、顧客のニーズに合わせた商品提供やマーケティング施策を実施し、売上の向上や顧客満足度の向上を目指すことが可能になります。

7-4.セグメンテーション分析

セグメンテーション分析は、市場や顧客を属性、購買履歴、ライフスタイルなどの要素ごとに細分化し、グループ分けする分析手法です。

【セグメンテーション分析詳細】

分析方法

市場や顧客の属性や購買履歴、ライフスタイルなどの要素ごとに細分化してグループ分けし、共通項を導き出す

特徴

潜在ニーズの把握や競合を抽出し、アプローチを強化すべき層を把握できる

利用シーン

顧客ニーズの把握や顧客の特性把握によるターゲット設定

分析に必要な情報

顧客の属性情報、購買履歴、ライフスタイルなどの要素

メリット/
デメリット

【メリット】
・既存顧客の共通要素を発見し、より効率的なアプローチができる
・ターゲット層の特性を正確に把握し、商品やサービスの改善につなげられる
・属性情報や購買履歴といったデータをもとに分析を行うため、誰でも実施がしやすい

【デメリット】
・分析の精度が高いほど必要なデータが多くなり、分析にかかる時間やコストが増える
・得られたグループ分けはあくまでもある一定期間における顧客や市場の特性であり、時代の変化にも考慮する必要がある

セグメンテーション分析は、初めて顧客分析を導入する企業や、既存の顧客層の特性を正確に把握したい企業に特におすすめです。

7-5.行動トレンド分析

行動トレンド分析は、購買意欲が高い優良顧客のみを対象に、過去の購買傾向からシーズンごとの購買率を導き出す手法です。

【行動トレンド分析詳細】

分析方法

購買意欲が高い優良顧客のみを対象に、過去の購買傾向からシーズンごとの購買率を導き出す

特徴

季節や時期による変化や流行に最適化した情報を得られる

利用シーン

シーズンや季節による商品の生産計画や販促戦略を立てるケース

分析に必要な情報

顧客の購買履歴や傾向、季節や時期、曜日などのタイムライン情報

メリット/
デメリット

【メリット】
・顧客ニーズやタイミングに合わせた販売戦略を立てることができる
・優良顧客を対象に分析を行うことで、より正確な予測ができる
・売れない商品の把握や仕入れのコスト削減に役立つ

【デメリット】
・コンスタントに売れる商品には適していない
・分析に必要な情報の収集やデータの整理に手間がかかる

行動トレンド分析は、旅行業界やアパレル業界など、シーズンに左右される業界に携わるマーケティング担当者や経営者に特におすすめの分析手法です。

7-6.コホート分析

コホート分析は、共通の属性を持つ顧客グループを長期に渡って追跡し、購入後の行動や変化を分析する手法です。

【特定顧客の抽出詳細】

分析方法

共通の属性を持つ顧客をトグループ(コホート)に分け、購入後の行動や変化を長期に渡って分析

特徴

購入後の時間軸に沿った顧客行動の変化を詳細に把握でき、顧客の現状を深く理解できる

利用シーン

長期契約型ビジネスで顧客の継続率向上を目指す際や、LTV(ライフタイムバリュー)の最適化が求められる場合に適しています。

分析に必要な情報

属性情報(購入日、地域、年齢、性別、購入金額など)

メリット/
デメリット

【メリット】
・顧客行動の長期的な変化を追跡し、改善点や顧客のLTV向上策を発見できる
・さまざまな顧客セグメントの動向を具体的に分析し、対象となる顧客層の特定がしやすくなる

【デメリット】
・正しいコホート設定が必要であり、設定に誤りがあると分析結果に影響を与える
・長期にわたるデータ収集と分析が必要となり、コストや時間がかかる場合がある

コホート分析は、SaaSやサブスクリプションビジネス、長期的な顧客関係を築くビジネスモデルを持つ企業に特に有効な手法です。顧客のLTVを高め、より効率的なマーケティング戦略を立てたい企業や、プロダクトの改善を図りたい開発チームにも役立ちます。

7-7.LTV分析

LTV(ライフタイムバリュー)分析は、顧客が商品やサービスに対して生涯にわたって支払うであろう合計金額を算出し、顧客と企業の長期的な関係性を分析する手法です。

【LTV分析詳細】

分析方法

顧客の購買履歴や購入頻度、アップセルやクロスセルの実績から顧客が生涯にわたって支払う合計金額を算出

特徴

顧客と企業の長期的な関係性を可視化し、商品への愛着や収益性を分析できる

利用シーン

利益の最大化、利益構造の明確化、無駄なコストの削減など、収益性向上に関するさまざまなシナリオで活用される

分析に必要な情報

・顧客の購買履歴
・購入頻度
・アップセルやクロスセルの実績など

メリット/
デメリット

【メリット】
・顧客ごとの収益性を明確にし、収益の最大化やコスト削減の戦略を立てやすくなる
・適切なマーケティング施策の実施により、顧客獲得コストの削減が期待できる

【デメリット】
・長期的なデータ収集が必要であり、結果が出るまでに時間がかかることがある
・データの不足や精度の低さによる分析結果の信頼性の問題が生じる可能性がある

LTV分析は、特にビジネスの収益性を向上させたい企業経営者や、マーケティング施策の効果を高めたいマーケティング担当者におすすめです。
適切に行うことで、長期的な顧客関係の構築や収益性の高いビジネスモデルの確立に貢献します。

7-8.CPM分析

CPM(Customer Portfolio Management)分析は、顧客の購入回数、購入金額、最終購入日からの経過日数をもとに顧客を分類し、自社の顧客傾向を分析する手法です。

【CPM分析詳細】

分析方法

顧客の購入回数、購入金額、最終購入日からの経過日数などの顧客データを用いて分析を行う

特徴

顧客を10グループに分類し、各グループに対して戦略を展開できる柔軟性を持つ

利用シーン

主にECサイトにおいて、リピーター数を増やすことが目的となるケース

分析に必要な情報

顧客の購入回数、購入金額、最終購入日からの経過日数などの顧客データ

メリット/
デメリット

【メリット】
・リピート率や顧客の行動傾向を把握できるため、販促戦略の最適化ができる
・優良顧客の特定により、顧客満足度の向上や顧客ロイヤリティの向上が期待できる
・収益増加につながるリピート率の向上が見込める

【デメリット】
・顧客属性や行動パターン以外の要因による顧客の購買行動の変化に対応するのが難しい場合がある
・顧客属性や行動パターンの変化に対する分析結果の適用に時間がかかる可能性がある

CPM分析は、ECサイトの売上増加やCRM戦略の向上を目指す企業に特におすすめの手法です。
分析に必要な顧客データを適切に蓄積し、活用することで、顧客理解を深め、マーケティング戦略の効率化を図ることができます。

8.顧客ニーズ分析で最も重要なのはデータ収集

顧客ニーズ分析ではデータ収集が最も重要なポイントとなります。

この章では顧客ニーズ分析で重要な「データ収集」についてもう少し深掘りしていきましょう。

8-1.なぜ顧客ニーズ分析でデータ収集が一番大事か

顧客ニーズ分析ではなぜデータ収集が最も重要なのでしょうか。その理由としては、少ないデータでは信頼性の高い分析結果を得ることが難しいためです。

ある程度の数のデータを収集するとそれぞれに必ずバラつきが出てしまいます。

例えば10人の顧客のデータを分析した場合と100人の顧客のデータの分析した場合では、100人の顧客のデータを分析した場合の方が圧倒的に信頼性の高いデータを得ることが可能です。

そしてそのデータの数は、多ければ多いほど信頼性が高まると言えるのです。

そのため顧客ニーズ分析を行う場合は、データ収集が何よりも重要なこととなるのです。

8-2.データ収集を効率的に行うなら専用ツールの利用が効率的

第4章でも解説した通り顧客のデータ収集を効率的に行う方法としては、ツールの活用がお勧めです。

第4章ではアンケートやSNSなどを活用して情報収集を行うことをメインに解説しましたが、顧客ニーズ分析のために新たに集める情報には限りがあります。

顧客ニーズ分析を行う上で最も活用しやすい情報は、顧客が商品を購入したり企業とコミュニケーションを取った時のデータです。

CRMシステムを導入することで、膨大な顧客データを一元的に管理して把握することができます。

CRMとは

CRMを利用することで、以下のような情報を一括で管理できるので、取得していくデータの要件を決めつつ、途中でも改変しやすいような自由度が高いものを選ぶのが良いでしょう。

・顧客の連絡先などの個人情報
・購入履歴
・メールや電話でのやり取り
・閲覧履歴 etc.

まとめ

以上、この記事では顧客ニーズ分析に関して以下の内容を詳しく解説してきました。

この記事を読んでわかったこと

・顧客ニーズ分析の概要
・顧客ニーズ分析を行うメリット
・顧客ニーズ分析を行うデメリット
・顧客ニーズ分析を行う4つのステップ
・顧客ニーズ分析を行う際の注意点
・顧客ニーズ分析で最も重要なのはデータ収集

この記事を読んでいただくことで、顧客ニーズ分析のメリットや具体的なステップなどを詳しく理解していただけたかと思います。

ぜひこの記事を参考に、顧客ニーズ分析に役立てていただければ幸いです。

トランスコスモスは3,000社を超えるお客様企業のオペレーションを支援してきた実績と、顧客コミュニケーションの
ノウハウを活かして、CX向上や売上拡大・コスト最適化を支援します。お気軽にお問い合わせください。
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