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問い合わせや応対の情報を
一元的に管理し
コンタクトセンターの
価値を向上させる

トランスコスモスの
コンタクトセンター支援サービス

Vol.10

Contact-Link for CTS[後編]

〈Contact-Link for CTS〉は、応対内容を記録するだけでなく、記録した情報の多様な活用を実現するプロダクトです。〈Contact-Link for CTS〉が生み出すさまざまな価値や今後の可能性について、引き続き開発・運用担当者の石坂公典と村上亮介に語ってもらいました。

STAFF PROFILE
石坂 公典

石坂 公典

CX事業統括
コミュニケーションプラットフォーム
推進本部
アプリケーション開発一課 課長

STAFF PROFILE
村上 亮介

村上 亮介

CX事業統括
コミュニケーションプラットフォーム
推進本部
アプリケーション開発二課 課長

プロジェクトチームを
まとめ上げるコツとは

お二人のこれまでのお仕事の歩みについてお聞かせいただけますか。

石坂トランスコスモスに2004年に入社して以来、コンタクトセンターの応対システムの構築や導入、運用に携わってきました。2012年からは、〈Contact-Link for CTS〉の開発プロジェクトのリーダーを務めています。コンタクトセンターにはどのようなシステムが求められているのか。どこをどのように工夫すれば現場で使いやすいシステムになるのか──。そういった視点からシステムやツールを開発できるのが、自分自身の強みであると考えています。

村上私は当初、外部のシステムベンダーとして〈Contact-Link for CTS〉の開発プロジェクトに携わりました。その標準版が完成したのちの2015年にトランスコスモスに入社し、〈Contact-Link for CTS〉の現場導入や、運用・保守サポートを主に担当してきました。前職でさまざまな分野の企業のシステム開発を手がける中で、システム利用者のニーズや課題などをしっかりヒアリングするスキルを身につけることができました。現在は、そのスキルをコンタクトセンター現場の声をヒアリングする場面でいかせていると感じています。

お二人とも、エンジニアでありながら、プロジェクトチームをまとめるリーダーでもあるわけですよね。チームのメンバーを上手にマネジメントするために心がけていることを教えてください。

村上メンバーにはそれぞれに個性があります。その個性を尊重して、それぞれの持ち味を最大限に発揮できる仕事をしてもらうことがチームづくりのポイントであると考えています。

石坂適材適所ということですよね。私もそれがとても重要だと思います。仕事の背景や経験が違うメンバー一人ひとりが自分の力をいかせる環境をつくり、そこで成果が出たら、それを認めてさらに力を伸ばせるようにする──。そのような取り組みを続けることで、チーム全体の力を高めていくことができると思っています。

 

 

エンドユーザーに寄り添った応対を実現する

〈Contact-Link for CTS〉を活用することにはさまざまなメリットがあると思います。まず、お客様企業にとっての最大のメリットは何でしょうか。

石坂〈Contact-Link for CToS〉に記録されたVOCなどのデータを活用することで、課題解決や事業成長の道筋を描くことができることが一番のメリットだと思います。

村上キャンペーンなどに合わせてサポート窓口を新たに立ち上げなければならないケースでも、窓口新設と同時に〈Contact-Link for CTS〉を稼働させることができます。また、他社のツールを活用するよりもコストを抑えることが可能です。スピード感とコストパフォーマンス。それらもお客様企業にご提供できるメリットと言えます。

コンタクトセンターに連絡してくるエンドユーザーにとってのメリットについてはいかがでしょうか。

村上エンドユーザーの中には、メールやチャットで問い合わせをしたのちに、あらためて電話をかけて来られる方もいらっしゃいます。そういったケースでは、最初の問い合わせ内容がすでに〈Contact-Link for CTS〉に記録されているので、その情報をもとにしたコミュニケーションが可能になります。それによって問題を短時間で解決できるので、応対に満足していただけるようになる。それが大きなメリットだと思います。

石坂〈Contact-Link for CTS〉には、お客様企業が保有している会員情報や顧客情報を取り込むことも可能です。そのような情報があれば、最初のコンタクトの時点から個々のエンドユーザーの情報を踏まえた対話を実現させることが可能です。エンドユーザーに寄り添った応対を可能にするツールと言っていいと思います。

コンタクトセンターの現場のオペレーターや管理者にとってのメリットについてもお考えをお聞かせください。

村上応対記録という必須の作業を、比較的楽に、しかも正確に行うことができるようになることがオペレーターにとっての大きなメリットです。また、先に少し触れたように、〈Contact-Link for CTS〉にはツールを活用するための研修機能が標準で装備されています。これによって、新たに配属されたオペレーターは短時間でツールの活用法を習得することができます。その結果余った時間を、ほかの応対研修などに充てることができるようになります。これはセンターの管理者にとってのメリットと言えると思います。

より使いやすく、
よりわかりやすく

〈Contact-Link for CTS〉の標準版が完成してから10年余りが経ちます。現在も改良は続いているのですか。

石坂現場の声を聞きながら、細かなリニューアルを継続的に行っています。2023年から取り組んできたリニューアルは、その中でもかなり大規模なものでした。

私たちは開発の専門家なので、どうしてもツールの機能を優先してしまいます。しかし、ツールのユーザーである現場のオペレーターや管理者にとって必要なのは、便利な機能だけでなく、わかりやすさや使いやすさです。画面のデザイン、レイアウト、カラーリングなどの点で本当にわかりやすく、使いやすいものになっているのか。つまり、UI(ユーザーインターフェース)/UX(ユーザーエクスペリエンス)がしっかり考えられているか──。そういった観点からリニューアルを行うことにしました。

とはいえ、開発者がUI/UXを検証する視点にはおのずと限界があります。そこで、ウェブサイトのデザインなどを担当している社内のプロのデザイナーにリニューアルプロジェクトに加わってもらい、そのメンバーと一緒にコンタクトセンターの現場に足を運んで、オペレーターや管理者にヒアリングをしながら、リニューアルの方向性を考えました。

具体的にどのような点を改善したのですか。

石坂画面のデザインを変えるだけでなく、利用頻度が低い機能を非表示にするなど、よりシンプルな構成にすることを目指しました。一方、使い勝手が変わってしまうと業務に支障があるので、操作性自体はこれまでのものをほぼ踏襲しました。

村上リニューアル版の利用は2024年4月から始まっています。現場からは、とてもわかりやすくなった、使いやすくなったという声が届いています。

お客様企業の
ビジネスに貢献するツール

〈Contact-Link for CTS〉を活用することで、どのような成果が生まれているのか。事例をいくつかご紹介いただけますか。

村上もう5年以上になりますが、税務関連の公共業務を継続的にご支援しています。問い合わせへの対応と書類送付受け付けが主な業務内容です。私たちが支援する以前は、書類送付の依頼を紙に書いて発送チームに渡すといったアナログな方法で業務が行われていました。私たちが支援するようになってからは、〈Contact-Link for CTS〉ですべての情報を一元管理することで、作業が格段に効率化しました。従来比で、3カ月間で800時間の削減に成功しています。その実績を評価していただき、今日まで継続的に業務を担わせていただいています。

また、新型コロナウイルス関連の相談窓口業務も支援させていただきました。かなりの緊急性を要する案件でしたが、迅速に複数のセンターで窓口を開設し、〈Contact-Link for CTS〉の「新型コロナ禍対応バージョン」を短期間でつくって各窓口で活用しました。外部のベンダーのシステムを使っていたとしたら、窓口開設と同時に応対記録システムを稼働させることは不可能だったと思います。

民間企業の案件での成果もありますか。

村上例えば、食品などの宅配事業を展開するお客様企業の事例があります。一般に、電話での配達受け付けは、コンタクトセンターが稼働している9時から19時くらいまでといったケースが多いのですが、そのお客様企業は24時間の受け付け体制を整備したいという要望をお持ちでした。そこで、音声AIを活用して早朝や夜間の自動受け付けができるようにし、それを〈Contact-Link for CTS〉と連携させることで、注文内容を一元管理できる仕組みをつくりました。これによって顧客の利便性向上だけでなく、注文件数が約10%増えました。

〈Contact-Link for CTS〉の活用が、お客様企業のビジネスへの貢献に具体的につながっているということですね。今後も活用シーンは広がっていきそうでしょうか。

石坂トランスコスモスでは、お客様企業のバックオフィス業務などをサポートするBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービスを提供しています。そのサービスとの連携強化を現在構想しています。バックオフィス業務には、問い合わせや申請受け付けなど、コンタクトセンターの機能を必要とする案件も少なくありません。そういった業務で、〈Contact-Link for CTS〉を活用すれば、問い合わせや受け付け情報を一元管理して、業務を効率化することが可能です。これをぜひ実現させたいと思っています。

〈Contact-Link for CTS〉自体のさらなるリニューアルも想定されていますか。

石坂現場でカスタマイズできる機能を拡張したいと考えています。現在のバージョンにも、オペレーターや管理者が多少のカスタマイズができる機能はあるのですが、その範囲は限られています。それ以上のカスタマイズが必要な場合は、私たち開発部隊が要望を聞いてカスタマイズを施しています。しかし、このやり方にはスピードとコストの面で問題があります。直観的に選択できるプルダウンメニューなどを加え、現場でのスピーディなカスタマイズができるようにすることで、この問題を解決したいと考えています。2024年度中にはその機能を実装したいですね。

 

 

エンドユーザーとの関係を構築するプラットフォーム

〈Contact-Link for CTS〉は「成長を続けていくプラットフォーム」と言えそうですね。

村上そう思います。〈Contact-Link for CTS〉を引き続き成長させていくだけでなく、世の中のさまざまな新しいソリューションとの連携を模索していきたいと考えています。それによって〈Contact-Link for CTS〉の可能性をさらに拡大させていくことが私たちの役割です。

石坂例えば、生成AIとの連携には大きな可能性がありそうです。AIが適切な返答をリコメンドしてくれれば、応対品質が向上し、応対時間の短縮も実現できるはずです。また、AIに応対内容を自動要約させることで、記録したデータの活用がよりスムーズになるかもしれません。センターの生産性やCX(顧客体験)を向上させ、お客様企業の事業に貢献できるテクノロジーの活用法を考えていきたいですね。

村上〈Contact-Link for CTS〉は、まさに「お客様企業の事業に貢献するコンタクトセンター」の基盤になるプラットフォームだと思います。コンタクトセンターは一般にコストセンターと捉えられていますが、エンドユーザーの困りごとを解決したり、要望を受け止めたりすることによってお客様企業の価値を高めていくことができるという点で、極めて重要なビジネス拠点の1つです。その拠点の質を〈Contact-Link for CTS〉を活用することによってさらに高めていきたいと思っています。

石坂コンタクトセンターを通じてエンドユーザーと企業の長期的な関係を構築することは、商品やサービスの売り上げに直結します。つまり、コンタクトセンターはプロフィットセンターになりうるということです。その関係構築のための情報プラットフォームが〈Contact-Link for CTS〉です。〈Contact-Link for CTS〉によってさまざまな成果を生み出し、コンタクトセンター自体の価値をこれまで以上に向上させること。それが私たちの大きな目標です。

 

※本記事に記載されている情報は、2024年7月時点のものです

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