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メタバースにおけるアバターとは?作成方法やビジネスへの活用を解説

メタバースとはインターネット上の仮想空間

メタバースは、meta(超越した)とuniverse(宇宙)を組み合わせた造語で、インターネット上に構築された3次元の仮想空間を指します。1992年にアメリカで発表されたSF小説「スノウ・クラッシュ」の中で生み出された言葉です。メタバースには現実と同じような世界が構築されている場合や、ファンタジーのような世界が作られている場合があります。建物が立ち並び、空間内を自由に散策したり、ほかのユーザーとコミュニケーションを取ったり、メタバース内でアイテムの購入ができたりします。
ただ、現実と異なるのは、場所や時間に縛られず、不特定多数のユーザーが同じ空間に集まれるという自由度の高さです。

アバターの魅力

アバター(avatar)は「化身」という意味の英語です。メタバースでは、ユーザーが自分自身の「分身」として使用するキャラクターのことを指します。ユーザーはアバターを介してメタバース内でさまざまな活動を展開していくことができます。
自分が好きなアバターで活動することは、コミュニケーションツールとしての役割だけでなく、メタバース内で自分のアイデンティティを表現できる方法のひとつです。続いては、アバターの主な魅力について見ていきましょう。

2-1. メタバース内で好きなキャラクターになれる

アバターの外見は、性別、顔、髪型、服装などを自由に設定できるため、ユーザーはメタバース空間で好きなキャラクターになることができます。アバターを現実世界の自分に似せることもできますが、必ずしも本人と同じ外見にする必要はありません。年齢や性別を変えたり、動物やモンスターの姿になったりすることも可能です。
また、メタバース内で服やアクセサリーなどのアイテムを購入してアバターが身に着けることや、自分で作成したアイテムを販売することもできます。
現実世界とは異なる「もう1人の自分」として活動できることは、アバターの魅力のひとつといえるでしょ

2-2. ビジネスでの活用の可能性がある

メタバースのアバターは、動作や表情を細かく表現することも可能です。アバターを介してコミュニケーションを図ることにより、現実世界とかなり近い感覚で会話を交わすことができます。
そのため、参加者の所在地を問わないバーチャル会議の開催や、メタバース内での接客といったビジネスでの活用も期待されているのです。

 

アバターの作り方

自分の好きなアバターを選択する以外に、思いどおりの外見で自由に作成する方法もあります。大きく分けて2通りの方法があり、作成方法によって機能や手間が異なるため、自分に合った作り方を選ぶようにしましょう。

3-1. 各メタバース空間に標準搭載のテンプレートで作成

テンプレート型は、メタバースの各プラットフォームに用意されているアバターの中から、自分でパーツを選択していくだけでアバターが完成します。人間の外見だけでなく、動物、ロボットのような現実世界ではなり得ないキャラクターを選択することも可能です。テンプレートのメリットは、とにかく簡単であること。初めてメタバースを体験する人や、アバターにそこまでこだわりはないという方におすすめです。
一方で、自由度は低く、ほかのユーザーとアバターが被ってしまう可能性があるので、オリジナリティを出したいという人は物足りなさを感じるかもしれません。

3-2. 外部のサービスを利用してオリジナルで作成

アバターの作成に特化したサービスを利用して、さまざまなメタバースで使用できるアバターをオリジナルで作成し、メタバースプラットフォームにデータをアップロードして使用することもできます。カスタマイズできる範囲が幅広いため、自分好みのアバターを作成するには適した方法といえるでしょう。
テンプレート型に比べると作成に時間はかかりますが、自分自身の写真から作成したり、独自でデザインした架空のキャラクターを作ったりして、世界でひとつのアバターを使って活動することができます。アバターをこだわって作成したい人や、複数のメタバースプラットフォームで同じアバターを使用したい人におすすめです。

アバターを作成できるサービス

アバターの作成が可能な外部サービスは、サービスごとに特徴や強みが異なります。具体的にどのようなサービスがあるのか見ていきましょう。

4-1. Ready Player Me

画像引用元:Ready Player Me

Ready Player Meは、自分自身に似せたアバターを作成したい人におすすめのサービスです。ユーザーの写真から立体的なアバターを生成できるため、自分の分身を簡単に作ることができます。
作成したアバターは無料でダウンロードが可能。好きなプラットフォーム上にファイルをアップロードすることで、作成したアバターを利用することができます。

4-2. VRoid Studio

画像引用元:VRoid Studio

VRoid Studioは、3Dキャラクターが制作できるソフトウェアです。直感的な操作がしやすく、初心者でもオリジナルのアバターを作れるパーツやテンプレートが充実しています。また、本格的なペンツールを使用して、絵を描く感覚でデザインをすることも可能なため、上級者は自分だけのこだわりのアバターを作成することができます。作成したアバターは、VRChatClusterなど、ほかのメタバース空間でも利用することが可能です。

4-3. MakeAvatar

画像引用元:MakeAvatar

MakeAvatarは、スマートフォンで簡単にアバターが作成できるアプリです。提供されているパーツを選択していくだけで、好みのアバターを作ることができます。マーケットプレイス「XMarket」と連携しており、衣装やアクセサリーなどを購入して着用することも可能。作成したアバターはVRChatClusterなど、ほかのメタバース空間でも利用することができます。

4-4. The Sandbox

画像引用元:The Sandbox VoxEdit

The Sandboxでは、オリジナルのゲームやアバターを作成して遊べるNFTゲームプラットフォームです。VoxEditという専用ツールを無料で利用できるため、比較的簡単にアイテムやキャラクターを作れる点が特徴です。
The Sandboxでは、アバターを含む自作したオブジェクトやゲームなどを、NFTとして販売することで収益を得ることもできます。The Sandbox内に売買用のマーケットも設けられているため、メタバースの世界で売買を体験してみたい人におすすめです。

アバターの活用事例

アバターはゲームの世界にとどまらず、今後さまざまな用途に活用されていくことが想定されます。次に紹介するようなアバターの活用法はすでに実用化されており、今後はいっそう身近なものになっていくでしょう。

5-1. メタバース内の店舗でアバターによる接客や試着

出典:BEAMSプレスリリース

VRイベント「バーチャルマーケット」にブースを6度出店(20237月時点)しているBEAMS。バーチャルマーケット上でアバターを使って、バーチャル接客を受けることができたり、実在の商品を3Dモデル化したスーツやワンピースなどを試着したりすることもできます。リアルとバーチャルがリンクするような展示を体験することができるのです。

5-2. アバター姿でのリアルなライブ配信

出典:REALITY

アバターを用いたライブ配信ができるメタバースプラットフォーム「REALITY」では、オリジナルアバターを作成し、モーションキャプチャー技術を用いたリアルなライブ配信をしたり、視聴者とコニュニケーションを取ったりすることが可能です。視聴者は配信者にギフトを送ることができ、配信者はギフトでマネタイズをすることもできるなど、どちらも楽しめるようなイベントが頻繁に開催されています。

5-3. アバターを使用したバーチャルでの採用活動

出典:株式会社ビヨンド

ビヨンドでは現在までに「オンラインゲーム会社説明会」や「ノベルゲーム会社案内」「バーチャル面接」「インターンRPGゲーム」など、オンラインで実施する新しい採用手法に毎年取り組んでいます。20223月に実施した新卒向けの「バーチャル面接」では、固定概念にとらわれないフラットな状態で学生の人間性を知ることを目的とした面接を行い、23卒採用にて複数の学生が内定しています。年齢・性別・学歴は不問とし、エントリーシートを通過した複数名が一次面接に進み、面接官・学生ともにアバターを利用しながら面接を行いました。

アバターに起こり得る今後の課題

アバターは、ゲーム以外にもビジネスへの活用が広がりつつあります。一方、現状ではその環境を構築するにあたって、著作権などの問題もありそうです。実在する人物や他者が作ったアバターの模倣や、他者のアバターへのなりすましやのっとり、アバターに対する誹謗中傷など、今後の課題が多く考えられ、ルールの整備が進んでいくことも望まれます。企業がメタバースやアバターの導入を検討する際は、必要な対策やリスクを適切に理解していくことが大切です。

今後も広がっていくアバター活用の可能性

自分自身の「分身」として、現実世界では再現できないような創造的な活動を行えるアバター。その可能性から、すでにさまざまな企業がビジネスで活用を行っています。より技術が進歩することによって、アバターへの注目度が一層高まっていくことが期待されます。まずは、アバターを作成し実際にふれてみることで、その魅力を体感してみてはいかがでしょうか。

 

メタバースについては、こちらのサイト「メタバース情報局」もぜひ参考にしてみてください

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