「顧客情報管理にはCDPが有用だと聞くが、どんなものなのかよくわからない」
「CDPを導入したら、どのように活用すればいいのだろう?」
各企業でマーケティング業務を担当していて、そのような疑問を持っている方も多いでしょう。
「CDP」を端的に説明すると、「既存顧客一人ひとりの属性データや行動データなどさまざまなデータを収集・統合して管理するためのプラットフォーム」で、「Customer Data Platform(カスタマー データ プラットフォーム)」の略語です。
企業では、以下のような顧客情報が社内のさまざまな部署に散在しているケースがよくあります。
・氏名、性別、年齢、生年月日、住所、家族構成などデータ
・自社サイトへのアクセス履歴、行動履歴
・購買履歴(eコマースやPOSシステムなどによりデータ収集)
・店舗利用状況、クーポン利用状況(外部サービスとの連携により収集できる) など
これらのデータをCDPで統合・分析することで、企業は顧客をより深く理解することができるため、顧客満足度の向上に役立つのです。
そこでこの記事では、CDPの導入を検討している企業が知っておくべきことをまとめました。
まずCDPとは何か、何ができるのかを解説します。
◎CDPとは何か?
◎CDPの機能
◎CDPとDMPの違い
これを踏まえて、CDPの導入に必要な知識を解説します。
◎CDP導入のメリット
◎CDP導入の注意点
◎CDP導入の流れ 4ステップ
◎CDP導入後のワークフロー 5ステップ
◎CDP選びの際に確認すべきポイント
◎CDPと連携したいシステム
最後まで読めば、CDPについて理解できるようになるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
1.CDPとは
「CDP」とはどのようなもので何ができるのか、解説していきます。
1-1.「CDP」とは何か?
「CDP」とは「Customer Data Platform(カスタマー データ プラットフォーム)」の略です。
企業が抱えている顧客一人ひとりの属性データや行動データなどさまざまなデータを収集・統合して管理するためのプラットフォームを指します。
CDPが収集管理する顧客データは、たとえば以下のようなものです。
・氏名、性別、年齢、生年月日、住所、家族構成などの個人データ
・自社サイトへのアクセス履歴、行動履歴
・購買履歴(eコマースやPOSシステムなどによりデータ収集)
・店舗利用状況、クーポン利用状況(外部サービスとの連携により収集できる) など
これらバラバラに収集されたデータを、統合して一元管理できるのが、CDPの最大の特徴でありメリットです。
それにより、顧客のニーズや嗜好、消費行動をより正確に分析できるようになるため、近年は各企業のマーケティング活動において欠かせないものとなりつつあります。
1-2.CDPの機能
では、CDPを導入することで、具体的に何ができるのでしょうか?
その主な機能は以下の3つです。
・顧客関連データの収集
・データの統合管理
・データの分析
1-2-1.顧客関連データの収集
まずに、CDPは顧客に関するさまざまなデータを収集します。
自社の既存顧客について、各部署でバラバラに保持している属性データや行動データなどさまざまな情報=1st Partyデータをひとつに集約、蓄積して一元管理することが可能です。
また、外部サービスを利用することで、自社サイト以外での顧客の行動データ、WEB上の行動履歴、SNSやアプリの利用歴、スマートフォンによる位置情報なども収集・連携させることができるようになります。
つまり、ひとりの顧客について、氏名・住所・電話番号やメールアドレスといった個人情報から、いつ何を買ったか、どこに行ったかなどを詳細に把握することができるというわけです。
1-2-2.データの統合・管理
次に、収集したさまざまなデータを顧客IDに紐づけし、ひとりの顧客ごとに統合・管理します。
ビッグデータとして扱うのではなく、個別の詳細な顧客データを作成するわけです。
これにより、従来保持していた顧客データだけではわからなかった顧客一人ひとりの細かい嗜好や消費傾向なども浮き彫りになり、企業側がその顧客のことをより深く知ることができるようになります。
1-2-3.データの分析
さらに、収集・統合されたデータをもとに、分析も可能です。
性別や年齢層といった属性でセグメントして分析するだけでは、個別の顧客に合ったアプローチとしては不十分です。
統計上、「20代・未婚女性に好まれる商品・サービス」であっても、すべての20代未婚女性がそれに満足するわけではありません。大まかな属性に加えて、個人個人の好みや需要が影響するからです。
その点CDPで生成された顧客データにもとづけば、その顧客個人のニーズにより合致したアプローチが可能になります。
その結果、顧客満足度を高め、収益を向上させることにつながるというわけです。
1-3.CDPとDMPの違い
ところで、CDPと同様に顧客情報を収集・管理・分析するプラットフォームとして「DMP(=Data Management Platform)」というものもあります。
このふたつは混同されがちですが、似て非なるものです。
その違いを表にまとめました。
つまり、CDPは自社で収集した個人データ=1st partyデータを扱い、顧客一人ひとりの個人プロファイルに基づいてアプローチするために利用されるのに対して、DMPはWEB上など外部で収集された匿名データ=3rd partyデータを扱い、性別や年代などでセグメントされたターゲット層に向けてマーケティングを行うものである、と理解すればよいでしょう。
2.CDP導入のメリット
以上で、CDPの機能と特性がわかりました。
では、実際に企業がCDPを導入することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか?
それは主に以下の4点です。
・同一顧客のデータを一元管理できる
・顧客一人ひとりの嗜好を精度高く知ることができる
・マーケティング業務を効率化できる
・部署間で情報を共有できる
それぞれくわしく解説します。
2-1.同一顧客のデータを一元管理できる
CDP最大のメリットは、顧客それぞれに関するデータを個人に紐づけて一元管理できることです。
企業と顧客との間には、さまざまなタッチポイントがあります。
たとえばECサイトからの商品購入、カスタマーサービスへの問い合わせ、アプリの利用、アンケートフォームへの回答、実店舗への訪問などで、そのたびに顧客に関する貴重なデータが蓄積していきます。
が、多くの企業ではこれらのデータが各部署にバラバラに保持されていて、有効活用されていないという課題を抱えています。
せっかく収集した顧客データも、営業部、マーケティング部、コンタクトセンターなどに分散したままでは、その顧客の嗜好や消費傾向をくわしく正確に把握することができません。
そこでCDPを導入すれば、これらのバラバラのデータを顧客一人ひとりのIDに紐づけて一元管理することが可能になります。
顧客ごとのデータが統合され充実することで、企業側はその顧客への理解をより深めることができるのです。
2-2.顧客一人ひとりの嗜好を精度高く知ることができる
顧客データを個別に一元管理できるようになれば、企業側は個々の顧客の嗜好や消費傾向をより正確に把握することが可能です。
たとえば、それまでは「20代・独身女性・都内在住」「40代男性・妻子あり・会社員・年収800万~1,000万円」といったおおまかなセグメントしかできなかったとします。
これでは同じカテゴリーに属している人でも、好みや趣味、可処分所得などがそれぞれに異なるでしょう。
同じ商品やサービスのDMを送っても、「それは好みではない」「必要ない」という人が一定数発生し、マーケティング活動としては効率が良いとはいえません。
それに対してCDPなら、顧客それぞれの細かい趣味嗜好や購買行動がわかるため、よりパーソナライズされたアプローチが可能になります。
「20代・独身女性・都内在住」だけでなく、「以前に〇〇や△△といった商品を購入した=同様の商品に興味があるはず」といった具体的で細かい情報をもとに、顧客個人のニーズに沿った最適な提案ができるようになるでしょう。
2-3.マーケティング業務を効率化できる
また、CDPによってマーケティング業務を効率化することもできます。
従来は、データを集計、加工し、それをもとに分析を行うのには多くの時間と工数がかかっていました。
CDPならバラバラのデータをわずか数分で統合・整理することが可能です。
そのため、マーケティング業務を大幅に効率化でき、その分の時間やリソースをデータ分析や施策の立案、商品やサービスの改善などに割けるようになるのです。
2-4.部署間で情報を共有できる
前述したように、CDPは各部署でバラバラに保持していたデータを統合し、一元管理できるプラットフォームです。
統合されたデータは、もちろん各部署にフィードバックして共有できます。
社内の全部署で同じ深度・精度の顧客情報が共有されていれば、カスタマージャーニーのどのプロセス、どのタッチポイントでも、その顧客に最適な対応ができるようになるでしょう。
そうなれば、顧客満足度を高めて優良顧客を育てることにもつながるはずです。
3.CDP導入の注意点
CDPには、以上のようなさまざまなメリットがありますが、一方で導入する際には以下の点で注意が必要です。
・自社に適したCDP選びが難しい
これについても説明しておきましょう。
3-1.自社に適したCDP選びが難しい
CDPは、さまざまなベンダーによってサービス提供、ツール提供がなされています。
その中から自社に適したものを選んで導入するわけですが、この選定にも注意が必要です。
というのも、CDPの細かい機能は多種多様で、その仕組みも正しく理解しようとすると複雑でわかりにくいものです。
扱うデータも、統合前は形式や保存方法がまちまちである場合が多いでしょう。
そのため、どの機能をどう組み合わせれば、使いやすくて自社に最適なシステムになるか、事前に正しく判断するのは難しいのです。
そのため、業者側とよく相談して事前にシミュレーションを重ねる必要があるでしょう。
またCDPで扱う情報はデリケートな個人情報になるので、データの重要性を認識した上でセキュリティ対策をとることも求められるので、セキュリティ観点も踏まえて検討していきましょう。
4.CDP導入の流れ 4ステップ
では、実際にCDPを導入する場合、どのような流れで進めればいいのでしょうか?
導入の検討から、実際にCDPを選んで実装するまでを4つのステップに分けて解説します。
1)目的を明確化する
2)自社が保持しているデータを把握、整理する
3)既存のシステム、ツールを把握する
4)CDPを選定、導入する
4-1.目的を明確化する
CDPの導入を考えたら、まず最初にその目的を明確にする必要があります。
CDPの役割はデータの収集・統合・分析ですが、ただデータを集めるだけでは意味がありません。
何のために集めるのか、データを何に利用するのかを具体的に定めましょう。
たとえば、「商品やサービスの改善」「新商品の開発」「既存顧客へのアップセル、クロスセル」「新規顧客層の拡大」などが考えられます。
それによって、選ぶCDPも異なりますし、収集するデータの種類、収集の手段、分析方法なども決まってくるため、途中で目的がぶれないよう関係部署でコンセンサスをとって決めてください。
4-2.自社が保持しているデータを把握、整理する
次に、現在自社が保持しているデータを把握し、整理しておきましょう。
CDPは社内に散在しているデータを統合し、一元管理するプラットフォームです。
そのため、導入後に必要なデータを漏れなく収集・統合できるよう、社内のどの部署にどのようなデータがあるかといった情報をすべて知っておく必要があるのです。
もし見落としや間違いがあれば、せっかくCDPを導入しても不十分なデータしか生成できないという結果に陥ってしまいます。
そこでまず、各部署が保持しているデータの内容、保存形式、管理者などを漏れなく洗い出し、必要なデータと不要なデータを仕分けます。
必要なデータを確認し、欠けていたり間違っていたりする部分があれば、導入前に修正して整えておきましょう。
もし、「新たにこんなデータもとりたい」という希望が上がれば、それを収集できるタッチポイントも用意する必要があるでしょう。
4-3.既存のシステム、ツールを把握する
データが整ったら、次に社内で現在利用されているシステムやツールにはどのようなものがあるかも把握しておきましょう。
というのも、CDPを導入する際には、既存のシステムやツールとの連携が必須です。
もし、利用中のシステムと導入したCDPが連携できなければ、データの収集や統合ができなくなる恐れもあります。
そのようなことがないよう、まずは社内のシステムやツールをすべて把握した上で、それに対応しているCDPを選ぶ必要があるというわけです。
特にCDPと連携させる可能性が高いのは、以下のようなツールです。
・CRM
・MA
・BI
・クラウドストレージ
・メール配信ツール
・ECツール
・マーケティングツール など
CDP導入の目的を踏まえた上で、どのシステムと連携させる必要があるかをこの時点で明確にしておけば、次のステップでのCDP選びがよりスムーズに進むでしょう。
4-4.CDPを選定、導入する
ここまで事前準備が整ったら、いよいよCDPを選んで導入します。
その際には、実際にCDPを扱う部署だけでなく、データを管理している部署や、CDPで統合されたデータを利用したい部署、分析結果をマーケティングに利用したい部署など、関連部署すべての意見を取り入れるようにしてください。
できれば導入に際して社内横断的なプロジェクトチームをつくり、関連部署からそれぞれチームに参加するとよいでしょう。
各部署間でCDP導入の目的を共有し、それを踏まえた上で必要なデータの種類や収集方法、使いやすさなどをさまざまな要素を考慮してCDPを選んでいきましょう。
5.CDP導入後のワークフロー 5ステップ
前章の4ステップを経てCDPを導入することができたとします。
導入後にCDPを最大限に活用し、「4-1.目的を明確化する」で定めた導入目的を達成することを目指してください。
そのためには、以下の5ステップのワークフローに沿って進めるとよいでしょう。
1)データを収集、蓄積する
2)データを分類、加工する
3)他のシステム、ツールと連携する
4)データを分析、検証する
5)分析結果から施策を立案、実施する
5-1.データを収集、蓄積する
CDP導入後に最初に行うのは、もちろんデータの収集です。
導入の目的に合わせて、「4-2.自社が保持しているデータを把握、整理する」で仕分けした必要なデータを、社内の各部署、各システムから収集・蓄積していきましょう。
ここで「データがCDPに移行できない」「必要なデータと不要なデータが混在している」といったトラブルがないように、導入前にはくれぐれも「4-2. 自社が保持しているデータを把握、整理する」「4-3.既存のシステム、ツールを把握する」ことを徹底してください。
5-2.データを分類、加工する
次に、蓄積されたデータを分類、加工します。
まずは顧客一人ひとりのデータを個別に統合するため、個人IDやメールアドレスなど個人を特定できる要素=キーを軸に紐づけをします。
この時点で、データに誤りや重複があれば修正しておきます。
個別のデータが整ったら、それを分析しやすい形に加工します。
たとえば表の形にする、分析ツールに連携できる形式に変換するなど、分析方法に合わせて整理してください。
5-3.他のシステム、ツールと連携する
データが整ったら、事前準備の「4-3.既存のシステム、ツールを把握する」で想定した既存のシステムやツールとCDPとでデータを連携させましょう。
CRM、MA、BIなどデータ分析機能を持ったシステムと連携させることで、次のステップ「データを分析、検証する」ことが可能になります。
5-4.データを分析、検証する
ここでいよいよデータを分析します。
連携したデータ分析ツールを利用してもいいですし、CDP自体の分析機能を活用してもよいでしょう。
データ分析の担当者を定めて、必要なデータを抽出し、表やグラフなど見やすい形に可視化します。
そして、そのデータから解決すべき課題、顧客の要望やニーズなどを分析、検証してまとめましょう。
5-5.分析結果から施策を立案、実施する
分析結果が出たら、最後にそれをもとに有効な施策を立案し、実施します。
現状で商品やサービスが抱えている課題があれば、どのように改善するか具体案を検討します。
顧客の不満や要望が見えてきたなら、それにこたえる施策が必要でしょう。
このように、「データ収集→分類・加工→分析→改善」というPDCAサイクルを実行し続けることで、顧客への理解が深まり、顧客満足度を高めることができれば、CDPの導入は成功です。
6.CDP選びの際に確認すべきポイント
さて、CDPの導入から活用までの流れは理解できたかと思います。
ただ、導入を成功させるには、やはりCDP選びも重要です。
そこで、CDPを選ぶ際に、ここを確認すると失敗のリスクを減らせるというポイントをいくつか挙げておきましょう。
6-1.自社で収集するデータの蓄積
まず、自社で収集する顧客データをCDPに簡単に蓄積できることが第一条件です。
CDPの中には、他のシステムからデータを移行、連携する際に、手間や費用がかかってしまうものもあるようです。
データ連携は定期的に行う作業ですから、簡単な作業でできるCDPを選ぶとよいでしょう。
6-2.データの保管期間の確認
顧客データは短期間で見るだけでなく、長期の動向や変動を観測することも必要です。
そこで、CDPにはデータを少なくとも5年以上は保管できる機能がほしいところです。
ただ、ツールやシステムによっては、長期データの保管には多額のコストがかかるケースもあります。
CDPの導入費用や利用料だけでなく、データ保管コストも含めて検討してください。
6-3.他のシステム、ツールとの連携
「4-3.既存のシステム、ツールを把握する」でも触れましたが、CDPは既存のシステムやツールと連携できることが大前提です。
連携できなければデータの移行ができず、CDP導入の意味がなくなってしまいます。
あらかじめ、自社で利用しているシステムを把握したうえで、それに対応したCDPを選ぶようにしましょう。もし、CDPとあわせて新しいシステムやツールも導入する場合は、その連携も確認したうえで選んでください。
6-4.外部データと自社データの連携・一元化
CDPのメリットは、顧客データをより詳細に収集することによって、顧客個人への理解を深めることにありました。
そのためには、自社が収集した1st Partyデータだけでなく、外部で収集された3rd Partyデータも利用できるのがベストでしょう。
そこで、外部から取得したデータを自社データと連携させられる機能を持ったCDPを選んでおくのがおすすめです。
もし今は外部データが必要なくても、将来的に利用したくなる可能性もありますので、できればそれに備えておきましょう。
7.CDPと連携したいシステム
「4-3.既存のシステム、ツールを把握する」でも説明しましたが、CDPの活用には他のシステムとの連携が不可欠です。
そこで、CDPと連携することでより効果を発揮できるシステムをいくつか挙げておきましょう。
7-1.CRM
まず、「CRM(顧客関係管理)」です。
これは、以下のような機能をもつツールで、多くの顧客データを蓄積・管理しています。
・顧客情報、対応履歴、応対内容などの一元管理
・CTI(電話回線とコンピュータを連携させるシステム)連携
・顧客との対応に関する各種データの集計、分析 など
CRMの機能を一見すると、CDPとかなり似ているように感じられます。
が、CDPがマーケティング向けソリューションであるのに対して、CRMはセールスを目的としているという点が異なります。
CRMには顧客の購入履歴やサービス利用履歴、メールやSNSなどでもコミュニケーション履歴が蓄積されていますので、顧客個人の趣味嗜好を把握するには欠かせないものと言えるでしょう。
7-2.MA
「MA(=マーケティングオートメーション)」もCDPと相性のいいツールです。
MAは、その名の通りマーケティング活動を自動化するツールで、主に以下のような機能を持っています。
・見込み客のセグメントごとのメール作成、配信
・見込み客のスコアリング
・SNSなどの広告連携、広告管理
・ホームページへのアクセスログ分析
・過去の取引履歴管理 など
MAが蓄積したデータをCDPに連携・統合することも可能ですが、MAならではの利点としては、CDPで一元化され分析された結果をもとに、メールや広告などで実際に顧客にアプローチできることが挙げられます。
CDP自体には、顧客にアプローチする機能がありません。
そこでMAと併用することで、データの収集・分析だけでなく、実際のマーケティング活動までカバーできるようになるわけです。
まとめ
いかがでしたか?
CDPに関しての疑問がすっきり解けたかと思います。
ではあらためて、記事の要点をおさえておきましょう。
◎「CDP」は「既存顧客一人ひとりの属性データや行動データなどさまざまなデータを収集・統合して管理するためのプラットフォーム」
◎CDPの機能は、
・顧客関連データの収集
・データの統合・管理
・データの分析
◎CDP導入のメリットは、
・同一顧客のデータを一元管理できる
・顧客一人ひとりの嗜好を精度高く知ることができる
・マーケティング業務を効率化できる
・部署間で情報を共有できる
◎CDP導入の注意点は、
・自社に適したCDP選びが難しい
◎CDP導入の流れ 4ステップは、
1)目的を明確化する
2)自社が保持しているデータを把握、整理する
3)既存のシステム、ツールを把握する
4)CDPを選定、導入する
◎CDP導入後のワークフロー 5ステップは、
1)データを収集、蓄積する
2)データを分類、加工する
3)他のシステム、ツールと連携する
4)データを分析、検証する
5)分析結果から施策を立案、実施する
これを踏まえて、あなたの会社がCDP導入を成功させられるよう願っています。