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顧客の貴重な声を
ビジネス成果に
つなげるために

トランスコスモスの
コンタクトセンター支援サービス

Vol.4

VOC活用サービス

コンタクトセンターに寄せられた顧客の声(Voice Of Customer=VOC)は、企業のビジネス成果につながる貴重な情報です。しかし、VOCを分析・集計し、「使える情報」にするには多くの時間とコストがかかります。トランスコスモスはその課題を解決するために、AIを活用したVOC分析ツールをコンタクトセンターに導入しています。分析工程を自動化し、VOCからインサイトを導くという人間本来の活動に注力することを可能にするサービスについて、長年VOC分析に携わってきた壁矢智衣に話してもらいました。

STAFF PROFILE
壁矢 智衣

壁矢 智衣

トランスコスモス
CX事業統括 DX推進本部
DXソリューション統括部
デジタルサービス企画部
カスタマーサクセス課 課長

なぜ、VOCの分析と活用が必要なのか

はじめに、企業がビジネスにVOCを活用することの重要性についてご説明いただけますか。

顧客に選ばれる企業であり続けるには、顧客の声に耳を傾け、サービスや商品の改善を行っていくことが必要です。多くの企業の皆様ももちろん、改善活動に常日頃から取り組まれていると思います。しかし、企業側の「こうすればお客様に喜んでいただけるだろう」という思いと、顧客側の「こんな商品やサービスがほしい」という思いが実は一致していないというケースも少なくありません。そのようなすれ違いを防ぐためにも、VOCを収集して分析することが重要であると私たちは考えています。VOCの活用はCX(顧客体験)向上の取り組みの基本中の基本である。そう言っていいと思います。

VOCには具体的にどのような活用方法があるのでしょうか。

大きく分けて2つの方向性があると考えられます。1つは、商品やサービスの改善に役立てる方向です。顧客が感じている不満や不便などを明らかにして改善することで、顧客満足度が向上し、売り上げの伸びにもつながります。こちらは比較的中長期的な取り組みとなります。

もう1つは、企業活動の収益改善です。VOCの分析結果をアウトバウンドセールスのトークにいかしたり、契約型サービスの解約慰留につなげたりすることで、新規顧客の獲得や既存顧客のリテンションを実現し、収益を上げることが可能になります。

VOCを集めるチャネルとして最も有力なのは、やはりコンタクトセンターなのでしょうか。

そう言っていいと思います。というのも、不満や改善要望などの声が最も多く集まるのがコンタクトセンターだからです。しかもそれらの声は、顧客が自発的に届けてくれる「生の声」です。マーケティングリサーチなどと比べても率直な本音が聞けるという点で、コンタクトセンターに集まるVOCはたいへん貴重な情報だと思います。

VOCを収集したり分析したりするにあたって、これまでどのような課題がありましたか。

1つは、VOCのデータ化です。従来のVOCは基本的に現場のオペレーターの手作業で収集するものでした。どのような声を重要と考えるかはオペレーター判断に任されていたわけです。結果として、実は貴重な情報が含まれていたかもしれない声がデータとして残らないという課題がありました。

2つめが、データ分析です。収集したVOCの内容を確認して、そこから知見を得る作業も、以前はすべて人が行っていました。その作業に非常に多くの時間がかかっていました。

その課題を解決するために分析ツールを導入するケースもあったのですが、これまでのツールの多くは専門性が高く、現場ではなかなか使いこなせませんでした。そのため、外部のプロのアナリストにお願いして分析してもらうことがほとんどでした。結果、そこにもコストと時間がかかっていました。これが3つめの課題です。

AIを活用してVOCを
効率よく分析する

その3つの課題に対して、トランスコスモスはどのように向き合ってきたのでしょうか。

1つめの課題については、「transpeech」というトランスコスモス独自の音声認識ソリューションで、自動テキスト化を実現しています。コンタクトセンターでのすべてのやりとりがテキストデータとして残されるので、オペレーターの判断で重要な情報を取りこぼしてしまうリスクがなくなりました。また、人手を介することなくデータ化できるため、VOCの収集に関する現場の負荷が格段に軽減されました。

2つめと3つめの課題については、解決する方法を長らく模索し続けてきました。1つの仮説が「なるべくシンプルで使いやすい分析ツールを現場で活用できればよいのではないか」というものでした。多くの現場メンバーの協力を得てさまざまな分析ツールを検証した結果、最適だと考えられたのが、使い勝手がよく、意味のある分析結果が得られるレトリバ社の「YOSHINA」というツールでした。YOSHINAは、VOCの分類・集計・発見をサポートするいわゆるテキストマイニングツールの一種ですが、大きな特徴として、「VOCの分類軸をAIが見つけて自動で分類してくれる」ことと、「結果が直感的に理解できて現場で運用できる」ことの2点が挙げられます。このYOSHINAを活用することによって、データ分析の自動化と内製化が実現し、時間とコストを大きく削減することが可能になります。

YOSHINAの具体的な活用法をご説明ください。

VOC分析の手順は一般に、「分類」「集計」「考察」の3段階に分けられます。さらに、transpeechを活用する場合は、分類の前に「データの前処理」という工程があります。ここでは、transpeechの活用を前提とした流れについてご説明します。

transpeechによってテキスト化されたデータを分類しやすい形に整理したり、個人情報などを取り除いたりするのが「データの前処理」です。この工程には、トランスコスモスが独自に開発したデータ処理ツールを活用することが可能です。

次の「分類」からがYOSHINAの作業となります。YOSHINAがテキストの内容を検討して、共通性があるとみなした発言を集めて自動で分類してくれます。さらに、それぞれの分類軸に含まれる「話題」と「話の傾向」などの要素を掛け合わせて、どのような話題に不満やお怒りの声が多いかといった「集計」をします。これもYOSHINAがやってくれます。

最後に、その集計結果を見て「考察」をするのが人間の役割になります。この考察の工程がVOC分析において最も重要なのですが、これまではそれ以前の分類や集計に時間が一番かかっていました。YOSHINAを使うことによってそれらの作業が自動化されるので、そのぶん考察に十分な力を注ぐことが可能になるわけです。

YOSHINA導入の成果が出るまでには、どのくらいの時間がかかるのでしょうか。

VOCデータがすでにある場合とそうではない場合によって異なります。データがある場合は、現場の管理者に研修を受けてもらったうえで、すぐにYOSHINAを活用することが可能です。ツールに習熟するまでに多少時間がかかると思いますが、慣れてくれば、考察の作業まで2週間くらいで終えられるようになります。一方、データがない場合は、データ収集からの作業となるので、1カ月から2カ月ほどの時間がかかることになります。

まさに、現場で活用できる点にこのツールの画期性があると言えそうですね。

そのとおりです。現場のオペレーターや管理者は、担当している商品やサービスを深く理解しています。そういった人たちがツールを使うことによって、より精度の高いVOC分析を行うことができるようになります。また、外部のアナリストに依頼する工程が省かれるので、作業のスピードも速くなります。

もう1つ、コストメリットがあるのもYOSHINAの特徴です。レトリバ社からトランスコスモスがライセンスを大量に購入しているため、一般的な価格よりも安価でセンターに導入できます。もちろん、専門アナリストの人件費もかかりません。一般的なテキストマイニングツールに比べて、10分の1程度の価格で活用することが可能です。

VOCの考察後、お客様企業はその結果をどのように活用していけばよいのでしょうか。

先ほど申し上げたように、VOCの活用の方向性には、商品やサービスの改善と、収益改善の大きく2つがあります。商品やサービスの改善は基本的にお客様企業の社内で取り組んでいただくことになるので、私たちの役割はそれに資するVOCデータをご提供するところでとりあえずは終わりということになります。

一方、収益改善に関しては、VOCをもとにしたアウトバウンド施策、ホームページの改善、広告活動の見直しなどをトランスコスモスが一気通貫でサポートさせていただくことが可能です。また、VOCをもとにコンタクトセンターの活動を改善し、お客様企業のビジネスにより貢献していくという取り組みも重要であると考えています。

「現場力」と「コミュニケーション設計力」と「総合力」

これまでのYOSHINA活用の成果にはどのようなものがありますか。

コスメ用品のECサイトでのチャットでのやり取りにYOSHINAの分析を活用したケースがあります。成約率が高いやりとりを分析したところ、その商品を使うとどのような仕上がりになるかをできるだけ具体的にお伝えすることや、商品の香りをイメージさせるような画像を共有することが重要であることがわかりました。ホームページでは伝わりにくいことを丁寧にお伝えするということです。それを実践したところ、成約率が8ポイント向上するというケースも見られました。同様の事例はアパレルのECサイトなどにもあります。

また顧客コミュニケーションへのVOC活用に関しては、コンタクトセンターでの顧客との会話をYOSHINAで分析し、その結果を広告展開にいかした保険会社様の事例があります。コンタクトセンターに寄せられる生の会話から、顧客が興味を持っている話題やキーワードを抽出し、それを広告クリエイティブに反映させるという提案を採用いただいたケースです。効果検証を行ったところ、既存クリエイティブに比べCVRが約3倍向上するといった成果も出ています。

お客様企業からはどのような声が寄せられていますか。

例えば、「VOCの精度が上がった」という声を頂戴しています。これまでもコンタクトセンターの経験則に基づいて、「顧客からのこんな重要な声が寄せられています」といったご報告はしてきたのですが、YOSHINAを使うことで、その「重要な声」はどのくらいあるか、ほかの声と比べてどのくらいの頻度で寄せられているのかといったことを把握することが可能になります。その点をたいへん評価いただいています。

また、改善の施策を実行するためには、方向性を社内で共有したり、関係各部署と調整をしたりする必要があります。その際に、YOSHINAの分析データを共通の指標とできるのでとても助かっているというお言葉を頂戴しています。「まさにこういうツールがほしかった」と言っていただけると、本当に嬉しいですね。

VOC活用サービスにおけるトランスコスモスならではの強みはどこにあるとお考えですか。

3つあります。1つは、ここまでも何度かお話が出ているように、VOC分析を現場メンバーが担えること、つまり「現場力」があることです。日々リアルなVOCに接していて、かつ商品やサービスの知識もあるメンバーがVOCを直接分析するという例は他社にはほとんどないと思います。

その「現場力」を支えているのが、トランスコスモスの独自の取り組みであり各センターで定めている事業所MVV(ミッション、ビジョン、バリュー)です。何を目標にするのか、何を大切にして日々の業務にあたるのか。そういったことを具体的に示すMVVがあることによって、すべてのオペレーターが同じ方向を向いて働くことができるようになっています。VOC分析に一丸となって取り組めるのも、MVVがあるためであると考えています。

2つめが、VOCを集めるための「コミュニケーションの設計力」があることです。例えば、私たちは「お客様の声キャッチシート」というメモ書きを現場で活用することを推奨しています。これは顧客からの問い合わせに対して、より深く話をお聞きする切り口を示したものです。「なぜ問い合わせをしようと思ったのか」「問い合わせによって得たい価値は何なのか」「お客様はどのような属性なのか」──。そういったことをしっかりお聞きすることで、のちに有効に活用できるVOCが蓄積していきます。どのようなコミュニケーションを実践すればどのようなVOCが集まるかを、これまでの知見をもとにしっかり設計し、現場のオペレーターと共有している点に、トランスコスモスの大きな強みがあると考えています。

そして最後が、VOC活動を「オールトランス」でご支援できる「総合力」です。一般的にVOC活動には「収集」「分析」「活用」の3つのフェーズがあります。そのすべてのフェーズを私たちはご支援できます。コンタクトセンターで顧客の声を「収集」し、顧客と一番身近に接している現場担当者が「分析」する。さらに、分析から見えてきた知見をWEB改修、SNSキャンペーン、広告クリエイティブにいかすなど「活用」のメニューを豊富にご提供する──。そのような流れでお客様企業のビジネス成果に確実にコミットできることが私たちの強みであると自負しています。

VOC活用の可能性を
追求していきたい

壁矢さんご自身のこともお聞かせください。VOCの分野でずっと働いてこられたのですか。

トランスコスモスに入社したときの担当がVOC分析でした。センターの現場にVOCの分析手法を導入したり、分析ができる人材を育成したりする仕事をしていました。といっても、当時はAIなどはなかったので、すべて人の力での作業でした。その後、お客様企業が運営するコンタクトセンターの応対品質の評価と改善をお手伝いする仕事などを経て、AIを活用したVOC分析の担当となりました。

どのような点にご自身のプロとしての強みがあるとお考えですか。

VOC分析に関わってきた経験が長く、いろいろな分析手法を知っていることが1つです。それから、VOC活用の重要性や具体的な分析スキルを現場と共有するノウハウがあることも自分の強みであると考えています。

仕事の一番のモチベーションは何ですか。

「相手に喜んでもらえること」ですね。お客様企業はもちろん、現場のメンバーをしっかり支援し、みんなに笑顔になってもらいたい。そのような思いをもって日々の仕事に励んでいます。

お客様企業との向き合いの中でとくに大切にしていることをお聞かせください。

お客様企業の課題や目指す姿を深く理解してサービスをご提供することです。課題ややりたいことが明確でない場合には、しっかりとお話をお聞ききし、私たちが取り組むべきことの「本質」をつかむ努力をするようにしています。

お客様企業の皆様にぜひお願いしたいのは、VOCによる改善活動の結果をフィードバックしていただきたいということです。VOCがビジネスにどのように活かされたのか。あるいは、活かされなかったのか。それをお聞きすることによって、私たちもVOCへの取り組みをさらにブラッシュアップさせることができるからです。また、VOCがお客様企業のビジネスに貢献できたという事実があれば、現場のオペレーターのモチベーションが向上し、VOC活動にさらに前向きに取り組めるようになると思います。

最後に、これからのビジョンや目標についてお聞かせください。

これまで培ってきたVOCの分析力を、お客様企業のビジネス改善のみならず、社員の皆様の働き方の改善や組織開発などにも役立てていただける道を模索していきたいですね。さらに、VOCをほかの調査データなどと組み合わせて、経営判断の指標としていただける方法も探っていきたいと思っています。VOC活用には、まだまだたくさんの可能性があるはずです。VOCの価値をこれまで以上に高めて、お客様企業に貢献していくこと。それが私の目標です。

※本記事に記載されている情報は、2023年5月時点のものです

トランスコスモスはお客様企業のビジネスを成功させるため、あらゆる形で支援します。
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