「顧客接点にはどんな種類があるのか知りたい」
「自社に導入している顧客接点以外にもよさそうな接点があるのか知りたい」
とお考えではありませんか?
顧客接点は、その種類によって特徴や効果が異なるため、顧客にとって利便性が高く、かつ、自社にとってもより高い効果が得られる顧客接点の持ち方がどういったものかを考え、強化していく必要があります。
顧客の利便性向上と自社の発展の双方を実現するにあたっては、効果のありそうなものを一ひとつだけ取り入れて強化するだけではなく、複数の顧客接点を連携させる「オムニチャネル戦略」も検討してみましょう。
なぜなら、顧客が商品の購入やサービスの利用を検討するにあたっては、それらの情報が掲載されたホームページや各種SNSなどに留まらず、店舗やECサイト・専用アプリの利用など、さまざまな接点から得た情報や体験によって購入・利用の判断をしているため、そうした機会となる接点が少なければ少ないほど、顧客の購入意欲をかき立てるチャンスを逃してしまいます。
そこでこの記事では、顧客接点の種類を紹介するだけでなく、オムニチャネル戦略の概要や取り入れ方などについても触れていきます。
▼本記事の内容
|
この記事を読むことで、顧客接点の種類がわかるだけでなく、その特徴や具体的な事例を理解したうえで、どうやって顧客接点を強化していくのかを知ることができます。また、自社に対して親和性が高く、効果が期待できる顧客接点強化施策を具体的に検討できるようになります。
ぜひ最後までお読みください。
1.顧客接点の種類
顧客接点とは、顧客と企業が接するポイントのことで、顧客接点の種類を増やしたり、品質を向上させたりすることで強化ができます。
それでは、顧客接点にはどのような種類があるのでしょうか。顧客接点は大きく分けると以下の4種類となります。
- オフライン
- オンライン
- O2O(Online to Offline)
- OMO(Online Merges with Offline)
それぞれの顧客接点はどういうもので、それぞれの接点を持つことでどのような効果があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
1-1.オフライン
オフラインはその名前のとおり、インターネットや電話の回線を通さずに顧客と企業が接するポイントのことです。具体的には以下のような接点があります。
・店舗での接客 |
オフラインの顧客接点には、以下のような特徴があります。
オフラインの顧客接点 | |
メリット | ・実際に顔を合わせる顧客接点では、ボディランゲージに代表される非言語コミュニケーションが取りやすいため、顧客の興味を喚起し信頼関係を築きやすくなる |
デメリット | ・オンラインと比較して、顧客接点を通じて接する人数は少ない |
1-2.オンライン
オンラインは、インターネット回線を通じて、顧客と企業が接するポイントのことです。
具体的には以下のような接点があります。
・Webサイト |
オンラインの顧客接点には、以下のような特徴があります。
オンラインの顧客接点 | |
メリット | ・情報を配信するまでのスピードが早い |
デメリット | ・Webの知識やスキルが求められ、それらをアップデートし続けていく必要がある |
1-3. O2O(Online to Offline)
O2Oとは「Online to Offline」の略で、オンラインからオフラインへの購買行動を促すマーケティングの手法です。
スマートフォンが普及し、いつでもインターネットにアクセスできることやSNSによる情報共有が一般的になってきていることから、O2Oは注目されるようになりました。
具体的には以下のようなものがあります。
・SNSやメールマガジンでクーポンを配布して利用のために来店を促す |
O2Oの顧客接点には、以下のような特徴があります。
O2Oの顧客接点 | |
メリット | ・新規顧客の獲得に活用しやすい |
デメリット | ・クーポンなどの発行により集客力が高まり、顧客がお得に購入できる一方で、割引等が適用されることから顧客ひとりあたりの購買単価は上がりにくい |
1-4. OMO(Online Merges with Offline)
OMOとは「Online Merges with Offline」の略で、オンラインとオフラインの融合という意味合いです。
現在ではスマートフォンが普及し、常にオンラインでつながる状況にあることや、商品を「どこで」「どんな状況で」「どんな方法で」購入したのかという体験も「価値」としてみなされるようになり、購入の決め手になることも多いです。
そこで、オンラインとオフラインの各接点で収集した顧客の行動データをもとにして、それぞれの嗜好や購入サイクルに合うサービスを提供する流れができました。
このように、顧客がインターネット(オンライン)と現実(オフライン)との境目を感じずに、商品購入やサービス利用が可能となるOMOの概念が注目されるようになりました。
具体的には以下のようなものがOMOの事例としてあてはまります。
・店舗で発行している会員カードの顧客データとオンラインストアの会員データの統合を行い、顧客の購入履歴を個人単位で把握。これらのデータをもとに、顧客が購入した商品を元にしたスタイリング案を画像で送付。購入した商品を発端として、コーディネートの提案までを一貫して受けられる体験を提供 ・モバイル端末にインストールされたアプリから事前に注文を行い、注文とともに支払いも行えるように仕組み化。顧客を待たせることなくスムーズに商品が受け取れる体験を提供 |
OMOの顧客接点には、以下のような特徴があります。
OMOの顧客接点 | |
メリット | ・個々の顧客のニーズに即した商品やサービスの提案・提供ができる |
デメリット | ・膨大な顧客データを取り扱うことから、個人情報の取り扱いを厳重に行う必要が生じる |
2. 顧客接点の強化が重要
マーケティングにおいては、「顧客接点の強化」が重要であるといわれています。
しかし、「顧客接点を強化するってどういうことなのか、いまいちイメージがつかめない…」という方もいるのではないでしょうか。
「顧客接点の強化」とは、顧客接点の種類(チャネル)を増やしたり、自社が持つ顧客接点の品質を向上させたりすることです。
「顧客接点の種類(チャネル)を増やす」とは、具体的には
・店舗を追加する
・広告の種類を増やす
・コンタクトセンター(コールセンター)の問い合わせ手段を増やす
等が挙げられます。
また、「自社が持つ顧客接点の品質を向上させる」とは、
・店舗であれば商品を見やすく陳列する
・広告やチラシを見やすくする
・コンタクトセンターであれば応対のクオリティを上げる
というとイメージがつきやすいかと思います。
このように、「顧客接点の強化」というのは、「顧客接点の種類を増やす」「自社が持つ顧客接点の品質を向上させる」という双方の手段が達成することで成り立つものです。
つまり「顧客接点の種類を増やす」「自社が持つ顧客接点の品質を向上させる」という2点は、そのまま「顧客接点を強化するための戦略」になります。
そこで次の章では、顧客接点を増やした場合のオムニチャネル戦略についてご紹介します。
3.顧客接点強化をするにはオムニチャネル戦略を取り入れよう
2章でご紹介したように、顧客接点を強化するためには、顧客接点を複数持ち、接点同士を連携させる「オムニチャネル戦略」を取り入れるとよいでしょう。
たとえば、洋服を買いに行ったときに、店舗に在庫がない場合でもECサイトから購入できたり、ECサイトで注文した洋服を最寄りの店舗で受け取れたりするといった対応は、オムニチャネルとなります。
顧客は、
- 店舗
- ECサイト
- SNS
- 企業専用アプリ
- Webサービス
など、さまざまな接点(チャネル)から得られる情報を収集して、購入の判断をしていることが多いです。
そのため、オムニチャネル化をすることで、顧客の行動パターンに連動した接点ごとに、最適かつ有益な情報をタイムリーに伝えられることから、顧客の購買意欲をかきたてることができます。
オムニチャネル戦略には以下のようなメリットがあります。
▼オムニチャネル戦略のメリット ◆顧客の利便性が向上し、CX向上につながる オンライン上で確認していた商品が最寄りの店舗にあるかどうかを確認できる仕組みや、店舗で購入した商品を配送してもらう際にアプリを提示するだけで、登録された住所に送ってもらえるなどの体験を通じ、顧客が利便性の高さを実感することで、CXの向上に寄与します。 ◆購入に至るまでの一連のデータが手に入るため、顧客接点ごとに最適な情報を提供できる 各チャネルで得られたデータを連携して一元管理を行うことで、「SNSで口コミを見てECサイトにアクセスした顧客が多い」「カタログを見てカスタマーセンターに電話をし、商品を自宅に配送してもらう顧客が多い」といった、顧客の行動パターンに連動した精緻なデータを入手できるようになります。 それらのデータをさらに分析すれば、
など、各チャネルにおける最適かつ有益な情報を顧客に提供することができます。 |
実際にオムニチャネル戦略を取り入れるにはどうすればよいのでしょうか。
次の章からは、オムニチャネル戦略を取り入れて、顧客接点を強化するための方法をご紹介します。
4.オムニチャネル戦略を取り入れて顧客接点を強化するための4ステップ
オムニチャネル戦略を取り入れて、顧客接点を強化するための4ステップは以下の4つとなります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
4-1.【ステップ①】ロードマップの策定
ステップ①は「ロードマップの策定」です。
ロードマップとは、プロジェクトの計画を立てる際に使用する工程表のことです。複雑化しやすいオムニチャネル戦略の導入を、スムーズに進めることを目的として策定します。
オムニチャネル化を推進する場合、企業の状況によって必要な対応は大きく異なります。たとえば、ECサイトがなければ構築をしたり、顧客情報を管理するシステムが導入されていない場合は検討をすすめる、などです。
また、オムニチャネル化に伴って新たなシステムの導入が必要になったり、これまで利用していたシステムの統合などが必要となる場合は、全社をまたぐ大がかりなプロジェクトとなるため、「誰が」「何を」「いつまでに対応するのか」といった、各工程における進捗管理が複雑になります。
このようにオムニチャネル戦略を導入するためには、決めるべきことや対応すべきことが数多く発生して複雑化しやすいため、あらかじめロードマップを策定しておくことで関係者が共通認識を持ちやすくなることから、スムーズにプロジェクトをすすめることができるのです。
オムニチャネル戦略を導入するためのロードマップは、以下の内容に沿って、策定をするようにしましょう。
▼オムニチャネル戦略を導入するためのロードマップ策定の仕方 ◆目的/目標_オムニチャネルを導入することで何を実現するのか、対象範囲をどこまでとするのか ◆中間目標_どのステップを、誰が、いつまでに実現するのか ◆現状_自社の現在の状態と目的/目標とのギャップの洗い出し ◆想定される問題_情報の一元管理、物流の整備、コスト、リスクヘッジなど ◆問題の解決方法_たとえば、CRMシステムの導入など、想定される問題の解決方法を考える |
4-2.【ステップ②】カスタマージャーニーマップの作成
ステップ②は「カスタマージャーニーマップの作成」です。
カスタマージャーニーマップとは、以下のように、顧客の「行動」「思考」「感情」の動きを、時系列で図式化して、見える化したものです。
カスタマージャーニーマップの作成を行うのは、以下の内容を明確にするためです。
- オムニチャネル化において必要な顧客接点とその種類
- 各顧客接点の役割
カスタマージャーニーマップを作成することで、顧客が商品・サービスを購入するまでの一連の流れを可視化できるようになります。そして、自社の顧客接点にはどういったものがあり、オム二チャネル化において必要な顧客接点は何かがわかるようになります。
また、顧客がどこで商品を知り、どのようにアクセスし、どのようなタイミングで購入に至ったのかが接点ごとにわかるようになります。その結果、オムニチャネル化にあたって、各接点にてどのような情報を顧客に伝えると効果的なのか、どのような対応策を実施すると顧客に響くのかといった、各接点の役割がわかるようになるのです。
このように、オムニチャネル化において必要な顧客接点を明確にし、各接点の役割を決めることができるため、このステップが必要になるのです。
カスタマージャーニーマップの作り方は以下のとおりです。
▼カスタマージャーニーマップの作り方 STEP❶:テーマを決める_商品やサービス、スタートとゴール、期間の設定 STEP❷:ペルソナを決める_対象の顧客像を明確にする STEP❸:顧客視点で行動を洗い出す_顧客のスタートからゴールまでの行動を明確にする STEP❹:行動をステージに分ける_行動を分類し、グルーピングする STEP❺:顧客接点(タッチポイント)を明確にする_顧客が利用する店舗やアプリなどの接点を探る STEP❻:感情を想像する_「いいね」「困った」などの気持ちを想像する STEP❼:対応策を考える_マップを俯瞰して、改善ポイントを検討する |
さらに詳しいカスタマージャーニーマップの作成方法は、以下のサイトで解説しています。
ぜひ参考にしてください。
4-3.【ステップ③】各顧客接点のデータ連携・システム統合
ステップ③は「各顧客接点のデータ連携・システム統合」です。
IT技術を使って、
- 顧客情報
- 顧客の過去の購入履歴
- 店舗の在庫情報
- ECサイトの売上
などのデータをすべて連携・統合します。
そうすることで、各顧客接点での「購入のしやすさ」「提供する情報の質」などを向上させることができます。
たとえば、以下の場合において、各顧客接点でどのように「購入のしやすさ・利便性」「提供される情報の質」などが向上するのかを考えてみましょう。
◆オムニチャネル戦略を取り入れているA社 【A社情報】 SNS、ECサイト、アプリ、店舗販売の4つでオムニチャネル戦略を取り入れている、ファッションブランドを持つ企業。各チャネルでは「顧客情報」「購入履歴」「在庫情報」「ECサイトの売上」「店舗の売上」といった情報を連携させている。 【購入のしやすさ・利便性】
【提供する情報の質】
|
上の例のように、顧客接点同士のデータを連携するためにシステムを統合することで、顧客に有益な情報やメリットを訴求することができ、CXの向上につながります。
データ連携やシステム統合を行うためには、現在利用しているCRMやSNSなどのツールやシステムをつなぎ合わせる必要がありますが、ツール同士やシステム同士の相性などもあるため、場合によってはシステム自体を変更しなければならないこともあるでしょう。
そこで「MA(マーケティングオートメーション)」の利用がおすすめです。
MAツールを利用することで、Web上・SNS上の行動履歴から、顧客の購買履歴、属性などの情報を一元管理することができ、顧客のニーズに沿った最適な情報を提供できるのです。
4-4.【ステップ④】効果検証
ステップ④は「効果検証」です。
ステップ①〜③まですべて対応したとしても、運用開始後に問題が発生する可能性があるため、常に効果検証を繰り返して、問題の改善を行っていく必要があるのです。
たとえば、ファッションブランドを展開しているA社は、オムニチャネル化の施策として、ECサイトで購入した商品を店頭で受け取れるようにシステムを統合しました。
しかし、
- 店頭で商品をピッキングするスタッフがいない
- 顧客がどこで商品を受け取ればよいのかわからない
といった別の問題点が浮上しました。
そこで、浮上した問題点を改善すべく以下の施策を実施しました。
- 店頭で商品をピッキングするスタッフを店舗スタッフの中で決める
- ECサイトの商品受け取り窓口を新たに用意する
効果検証による問題発見と改善施策の立案・実行を恒常的に行うことで、オムニチャネル戦略が正しく機能するサイクルを構築できます。
効果検証を行うためには、ステップ②で想定したカスタマージャーニーマップに照らし合わせ、顧客の感情がネガティブに触れている顧客接点を探し出します。
そして、その顧客接点に対して必要な改善策を打ち出すことで、顧客の利便性が高まります。
また、顧客が購入に至るまでの経路をスムーズに進んでいるかどうかを検証し、どの顧客接点で興味や購買意欲を失っているのか明らかにしましょう。
そうすることで、各顧客接点において、最適な情報は何なのかを見つめ直し、それぞれの顧客接点で発信する情報について改善できます。
オムニチャネル戦略の実現においては、効果検証は繰り返し行い、常に改善を加えていくことが必須となります。そうすることで、顧客や時代のニーズにあった情報を提供し続けることができるでしょう。
5.オムニチャネル戦略で顧客接点を強化するために押さえるべきポイント
オムニチャネル戦略を導入して顧客接点を強化する際には、その効果が出るようにポイントを押さえた運用が必要です。
そこで5章では、顧客接点を強化するために押さえるべきポイントを2つご紹介します。
5-1.各顧客接点で一貫性を持つ
1つめのポイントは「各顧客接点で一貫性を持つ」という点です。
というのも、企業が与えるイメージに一貫性がなく、顧客に疑問や迷いを生じさせる状態である場合、顧客は購買をやめる傾向があるのです。
顧客接点ごとに、顧客に発信するイメージが異なると、顧客はその矛盾に対して「私が求めているものはここで購入できるのだろうか」と迷いが生じてしまい、購入をやめてしまいます。
ファッションブランドを展開している企業が、「なるべく幅広い顧客層にアプローチをしたいので、さまざまな要素を取り入れて情報を発信しよう」と決め、SNSでは親近感が持てるようなフランクなイメージで発信し、パンフレットや雑誌では高級なイメージで発信をした場合、顧客は「結局、このブランドはどういうイメージや雰囲気なのかがよくわからない」と混乱し、「自分の理想とは違う可能性があるから不安だな…」という心境になり、購買をやめてしまうのです。
たとえば、ブランドのイメージカラーを「黒と白」と決めた場合は、どのチャネルにもその配色を使用するなど、企業が伝えたいメッセージやイメージは、どの各顧客接点においても統一し、一貫性のあるものにするようにしましょう。
5-2.顧客接点ごとの特性を把握しておく
2つめのポイントは「顧客接点ごとの特性を把握しておく」という点です。
顧客接点ごとの特性の把握が必要な理由は、各接点において満たせる顧客ニーズが異なるからです。
顧客には、
- 「自分の悩みを解決できる商品を購入したい」
- 「購入を検討している商品の口コミや評判が知りたい」
- 「他社の商品や価格と比較して検討したい」
など、さまざまなニーズがありますが、ひとつの顧客接点だけですべてのニーズを満たすことはできません。
顧客接点ごとに「満たせる顧客ニーズ」が異なるからこそ、各接点の特性を把握し、それに見合った役割を割り当てることで、最大の効果が発揮されるのです。
たとえばLINEで「セール情報」「新商品情報」などを配信すれば、プッシュ通知があり顧客の目に留まりやすいため、高い確率で開封してもらえることから、「セールや新商品などの最新情報を知りたい」という顧客のニーズを満たせます。
ECサイトやWebサイトに掲載されているFAQや商品情報は、その企業の商品・サービスについて「自分の悩みを解決できるものなのかどうか調べたい」という顧客のニーズを満たすことが可能です。
このように、顧客接点によって満たせる顧客ニーズが異なるため、各接点の特性を把握したうえで、役割を割り当てることが必要なのです。
4章でご紹介した「4-2.【ステップ②】カスタマージャーニーマップの作成」のカスタマージャーニーマップをもとにして、各チャネルにはどのような特性があり、どのような顧客のニーズを満たせるのかを明らかにしましょう。そして、顧客のニーズに合わせて、各チャネルの施策を考えると、顧客接点の効果を最大に発揮できるでしょう。
以下の記事では一人一人に最適な「個(顧)客体験」を提供するために、まず何から始めるべきかまとめています。こちらも是非参考にしてください。
一人一人に最適な「個客体験」を提供するために、まず何から始めるべきか?
6.企業の顧客接点におけるマーケティング事例
次に、実際に企業が実施した顧客接点におけるマーケティング事例を解説します。
顧客接点の種類を理解したうえで、マーケティング事例を把握すれば、企業にとって顧客接点がどのように取り入れられ、効果的に活用されているのかといったイメージが持てるようになります。
それでは、各事例を見ていきましょう。
6-1.トランスコスモス提供の「Gotcha!mall」
ひとつめの事例は、「Gotcha!mall」という、顧客と店舗をつなぐ顧客接点サービスです。
一般的に、企業の店舗では、以下のような内容が課題であるといわれています。
▼企業の店舗における課題 ・小売業界の売上が年々減少傾向にある |
そこで「Gotha!mall」は、個々の顧客に対して「楽しくお得にお買い物できる体験」を提供し、効果的な来店を実現できるようにサービスを提供しました。
具体的には、顧客がスマートフォンで「Gotha!mall」へアクセスし、プレイしたいお店を選んで、獲得した特典を店舗で使うと、お得に買物ができるようになる、というサービスの提供です。
人工知能が顧客それぞれの行動履歴・特典の利用履歴、位置情報、属性などの各種データを分析し、独自のアルゴリズムを通じて、顧客それぞれに応じたお買い物の動機づけを行うため、再度利用したくなる仕組みになっています。
さまざまなお店が参加することによるネットワーク効果で、常連客以外の顧客との接点が生まれます。
さらには、GPS機能と過去のクーポン利用履歴を分析し、店舗から遠い場所で「Gotha!mall」のサービスをプレイした場合には、大きなインセンティブで来店を誘引します。
「Gotha!mall」が店舗を持つ企業に新たな顧客接点を提供した結果、来店頻度は230%もアップ。顧客の売上・利益向上に貢献することができています。
こうして新たな顧客接点を創出して店舗の集客数を向上させた本事例は、有効な顧客接点の活用方法のひとつといえるでしょう。
トランスコスモスとグランドデザイン株式会社が共同でご提供する「Gotcha!mall(ガッチャモール)」が気になる方は、ぜひ一度、ご相談ください。
6-2.【トランスコスモス事例】ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン合同会社様
2つめの事例は、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン様(以下、BAT様)の次世代加熱式たばこ専用機器glo™(グロー)ユーザーの属性にあわせたWeb接客やサイト導線、FAQ、コールスクリプトなど網羅的に顧客接点を改善し、カスタマーエクスペリエンス(CX)を最適化。
各種販促キャンペーンやCRM施策を成功に導いた事例です。
BAT様は以下の課題を感じていました。
▼BAT様の課題 年間を通じて展開される各種販促キャンペーンにおいて、応募方法が複雑で類似しているものが多い事から、Webサイトからの離脱率が高く、カスタマーセンターへの問い合わせが多かった |
BAT様はglo™販売促進のために様々なキャンペーンを実施されていましたが、Webサイトからの離脱率が高く、期待以上のコンバージョン率がだせずにいました。また、glo™オンラインストアの販促キャンペーンに関するカスタマーセンターへの問い合わせも多く課題に感じていました。
そこでトランスコスモスならではの統合マーケティング「DECサービス」を提供しました。
コンバージョン率の向上と問い合わせの削減を解決のため、デジタルマーケティング、カスタマーケア、データアナリティクスなどユーザー接点に関するサービスをワンストップで提供することができます。
具体的には、以下のような対応を実施しました。
- カスタマーセンターに寄せられた声(VOC)とWebサイト行動履歴をID連携させ分析
- データからユーザー一人ひとりの行動変化を読み取る
その結果、キャンペーンの応募方法が複雑で類似しているものが多い事から、商品ページから離脱したユーザーがFAQのページに行かず、カスタマーセンターへお問い合わせしてきていることがわかりました。
そこで、ユーザーをセグメント分けし、大小含め年間80本もの施策を投入しました。ユーザー接点を広範囲で改善していく中で、ユーザーの小さな変化に気づき、素早く対応を変え、時には中断することもし、高速にPDCAを回していきました。
その結果CXを最適化させることで、キャンペーンのコンバージョン率が、4.5ポイント向上し、カスタマーセンターへのお問い合わせ件数は、約1/4に減少しています。
参考記事:BAT様の事例の詳細はこちら
6-3. 【トランスコスモス事例】Meiji Seika ファルマ株式会社様
3つめはMeiji Seika ファルマ株式会社様(以下、Meiji Seika ファルマ様)の初の試みであるD2C事業をトランスコスモスが全面的に支援した事例をご紹介します。
Meiji Seika ファルマ様は以下の課題を感じていました。
▼ Meiji Seika ファルマ様の課題 ・初の試みであるD2C事業の立ち上げと少ないリソースでの安定した運用体制の確立 |
顧客の笑顔につながる新しい健康価値の提供のため、明治グループの食品と医薬品のノウハウを結集した、医療機関専用サプリメントブランド「meiQua」の新事業であるD2C事業を検討されておりました。
医療機関から紹介を受けた顧客のみが購入できるサプリメントのため、独自の販売管理スキームの構築からECサイト立ち上げ、また、販売管理・サイト運営・ロジスティクス・カスタマーサポートの運用まで安定した体制構築が必要であるMeiji Seika ファルマ様は感じていました。
そこでトランスコスモスは製薬業界のEC事業支援で培ったノウハウを活かし、Shopifyを活用したECサイト立ち上げに関わるすべての業務をワンストップで支援しました。
具体的にはこれまで培ってきた製薬業界に特化した実績を活用。以下のような仕組みを構築しています。
- 各医療機関単位で発行された「医療機関コード」の入力を会員登録時に必須化
- 医療機関から紹介を受けた顧客のみ購入できる仕組み
- 紹介医療機関別での売上管理が可能な仕組み
ECサイト管理、更新などのサイト運営をはじめ販売管理、入荷、出荷、返品/交換などのロジスティクス、加えて顧客からの質問や配送状況などに対応するメール・電話でのカスタマーサポートといった、運用体制構築をワンストップで対応しています。
さらに、カスタマーサポートに寄せられた顧客の声(VOC)を、ECサイトや業務フローに即時に反映させる仕組みを整え、ブランド全体のサービスレベル向上を図っています。
参考記事:Meiji Seika ファルマ様の事例の詳細はこちら
この結果から、顧客の購買プロセスに沿って、店舗だけではない顧客接点を創出し、お互いに連携させながら集客をすることが重要であるといえるでしょう。
トランスコスモスでは、コンタクトセンターを中心とした顧客接点の状況やタッチポイントとなる箇所を洗い出したうえで、新たにどのような顧客接点を持つべきか、強化すべき顧客接点や機能はどのようなところなのかといった、現状の課題を解決するためのご提案を行う「アセスメントサービス」を提供しています。
ご興味のある方は以下から資料をご確認ください。
また、アセスメントサービスにおける具体的な内容や事例について、本サービスを担当しているエグゼクティブコンサルタントが紹介している記事を掲載していますので、ぜひご一読ください。
まとめ
この記事では、顧客接点の種類やその事例、顧客接点を強化するための方法をご紹介しました。ここで改めて、この記事の内容をおさらいしましょう。
◆顧客接点の種類
・オフライン
・オンライン
・O2O
・OMO
◆顧客接点強化をするにはオムニチャネル戦略を取り入れよう
◆オムニチャネル戦略を取り入れて顧客接点を強化するための4ステップ
・ロードマップの策定 |
◆オムニチャネル戦略で顧客接点を強化するために押さえるべきポイント
・各顧客接点で一貫性を持つ |
この記事が参考になれば幸いです。