VOCに対する意識調査2023
企業がユーザーの満足度向上のために、行う施策の一つにVOC(Voice of Customer)の収集や分析があります。
VOCは、企業が提供する製品やサービスの改善点や課題を明確にする上で非常に重要な要素となります。
本調査ではユーザーのVOCに対する認識や意識について調査しました。これにより、ユーザーがVOCを伝える際に抱える問題や課題を把握し、より効果的な対策を講じる際の参考にしていただけると幸いです。
調査概要
調査名:VOCに対する意識調査2023
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年9月22日~2023年9月29日
調査対象:全国10代~60代以上の男女2,587名
調査結果
消費者の声を届けたことがある人は41.8%
今までに店舗などを含む企業に対しお礼や意見・要望など「消費者の声」を伝えたことがあると回答した人は41.8%となりました。
消費者の声を伝えるのは「商品・サービス」と「従業員」についてが半数以上
消費者の声を伝えたことがある人に「何に対して伝えたか」を調査したところ、最も多かったのは「取扱商品やサービスについて」で59.5%、次いで「従業員の接客態度」で52.2%となりました。
商品やサービス・接客など直接自分自身への関わりが多い項目が上位に来るのは納得の結果といえます。
更に具体的な内容を聞いたところ、最も多かったのは「商品やサービスの不備」に対しての意見となりました。
また商品や接客に対する「お礼」を伝えたという人も20%以上いることからマイナス面だけでなくプラスの声を伝える人も多くいるようです。
その他の中には商品の入荷要望や感染対策について声を伝えたことがあるという意見もありました。
「消費者の声」を伝える手段で最も利用されるのはアンケート
声を伝えたことがあると回答した人にその方法を聞いたところ、最も多かったのは「アンケート」で45.3%となりました。
次いで「メールやチャット」「投書用フォーム」となり、匿名性が高く、直接話さない方法で伝える人が多いようです。
また、消費者の声として伝えた内容上位4つについて伝えた手段を見てみると、意見や要望などはアンケートやメールなど文字で伝える割合が多く、お礼についてはコールセンターで直接伝える人が意見や要望に比べると多い傾向にあることがわかりました。
自分の声が反映されたと感じる割合が多いのは「コンタクトセンターなどに電話した」とき
意見や要望を伝えたことがあるという人にその意見や要望が反映されたか聞いたところ、反映され改善がされたという人は29.6%、改善を検討するといわれた人が46.2%となりました。
また何のアクションもされたことがないという人も25.4%いました。
伝えた手段ごとに見てみると、コンタクトセンターなどへ電話した人は「意見・要望が反映され改善された」と回答する人が多いのに対し、アンケートは「何のアクションもされたことがない」と回答する人が多い結果となりました。
意見や要望は匿名性の高いアンケートなどで伝えてくれる人が多い反面、それが反映されているとは感じにくいことがわかりました。
コンタクトセンターや人が対応するメールやチャットの機能を活かしてVOCを収集することで伝えた側も「改善してくれた」と認識してもらいやすくなるようです。
42.2%が「消費者の声」について「伝えるほどでもない」と感じている
「消費者の声」を伝えたことがないという人にその理由を聞いたところ、「伝えるほどでもないと思った」と回答した人が最も多く42.2%となりました。
約半数の人が心に思っても「伝えるほどではない」と感じていることから企業側が積極的に意見を聞いたり、深堀しないと見えてこない顧客の深層心理が多くあることがわかります。
ただ、「伝えるのが面倒だった」や「伝える方法がわからなかった」という意見は企業側が声を伝えやすい方法を提示することで解消される内容となりますので、合わせて約45%の意見は企業側の工夫で得ることができるようになるといえます。
「消費者の声」を「問い合わせたときに聞かれたら」こたえてくれる消費者は25.3%
自ら積極的に声を伝えなかった人でも、約1/4となる25.3%の人はコンタクトセンター等に問い合わせをしたときに「聞かれれば意見・要望をこたえてくれる」という結果になりました。
アンケートの設置やキャンペーンも有効ですが、大きなコストをかけず、すぐに始められる方法としてコンタクトセンター機能を使ったVOC収集も有効であるといえます。
20%以上の人が企業以外に声を伝えている
企業以外に企業に対する意見・要望・企業の良かったところを伝えたことがあるかという調査をしたところ、29.3%が家族に、22.8%が友人・知人に話したと回答しました。
また、企業に直接伝えていない人の内、企業“以外”に伝えたという人は29.2%となりました。企業は口コミ、SNS、レビューへの投稿も注視する必要がありそうです。
まとめ
調査の結果から企業が提供する製品やサービスの改善点や課題を明確にする上で非常に重要であるVOCの収集にはユーザーの声を待つだけではなく、コンタクトセンター機能をうまく活用して企業側が積極的に収集していく動きが重要であることがわかりました。
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