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これまでにない
新しい仕組みづくりを
全力でサポートする

ー 前例のない取り組みを
実現させるために ー

さくらインターネット様×トランスコスモス

ITサービスを提供する企業の大きな課題の一つは、日進月歩で進化するテクノロジーによって顧客を「置いてきぼり」にしないことです。そのためには、新しいサービスやソリューションについて顧客に理解してもらい、不安や不満の解消に努めなければなりません。その役割を担うのがコンタクトセンターです。インターネット関連のさまざまなサービスを提供しているさくらインターネット様は、コンタクトセンターに先端的なチャネルや機能を積極的に導入し、顧客とのコミュニケーションの質を上げる取り組みを続けています。同社でカスタマーサポートをご担当されている大西圭一氏と小笠原正記氏、そしてコンタクトセンター運営を支援しているトランスコスモスの2人の担当者が、これまでのチャレンジとこれからのコンタクトセンターのあり方について語り合いました。

チャット導入で得られた
新しい気づき

さくらインターネット様の事業において、コンタクトセンターはどのような役割を担っていますか。

大西私たちが提供するサービスを不便なくお使いいただけるようお客様をご支援すること。それがコンタクトセンターの最大の役割です。インターネットの世界は技術の進化が速いので、一方的なプロダクトアウトの発想ではお客様にとって必ずしも便利ではないサービスを提供してしまう恐れがあります。そうならないよう、お客様からのご質問やご不満にしっかり対応していかなければなりません。

トランスコスモスがさくらインターネット様のコンタクトセンターをご支援するようになったのはいつからですか。

大江2018年の7月からです。新しいチャネルであるチャットの導入と運用を最初にご支援しました。その後、メール、コールバック予約運用と支援領域は徐々に拡大していきました。現在はおよそ20名体制で3チャネルの運用をサポートさせていただいています。

2018年時点でチャットを導入しているコンタクトセンターはまだ少なかったのではないでしょうか。

大西少なかったと思います。私自身、新しいチャネルの開拓やテクノロジーの導入には常に前向きであろうと考えてきました。チャットにチャレンジしたのもそのような思いがあったからです。しかし、私たちのお客様にとってチャットが本当に便利なものになるかどうかは未知数でした。そこで、トランスコスモスにトライアルを依頼したわけです。

結果として、チャットへのチャレンジは成功だったと考えています。チャット導入後に電話やメールでの問い合わせ件数が約10%減ったからです。それによってオペレーションの負荷が下がり、コスト効果も出ました。お客様アンケートでも、想定以上にお褒めの声が多く寄せられました。とりわけ印象的だったのは、耳が不自由で電話での問い合わせが難しかったお客様が「チャットによって問い合わせができるようになった」と言ってくださったことでした。ハンディキャップをお持ちの方々にとっても即時レスポンスが実現できるチャットは有用であるということに初めて気づかされました。

在宅ワークを成功させるための
いくつかのハードル

コロナ禍の中でコンタクトセンター業務の在宅運用を進められたとお聞きしています。どのような経緯で在宅運用を始められたのですか。

大西さくらインターネットは2016年頃に人事制度を刷新し、在宅ワーク制度を全社的に導入しました。場所にしばられずに自由に働くことによって新しいアイデアが生まれ、それがイノベーションにつながる。そんな経営層の判断があったからです。その制度が整備されていたので、2020年に緊急事態宣言が発令された直後に、迅速に全社員を在宅勤務に切り替えることができました。

しかし、コンタクトセンターの委託業務に関しては、在宅で運用することが想定されていませんでした。そこで契約内容を見直し、トランスコスモスのオペレーターの皆さんが在宅で働けるよう制度を整備しました。センターの在宅運用がスタートしたのは、2021年に入ってからでしたね。

大江在宅でも応対品質を落とさないようにすることと、セキュリティ対策をしっかり行うこと。トランスコスモスとしては、その2点をとりわけ重視しました。執務内に在宅時と同じ条件と環境をつくりトライアルを何度か実施して、問題がないと判断した時点で数人から在宅運用を始め、徐々に人数を増やしていきました。最終的に、一週間交代でオフィス勤務と在宅勤務を切り替えるというスタイルになりました。

有冨セキュリティについては、さくらインターネット様とトランスコスモス両社の要件を合わせてマニュアルをつくりました。また、オペレーターの自宅の通信環境を整備するのも大切な作業でした。

もう一点私たちが考慮したのは、在宅で働くオペレーターをしっかり支援することでした。センターでの仕事の場合、周囲にメンバーがいるので、何かあったときは助けてもらうことができます。しかし、在宅では一人で仕事をこなさなければなりません。それは非常に不安なことです。そこで、ほかのメンバーといつでも連絡を取り合えるツールを用意し、一日一回オンラインでミーティングする機会も設けました。

在宅運用の成果をお聞かせください。

有冨感染リスクを抑えることができたこと、オペレーターが安心して働ける環境をつくれたこと。その二つが成果として挙げられると思います。もちろん、在宅ワークによって応対品質や仕事の生産性が落ちることもありませんでした。

大西セキュリティや通信環境をしっかり整備していただいたので、トラブルはほとんどありませんでしたね。一人ひとりのオペレーターの皆さんの意識が高かったことも、在宅運用の成功につながったと思います。

在宅運用は今も続いているのですか。

大西現在も、在宅とセンター勤務を週単位で交代する体制を続けています。出勤と在宅の割合はちょうど半々くらいです。さくらインターネット様が以前から取り組まれていた働き方の多様性が、コロナ禍をきっかけにコンタクトセンターでも実現したと言っていいと思います。それによってメンバーの通勤の負荷が軽減しただけでなく、災害時などにも業務を継続できる基盤が整いました。

コールバック予約運用という
前例のない挑戦

先ほどお話に出たコールバック予約運用についてもご説明いただけますか。

大西コロナ禍前、コンタクトセンターには1日当たり700件から800件の電話での問い合わせがありました。これについてはトランスコスモス以外のベンダーに業務を委託していたのですが、コロナ禍に入ってセンター業務を在宅運用に切り替える必要が出てきたことで、電話対応が難しくなり、いったんインバウンドの電話の受け付けを停止する判断をしました。

その結果、チャネルはメールとチャットの2つになったわけですが、お客様の中にはどうしても電話で話したいという方も一定数いらっしゃいました。そこで、ウェブサイトで時間を予約していただき、その時間にこちらからお客様にお電話するというアウトバウンドの仕組みを導入することにしました。それがコールバック予約運用です。

コールバックの仕組みをコンタクトセンターに導入するメリットはいくつかあります。インバウンドの場合、センターの席数分のオペレーターが待機して、お客様からの電話を待つことになります。それに対してコールバックの場合は、予約が入っている時間に合わせてオペレーターが動けばいいので、工数や人員のコントロールがしやすくなります。また、予約時にお問い合わせの内容を選択してもらうので、電話をするまでに問い合わせに答える準備をすることも可能になります。さらにコロナ禍においては、万が一オペレーターに感染者が出た場合は、予約枠に応じて別のオペレーターをアサインすることもできると考えました。

現時点でも、コールバック予約運用を導入しているコンタクトセンターは日本では少ないのではないでしょうか。

大西外資系企業でいくつか導入しているケースがあるようですが、日本企業の導入例はあまりないと聞いています。チャット同様、新しいものを率先して取り入れたいという私個人の思いがあったがゆえの導入でもありました。これも初めての取り組みだったので、トランスコスモスの皆さんからのアドバイスや支援をいただきながら導入を進めました。

チャレンジしてみての成果や課題についてお聞かせください。

大江インバウンドの電話の受け付けは停止したままで、コールバック予約の仕組みを導入したのですが、それに対するクレームなどはほとんどありませんでした。その点では、このチャレンジはお客様からの支持を得られていると考えています。

一方、課題もいくつか見えてきました。当初の予約枠は1時間単位で、例えば「午前10時~11時」という枠をウェブで予約していただくという仕組みでした。しかしこれによって、お客様に「1時間分の時間をもらった」という誤解を与えてしまい、一回の通話が非常に長くなってしまうという問題が起きました。

また、「午前10時~11時」という枠を予約していただいた場合、「10時から11時の間に電話をかける」というルールだったのですが、お客様の方は10時には電話が来るのを待つ態勢に入るので、長い時間お待たせしてしまうケースが発生しました。

そういった問題を解決するために、予約枠を30分単位にし、さらに「10時~10時30分」という枠であれば、できるだけ10時に近いタイミングで電話をかけられるよう運用体制も改めました。

大西コールバックは日本ではあまり前例のない取り組みということもあり、現在は「正解」を模索している段階です。予約は場合によっては5日後くらいになるケースもあるのですが、電話で話したいお客様の多くは、問題を今すぐに解決したいと考えていらっしゃいます。すぐに予約ができるようにするには、予約枠を増やさなければなりません。それはすなわち人員を増やすことを意味するので、コスト効率は下がることになります。

おそらく抜本的な解決策は、FAQやチャットによる自己解決率を高め、電話でのお問い合わせ件数自体を減らしていくことですが、それでも電話で直接話したいと考えるお客様は一定数いらっしゃると思います。インバウンド、アウトバウンドを含めて、電話というツールをどう効率的に活用していくか。今後も継続して考えていきたいと思います。

スピーディなフィードバックが
VOC活用をドライブさせる

VOC(お客様の声)の収集や活用にはどのように取り組まれていますか。

小笠原VOCの収集や活用を仕組み化したのは比較的最近のことです。経営層がカスタマーサクセスに取り組むという方針を明確に打ち出したことがきっかけでした。もちろん、それ以前からVOCの収集はコンタクトセンターの重要な役割の一つであるという認識はありましたが、しっかりした仕組みができているわけではありませんでした。

現在は、セールスフォースの機能を活用してVOCを記録し、それを内容ごとに分類し、コンタクトセンターの業務改善に役立てたり、プロダクトチームと情報を共有してプロダクトの改良につなげたりするフローを確立しています。

有冨仕組みができてから、VOC活用が一気に加速しました。何より素晴らしいと思うのは、コンタクトセンターの現場からトスアップしたVOCに対して、さくらインターネット様が光のような速さでフィードバックを返してくださることです。対応できるものにはすぐに対応していただけるし、即座の対応が難しいものについては、その理由を詳しく伝えていただけます。そういったフィードバックがあることで、現場のオペレーターにもVOCを集めるモチベーションが醸成されています。

大江自分たちのVOC活動が意味のあるものであるという実感は、現場においては非常に重要です。何の反応も得られない場合と明快なフィードバックをいただける場合とでは、現場の意識に雲泥の差が生まれると思います。

小笠原その点については、私たちにも反省があります。以前別のベンダーの担当者にVOCを集めてほしいとお願いしたところ、「VOCをお渡ししても役立ててもらえるとは思えない」と言われたことがありました。現場からいただいたVOCに対して、私たちが明確なフィードバックをしていなかったからです。それ以降は、一つ一つのVOCに対してどういうアクションをするかをはっきりとスピーディにフィードバックするようにしました。

私はコンタクトセンターにおけるカスタマーサポートは、一種のマーケティングであると思っています。お客様から直接届けられた言葉をビジネスにいかすための活動だからです。そのマーケティングの質を上げていくには、私たちと現場の皆さんの「コール&レスポンス」が欠かせない。そう考えています。

「やりたいこと」を
「できる」に変えるために

CX(顧客体験)を向上させる取り組みについてもお聞かせいただけますか。

大西以前、さくらインターネットはCXへの意識が必ずしも高い企業ではありませんでした。例えばお客様にメールをお送りする場合、本来であれば、お客様がお使いのサービスによってメールの文面を変える必要があります。しかし以前は、一つのメールに複数のサービスのアナウンスをまとめて盛り込んでいました。結果、メールが長文になるばかりではなく、お客様にとって文面のほとんどが自分に関係のない情報であるという状態が日常化していました。それを不快に感じていらっしゃったお客様も少なくなかったと思います。

しかしこの数年でCXに対する理解が社内で広まり、個々のお客様のカスタマージャーニーに応じて適切なアプローチをすべきであるという考え方が定着しつつあります。現在は、その考え方を会社全体に広め、それに合わせてシステムを改修する作業を進めている段階です。もちろん、コンタクトセンターにおけるお客様とのコミュニケーションでも、CXの方針を徹底する必要があると考えています。

さくらインターネット様は、“「やりたいこと」を「できる」に変える”という企業理念を掲げていらっしゃいます。この理念に込められている思いとはどのようなものですか。

大西この理念における「やりたいこと」の主語はあくまでもお客様です。お客様が「やりたい」と考えていることを、弊社のサービスによって「できる」に変えていく。それがこの言葉に込められた意味です。

有冨私たちにとって、このさくらインターネット様の理念には二つの意味があると考えています。一つは、コンタクトセンター支援を通じて、エンドユーザーの皆様が「やりたい」ことを「できる」に変えるお手伝いをしていくこと。もう一つは、さくらインターネット様が企業として「やりたい」ことをトランスコスモスのサービスや支援によって「できる」に変えていくことです。

大江さくらインターネットのサービスのお客様と、さくらインターネット様。その二つの主語があるということですよね。どちらの「やりたい」も「できる」に変えていけるご支援を今後も続けていきたいと思っています。

売上拡大とコスト削減に
寄与するコンタクトセンターへ

これまでのトランスコスモスの支援体制に対する評価をお聞かせいただけますでしょうか。

小笠原本当によくやっていただいているというのが率直な気持ちです。コンタクトセンターを運営する確かなノウハウがあることはもとより、私たちの理念、方針、課題などをしっかり踏まえたうえで、いろいろな提案をしていただいています。このような関係をこれからもぜひ継続していきたいですね。

大西前職も含め、これまで7社ほどのベンダーとおつき合いをさせていただいていますが、トランスコスモスの支援は間違いなく随一と言っていいと思います。コンタクトセンター運営のクオリティが他ベンダーと比べて著しく高いし、一を伝えれば十を知ってくれるという安心感もあります。もちろんオペレーターによって経験値などが異なるので、人による応対品質の差が生じるケースもあります。そのような場合にも、迅速に改善を図ってくださいます。提案の面でも、ここまで的確な内容の提案をしてくださるベンダーはほかにないと思います。

さくらインターネット様のご期待に今後どう応えていくか。最後にそれぞれの思いを聞かせてください。

有冨さくらインターネット様のコンタクトセンターは、私たちにとってたいへん恵まれた現場であると日々感じています。先ほど申し上げたVOCへの誠実なご対応だけでなく、新しいことに一緒にチャレンジしていける環境が整っています。そういう現場環境に甘えることなく、自ら改善点を見つけて、コンタクトセンター業務の質をさらに向上させていきたい。そう思っています。

大江コンタクトセンターの役割の一つは、既存のお客様の継続利用を実現することですが、さらにそこから一歩進んで、新しいサービスやより単価の高いサービスを利用していただくことによってLTV(生涯顧客価値)を上げていくことも非常に重要な役割であると考えています。一方で、センターのオペレーションを改善して、コストを最適化する取り組みも求められていると思います。売り上げの拡大とコストの削減。その両方にこれまで以上に寄与できるコンタクトセンター運営を実現することが今後の目標です。その取り組みを通じて、さくらインターネット様のご期待を大きく超えていきたいと思っています。

※本記事に記載されている情報は、2023年5月時点のものです

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