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顧客との
対話を可視化し
多様な価値を生み出す

トランスコスモスの
コンタクトセンター支援サービス

Vol.3

transpeech[後編]

トランスコスモスが開発した「transpeech(トランスピーチ)」は、顧客とオペレーターの対話を自動的にテキスト化し、分析することで、さまざまな価値を生み出していくソリューションです。後編では、transpeechが生み出した具体的な価値と、お客様企業にtranspeechを活用いただくメリットについて掘り下げていきます。

STAFF PROFILE
露木 昭博

露木 昭博

トランスコスモス
DEC統括 DX推進本部
DECソリューション統括部
デジタルサービス企画部
音声認識ソリューション課

お客様企業のニーズにあわせてカスタマイズができる

お客様企業から見た場合のtranspeechの活用法をご説明ください。

トランスコスモスは全国で35を超えるコンタクトセンター拠点で運営しており、そこでお客様企業から委託された業務を行っています。transpeechは、その各センターにおけるオペレーターの「席」単位で導入いただくことになります。機材の準備や現場のトレーニングに最大1カ月半ほどかかりますが、その間お客様企業にお願いする作業はありません。非常に簡単に導入することができ、イニシャルコストも一切かからず、導入後は席単位の月額でtranspeechのすべての機能をご利用いただけます。

導入の成果が出るまでにはどのくらいかかるのですか。

音声をテキスト化して納品することは、導入後すぐに活用可能です。その後、例えば応対品質を管理する場合は、2週間ほどデータを集めたうえで品質評価をすることになります。分析の内容によっては、データの収集に1カ月半ほどを要するケースもあります。

テキスト化した音声データを分析する際は、「何を知りたいのか」「どこを改善したいのか」といった目的を明確にする必要があります。その際にもお客様企業のご担当者と話し合い、コンタクトセンターのプロおよび分析のプロの視点で適切なアドバイスをご提供します。

テキスト分析によって
「成功するトーク」が実現する

transpeechのこれまでの具体的な活用事例をお聞かせください。

まず、お客様企業のビジネス成果につながった事例を2つご紹介します。1つは、オペレーターのトーク解析です。具体的な案件は、人材採用サイトへの求人掲載を募るアウトバウンド営業支援でした。企業に電話をして担当者とアポイントを取るのがこの活動のミッションでしたが、オペレーターによってアポイント獲得率に大きな開きがありました。

そこで、トーク内容を分析し、その中に出てくる単語をランキング化したところ、アポイント獲得に成功したケースでは、「ご存知」という単語が約55%出てくるのに対し、失敗したケースでは10%程度しか出てこないことがわかりました。さらに分析を進めていくと、失敗したケースでは、冒頭で「御社は人材を募集していますか?」という聞き方をしているのに対し、成功したケースでは、その求人サイトについて「ご存知ですか?」という言い回しからトークを始めていました。

「ご存知ですか?」という問いに対する回答が「知っている」なら、そこからキャンペーン価格などを伝えることができますし、「知らない」の場合はそこからサイトの説明に入っていくことができます。つまり、トークを次のフェーズに展開していくことができるわけです。それに対し、「人材を募集していますか?」という聞き方では、「募集していない」と返答された場合にその先の会話が成り立ちません。

その分析結果を受けて、対話の内容を改善したのですか。

そうです。その結果、アポイント獲得率が2.3倍も向上しました。

次の例は、サブスクリプション型商品の解約慰留の施策でtranspeechが力を発揮したケースです。申し込み後の初回分が割安になっていて、その後通常価格になるというタイプのサービスで、通常価格に移行する際の解約を慰留するのがコンタクトセンターのミッションでした。KPIは継続率を50%以上にすることでしたが、それまでその目標が達成されたことは残念ながら一度もありませんでした。

そこで、transpeechでトーク内容を分析したところ、「解約したい」という顧客からの申し出に対し、無理に引き留めるのではなく、同じサービス内の別の商品を勧めることで契約を継続してもらえるケースが多いことがわかりました。その結果をもとにトーク内容を改善したことで、解約慰留率がそれまでより15.2ポイントアップして、59.1%になりました。それまで一度も達成できなかったKPIを見事達成したわけです。

トラブルを最小限に抑え、CSを向上させる

コンタクトセンターの応対品質改善や効率化につながった事例もありますか。

はい。そのような事例を2つほどご紹介します。1つは、顧客とのコミュニケーションの「後処理」を大幅に効率化したケースです。コンタクトセンターでは、電話での会話後に会話内容を記録する作業があります。以前は、その記録はすべて手作業で残していたのですが、transpeechでその作業を自動化することによって、1センタートータルで670時間の後処理時間削減を実現しました。

それによって、お客様企業にはどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。

オペレーターの後処理時間が短くなるということは、顧客からの電話がつながりやすくなることを意味します。お待たせする時間が短縮されるので、CS(顧客満足度)が上がり、お客様企業に対する信頼度も向上する。それが1つのメリットです。

また、音声がすべて自動でテキスト化されるので、オペレーターごとの入力の手間が省かれ、より正確な記録が残ることになります。これによって、例えば顧客情報の伝達ミスなどがなくなります。これもまたCSに直結するメリットと言えると思います。

もう1つの例は、AIを活用した応対品質評価の効率化です。音声を自動でテキスト化できたとしても、その内容をすべて人がチェックするとかなりの時間がかかります。そこで、AIにチェックポイントを学習させ、AIの評価を得たのちに、最終的に人がチェックするというプロセスを導入したところ、評価の作業にかかる工数が80%削減され、個々のオペレーターに対する評価のフィードバックの効率がそれまでの4倍まで向上しました。

このケースでも、応対品質が上がることによってCSが向上するほか、この手法をアウトバウンドに適用することによって、適切な会話がなされているかを評価することができ、先に紹介したようなアポイント獲得や、顧客との成約などの成果につながる可能性が高まると考えられます。

transpeechの活用は、ヒューマンエラーの防止にもつながりそうですね。

おっしゃるとおりです。コンタクトセンターにおける顧客とのコミュニケーションは人間同士の対話なので、意思伝達やヒアリングのミスなどが発生する可能性が常にあります。そこでセンターには、会話内容を事後的に二重チェックする仕組みをつくっています。顧客の名前や住所、あるいはアポイントの場合は訪問先の住所などを、オペレーター自身が手元のメモや録音を確認してチェックし、さらに別の担当者がそれをもう一度チェックする仕組みです。

その仕組みにtranspeechを導入することで、チェックの作業が格段に効率化し、チェック工数を約50%削減することができました。また例えば、住所の聞き違いによる商品誤送付といったミスも防止することに成功しています。

これもまたCS向上につながる取り組みと言えそうです。

そのとおりです。それに加えて、クレームの発生を極力抑止できるという効果もあると考えられます。

transpeechの
3つのメリット

transpeechがお客様企業にもたらすメリットをあらためて整理していただけますか。

メリットは大きく3つにまとめられます。「リスクマネジメント」「クオリティコントロール」「コストセービング」です。1点目のリスクマネジメントは、オペレーターが顧客に伝えるべき情報、言ってはならない言葉などをテキスト化されたデータから読み取り、CS悪化などのリスクを防ぐことができるというメリットです。

2点目のクオリティコントロールは、テキストから優れた応対の要素や、課題のある応対の要素を読み取ることで、これまで俗人化していた応対品質を平準化。センター全体の応対品質を上げることでCSの向上、そして売り上げ拡大や解約慰留率向上などお客様企業のプロフィットへの貢献が実現できるというメリットが生まれます。

3点目のコストセービングは、オペレーターの後処理時間や、管理者が個々のオペレーターを評価する時間などが削減されることによって、人件費を抑制できるというメリットです。この3つのメリットを個別に実現するのではなく、トータルに提供することによってtranspeechが生み出す価値を最大化していきたいと私たちは考えています。

今後、transpeechをどのようにお客様支援にいかしていきたいと考えていますか。

これからのコンタクトセンターの大きな役割の一つは、顧客のCX(顧客体験価値)を向上させていくことです。

音声認識の市場は今後も好調を維持する見通しであり、2025年度までのCAGR16.4%で成長し2025年度には244億円に達すると予測されています。あわせて、コロナ禍の影響を受けて非対面の顧客接点の機会が増え、コンタクトセンターの需要も高まっています。オペレーターの応対時間を短縮して、「電話がつながりやすい環境」を整えたり、顧客の要望やコンプレインといった「VOCをもれなく収集し、分析ができる」transpeechは、顧客のCXを向上させるうえで貢献ができると考えています。

さらに、transpeechが生み出す価値をコンタクトセンター以外の領域に広げられる可能性もあります。コンタクトセンターは、企業と顧客との極めて重要な接点ですが、それ以外にも、ウェブサイト、アプリ、SNS、プロモーションチャネルなど、多様な顧客接点があります。コンタクトセンターでtranspeechを活用することによって得られた知見をそれらの接点でのコミュニケーションにいかしていくことは十分可能だと思います。実際、音声チャネルで培った分析・業務改善ノウハウをチャットコミュニケーションにも応用する試みを始めています。

重要なのは、transpeechをコンタクトセンターだけで使う「閉じたソリューション」にしないことです。カスタマージャーニーにおけるあらゆるコンタクトポイントでのコミュニケーションを支援する体制がトランスコスモスにはあります。その「オールトランス」の力とtranspeechの機能を組み合わせることで、お客様企業のビジネスの成功をトータルに支援していくこと。それがこれからの私たちの目標です。

※本記事に記載されている情報は、2023年3月時点のものです

トランスコスモスはお客様企業のビジネスを成功させるため、あらゆる形で支援します。
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