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【入門者向け】メタバースとは?基礎知識や今後の可能性、ビジネス活用方法を解説!

最近、ビジネスシーンでもよく耳にする「メタバース」。メタバースは仮想空間と訳され、インターネット上に構築された3次元の仮想空間、およびそこで提供されるサービスのことを指します。従来は、主にゲームに活用されていたメタバースですが、ビジネスシーンにおいてもメタバースの活用が注目を集めています。
本記事では、これからメタバースを始めたい方やメタバースとは何か知りたい方など、メタバース初心者の皆さんに向け、メタバースの定義から注目の理由、ビジネス活用方法について解説します。

1. メタバースとは?

メタバース(Metaverse)の語源は、メタ(Meta:超越した、何にでもなれるといった意味をもつギリシャ語の接頭辞)と、ユニバース(Universe:宇宙、森羅万象、全世界などの意味)を組み合わせた造語で、1992年に発行されたニール・スティーブンソンのSF小説「スノウ・クラッシュ」の世界から名づけられました。

タバースとは、インターネット上に構築されたバーチャル空間のことを指します。そのバーチャル空間には複数のユーザーが同時にアクセスでき、その中でユーザーの分身であるアバターを通じて行動し、他者とコミュニケーションを取ったり、イベントに参加したり、さらにはさまざまなビジネスも行うことができます。メタバースの空間はインターネット上に構築された3次元の仮想空間であるため、現実とはかけ離れた世界を構築することも、理論上どこまでも大きな空間を作ることも可能です。

新しい概念だと誤解されがちなメタバースですが、実際には1980年代に一部のサイバーパンク文学や科学技術の世界で生まれました。ニール・スティーブンソンのSF小説『スノウ・クラッシュ』(1992)はメタバースの原典ともいわれており、仮想世界と現実世界が密接に結びついたメタバースの世界が描かれています。

メタバースの先駆けといわれるのが、アメリカ・サンフランシスコに本社があるLinden Lab社が2003年にリリースした、3次元バーチャル空間を使用したオンラインゲーム「セカンドライフ」です。バーチャル空間の中でユーザーがアバターを通じて自由にコミュニケーションができ、仮想通貨での取引や不動産売買ができることなどから人気を博し、2006年頃に日本でもブームになりました。しかし、当時のセカンドライフでは使用できるデバイスが限られており、通信速度などのネットワークインフラが不十分だったことから衰退していきました。

現在のメタバースプラットフォームではVRAR技術が進化したこともあり、さらにリアルで没入感のあるバーチャル空間体験をすることが可能になっています。現在、メタバースのユーザーは、DecentralandFortniteMinecraftRobloxThe Sandboxなど複数のプラットフォームに分散していますが、メタバース最終形としてのビジョンは、それらすべてに相互運用性を備えることなのです。

2. メタバースとVRの違いは?


メタバースとVR(Virtual Reality:仮想現実)は、デジタルな空間での体験を提供するという共通点があることから混同されがちですが、目的と技術面に違いがあります。

VRは、バーチャル空間を作り上げ、没入感のあるデジタル体験を提供します。ユーザーはVR専用ゴーグルなど各種デバイスを装着することで360度の3D環境に包まれ、現実に近い体験に没入できます。VRは主に個人的な体験に焦点を当てており、現実世界から完全に分離された仮想空間を作り出すことによって、ユーザーに新しい体験を提供します。現在では教育、医療、エンターテイメントなど、幅広い分野で活用されています。

一方、メタバースは、バーチャル空間においてソーシャルメディアのようにユーザー同士の相互コミュニケーションが可能です。つまりメタバースは「VR+ソーシャルメディア」ともいえるでしょう。また、メタバースは専用ゴーグルなどのデバイスを必要とせず、2Dでも体験できます。メタバースはリアルタイムで変化し、独自のルールや経済を持つことができます。メタバースではユーザーが自分のアイデンティティを持ち、社会交流ができる場所であり、個人的な体験だけでなく社会的なコミュニティの中での活動も可能にします。

また、メタバースのベースにはXR(クロスリアリティ)というリアルとバーチャルを融合する先端技術が存在します。VR(仮想現実)をベースとするメタバースはVRメタバースと呼ばれ、バーチャルの世界をベースとしており、MetaQuest2などのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を利用してアクセスするのが主流です。一方、AR(拡張現実)をベースとするメタバースはARメタバースと呼ばれ、リアルの世界をベースとしており、スマホやビックテック各社が開発中のグラス型デバイスを利用してアクセスするのが主流になると考えられています。

3. メタバースが注目される背景

2021年後半からニュースを賑わせてきたメタバース。なぜここまで注目されるようになったのかをご紹介します。

3-1. FacebookのMetaへの社名変更
Facebook社が、202110月に「Meta Platforms(メタプラットフォームズ:以下、Meta)」へ社名変更したことです。また同社はこの社名変更と合わせて、メタバース領域に年間約1兆円規模の投資を行うことを発表しました。世界を代表するテック企業であるMeta社が社名変更と多額の投資をしてまで、今後メタバースに注力するという姿勢は、世界中でメタバースの注目を集める大きなきっかけとなりました。

3-2. メタバースの市場規模と成長性
メタバースの市場規模は、今後飛躍的に拡大することが予測されています。令和4年に総務省が調査した世界のメタバース市場規模は2030年に約79兆円まで拡大すると予想されています。また、アメリカの大手コンサルティング会社であるマッキンゼー・アンド・カンパニーは、2030年にはメタバースによる収益規模が5兆ドル(約650兆円)に達するとのレポートを発表しています。このように、今後ますます注目を集めることが予想される市場であるため、ビジネス活用にも関心が集まっています。

3-3. VR技術の発展と普及
VR技術は急速に進化しており、今では高精細な映像や音響技術を利用し、よりリアルな仮想空間を作り出すことができます。これにより、従来のオンライン上でのビジネスとは異なる新しい体験が可能になり、ビジネス活用の可能性が広がりました。アメリカのリサーチ会社IDCの調査によると、2022年のVR/ARヘッドセット出荷は、全世界合計で前年比20.9%減の約880万台。市場全体ではMeta80%近いシェアを獲得しており、次点ではByteDance(Pico)10%となっています。

3-4. NFTを含むWeb3への注目度の高さ
ブロックチェーン技術の発展により、NFT発展の土壌が整ってきたことや、2021年〜2022年にかけてNFTの高額売買が立て続けに行われ世間を賑わせたことなどにより、NFTを含むWeb3への注目度が高まりました。NFTはメタバース上のアバターなどのデジタルアセットの売買に活用できることなどから、メタバースにも注目が集まることとなりました。

3-5. デジタルを介したコミュニケーション需要の拡大
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、人々のコミュニケーションの機会が対面からリモートに移行し、仕事上でのコミュニケーションもSlackなどのチャットやZOOMなどのビデオ会話によって行われるのが当たり前の時代となりました。人々が抵抗感なくデジタルコミュニケーションを利用するようになっているというのが非常に大きなポイントといえます。

3-6. 若年層へのゲーム型メタバースの普及
スマートフォンの普及と通信環境の発展などを背景に、若年層にとって、オンラインゲームを友達と会話しながら楽しみ、ゲーム上のアイテムを売買するという体験は当たり前になっています。そのため、ゲーム型メタバースはユーザー自身が「メタバースを利用している」という感覚がないことが多く、最も自然に人々の生活に溶け込んでいるメタバースといえます。ゲーム型メタバースは非常に多くのユーザーを抱えており、Fortnite(フォートナイト)は約5億人、Roblox(ロブロックス)は約2億人のユーザー数を誇ります。

4. メタバースがもたらす効果

メタバースを活用することで、さまざまな効果が期待できます。

4-1. 制約に縛られない
メタバースには、「制約に縛られない」という大きなメリットがあります。メタバースはインターネット上に構築されたバーチャル空間であり、リアルタイムで世界中のユーザーと繋がり、独自のルールや経済を持つことができます。
このようなメタバースの特性により、ユーザーは現実世界ではできないことを実現することができます。たとえば、物理的な距離や言語の制約、身体的制約などから解き放たれて、自分のアバターを通じて自由自在に移動し、世界中のユーザーと交流することができます。さらに、社会的な制約に縛られず、自己表現の自由度が高いことが特徴です。また、メタバース上での経済システムは、現実世界の経済システムとは独立しており、ユーザーが自由に商品を作り、サービスを提供することができます。

4-2. コミュニケーションの向上
メタバースには、「コミュニケーションの向上」が期待できるというメリットもあります。メタバースでは世界中のユーザー同士が簡単に交流することができ、アバターを通じてユーザー同士が直接的に対話することができるため、よりリアルなコミュニケーションが可能となるのです。
メタバースには、言語や文化の壁を超えることができるという特徴があり、物理的な距離はもちろん、翻訳機能を介せば言語の壁を気にすることなく、異なる文化や言語圏の人々と交流することができます。このような自由なコミュニケーションを通じて、自己表現の機会を得ることができ、自分の考えや感情を多くの人に伝えることができます。

5. メタバースのビジネス活用方法

ここからは、メタバースの主なビジネス活用方法をご紹介します。メタバース内でのビジネス活用の参考にしてみてください。

5-1. BtoC向けメタバース空間/サービスの構築
顧客に対し、現実に存在するもの/しないものを含め、仮想空間上に3Dの世界を構築することができるというメタバースならではの特性を活かし、ユニークな体験を提供することができます。インターネット上に構築したバーチャル空間に既存顧客を集め、新たなサービスを提供したり、既存顧客とは異なる新たな顧客層に対し、既存のビジネスを提供するためのマーケティングに活用したりするなど、さまざまな形での収益獲得の機会を創出することができるでしょう。

5-2. オンラインショッピングへの活用
メタバースの特性を活かし、従来のECでは実現できなかった、実店舗さながらの購買体験を提供することができます。たとえば、商品のイメージを3Dで立体的に確認できたり、アバターの店舗スタッフとボイスチャットで会話しながら買い物を楽しんだり、商品詳細情報を調べたりすることも可能です。これまでのリアルの店舗販売やオンライン販売に加えてメタバースを活用することで、新しい販売チャンスを生み出すことが可能になるでしょう。

5-3. バーチャルイベントの開催
バーチャルイベントとは、オンラインの仮想空間内で行うイベントです。メタバースにおけるバーチャルイベントは、従来のオンラインイベントよりもはるかに臨場感のあるイベントを開催できます。アバターで仮想空間内のイベント会場に入場し、椅子に座って登壇者の話を聞くセミナーを開催したり、エリア内でグループに分かれて意見交換を行う座談会を開催したりできます。オンライン上でまるでその場にいるかのような体験ができるため、対面イベントとオンラインイベントのメリットを併せ持ったイベントを提供できるでしょう。

5-4. メタバースイベントへの出展
メタバースはアバターを通じ、音声やチャットでの人々とのコミュニケーションができることが魅力の一つであり、その特性を活かし、メタバース上でさまざまな大規模イベントが開催されています。それらのイベントでは個人や企業がブースを出展することができ、多くのユーザーの来場が期待できます。既存の顧客とは異なる新たな顧客層にリーチができ、メタバースイベント上でのリアル/バーチャルな商品販売により収益を得られる可能性があります。

5-5. バーチャルオフィスの活用
メタバースのビジネスにおける利用で注目されているのが、仮想空間のオフィスにアバターで出社し、同僚とコミュニケーションや業務を行えるバーチャルオフィスです。メタバース上のオフィス空間に集まり、アバターの姿で一緒に働くことで、まるでリアルのオフィスに出社して働いているような体験を提供することができます。バーチャルでありながら自然な会話を実現しているため、リモートワークで課題になっていたコミュニケーションの難しさや共同作業の難しさを解消でき、ストレスなく業務に取り組めます。

5-6. 広告出稿
メタバースには、企業が広告を出すことができます。バーチャル空間の都市や街中に広告を出稿することで、新しい顧客層にアピールすることができ、企業やブランド、商品の知名度向上につながります。さらに、メタバース上の広告はユーザーの反応を計測しやすいため、効果的な広告戦略の立案や改善ができます。メタバース上の広告が、企業のマーケティング戦略において重要な役割を果たす可能性があるでしょう。

6. おすすめのメタバースプラットフォーム

ここからは実際のサービスを紹介していきます。

6-1. V-air

出典:https://u-rth.com/services/v-air/
V-air」は株式会社Urthが提供しているプラットフォームで、法人向けに特化したメタバース空間を提供しています。トランスコスモスが公開しているメタバースも、Urth社が提供しているV-airで制作されています。スマートフォンやPCブラウザからログインでき、アプリのインストールが不要なメタバースです。企業は自社のニーズに合わせてカスタマイズされたバーチャル空間を建築士とともに構築することができ、オフィス活用や、展示会・イベントなどの実施が可能になります。

6-2. cluster

出典:https://cluster.mu/
「cluster」は、クラスター株式会社が企画・開発・運営するバーチャルSNSであり、マルチプラットフォームに対応しており、スマートフォン、PC、VR機器などからバーチャル空間に集まって楽しむことができます。「無駄な移動を無くす」というコンセプトの下、家でもどこでも気軽に好きなイベントやライブに参加し、「集まる」という熱狂体験をインターネット上で共有できるようにするサービスです。2020年3月にはスマートフォン版(iOS/Android対応)もリリースされ、多くのユーザーがバーチャル空間に参加できるようになりました。

6-3. VRChat

出典:https://hello.vrchat.com/
VRChat」とは無料で楽しめるソーシャルVRアプリであり、ユーザーは自分のアバターを作成し、世界中の他のユーザーと交流したり、ゲームを楽しんだりすることができます。VRChatには数多くの「ワールド」と呼ばれるメタバース空間が存在し、それらのワールドを訪れることで、さまざまな世界観を体験することができます。また、ユーザーは自分でワールドを作成することもでき、3DCG開発ソフトを使用することで、自分の創作意欲を存分に発揮することができます。現在ではVRChatを利用するだけでなく、バーチャル空間最大の商業イベントである「バーチャルマーケット」にも参加することができます。世界中の企業が出店し、さまざまな商品を販売することができます。

6-4. Fortnite(フォートナイト)

出典:https://www.epicgames.com/fortnite/ja/home
世界的人気を誇るメタバース型ゲームである「フォートナイト」。フォートナイトといえばZ世代に爆発的な人気を博している最大100名の無料バトルロワイアルゲームですが、ライブやコミュニケーションを取るために集まる場所としても活用されています。フォートナイトでは自分でゲームやワールドをデザインする機能があります。また、ボイスチャット機能が使えるため、ゲーム中に他のユーザーとコミュニケーションを図ることも可能です。また、「パーティワールド」と呼ばれる交流や自己表現を重視したワールドを作成でき、その中でコミュニケーションを取ることも可能です。
最近話題のフォートナイトのオープン化とは、UEFN(Unreal Editor for Fortnite)ワールドのオープン化で、つまりフォートナイト用の島を自分で作ることができるようになったということを指します。フォートナイトのオープン化で、メタバースの世界が激変する可能性があります。

6-5. Roblox

出典:https://roblox-jp.com/
「Roblox」は、他ユーザーが作成したさまざまなゲームをプレイしたり、ユーザー自身もゲームを作成することのできるゲームプラットフォームです。ゲーム内でリアルタイムでのユーザー同士のコミュニケーションが活発に行われている点や、ゲーム内のアバターやアイテムを売買する経済圏が成立していることなどから、世界を代表するメタバースの1つともいわれています。Roblox内は若年層が多くプレイしており、大手アパレルのGAPや、ファッションブランドのグッチ、大手スポーツ用品メーカーのナイキなどが公式ワールドを展開しているのも特徴です。

6-6. Mesh for Microsoft Teams

出典:https://docs.microsoft.com/ja-jp/mesh/overview
マイクロソフト社が提供しているビデオ通話ツールの「Microsoft Teams」はご存じの方が多いでしょう。Teamsがリモートワークのコミュニケーション不足の緩和し、会議への積極的な参加を促すために新たな機能を携えたのが「Mesh for Microsoft Teams」です。通常のビデオ通話ツールでは会議に参加する際、カメラをオンにして自分の顔を映して参加するものがほとんどですが、Mesh for Microsoft Teamsは自分で作成したアバターで参加することができます。この機能により静止画やアイコンによって参加する人を減らし、活発なコミュニケーションが図れるようになるでしょう。Microsoft社はこのサービスをメタバースの入り口と位置づけ「25,000万のユーザーにリモートワークやハイブリットワークの新しいアプローチを示す」としています。

6-7. Horizon Workrooms

出典:https://forwork.meta.com/jp/horizon-workrooms/
2021年8月にMeta社が発表した「Horizon Workrooms」は、VRミーティングツールです。参加者はアバターの姿で会議に参加し、仮想空間上に設置したホワイトボードを使用できるなど、現実さながらの環境で会議を進められます。さらには、現実のデスクやキーボードを仮想空間上に反映させる機能など、会議を円滑に進めるための充実した機能が魅力です。利用する際には、同じくMeta社から発売されいるVRヘッドセット「Meta Quest 2」が必要になりますが、VR機器がない場合でもビデオ通話という形で参加することも可能です。

 

7. メタバースの将来性

ここからは、メタバースの将来性について以下の観点から詳しく解説します。

7-1. 多種多様な業界の参入
近年、多くの企業がメタバース業界に注目し、参入を拡大しています。とくに観光業界ではコロナ禍による打撃を受けたことから、メタバース技術を活用することで新しい市場を開拓しようとしています。リアルな建造物や街並みが再現されており、バーチャル体験もできるため、現実世界と同じように旅行を楽しめるなど、新しいサービスが提供されています。また、人材サービスや音楽フェス、自動車業界にも参入が拡大しており、今後も多くの企業がメタバースに注目しています。

7-2. 国境を越えた交流が可能
メタバースは世界中の人々との交流を可能にします。ゲームはもちろん、ビジネスやエンターテインメント、文化交流などさまざまな分野で利用されています。特に、VR技術の進歩により、建物や公園、街並みなどを現実の世界と同様に再現することができます。これにより、場所や時間を超えたリアルな交流が可能になり、ストレスなくコミュニケーションを深めることができます。
現在は、国境を越えた交流がメタバース上で実現され、ゲームやライブ、ビジネスなどさまざまな分野で利用されています。メタバースの大きな特徴の一つは、世界中の人々との交流が容易になることであり、今後もその可能性は広がっていくことでしょう。

7-3. 個人ビジネスの拡大の可能性
メタバースは、個人でのビジネス展開にも大いに役立ちます。メタバースは、時間や場所に縛られることなく、自由に仮想空間を利用することができます。仮想オフィスでは、上司や同僚と実際にコミュニケーションがとれ、現実のオフィスと同様に業務を遂行できます。アーティストや個人事業主にとっても、自分の作品を仮想空間で展示することができます。
また、VRデバイスを使って試着や製品の実際の手触りを確かめることができるため、地理的な距離や制限によって起こり得る制約を克服できます。これにより、地方の方々にも、自分たちの地域でビジネスを展開する機会が提供され、また、遠方に住んでいる人々も、新しい経験をすることができるという大きなメリットがあります。

 

8. メタバース市場が抱えるリスク

一方、メタバース市場全体が抱えるリスクの代表的なものとして、以下が考えられます。

8-1. メタバースがユーザーへ普及しないリスク
メタバースがどの程度ユーザーに普及するか?という点です。現在はマルチプレーヤー型オンラインゲームやVRゲームの流行に牽引され、利用者が急増している状況です。一方、本格的にマス層まで普及していくためにはいくつかの障壁が存在します。たとえば、より多くの人が「メタバースを利用したい!」と思えるようなユースケースの確立やヒットコンテンツの登場、メタバースを利用するためのデバイスの低価格化や軽量化などが挙げられます。

8-2. メタバース活用が企業の収益向上に寄与しないリスク
企業がメタバースを活用することがどの程度収益に繋がるのか?という点です。現在、国内外のさまざまな業界の企業がメタバース活用に取り組んでいます。一方、各社はまだメタバースを投資フェーズとして捉え、大きく収益化を果たしている企業は少ないのが現状です。今後、メタバース市場が本格的に成長した際に、自社が新たなビジネスモデルの構築や収益化に繋げられるかで明暗が分かれることとなるでしょう。

8-3. 実態に即した法整備が進まないリスク
メタバースに関連する法律整備がどの程度早く進むのか?という点です。現在、日本政府はWeb3/メタバースを日本の成長産業の1つとして掲げ、Web3政策推進室を設置するなど、産業の発展に積極的な動きを見せています。一方、メタバース関連の法律は未だ整備がなされておらず、企業・個人間でのトラブルに繋がるリスクが存在します。たとえば、メタバース上でのデジタルアセット等の所有権や、嫌がらせ・誹謗中傷への対処など、メタバース上でのさまざまな活動への法整備が進んでいないのが現状です。

8-4. 関連技術が発展しない/スピードが遅いリスク
メタバースに関連する技術がどの程度早く発展するのか?という点です。メタバースでの体験はさまざまな要素技術によって構成されており、それらの技術発展は大きくメタバースでの体験価値を高めるものと、メタバースにアクセスする負担を減らすものの2つに分けられます。メタバースでの体験価値を高めるものに関しては、3Dモデリングやユーザー動作のトラッキング技術の進化、メタバースにアクセスする負担を減らすものに関してはバッテリーやデバイスの小型化、軽量化などが挙げられます。今後はより要素技術が発展していくことで、メタバースがより人々の生活に普及していくと考えられます。

9. まとめ

本記事ではメタバースの定義から注目されている背景、実際のビジネス活用方法についてご紹介しました。新時代のコミュニケーションツールとして注目されているメタバースですが、世界的大企業の大型投資が始まり、より開発のスピードが加速していくでしょう。今後もメタバース関連の動向を注視していきます。
企業のメタバースについて検討されている方は、ぜひ一度この機会にトランスコスモスに相談してみませんか。

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